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認知症の予防は40代から! 脳の老化を防ぐ5つのポイントとは?続きもあります

2021-12-05 15:30:00 | 日記

下記の記事を日経グッディ様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 

知症は40代50代からの予防が重要だ。若い頃からの認知症治療や研究に取り組む医師らの啓発団体「40代からの認知症リスク低減機構」は、8月27日に「脳寿命を延ばす いまの状態を把握し、対策を考える ~脳と腸からはじめる認知症予防の可能性」と題するオンラインメディアセミナーを開催した。

当日は認知症をテーマにした3つの講演があり、それらを3回にわたって掲載する。まず今回は、アルツクリニック東京院長で順天堂大学名誉教授の新井平伊さんに、認知症の早期発見と予防法のポイントを解説していただいた。

 

働き盛り世代でも物忘れが増えてきたら、大丈夫かなと心配になるだろう。脳の老化のサインを見つけて早めに対処しよう(写真はイメージ=123RF)。

認知機能低下を早期発見しよう

認知症の代表的なものにアルツハイマー型認知症があるが、昔は、健康かアルツハイマー型認知症かの2つの分け方だった。しかし、健康な人がいきなりアルツハイマーになるわけではなく、最近では、認知機能が落ちてきた「軽度認知障害[MCI(*1)]」と、さらにその前段階の「主観的認知機能低下[SCD(*1)]」があり、4つの段階に分けて考えられているという(下グラフ)。

昔はアルツハイマーか、健康かの2つの段階しかなかないと考えられていたが、最近では、アルツハイマーになる前に、軽度認知障害(MCI)と主観的認知機能低下(SCD)があると考えられている。つまり「未病」にも3つの段階があるという。

認知症は、ある日突然発症するわけではなく、徐々に進行していく。中でも、アルツハイマー型認知症で原因として考えられているのは、ある物質が脳の中にたまっていくからという。

「アルツハイマー型認知症は、アミロイドβタンパクが脳に蓄積し、脳神経に障害を起こして発症すると考えられています。発症の20年くらい前から、アミロイドβは脳の中にたまりはじめます。そのためMCIやSCDの段階で気づいて予防することが大切です」と新井さんは言う。

*1 MCIは「Mild Cognitive Impairment」の略で、SCDは「Subjective Cognitive Decline」の略。

次のような症状は脳の老化のサインかもしれないので、早めに気づくようにするとよいそうだ。

  • なぜかイライラする
  • 眠れなくなる
  • 外出がおっくうになる
  • 趣味に楽しみを感じなくなる
  • ど忘れが増える
  • 同じことを何度も聞くようになる
  • 頭痛や胃痛がある

自分の脳の老化に気づくためには、認知機能をチェックするのもいい。例えば、「認知症ねっと」では、ウェブ上で無料で認知機能をチェックできる。気になる人は試してみよう。

もし脳の衰えを感じたら? 老化を予防するポイントは?

では、もし脳の衰えを感じたら、どうすればよいのだろう。世界保健機関(WHO)は生活習慣病が認知症に与える影響を発表している(*2)。こういった情報も含め、新井さんは脳の老化を予防するポイントとして次の5つを挙げている。

<脳の老化を予防するポイント>

・生活習慣病の改善

糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満、歯周病などの生活習慣病をきちんと治療する。

・対人ゲーム

麻雀、トランプ、将棋、囲碁のような対人ゲームをする。

・運動をしながら頭を使う

体操しながら歌う、散歩しながら計算するなど、体と同時に脳を使う。

・質のよい睡眠をとる

リズムを整え、質のよい睡眠を十分な時間取る。

・バランスのよい食事

お酒の飲み過ぎや間食・夜食を避ける。WHOでは地中海食(*3)を推奨しているが、バランスのよい日本食もよい。

*2 「認知機能低下および認知症のリスク低減 WHOガイドライン」を参照。

*3 イタリアやスペインなど地中海沿岸諸国の伝統料理「地中海食」は、オリーブオイルと魚介類の摂取が多いのが特徴で、心臓病の予防効果やダイエット効果が確認されている。ニューヨーク在住の2258人を対象にした調査からも、アルツハイマー病のリスクが低いことが分かっている(Ann Neurol. 2006 ;59:912-21.)。

対人ゲームは、人間を相手にすることでコミュニケーションを楽しめるし、予期しない反応が返ってきて変化に富んでいます。勝ち負けに一喜一憂して感情を揺さぶられることもあります。計算ドリルや漢字の書き取りを繰り返すよりも、脳の活性化にはいいと思います」と新井さんは勧める。

