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遺言書作成5つのポイント!徒労に終わる失敗にご注意

2021-12-15 15:30:00 | 日記

下記の記事をハルメクWeb様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 

自分の死後、財産の分け方の希望を伝える遺言書。のこされた人たちが気持ちよく引き継げるよう、生前にしっかり準備したいものです。でも、どうやって作成したらいいのでしょう。よくある失敗例も紹介しながら、遺言書作成のポイントを押さえます。

目次

  1. 遺言書の役割とは? 終活で用意するべき理由
  2. やりがち!希望が叶えられない遺言書の失敗例
  3. 自筆証書遺言を正しく作成する5つのポイント
  4. 遺言作成には専門家の力を借りるのがベスト

遺言書の役割とは? 終活で用意するべき理由

遺言書がなければ、民法の定めにより配分

遺言書は、自分の死後、財産を誰にどのように配分したいかという意思を伝えるものです。遺言書がある場合には、原則として被相続人(亡くなった人)の意思に従った財産の配分が行われます。

一方、遺言書がない場合には、民法の定めにより子どもや配偶者などの「法定相続人(民法で定められた被相続人の財産を相続できる人)」に「法定相続分(民法で定められた配分割合)」で配分することになります。

 

そのため、例えば「生前お世話になった家族以外の人へ、財産の一部でお礼がしたい」「法定相続人は配偶者と兄弟姉妹だが、配偶者の生活が心配なので全財産を配偶者に引き継ぎたい」など、法定相続分とは異なる配分を希望する場合には遺言書を作成する必要があります。

相続トラブルの種にもなる遺産分割協議

遺言書がない場合にも、相続人同士の話し合いである「遺産分割協議」での合意ができれば、法定相続分以外の分け方ができます。その際には、以下の決まりがあることを知っておきましょう。

  • 相続人全員が参加して協議を行うこと
  • 相続人に未成年者がいる場合には、その代理人も参加して行うこと
  • 相続人全員が合意しなければ、その結果は無効となること
  • 協議の結果を「遺産分割協議書」に残すこと
  • 協議書には全員が実印を押し、印鑑証明書を付けること

遺産分割協議では、誰が相続人かを確定し、相続する財産をリストアップし、財産目録を作成しなければなりません。手間がかかる上、合意できず、争いとなりそれまでうまくいっていた親族関係が破綻してしまう場合もあります。

元気なうちに遺言書を作成し、のこされた人に自分の希望を示しておくことは、親族間の争いを防止することにもつながります。

やりがち!希望が叶えられない遺言書の失敗例

せっかく遺言書を作成したのに希望が叶えられなかった例は少なくありません。

遺言書にはいくつかの種類があります。中でも、代表的なものが遺言者本人が手書きして作成する「自筆証書遺言」と、公証人に作成してもらい、原本を公証役場で保管してもらう「公正証書遺言」の2種類です。

自筆証書遺言は自分で作成できるという手軽さがありますが、形式や内容に不備があると、遺言書の効力が問われた場合に無効とされてしまうケースもあるようです。

自筆証書遺言の失敗例には、下記のようなものがあります。ありがちなことなので、注意しましょう。

【失敗談1】不動産の表示に決まりがあったのか!と後悔したA子さん

亡き父がのこした遺言書は、生前に家族で相談しながら作成しました。遺言書には、父の不動産について住所を示し、その継承先を記載していたのですが、母も私も特に違和感なくスルーしていました。しかし、父の死亡後の相続登記の手続きの際に、法務局から「この遺言書では不動産が特定できませんので受理できません」と断られてしまいました。不動産は登記簿上の「地番」や「家屋番号」で特定する必要があるそうなんです。家族の誰もちゃんとした知識がなかった……。専門家に聞いてから作成してくれたらよかったのですが。父もきっと悔やんでいると思います。

【失敗談2】「お前たちに譲る…」それ誰?と総ツッコミしたBさん

祖父がのこした遺言書の話です。その中には、「私が所有する東京都世田谷区……の土地は、お前たちが相続するように」という記載が。「お前たちって……誰??」と、家族全員でツッコミました。私でもわかる明らかな不備。司法書士の先生に聞くと、財産を分ける上で不可欠な事項にあいまいな箇所があると、その部分は無効になる可能性もあるとのこと。おじいちゃん、最後にやってくれたわ!

