『人狼城の恐怖 第四部 完結編』(by二階堂黎人)、読了。
3年かけて書かれた全4冊、原稿用紙4000枚の大作の終焉。
人狼城という双子城で起きた連続密室殺人幻想。にもかかわらず、
【青の城にも銀の狼城にも、殺人の痕跡は存在しない。】
【青の狼城は一つしか存在しない。隠し通路の類も存在しない。】
【銀の狼城は一つしか存在しない。隠し通路の類も存在しない。】
そんな異様な事件に対し、名探偵・二階堂蘭子は真相を語る。
第一部と第二部の描写にも、第三部の推理にも、虚偽ない事が立証される。
無駄な水増しも全く無く、あらゆる場面が伏線だったと。
明かされた答えは、本当にシンプル。
そんなバカな!と目をむいて驚きたくもなる答えだが、この答えでしか辻褄が合わない。
ここに書くのは簡単だが、当然野暮なので止めておく。
ただ、個人的に残念なのが、全事件の首謀者の正体が今一つあいまいな事。
だから「解決」とか「解答」じゃなくて「完結」なんだろうなと。
あと、オカルト要素が全部否定されたわけじゃないのも引っかかった。
シリーズの次巻以降を読めば、その辺の答えも明かされてるのかな?
それでは。また次回。