さらに新井さんは睡眠の重要性を指摘する。

アミロイドβタンパクは睡眠中に代謝され排出されるため、睡眠不足になると蓄積しやすくなります。いまは副作用の少ない優れた睡眠薬がありますから、どうしても眠れないときは活用するのもいいでしょう。寝酒は眠りが浅くなるのでお勧めしません」とのことだ。

「アルツハイマーは発症する20年くらい前から進行しているので、若い頃からの予防が大切です。また、薬やサプリメントに頼ろうとするよりも、普段の生活に気を配りましょう。食事は1日3回とるものですから、一番重要だと思います」と新井さんは力説する。

認知症を予防するためには、40代、50代でも油断せず、生活を見直していこう。

次回は、脳と腸が互いに影響を及ぼし合うといった最新研究の内容をお届けする。

(図版制作:増田真一)

 

脳と腸の意外な関係 腸内細菌が認知症に影響する?

認知症セミナー(中編)

2021/10/20 梅方久仁子=ライター

認知症は40代50代からの予防が重要だ。若い頃からの認知症治療や研究に取り組む医師らの啓発団体「40代からの認知症リスク低減機構」は、8月27日に「脳寿命を延ばす いまの状態を把握し、対策を考える ~脳と腸からはじめる認知症予防の可能性」と題するオンラインメディアセミナーを開催した。前回記事(「認知症の予防は40代から! 脳の老化を防ぐ5つのポイントとは?」)に引き続き、講演の内容を紹介する。

近年、腸の不調が脳に影響を及ぼすことが注目され、腸内細菌のコントロールが認知症予防につながるのではと言われ始めた。今回は、国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 副センター長の佐治直樹さんに、認知症と腸内細菌の関係について解説していただいた。

 

腸内環境が脳にも影響を与える?(写真はイメージ=123RF)

認知症の危険因子とは

「認知症は、軽度認知障害[MCI(*1)]の段階で食い止めることが大切ですが、今のところMCIの段階で使える有効な薬はありません」と佐治さんは説明する。「認知症の危険因子には、年齢、遺伝子のように修正できない項目と、生活習慣など修正できる項目があります。修正できる項目は40%で、そのうち5%は高血圧、肥満、飲酒、糖尿病など食事が関わるものです」という。

認知症疾患診療ガイドライン2017」には認知症の防御因子として、適度な運動、余暇活動、社会的参加などとともに食事因子が挙げられているが、実際にはどんな食事がいいのか、どういう献立がいいのかなど、具体的にイメージしにくいという人も多いだろう。

脳と腸はつながっている?

食べ物と脳の関係を解き明かすために、佐治さんは腸内細菌に注目した。食事は腸内環境に影響を与える。腸内細菌やその代謝産物から、脳と腸が互いに影響を及ぼし合う関係(「脳腸相関」や「腸脳相関」と呼ばれる)を調べていけば、食事が認知症に与える影響も分かってくると考えたからだ。

腸内細菌と脳の病気の関係については近年研究が進んでいる。例えば2021年2月には有名な科学誌「nature」が、腸内細菌と様々な精神疾患との関係についての記事を掲載した。そのほかにも、アルツハイマー型認知症、多発性硬化症、パーキンソン病、脳卒中などが、腸内細菌と関係するのではという報告があるという(*2)。

「ヒトの脳腸相関については、様々な経路が想定されています。神経系活性経路や、免疫経路、内分泌の経路、代謝産物の経路などです。私は、腸内細菌が代謝する物質が脳に影響するという代謝産物経路に興味を持っています。脳に影響する経路が分かれば、それをうまく調整することで脳の機能を保護することにつながるのではと考えています」(佐治さん)

食べ物が体内に入ると、腸内細菌が食物を代謝し、その結果、様々な代謝産物が発生する。例えば、腐敗産物であるインドールや、悪い菌を抑制する乳酸・酢酸などが代表的な代謝産物だ。

「代謝産物が一つのカギとなると思います。食事によって、代謝産物は変わります。食事はいろんな病気に関連していますが、認知症もやはり関係しているのではと考えています」(佐治さん)

佐治さんらは、腸内細菌がつくり出す様々な代謝産物と認知症の関係を調査した(*3)。その結果、腸内細菌のいくつかの代謝産物は、認知症と関係があることが分かったという。中でも、アンモニア(*4)が認知症リスクとの関連が高く、乳酸は低いという結果が得られたという。

*3 Saji N, et al. Sci Rep. 2020 May 18;10(1):8088.