【失敗談3】「愛犬に…」実現できない内容にびっくりしたCさん

亡くなった叔母は、10年前叔父を亡くし子どもたちも遠くで生活していて、愛犬とともに一人暮らしを続けていました。彼女の遺言書が見つかり、遺族立会いのもと開封すると、そこには「全財産を愛犬タローに相続させる」という内容が。ペットに財産を相続させることはできないので、一同、まさに目が点。もちろん無効となりました。でも、生前、本当にタローだけが生きがいだったんだな、と思うと、その遺言書に呆れるよりも、ちょっと切なくなりました。

気を付けなければならない「遺留分」

遺産の配分は遺言書で自由に決められていますが、法定相続人には、最低限の取り分が保証されており、これを「遺留分(いりゅうぶん)」といいます。例えば、「恋人に全財産を相続させる」とした遺言書は、法定相続人の遺留分を侵害しているため、法定相続人が遺留分の取り戻しを請求できます。

 

遺言書は、ポイントをしっかりと押さえながら作成することが大切です。

自筆証書遺言を正しく作成する5つのポイント

手軽な自筆証書遺言、方式にはご注意

自筆証書遺言を作成する場合は、基本的に次の5つのポイントを満たす必要があります。

1 財産目録などを除き、遺言者本人が全文を自筆で書く

自筆証書遺言は、全文自筆で書かなければなりません。ただし、財産目録に関しては、別紙として添付する場合は自書が不要となり、パソコン(ワープロ)で作成可能です。

その際、財産目録の全ページに署名、押印が必要です。不動産登記簿謄本や通帳のコピー等でも可能ですが、その場合も全ページに署名、押印が必要です。

2 作成した日付を自筆で正確に書く

遺言書を作成した年月日を特定できるように記載する必要があります。令和〇年◯月吉日のような書き方では作成日を特定できません。

3 氏名を自筆で書く(署名する)

遺言書には自筆の署名が必要です。パソコンや他人の代筆は認められません。

※自分で書くことができないときは、秘密証書遺言(捺印・署名はできる場合)や公正証書遺言を利用することになります。

4 印鑑を押す(捺印する)

遺言書には捺印が必要です。印鑑は認印でも問題ありませんが、実印が望ましいでしょう。サインや花押(かおう)は認められません。

5 訂正の際は訂正印を押し、欄外にどこを訂正したかを書き、署名する

訂正は方式を守る必要があります。訂正したい箇所に二重線などを引き、二重線の近くに押印し、その横に正しい文字を記載します。その上で、欄外に「◯行目◯文字削除◯文字追加」と自筆で書き、署名する必要があります。

遺言書は家族の意見も聞いた上で作成を

遺言書の作成にあたっては、家族と話し合うことも重要です。例えば、良かれと思ってのこした財産が家族の負担になる可能性もあります。反対に、負担を軽減したいと思って処分する意思を示した実家やお墓が、家族にとって大切な思い出の場所だったということもあるでしょう。

遺言書を書く人と、のこされる家族の意識や考え方に違いがあることは少なくありません。日常の会話や、年末年始、お盆など家族が集まるときに、相続についての話をして、お互いの意思を確認しておきましょう。

遺言作成には専門家の力を借りるのがベスト

ここまで見てきたように、自分の想いや希望が実現される遺言書を作成することは、簡単なことではありません。

公正役場で作成する公正証書遺言は、2人以上の証人に立ち合いのもと公証人が作成しますので、形式の不備はありません。形式の不備を心配することなく自分の希望をを叶えたい方は、公正証書遺言を選択することが望ましいでしょう。

しかし、形式に不備はなくても、実質的には分割できない分け方を書いてしまうなど、内容に問題がある可能性もあります。遺言書を作成する際には、弁護士や税理士、司法書士、行政書士など、相続や遺言に関わる業務を行う国家資格を有する専門家に相談した方が安心です。

ちなみに、信託銀行は「遺言信託」というサービスを提供しています。「遺言信託」は、遺言書作成のアドバイスだけでなく遺言書の保管、相続発生後の遺言書の執行を信託銀行がトータルにサポートします。特に遺言書の執行は負担感も強く、身内で頼める先もない場合も多いことから、作成から執行まで1か所で相談できる遺言信託は便利です。

