何だか分からなくなってきた。
エッジの体が炎に焼かれたなら、エッジが無事でいるはずがない。
逆にエッジが無事でいるなら、エッジの体が炎に焼かれたはずがない。
矛盾している。
当のエッジは、ぼくがいくら尋ねても、首を振るだけだった。
炎蛇を目の当たりにした時から記憶がないと言うばかり。
何度も確かめあっているうちに、ぼくの方が変な気分になってきた。
そう。ぼくが見間違えたとするなら、つじつまは合うんだ。
でも、あの時は確かに……。
「……ク? ニック? 聞いているか?」
「え? ……な、何?」
「本当にこちらの道で良かったのか?」
そう訊かれて気づいた。
今、森のどの辺にいるんだろうか。ぼく達。
とにかく一旦、落ちついて考えてみた方がいい。
ぼくは、近くの木の根元に腰をおろし、そのそばに荷物袋を置いた。
たどって来た道を思い出そうとするところに、
どさどさっ……という物音や、獣のようなうなり声が邪魔をしてくる。
その物音は次第にこちらに近づき、ついには荷物袋を倒して転がした。
何かがいる!?
目には見えないその何かに気づいた時には、既に冷たい痛みが腕に走っていた。
ぼくはもう片方の手で小剣を抜き、その何かに切りつけた。
ぼくに切られたせいで、その何かが一瞬姿を現す。
黒と黄色の体毛と鋭い牙をもつ、大きな猫科の獣――スナタ猫だ。
それも一匹や二匹じゃない。
集まったスナタ猫たちは、次々と現れては消えるのを繰り返している。
ぼくは水晶玉を両手でかざした。
「FAR――!」
コレは、「SUS」や「HOW」より更に具体的な未来を知る事が出来る術。
それでぼく達は、スナタ猫の行き先を知り、その群れから離れたのだった。
エッジの体が炎に焼かれたなら、エッジが無事でいるはずがない。
逆にエッジが無事でいるなら、エッジの体が炎に焼かれたはずがない。
矛盾している。
当のエッジは、ぼくがいくら尋ねても、首を振るだけだった。
炎蛇を目の当たりにした時から記憶がないと言うばかり。
何度も確かめあっているうちに、ぼくの方が変な気分になってきた。
そう。ぼくが見間違えたとするなら、つじつまは合うんだ。
でも、あの時は確かに……。
「……ク? ニック? 聞いているか?」
「え? ……な、何?」
「本当にこちらの道で良かったのか?」
そう訊かれて気づいた。
今、森のどの辺にいるんだろうか。ぼく達。
とにかく一旦、落ちついて考えてみた方がいい。
ぼくは、近くの木の根元に腰をおろし、そのそばに荷物袋を置いた。
たどって来た道を思い出そうとするところに、
どさどさっ……という物音や、獣のようなうなり声が邪魔をしてくる。
その物音は次第にこちらに近づき、ついには荷物袋を倒して転がした。
何かがいる!?
目には見えないその何かに気づいた時には、既に冷たい痛みが腕に走っていた。
ぼくはもう片方の手で小剣を抜き、その何かに切りつけた。
ぼくに切られたせいで、その何かが一瞬姿を現す。
黒と黄色の体毛と鋭い牙をもつ、大きな猫科の獣――スナタ猫だ。
それも一匹や二匹じゃない。
集まったスナタ猫たちは、次々と現れては消えるのを繰り返している。
ぼくは水晶玉を両手でかざした。
「FAR――!」
コレは、「SUS」や「HOW」より更に具体的な未来を知る事が出来る術。
それでぼく達は、スナタ猫の行き先を知り、その群れから離れたのだった。