*4 アンモニアは食物中のタンパク質が代謝されるときにできる有毒な物質。ただし健康な人では、肝臓の働きによってアンモニアは無毒化され、尿とともに体の外に排せつされる。

また、佐治さんらの別の研究では、認知症の人と認知症ではない人では、腸内細菌叢(さいきんそう)はタイプが異なることが分かった。認知症ではない人に比べて、認知症の人の腸内細菌叢には、種類の分からない菌が増えているという。

認知症の人とそうでない人の腸内細菌のタイプ

認知症の人と、そうでない人の腸内細菌のタイプを比較したところ、認知症の人では「バクテロイデス」と呼ばれるタイプの菌が少なく、その他の不明な細菌の割合が増えていた。(元データ Saji N, et al. Sci Rep. 2019 Jan 30;9(1):1008.)

「現代的日本食」を好む人は、認知症になりにくい?

「日本食と認知症」「日本食と腸内細菌」については、これまで東北大学などで研究されてきたが、佐治さんらはこれらをまとめ、日本食と腸内細菌・認知症との関係についての解析を行ったという。

患者さんの食事の内容を調査して、どの程度日本食中心かを、次のようなスコアで表した

  • 伝統的日本食スコア… 米飯、味噌、魚介類、緑黄色野菜、海藻類、漬物、緑茶が多いと、それぞれプラス1点、牛肉豚肉、コーヒーはマイナス1点とする。
  • 現代的日本食スコア… 伝統的日本食スコアに加えて、大豆類、果物類、キノコ類が多いと、それぞれプラス1点とする。
  • コーヒーを含む現代的日本食スコア… 現代的日本食スコアのコーヒーをマイナスではなくプラス1点とする。

ご飯、味噌汁、焼き魚、野菜、海藻類、納豆…こういった和食を点数化して調査した結果は?(写真はイメージ=123RF)

解析の結果、認知機能がよい患者さんは、魚介類、キノコ類、大豆類、コーヒーを摂取する割合が多かった。また、「現代的日本食スコア」が低いと認知症の人が多く、高いと認知症の人の割合は少なかった。「現代的日本食スコア」と「コーヒーを含む現代的日本食スコア」が高いと、認知症の割合が低かったという結果も出たという。

海外の研究でも、MIND食やDASH食(*5)という健康によい食事をとっている人は、血液脳関門(*6)が保たれるという報告がある。また、国内の研究では、魚油(DHA)を多くとる人は認知機能低下のリスクが低く、豆類を多くとる女性は10年後の認知症発症リスクが下がるといった報告がある。

*5 MIND食とは、地中海食とDASH食を組み合わせた食事法。DASH食とは、アメリカで高血圧改善のために推奨されている、飽和脂肪酸とコレステロールを抑えてミネラル、食物繊維、タンパク質を多くとる食事法。

*6 血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組みのこと。

「食事や健康に関する情報は、厚生労働省のe-ヘルスネットや農林水産省の『日本型食生活』のススメといったサイトに紹介されています。しかし、あまり知られていないようで、もったいないですね。もう少し分かりやすく知らせていく必要があるのかなと思います」(佐治さん)

これらのサイトの情報を活用して、自身の健康を保っていきたいものだ。

 

腸を整えるビフィズス菌。認知機能が改善する研究も

認知症セミナー(後編)

2021/10/26 梅方久仁子=ライター

認知症は40代50代からの予防が重要だ。若い頃からの認知症治療や研究に取り組む医師らの啓発団体「40代からの認知症リスク低減機構」は、8月27日に「脳寿命を延ばす いまの状態を把握し、対策を考える ~脳と腸からはじめる認知症予防の可能性」と題するオンラインメディアセミナーを開催した。前回記事(「脳と腸の意外な関係 腸内細菌が認知症に影響する?」)に引き続き、講演の内容を紹介する。

今回は、森永乳業株式会社研究本部基礎研究所長の清水金忠さんにビフィズス菌の特徴と認知機能の関係についての最新研究を説明していただいた。

 