終活の一環として、財産の多寡にかかわらず、遺言書の作成は必ず行いたいもの。まずは財産を洗い出し、相続のプランを考えたら専門家のところへ相談に行くのがいいでしょう。それが、のこされた人が気持ちよく財産を引き継げるベストな方法と言えます。

■記事監修:勝猛一さんかつ たけひと 司法書士 「勝司法書士法人」代表。相続・遺言サポートオフィス「ゆずりは」運営他。遺言、相続など終活のプロフェッショナル


“万病の元”内臓脂肪型肥満とメタボ撃退のため、ただちに始めるべき生活習慣

2021-12-15 13:30:00 | 日記

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“万病の元”内臓脂肪型肥満とメタボ撃退のため、ただちに始めるべき生活習慣

天敵の贅肉を減らす運動の心得(1)

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万病の元である肥満のリスクとそれを解消するために有効な運動習慣とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

運動によって心身を健康に保つためには、どうしたらいいのか。今や日本人の成人男女の多くが肥満といわれる。万病の元である肥満のリスクと、それを解消するために有効な運動習慣について解説する。あなたは大丈夫だろうか。(マガジンハウス『ターザン』2021年6月10日号特集「運動は、なぜ脳に効くのか?」より転載)

万病の元である肥満防止は

食事制限でなく運動で

世界的に見ると日本人に肥満は少ない。それでも日本の成人男性の3人に1人、成人女性の5人に1人は肥満。最近はコロナ太りも増えた。

かつては「風邪は万病の元」といわれていたが、現在は「肥満は万病の元」というのが定説。太っていると見た目が残念なだけではなく、高血圧、動脈硬化、脂肪肝、そして大腸がんや乳がんの誘因にもなる。

肥満からの脱出は健康作りの一丁目一番地だが、ダイエット(食事制限)で痩せるのはNG。

筑波大学人間総合科学学術院の久野譜也教授は、「食事制限では体脂肪ばかりではなく、大事な筋肉も減る。肥満解消には運動で消費カロリーを増やすことが欠かせないのです」と指摘する。

中年肥満女性を対象に、食事制限と運動を組み合わせて3か月間の減量教室を実施。筋トレを組み合わせない限り、食事制限は筋肉量の減少を招いた(出典/筑波大学久野研究室)

そもそも運動不足だと、40代以降では年1%ずつ筋肉が減る。さらに、久野教授らの研究では、食事制限を3ヵ月続けるだけで、3.5%も筋肉が減るという報告もある。筋肉は、じっと横になっているときでも消費する基礎代謝の約20%を占める。筋肉が減ると代謝が落ち、余計に太りやすくなるので逆効果なのだ。

平均的な摂取カロリーを見ると、日本人の大半は決して食べすぎているとは言えない。それなのに肥満者が多いのは、運動などによる消費カロリーが足りないからだろう。運動量を増やし、肥満をリセットしよう。

内臓脂肪型肥満とメタボを

有酸素運動で撃退する

太ると溜まる体脂肪には、おもに皮下脂肪と内臓脂肪がある。

肥満でもとくに気を付けたいのは、内臓脂肪の溜まりすぎにより、お腹が出てくる内臓脂肪型肥満。人の体重と身長の関係から肥満の度合いを算出するBMIが25以上であり、ヘソの高さで測る腹囲が男性で85cm、女性で90cmを超えると、内臓脂肪型肥満の疑いが濃厚となる。

内臓脂肪型肥満が怖いのは、生活習慣病のリスクを高めるから。

有酸素運動の習慣化で有酸素性能力が高いほどメタボの有病率は低い。さらに筋トレを続けて筋力が高い人ほど、メタボの有病率は低い(Jurca et al., MSSE 2004)

脂肪細胞は、単に体脂肪を溜めるだけではなく、筋肉の細胞と同じようにホルモンに似た物質を分泌している。これをアディポサイトカインという。アディポサイトカインには善玉と悪玉があり、内臓脂肪が溜まりすぎると悪玉が増えてくる。

