映画『えんとつ町のプ.ぺ.ル』を劇場へ見に行く。
界隈で何かと話題になってる作品。
見るか否か、上映の終わるだろう時まで迷っていた。
元の絵本は既読。
キレイな絵の無難な話という印象だった覚えがある。
ただ、とても長編に出来る容量じゃないから、どうやってかさ増ししてるのが気になっていた。
映画の話は、やはり相当の尺を足していた。
絵本では、主人公の少年とその相方との二人だけで小さな冒険を成し、物語は余韻を残して幕切れする。
それが映画だと、他キャラが大幅に増える。
その中の一つが、異端審問官などという、まるきり中世の敵役。
しかもその異端審問官たちの源流が何故か、近代以降の存在だろう経済学者というカオス。
お金の価値が云々と、炭鉱夫が歴史をまくし立てる下りは違和感が強かった。
落下ダメージとか全く描写されてない、おとぎ話の雰囲気と合ってない。
終盤、いつの間にか町全体を動かすレジスタンスめいた展開になったのは、正直なところ戸惑った。
煙を吹き飛ばして一見ハッピーエンドに描かれてるが、いや待ってくれ、曲がりなりにもバランスの取れてた環境だったのを強引に破壊したら、途端に余所から攻め込まれたりしないか、心配なんだが。いいのか?
個人的には、絵本のこじんまりとした設定での映像見たかった。
映像と音響は美しかったから、そういう意味で良い物を見れた、かな。
それでは。また次回。