写真はイメージ=123RF

ビフィズス菌が作る酢酸は、腸に良い働きをする

ビフィズス菌は主にヒトや動物の腸内にすむ細菌で、腸内環境を整え様々な病気を予防する。

健康によい菌としては、乳酸菌がよく知られている。乳酸菌は、糖を分解して乳酸を50%以上つくり出す菌の総称だ。それに対してビフィズス菌は、乳酸よりも多く酢酸をつくり出すという特徴がある(下表参照)。

酢酸は腸管内で様々なよい働きをすることが分かっている。例えば、有害菌の増殖抑制、腸管バリアの改善、抗炎症作用、抗メタボリック作用、O157感染防御作用、免疫グロブリンA(*1)の機能制御などだ。

「酢酸は大腸でよい働きをしますが、口から摂取すると小腸でほとんど吸収されてしまって、大腸まで届きません。大腸での酢酸濃度を一定に保つには、ビフィズス菌のように酢酸を作り出す菌の活性を高めることが重要です」(清水さん)

ビフィズス菌と乳酸菌の違い

認知機能に関連する臨床試験

ビフィズス菌に注目した清水さんらは、様々な菌株について認知機能を改善するものがないかをモデル動物で調べた。その結果、ビフィズス菌MCC1274株が有望と分かり、ヒトによる臨床試験を行った。

予備試験として、軽度認知機能障害(MCI)を疑われる高齢者にビフィズス菌MCC1274を含むカプセルを24週間摂取してもらった。すると、摂取8週後、16週後、24週後に認知機能のスコアが改善されたという。

そこで本試験では、プラセボ(偽薬)を対照とした二重盲検臨床試験を行った。

50歳以上、80歳未満のMCIと疑われる方80名に、MCC1274株またはプラセボを含むカプセルを16週間摂取してもらい、摂取前後の認知機能を評価した。

試験の結果、MCC1274株を摂取したグループでは、「アーバンス(RBANS)」(*2)という神経心理テストで、即時記憶(今聞いた電話番号や人の名前などの記憶)、視空間・構成(車の運転や物の整理など空間的な関係を把握する能力)、遅延記憶(一定時間経過後に思い出す能力)のスコアが、摂取前と比較して大幅に改善された。これらはプラセボ群と比較しても有意に改善されたといい、また、アーバンスの総合スコアも認知機能の改善が認められたそうだ。

ビフィズス菌MCC1274カプセルもしくはプラセボカプセルを16週間摂取し、摂取前から摂取後の変動値を比較した。対象者は50歳以上80歳未満。80名(ビフィズス菌群40名、プラセボ群40名)。神経心理テスト「アーバンス(RBANS)」で、即時記憶(今聞いた電話番号や人の名前などの記憶)、視空間・構成(車の運転や物の整理など空間的な関係を把握する能力)、遅延記憶(一定時間経過後に思い出す能力)のスコアが、摂取前と比較して改善されたという。アーバンスの総合点(左)も改善した。 **P<0.01, ***P<0.001, intergroup difference, Student's t-test (Xiao et al.,Journal of Alzheimer's Disease, 2020)

また、簡易認知機能スケールである「あたまの健康チェック(JMCIS)」においても同様に、プラセボと比較して有意な認知機能の改善が認められたという。

「プラセボと比較してこれほどはっきりと認知機能が改善されたことには、私も驚きました。結果は、アルツハイマー病の国際学術誌Journal of Alzheimer's Diseaseに論文として投稿し、2020年7月に公開されました(*3)。国際的なアルツハイマー病の情報サイトALZFORUMで紹介されるなど、大きな注目を集めています」(清水さん)

これまでのところ、MCIの疑いのある人に使用できる薬は存在せず、はっきりとした効果が証明されたサプリメントもないとのこと。

今回のセミナー記事では、脳と腸が互いに影響を及ぼし合う関係を中心に紹介してきたが、今後、さらに研究が進めば、食べる物によって認知機能改善やMCIに対処できるようになるかもしれない。そんな日が来ることを期待したい。

 

新井平伊(あらい へいい)さん

アルツクリニック東京院長、順天堂大学医学部名誉教授

1984年順天堂大学大学院修了。東京都精神医学総合研究所主任研究員、順天堂大学大学院精神・行動科学教授を経て、99年、「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2018年、東京丸の内に「アルツクリニック東京」をオープンし、院長に就任(現職)。アルツハイマー型認知症の基礎と臨床を中心とした老年精神医学が専門。