このうち悪玉には、血圧や血糖値を上げたり、血栓という血の固まりを生じやすくしたりする働きがあり、高血圧や糖尿病といった生活習慣病のリスクを高める。そして内臓脂肪型肥満に、高血圧、高血糖、脂質異常症のうち2つが重なると、メタボリックシンドロームと診断される。

困った内臓脂肪を減らすのにも有効なのが、ウォーキングやジョグといった有酸素運動。有酸素では内臓脂肪から先に分解されやすいのだ。

(取材・文/井上健二、監修/久野譜也【筑波大学人間総合科学学術院】)


「治療費タダ」の英国医療を担う診療ナースの正体

2021-12-15 12:00:00 | 日記

下記の記事は東洋経済様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 

コロナ禍の医療逼迫で、にわかに注目を浴びた看護師。「医師の診療補助」が主な業務である日本の看護師と違い、イギリスの看護師が行う業務はかなり“医師に近い”という。そんなイギリスの看護事情をイギリス正看護師、フリーランス医療通訳のピネガー由紀さんが紹介する。

イギリスの医療は「国民健康サービス(National Health Service:NHS)」が主で、すべて税金で成り立っている。病院でかかる医療費は、患者が0割負担で、国がすべて(10割)負担する。おまけに、英語の話せない外国人患者への医療通訳サービスや、通院が難しい患者への送迎サービスなども、すべて国が持ってくれる。

このようなシステムのため、医療費は国の財政を年々圧迫し続けている。そのあおりを食っているのが医療従事者で、医師や看護師が担当する1人あたりの患者数はかなり多いにもかかわらず、医師らの賃金はほかの英語圏に比べて低い。そのため、イギリスでは慢性的な医師不足、看護師不足に苦しみ、これをどう解消するのかが長年の課題となっていた。

医師不足を解消するため看護師を登用

金もない、人もいない、それでも高水準の医療を提供する必要がある。特に医師不足は致命的だ。そこで編み出されたのが看護師の活用で、「専門看護師」や「ナースプラクティショナー」という地位、資格が作られた。

専門看護師、ナースプラクティショナーの目的は、医師が行っている業務の一部を、医師の直接的な監視なく独立した状態で安全に業務を行うこと。通常の看護教育を終えた後、専門看護師やナースプラクティショナーとしての現場トレーニングと教育を受けると、資格を得ることができる。

細かくなるが、専門看護師やナースプラクティショナーとは別に、医師から「医師の業務を引き継ぐ」ことのできる資格や業務が、イギリスではいくつも存在する。その資格があれば、医師でなくても麻薬も含めた薬の処方ができたりもする。専門看護師やナースプラクティショナーはもちろん、管理職につく看護師にもこの資格を持つ人は多い。実際、私の前職でも、今の職場でも、師長はこの資格を持っていて、必要であれば医師を呼び出すことなく、薬を処方している。

話を戻そう。イギリスの専門看護師について少し触れたい。

専門看護師は、さまざまな分野で専門的な看護をする際に求められる資格で、日本にも「がん看護」「精神看護」といった専門看護師、認定看護師が存在するが、イギリスでは専門看護師の分野が細分化されていて、その項目も日本よりはるかに多い。

例えば、がんの専門看護師であっても肺がん患者を主に担当する「呼吸器外科専門看護師」、咽頭がんなど耳鼻咽喉科・頭頸部外科を担当する「頭頸部専門看護師」などがいて、業務内容も日本とは異なる点が多い。

その1つがセクシュアルヘルス(性に関する健康)だ。実は、イギリスでは若年層の望まない妊娠出産が大きな課題となっていて、セクシュアルヘルスにも予算をつぎ込んでいる。そのケアのため、経口避妊薬の処方や、避妊具の子宮内装着などを、トレーニングを積んだ資格を持つセクシュアルヘルス専門看護師が行っている。

このように、普段から大活躍している専門看護師だが、目を見張る活躍をしたのが、コロナ病棟でだった。詳細は筆者の日本人が知らない英国「コロナ病棟」のリアルを参考にしていただきたいが、コロナ病棟で働く医師や看護師の大半は、眼科や歯科、整形外科、セクシュアルヘルスなどの「寄せ集め軍団」だ。筆者自身も専門外の外科から招集された1人だった。

コロナ病棟で、糖尿病のある感染者の大きく上下する血糖値をコントロールしたり、感染者の看取りケアのために鎮静剤や呼吸緩和剤を処方したりするのは、専門外の医師にとっては大きな負担だ。そんな場面では、次々とやってきた各分野の専門看護師が治療プランを作ったり、薬を処方したり、さらには専門外の医師に指導までしていた。専門看護師のサポートなくして、イギリスのコロナ病棟は成り立たなかっただろう。

ナースプラクティショナーとは?

