友達が増えるマナー

人間は様々な悩みをもっている。
悩みのない人はいない。
アドラーも言っているように、人間の悩みのすべては人間関係が原因だ。
学級も個々の人間の集合体である。
そして、まだ人間として絶対的な経験値の少ない子どもたちが集まっている。
放置していけば、強いものが上に立ち、弱いものを従えるように階層ができる。
また、差別や偏見も生まれる。
それが自然な人間集団だ。
では、担任は自分の学級をどう指導すれば、自由で平等な集団ができるのだろうか。
それは、スタートの時点からゴールまで、布石を打ち続けることが大事だ。
学級経営は、長期的視野で物事を考える必要がある。
とかく、その場限りの思いつき指導は、点の指導をなる。
それを布石を打ちながら、フィードバックして、線にするのである。

新年度の指導、特に高学年では必ずやっておく必要がある。
それは、スタートの時点で全員で確認したということが大きな意味をもつからだ。

最初の道徳の時間。
「これから１年間、この仲間で全員が成長できるような学級を作っていきます。
　それは、何もしないで手に入れられるほど簡単にことではありません。
　一人ひとりに自覚と配慮が必要です。
　学級は、２つのことをする場所です。
　一つは、全員が賢くなる場所です。
　２つ目は、全員が仲良くす後詰場所です。
　この約束に反することは、許しません。
　全員が仲良くやっていくマナーを考えたいと思います。」
そう言って、プリントを配る。

子どもたちは、人付き合いのマナーについてきちんと学ぶことは少ない。
だから、大人の教師にとってこれくらい当たり前だと思うことができない。
子供にとって当たり前は、あたりまえではないのである。

学級で仲良く過ごすためのマナー

①（○○○○）話はしない。
②（○○○や○○）を離さない。
③（○○○）のやりとりをしない。
④個人的な注意をするときには（○○○○、○○○○）な声でする。
⑤（○○○○）言葉はとにかく遣わない。（○○○）言葉をたくさん遣う。
⑥話や遊びをしている友達に急に（○○○○）ない。
⑦人の話をすぐに（○○○）しない。
⑧（○○○）話はなるべくしない。
⑨断る時には（○○○○）か（また、○○○○○○○）を入れる。
⑩（○○○）話はしない。人の（○○○○）や（○○○○）は、人には言わない。
⑪友達を（○○○○○）。（○○○○）いると分かったら急ぐ。
⑫友達の（○○○○）には優しくしよう。
⑬相手の（○○）を見て、しっかり話を聞こう。（○○○○○）話を聞こう。
⑭（○○○○○○）と私事（わたくしごと）は、（○○○○○○）を優先しよう。
⑮まず、（○○）上手になろう。

子どもたちには、マナーを具体的に教える必要がある。
それは、子供の世界だけではない。
社会人１年目の大人でも、人間としてのマナーやルールは先輩社員から学ぶ。
また、研修の中でも教えられる。
当たり前のことだ。
ただ、教師はそのことを場当たり的に何か起こってから指導する。
事前に知らせておけば、子どもたちは生きていく知恵として学ぶが、起こってから当事者として注意をうけると反発するのである。
事前に知らせて、学級の共通の価値観として浸透させれば、不要な喧嘩やトラブルは未然に防げる。
また、起こったとしても、互いに共通の価値観があるので納得して解決に向かうことができるのである。

プリントカッコ内の言葉。

①こそこそ
②机やいす
③手紙
④優しく小さな
⑤マイナス　プラス
⑥割り込ま
⑦否定
⑧自慢
⑨ごめんね　また、今度しよう
⑩うわさ　悪口　欠点
⑪待たせない　待たせて
⑫失敗
⑬顔　頷いて
⑭公事（おおやけごと）
⑮聴き

saitani