虐待、薬物…壮絶な人生を逆転させた29歳の決断

2021-12-05 13:30:00 | 日記

下記の記事を東洋経済様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

写真家、文筆家の風間暁さん(29)は、子どものころに親から虐待を受け、今日まで生き延びたサバイバーだ。かつては生きる希望を見いだせず、10代のころは自殺未遂を繰り返した。薬物をやめられなかった時期もある。

そんな風間さんは現在、犯罪や非行をした人の更生を支える保護司になり、発達障害の人たちや非行少年など、さまざまな人たちの居場所としてカフェを経営している。さらに多岐にわたる活動のかたわら、二人の子どもを育てながら、司法試験合格を目指している。

「秩序の外」で生きざるを得なかった
風間さんは幼少期から母親の虐待を受けて育った。小学校低学年のころ、母親の意向で習っていたピアノをやめたことがきっかけで、虐待はエスカレートし、暴力も始まった。父親は見て見ぬふりで、助けてくれる大人はいなかった。

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です
小学4年生のころ、父親が飲酒運転で事故を起こして逮捕されたことを機に、両親は離婚。住んでいた家にいづらくなり、母親と別の町に引っ越した。転校先の小学校で風間さんを「仲間」として迎え入れてくれたのは、不良グループだった。

「仲間の多くは、家庭に問題を抱えた子どもたちでした。親が自殺していたり、刑務所に入っていたりする人もいれば、親が薬物を使っている家庭で育った人もいます。アウトローな親もいて、私も仲間の親にお酒を買ってもらったことがありますよ」

仲間たちとは、タバコや酒をのんだり、ガスを使ったり、夜中に集まって公園でロケット花火を打ち上げたり、原付に乗ったりする「遊び」をしていた。徐々に家に帰らなくなり、仲間の家に泊まり歩くようになった。「ルール」を破ることを何とも思わなかった。
「私たちは、秩序の外で生きざるを得ませんでした。パッと見、周りからはなんの問題もなさそうに見える親であっても、家に帰れば、薬物を使ったり、暴力をふるったりする。そこに秩序なんてありません。大人はみんなウソつきで信用できないと思っていました。

ルールを決めて作るのは、秩序の内側にいる大人たちです。でも、周りにいた大人たちは、誰もルールを守ってくれなかった。それでも私たち子どもにはルールを守れと強要しました。ウソつきの大人たちが作った、大人にとって都合のよいルール。自分たちだけが従うのは理不尽だと感じました。

学校の先生などに『ルールを守りなさい』と言われても、『どうせ家に帰れば、自分もルールを守らないウソつきの大人なんでしょ』などと思い、言うことを聞く気持ちにはなりませんでした」

「秩序の外」で生きる日々は、中学1年生まで続き、ある日、警察に補導された風間さんは、児童自立支援施設に入所することになった。

毎日「死にたい、自分を痛めつけたい」と
児童自立支援施設は、不良行為をした(あるいはそのおそれがある)か、家庭環境上の理由で生活指導が必要な子どもたちの自立を支援する施設だ。生活指導のほか、学習指導や心理的なケアもおこなわれるという。

しかし、風間さんは「こころが安らぐことはなかった」と施設での日々を振り返る。

入所後、風間さんは「解離性障害」と診断された。解離性障害は、自分が自分であるという感覚がなくなったり、自分の中にいくつもの人格が現れたりするなどの症状が出ることがある病気だ。主に、心的外傷(トラウマ)や大きなストレスを受けたことなどが要因で発症するとされている。

風間さんも「別の人格」が現れることがあった。しかし、その間の記憶がないため、施設にいるほかの子どもたちから「ウソつき」などと言われ、イジメを受けるようになった。

「毎日、死にたい、こんな自分を痛めつけたい、と思っていました。治療のために処方された薬を飲まずにためておき、オーバードーズ(処方薬などを多量に摂取すること)をしては、病院に運ばれ、胃洗浄を受けていました。施設を出たくて脱走したり、絶食して入院したこともあります」
施設を出たのは、中学卒業の年。顔には複数のピアスの痕、指にはリング状のタトゥー、手には根性焼きの痕。風間さんがアルバイト先をみつけるのは困難を極めた。たまたま知り合いに頼まれて撮影したライブ写真の評判がよかったことから、依頼が舞い込むようになり、フリーの写真家として生計を立て始めた。

誰かに必要とされることはうれしかった。しかし、処方薬以外に違法薬物にもハマり、薬を使う日々を過ごしたため、施設を出た後の記憶は、おぼろげにしか残っていない。

「親代わり」だった薬をやめた理由とは
転機が訪れたのは、2011年3月。当時19歳だった風間さんは、違法薬物を含む薬物のオーバードーズをして倒れた。その場にいた仲間は逮捕されることをおそれ、すぐに救急車を呼ばなかった。