続いて、ナースプラクティショナーについてだが、彼らは正確にいうと純粋な看護師ではない。地位的には医師と看護師の中間の立場だといえる。

ナースプラクティショナーになるには、看護師になって一定の臨床経験を積んだ後、臨床業務を続けながら大学院に通う必要がある。専門看護師との大きな違いは、「患者の診察と診断ができること」だ。上級医の診察が必要と判断されれば医師に引き継ぐが、一部の範囲であれば外科的な処置もできる。

上級ナースプラクティショナーともなると、地位的には研修医のような業務を任される。実際、新卒の研修医より年収は高い。上級ナースプラクティショナーが手術のインフォームドコンセントをしてサインをすることもできるし、簡単な手術を行うこともできる。患者が退院をするときには、処方薬の選定も、次回の外来受診日程の決定も、上級ナースプラクティショナーの判断でされる。もちろん、すべて法的に認められている行為だ。

このほか、地域医療には看護師主体の医療サービスが数多くある。禁煙サービスや薬物依存症サービス、セクシュアルヘルスクリニックなどだ。これらのグループの責任者はたいてい専門看護師で、その下に一般の看護師や看護助手がつく。

専門看護師の業務は、問診や患者教育、回復プランなどの作成で、必要があれば専門の医師に受診を依頼する。こうした地域サービスや看護師と医師の連携が成り立つのはNHSだからで、当然ながら、運営コストはすべて税金が原資となっている。

ここまで、イギリスの医療政策である「低コストで高品質の医療を、医師不足のイギリスで提供」をするうえで欠かせない看護師の役割を、簡単に説明してみた。なるほど、それではいっそのこと看護師は独立をしてしまったらどうか――。そんなことを考える看護師がいてもおかしくない。

だが、NHSが主な医療システムである限り、看護師が独立開業をするのは現実的ではない。なぜなら、運営コストは税金であり、国からは医療機関に厳しい条件が課せられている。そもそもイギリスでは、医師であっても独立開業している人は少なく、外科医などがプライベート病院やNHS病院に有料で「間借り」して、プライベート診療をすることが多いのだ。

ただその一方で、看護師が派遣看護師のための派遣会社やリクルート会社を立ち上げるケースは多い。それは、派遣看護師であっても必須研修が複数義務付けられているためで、法的分野を熟知している看護師には向いている。

民間企業のセールス、教育分野で活躍する看護師もいる。こうした看護師は、傷を治療する際に使うドレッシング材や排泄ケア材など、看護師がメインで扱うことの多い医療用品の企業に、教育サービスを提供している。企業は合同展示会でこうした看護師を招き、「褥瘡(床ずれ)の最新ケア」や「導尿カテーテルの管理方法」などの勉強会を開く。そして、「ターゲットとなる看護師集め」にいそしむ。というのも、これらの医療用品の選択、購買決定権は病院では看護師サイドにあるからだ。

企業に雇われる看護師も多いが、専門看護師やナースプラクティショナーの肩書があれば、フリーランスとして仕事をすることも可能だ。ただ、こうしたケースはほんの一部。多くの看護師は、NHSを辞めて独立したがったりはしない。

イギリスの看護師の手取りは約450万円

その理由は冒頭でも書いたが、イギリスの看護師は低賃金だが安定した収入があり、また、専門看護師やナースプラクティショナーになれば、それなりに収入は上がる。上級専門看護師の3~5年目の年収は4万2121ポンド、日本円で手取り換算すると約441万円となる(1ポンド=151.22円)。