風間さんが病院の集中治療室に運ばれたのは、倒れてからしばらく経過した後のこと。昏睡状態が2週間以上続き、同年3月11日に起きた東日本大震災のときも眠り続けていた。目を覚ましたものの、集中治療室に運ばれるまで足を交差した状態で倒れていため、座骨神経麻痺による左下肢機能全廃の後遺症を負った。

集中治療室を出た後は、解離性障害で通院していた病院に転院。リハビリに励む日々が約5カ月続いた。そこで医師に薬物をやめられない「薬物依存症」という病気があることを聞き、薬物依存症外来に通うことをすすめられた。風間さんは「薬を取り上げるのか」と込み上げてくる怒りをおさえられなかった。

「人間を信じられなかった私にとって、薬は『親代わり』でした。薬だけは、私が期待した通りの効果をかならずくれたので、信用できたんです。それに、そのときの私には、薬をやめる理由もありませんでした」

しかし、不思議と「薬物依存症」と診断されてからは、違法薬物を使うことはなくなった。

「お金も稼げませんでしたし、何より歩くことができなかったので、薬物を手に入れるのが億劫でした。それに、薬を一緒に使っていた仲間に迷惑をかけたので、もう戻れないとも思いました。ただ、アルコールならば警察に捕まることもないし問題ないだろうと考え、酒にハマり、朝からウイスキーの瓶をあけることはありました」

薬をやめる明確な「理由」ができたのは、22歳で「母」になったとき。妊娠がわかったとたん、アルコールやタバコをスッパリやめた。育児が落ち着いたころに飲みに行くことはあったが、飲みの席に行っても、浮かぶのは子どもたちの顔。気づけば、ほとんど飲まないまま、家路を急いでいた。
「薬はやめていましたが、なんのために薬をやめなければならないのかという理由がみつかりませんでした。でも、子どもたちの存在が『薬をやめ続けたい理由』になったんです。アルコールも必要ない……というか、もう酔っ払うことが面倒だと思っている自分に気づきました」


「ごちゃまぜCafeメム」(東京都江戸川区)の内装(風間暁さん提供)
薬をやめて、現在10年になるという風間さん。前オーナーに声をかけられ、2019年に経営を引き継いだ「ごちゃまぜCafeメム」(東京都江戸川区)では、ギャンブル依存症から回復の道を歩んでいる店長と二人三脚で、生きづらさを抱えた人や子どもたちに寄り添う活動をおこなっている。

「生きているのも、案外悪くない」
営業中に開催している「子ども食堂」ではアレルギー食にも対応し、「お腹がすいたら、いつでもおいで」とさまざまな子どもたちを迎え入れる。保護司として関わっている少年たちもカフェに訪れるという。

「店長は税理士を目指しているんです。私も司法試験合格を目指しているので、元ギャンブル依存症の税理士と、元薬物依存症の弁護士タッグを組めたら最高だなと思っています」

なぜ、風間さんは司法試験に向けて勉強を始めたのか。その理由は「当事者性に専門的な知識が合わされば、できることの幅が無限に広がる」と考えたためだ。

「私は学歴がないので、資格を取るためには壁もあります。でも、いろいろ調べているうちに予備試験のことを知り、中卒でも必死で勉強すれば可能性があると思ったんです。とはいえ、司法試験は文系最難関といわれる試験です。育児もあるので、10年以上はかかると思って、コツコツ勉強しています」

現段階では「なりたい弁護士」のビジョンが明確にあるわけではないが、「虐待に苦しむ子どもたちや依存症の人たちを助けたい。『かつての自分』が救われるような活動をしたい」という。また、司法試験に合格することで、「生きる希望」を見出せずにいる若い人たちに伝えたいこともある。

「私自身も『生きたい』という気持ちはありませんでした。自分は『世界で1番不幸な人間』だと思っていましたし、道ゆく笑顔の人たちを見るだけで殺意を抱いたこともあります。

でも、薬にハマってしまっても復活できる。学歴がなくても、どんなにつらくても、生きて諦めなければ、なんにだってなれる。私は、それを存在で示す『生き証人』になりたいんです。そして、若い人たちに伝えたい。『生きているのも、案外悪くないよ』って」

(※取材は新型コロナウイルス感染症対策のうえ、東京都内でおこなった)

(弁護士ドットコム編集部:吉田緑)

【風間暁(かざま・あかつき)さん】 保護司(2020年8月から)。文筆家・写真家。「ごちゃまぜCafeメム」(東京都江戸川区:https://www.instagram.com/gochamaze_mem)を経営。「特定非営活動法人ASK」社会対策部(薬物担当)。ASK認定依存症予防教育アドバイザー。2020年度「こころのバリアフリー賞」個人受賞。


悠仁さま進学先候補の農大一高に秋篠宮家との深い縁 警備体制も充分

2021-12-05 11:00:00 | 日記

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 小室眞子さんと圭さん夫妻がニューヨークへと旅立った今、新たに秋篠宮家に持ち上がっているのが、現在お茶の水女子大附属中学に通う悠仁さまの進学先問題だ。

 同校は高校から女子校となるため、現在3年生の悠仁さまには「高校受験」という重大事が控えている。その進学先として「東京農業大学第一高校(農大一高)」が浮上しているという。

 皇室担当記者が話す。

「農大一高と隣接する東京農業大学と秋篠宮家には深い縁があります。秋篠宮さまは2008年から同大の客員教授を務め、ナマズの研究をされており、紀子さまの弟である川嶋舟さんもデザイン農学科の准教授として勤務しています。秋篠宮さまが大学にお越しになることも多く、皇族対応の警備システムが整っています。

 悠仁さまが中学1年生の時には秋篠宮さまとともに農大一高の文化祭を訪れ、2時間ほど生物部の見学などをされていました。さらに今年9月、15歳の誕生日を迎えられた際に公開された映像では、悠仁さまが『稲のアジア史』という稲作関連の本を熟読されていた。天皇家は代々稲作を受け継いでおり、昭和天皇はヒドロ、上皇さまはハゼと生物学の研究もしてきた。将来天皇になられる悠仁さまが帝王学を学ぶのに適した環境ではないかと、宮内庁でも評価されているようです」

 悠仁さまの進学をめぐっては、これまで東大への進学率が高い筑波大附属高校が本命とされてきた。なぜここに来て別の進学先が浮上したのか。

「悠仁さまが学習院ではなくお茶の水女子大附属小を選ばれたのは、高校で筑波大附属校に進み東大を目指すためではないかと言われてきました。問題はその筑波大附属校とお茶の水女子大附属校との間に『提携校進学制度』ができたことです。

 数名が無試験でお互いの高校へ進学できるようになりましたが、制度ができたのが悠仁さまの中学受験のタイミングと重なったため、“悠仁さまのための制度では”と邪推する声が上がりました。眞子さんの結婚問題で秋篠宮家が逆風にさらされる中、悠仁さまが仮にこの制度を使って高校へ進学すれば、さらに非難が集まると秋篠宮ご夫妻は気にされているのかもしれません」(同前)

 落ち着いて学んでいただける環境を整えたい。


小室圭&眞子夫妻のNYへ母・佳代さんが行きたくとも行けない事情

2021-12-05 08:58:02 | 日記

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ご結婚後、11月14日にアメリカへ旅立った小室眞子さんと圭さんご夫妻。現地ニューヨークは日本より物価が高いことで知られているが、それでも共用部分にはヨガスタジオ、映写室、図書室、ビリヤードルーム、ゴルフシミュレーターなどを備えるラグジュアリーなタワーマンションで新婚生活を満喫されているようだ。

「家賃は約4800ドル(約55万円)の1ベッドルーム(1LDK)の賃貸アパートだと報じられました。ですが、圭さんはニューヨーク州の司法試験に不合格だった。次回は2月に受験することになりますが、それまでは就職先の法律事務所で法務事務員として働くことに。

年収は弁護士と同等の2000万円ほどが保証されていると言われています。でも、次の試験に落ちたならば、この収入は大きく減らされるか、最悪の場合はクビもあり得るでしょう」(全国紙記者)

家賃だけでも年660万円ほどかかる。それ以外の生活費などを考えたら、何としても年収2000万円を超える安定収入を手にしたいだろう。

「圭さんとしては、いち早く母である佳代さんをニューヨークへ呼び寄せたいと思っているはずです。そして、佳代さんも、それは同じ気持ちでしょう。ですが、今は司法試験に合格することが最優先。何より、収入が安定しない限り、母親を呼び寄せることは難しいでしょう」(皇室ジャーナリスト)