ボーナスや交通費、住宅手当などの支給は出ないが、ロンドン勤務だと大都市手当が加算される。加えて、専門看護師に夜勤は基本的にないので、身体的な負担も軽い。

ほかにも、NHS勤務のメリットとして、給与以外の福利厚生が挙げられる。有給日数は新卒から28日で、勤続年数10年を超えると33日になる。年金は勤務先の病院にもよるが、9%を超えるところも多い。病気で療養中も基本的に100%の給与が支払われる。この待遇は国内でもかなり恵まれている。そのため、安定性を捨てる看護師は実際に少なく、仕事をするにしても副業形態を選ぶケースが多いのだ。

ピネガー 由紀 : イギリス正看護師、フリーランス医療通訳


「旧宮家男子の皇族復帰案」で浮上する配偶者の身辺調査問題

2021-12-15 11:00:00 | 日記

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12月6日、安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議が、最終報告の骨子として、【1】女性皇族が結婚後も皇室にとどまる【2】旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する、の2案を軸とすることになった。旧宮家の男系男子を養子ではなく、法律によって直接皇族とすることも提案された。だが、「この案には大きな課題が残る」と皇室ジャーナリストが語る。

「まず【1】の女性皇族が結婚後も皇室にとどまるという案について、夫や子が皇族の身分を保持しない場合、夫婦間に身分の違いが生まれます。そのケースでは女性皇族の苗字はどうなるのか。また住まいの問題も発生します。皇族ではない夫や子供たちも、宮内庁が管轄する土地に住むのか。ほかにも、女性皇族に支給される皇族費を夫や子は使って良いのかといった金銭面の疑問も出てきます。

旧宮家の男系男子が皇籍復帰する案は、皇族復帰すれば皇位継承権を原則として持つため安定的な継承策の一つになると言える面はあります。しかし、既に結婚している男系男子が皇族復帰する場合、その妻や子が皇族でなければ、【1】と同じで住まいや皇族費の問題が生まれます」

仮に妻や子が皇族と位置づけられても、課題は残るという。前出の皇室ジャーナリストが続ける。

「現在に至るまで男系男子が結婚する際は、その配偶者は皇統譜に入るため、皇室に相応しい方かどうか事前に宮内庁の職員が綿密な身辺調査を行なってきました。しかし、すでに配偶者がいる状態で皇族復帰となってしまうと、国民が納得するような皇室に相応しい配偶者かどうか分からないままその方も皇族となることがあり得ます。極端な話、今回の小室圭さんのような強い反発を招く事態になりかねません。

それに旧宮家の男系男子は皇族復帰することを望んでいるのかどうかも不明です。皇族の減少という問題に直面している状態ではありますが、それを解決するために今の女性皇族や旧宮家の方々が犠牲になるような案は、国民からの納得は得られないでしょう」

皇室の未来はどうなるのか。

 


1日3食」食べる人に密かに迫る老化のリスク

2021-12-15 08:30:00 | 日記

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老化の研究や理解はまだ黎明期とはいえ、ひと昔前と比較すると劇的な進歩をとげている。マウスでの実験ではあるが、一回のリセットで眼球や網膜の再プログラム化ができ、視力を回復することができるというから、革命の一歩手前と言っても過言ではない。

30年前から老化研究に心血を注いできたデビッド・シンクレア氏は、「老化の多くは遺伝子ではなく、いかに生きるかである」という。いかに生きるかが、遺伝子のスイッチのオン・オフに影響を与えるので、彼自身は最も健康的な生活を実行しているという。本稿ではシンクレア氏など世界の科学者8人のインタビューをまとめた『人類が進化する未来 世界の科学者が考えていること』より、シンクレア氏が考える「老化を抑える方法」を紹介する。

 

一日3食も必要ない

─―老化について熟知しているあなたは、実際にどのような生活を送っているのですか。

最近は健康にますます注意を払うようになっています。20代のころは、食事の量を抑える「沖縄ダイエット」をしたことがあります。当時は若かったこともあり、続きませんでしたが(笑)。いまは一日2食で、朝食はとりません。最近はランチをとらないことも多く、食べるとしても低カロリーのものだけです。

─―日本では一日3食が健康の基本だと教わります。あまり食事をしないほうが健康にいいということですか。

すべての人が実践できるアドバイスがあるとすれば、食べる回数を減らすことです。一日3食も必要ありません。サーチュイン遺伝子という長寿遺伝子は、空腹でやせていないと活性化されない。エクササイズはその遺伝子のスイッチをオンにします。身体を「complacency(現状満足状態)」から脱出させないといけません。医学用語では「hormesis(ホルメシス:毒物が毒にならない程度の濃度で刺激効果を示すこと)」と言いますが、身体は殺さない程度に刺激すると強くなります。