圭さんの収入問題以上に、佳代さんが渡米できない事情がある。それは、自身の父親のことだ。

「佳代さんは80歳を超えるお父様と2人暮らしだと思いますよ。お父様の手を取って、通院する姿を何度か目撃したこともあります」(近隣住民)

80歳を超えた実父を連れてのアメリカ生活は現実的ではないだろう。ましてや、皆保険制度は無く、医療費が日本と比べ莫大にかかってしまう。

「眞子さまはシングルマザーで圭さんを育て上げた佳代さんを心から尊敬しているそうです。そのことに佳代さんは自信を持っているようで、周囲にも『紀子さまよりも私の方が好き』と話しているとか。最近も毎日のように“嫁姑”同士でテレビ電話を楽しんでいると女性セブンが報じたほど、仲がいいようです。

元婚約者との金銭問題を“解決金”を支払うことでひと段落付けた以上、圭さんも眞子さんも、1日も早く佳代さんと一緒に住みたいのでしょうが、なかなか思い通りに出来ない状況に、やきもきしているようです」(女性誌記者)

小室夫妻が望むニューヨークでの“母との同居生活”は、まだまだ先になりそうだ…。


1日1万歩は本当に健康に良いのか?

2021-12-05 08:30:00 | 日記

下記の記事をビヨンドヘルス様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

「1日1万歩」という目標は、健康にとって価値のあるものだ。しかし、実はこの「1万」という数字は、もともと医師や専門家が提唱したものではなく、1960年代半ばに日本で発売された「万歩計」という商品名に由来している。漢字の「万」は、人が歩く姿に似ていると言えなくもない。「1万というのは、切りの良い数字だし、マーケティングメッセージとしても効果的だ。しかし、科学的な裏付けはあまりない」と、米マサチューセッツ州立大学アマースト校助教授のAmanda Paluch氏は言う。

 そこでPaluch氏らは、歩数と心血管疾患との関連について調べた研究のメタアナリシスを実施した。その結果、健康にとって特別な意味を持つ歩数というものはないものの、歩数は多いほど健康に良いという説は裏付けられたという。この研究は米国心臓協会年次集会(AHA 2021、11月13〜15日、オンライン開催)で報告された。


 この研究では、計1万6,906人(平均年齢62歳、女性51%)を対象に、心疾患、心不全、または脳卒中について、中央値で6.3年にわたって追跡した7件の研究結果が分析された。1日に歩く歩数に基づいて被験者を4群(各群の歩数の中央値は、1,951歩、3,823歩、5,685歩、9,487歩)に分けて解析を行うと、歩数が増えるほど心血管疾患のリスクが低減することが明らかになった。最も歩数の多い群の心血管疾患の発生数は、最も歩数が少ない群の半分以下であり(243例対491例)、ハザード比は0.60と計算された。

 Paluch氏は、「この結果から言えることは、1万歩などの数字にこだわらずに、“もっと体を動かせ”ということだ。心血管の健康にとっては、少しでも歩数を増やすことに意味がある」と述べている。

 今回の研究には関与していない、米エモリー大学准教授のFelipe Lobelo氏は、「よく歩くことは健康に良いとされていたが、歩くことと心血管疾患リスクの関係について具体的な結果が出たことで、さらに強い裏付けが得られた」と述べている。また、「過去の研究の多くは自己申告による運動量に基づいていた。自己評価では、運動量を過大評価する可能性が高い」とし、今回のメタアナリシスは、活動量が歩数計により正確に測定されている点でも意味があると強調する。

 Paluch氏は、「今後は運動の強度による影響を評価するほか、メンタルヘルスやがんなど、心血管以外の健康にもたらす歩行のベネフィットについても検討したい」と述べている。

 米国政府によるガイドラインでは、成人に対しては、週150分以上の中等度の有酸素運動が推奨されている。「心血管疾患の健康に関しては、1日1万歩まで歩かなくても、5,000~6,000歩でベネフィットが得られるだろう。これは週150分という運動時間にも一致する」とLobelo氏は言う。

 Paluch氏は、「1万歩という数字に尻込みしてしまう人は多いだろうが、少しずつ歩数を増やす方法を考えれば良い。例えば、店から離れた場所に駐車する、エレベーターではなく階段を使うなどして、日常生活に歩くことを取り入れていくと良いだろう」と助言している。

 なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものとみなされる。

[American Heart Association News 2021年11月16日]