階段を歩いて上ったり、デスクの前で立って仕事をしたり、食事を抑えたりすることで、身体はサバイバルに対する脅威を覚えます。それと戦う要素が、老化や病気から私たちを守ってくれるのです。

―─日本は男女の平均寿命が84.4歳(WHO調査、2019年)と、世界一の長寿大国です。ただ、長生きすればいいというものではなく、健康に生きたいものです。

老化を減速させれば、心臓病、がん、糖尿病、アルツハイマー病など、あらゆる疾病の進行を遅らせることができます。われわれのアプローチの目的は、健康寿命を延ばし、その後、病気になったとしても数週間で死んでいく、そんな人生です。

現代医学の矛盾は、もぐらたたきゲームのように、病気の治療がその場しのぎになっていることです。1つの病気にかかれば薬を投与し、違う病気になれば、また別の薬で治療する。その繰り返しは、われわれを死の淵に追いやるわけです。もちろんその淵に防護柵を作る必要がありますが、その前に、根源的な老化についてもっと取り組まなければなりません。

脳を興奮させると、老化が加速する

─―高齢になってもボケないために、脳を活性化させるベストな方法は何でしょうか。

心を落ち着かせて、ストレスをためないことです。脳をひどく興奮させると、老化を加速させます。瞑想をして精神を整えることや、記憶力を鍛えることも、老化防止につながります。

われわれはいま、エクササイズをしないでそれと同様の効果を与える薬を開発しています。私の安静時における1分間の心拍数は40台の中間で、マラソン選手並みです。これはおそらく、私がその薬を飲むことで、エクササイズが健康に影響を与える遺伝子のスイッチをオンにしているからでしょう。同じことを高齢のマウスに実施すれば、疲れることなく、通常の倍の距離を走ることができます。

─―老化を遅らせる最も重要な要素は何でしょうか。

私が実践しているように、肥満にならないようにエクササイズをすることです。やりすぎは関節を痛めるので、マラソンのような激しい運動をする必要はありません。毎日10分程度は階段を使うとか、座り続けずに時折立って作業をするとか、忙しくてもできることはあります。

―─身体以外に精神面の健康においても、長生きするコツはありますか。

複数のキャリアをもつことです。50歳で訓練を受けてキャリアを変えたり、新しい言語を学んだりするのも良いでしょう。私の父親は80歳になってから、シドニーの大学で新たな仕事を始めました。彼は非常に生産的な人生を送っていて、以前よりも幸せにみえます。自分が社会のために役立っていると感じることが重要です。

不老不死の時代は来るのか?

─―とはいえ、年を重ねて体力がなくなってくると、新しいことを始めるやる気が落ちてきますね。

 

『人類が進化する未来 世界の科学者が考えていること』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

われわれが開発する薬によって体力を取り戻し、精神的にもよい効果をもたらして、好循環を生みだせれば嬉しいですね。

日本でも老化学の研究は進んでいます。NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)は抗老化効果があるとされる成分で、日本で開発されました。マウスに投与すると、いろいろな臓器に存在するNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)が増大し、この分子が長寿に関係する「サーチュイン遺伝子」を活性化することがわかっています。

─―医療の進歩はとどまるところを知らない。いつか不老不死が可能になる時代がくるかもしれません。

人間の老化と健康は、われわれのコントロール下にあります。いまの生活を変えることで将来の老化の進行が決まる、と言っても過言ではない。あなた次第なのです。

現在の医療のように、病気になってから治療を施すのでは遅すぎます。高齢になって病気になり、誰かの世話が必要になってくると、社会が機能しなくなってしまう。健康寿命を延ばすことで、高齢者がコミュニティに貢献し、若い世代に知恵を伝授することが大切です。

国民の多くが健康になれば、国全体が裕福になる。そのためには、研究費の増加や法整備の充実といった政府の後押しも不可欠です。老化を防止することは、人類が月に行くことよりも重要だと思います。

大野 和基 : 国際ジャーナリスト