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愛子さまと清子さん ティアラが繋ぐ“天皇の娘”としての生き方

2021-12-03 18:56:32 | 日記

下記の記事を女性自身様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 

「本当に生まれてきてありがとう、という気持ちでいっぱいになりました」

 

雅子さまは、生まれたばかりの愛子さまを目にしたときのことを、ご出産後初の記者会見でかみしめるように語られていた。一人娘の立派な成長ぶりに、万感の思いを抱かれていることだろうーー。

 

12月1日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは20歳の誕生日を迎えられる。当日は大学の授業があるため、ご成年の儀式の大半は5日に行われる。

 

「学習院大学では対面授業が再開されつつありますが、愛子さまはいまも登校を控えられ、もっぱらリモートで受講されています。ほかの学生と違い、愛子さまが登校すれば複数人の護衛官も同行する必要があります。感染リスクを抑えるためにも、外出は控えられているのでしょう。それでも、学業はおろそかにしないというご姿勢を貫かれているのです」(宮内庁関係者)

 

コロナ禍で迎える成年という節目、愛子さまは大きな決断をされていた。ティアラを新調しないことにされたのだ。新調しない代わりに、愛子さまは上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんからティアラを借りることになった。

 

公費で作られたティアラは結婚に伴って国に返すことになっているが、清子さんのティアラは上皇ご夫妻の私費で作られたため、いまも清子さんの所有となっていた。

 

「清子さんには、愛子さまご本人が相談され、快諾の返事をいただいたそうです。清子さんは愛子さまが3歳だった’05年11月に皇室を離れたため、これまで深い交流はありませんでした。しかし、“天皇の娘”として成年を迎え、上皇ご夫妻を支えた清子さんの半生は、愛子さまの今後の指針ともなるでしょう。清子さんとしても、姪であり“後輩”でもある愛子さまをサポートしたい思いがあったのでしょう」(皇室担当記者)

 

愛子さまは清子さんと同じ学習院大学文学部に通われている。また、9月に赤坂御所から引っ越しされた皇居の御所では、清子さんが使っていた部屋に愛子さまがお住まいだといわれている。

愛子さまが借りられる清子さんのティアラ(写真:時事通信)

 

 

■清子さんが切り開いた“働く内親王”の生き方

 

皇室ジャーナリストの渡邉みどりさんも「愛子さまの“お手本”になるのは清子さん」と語る。

 

「同じ天皇の娘という立場だった清子さんから心構えを学ばれる、よい機会になったでしょう。清子さんは4年制大学に進学した初の内親王です。海外への公式訪問は8回を数え、盲導犬のチャリティ支援など、社会的な活動にも力を入れました。一方で、山階鳥類研究所に、結婚まで13年間にわたって勤務し、社会人としてのキャリアも築いています。以前は内親王や女王は20歳前後で結婚して皇室を離れるのが当たり前でしたが、ご公務と自分の仕事を両立するロールモデルを示したのが清子さんなのです」

 

清子さんは元祖“働く内親王”だったのだ。

 

政府が設置した皇位継承に関する有識者会議は「女性皇族が結婚後も皇室に残る案」を国会に提言するという。この案が実現すれば、愛子さまは生涯、皇室に残られることに。また“愛子さまを天皇に”という期待の声も根強い。

 

「愛子さまは10年以上前から蚕の飼育を続けられています。養蚕は、明治以降の歴代皇后が引き継いできた皇室の伝統です。愛子さまはこのように、小学生のころから皇室の歴史や文化に関心を持たれてきたのです。それは“天皇の娘”としての自覚と矜持ゆえでしょう。今回、清子さんにティアラを借りる“直談判”をされ、その思いはさらに強まったのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 

清子さんは、皇室を離れる前、36歳の誕生日に際してこう綴っていた。

 

《両陛下の、お立場に対する厳しいご自覚や国民の上を思い、平和を願われるお姿、そして昭和天皇や香淳皇后に対する深い敬愛のお気持ちなどは、日常の様々なところに反映され、自然に皇族であることの意味を私に教えたように思います》

 

清子さんが上皇ご夫妻のお姿を見て“皇族の役目”を学んだように、愛子さまも天皇陛下や雅子さまのなさりようを、20年間しっかり目に焼き付けてこられたはずだ。清子さん、そして両陛下に学び、愛子さまは成年皇族として歩みだされる。


今日からすぐ始められる糖尿病リスクを下げる食生活とは

2021-12-03 15:30:00 | 日記

下記の記事を日経ウーマン様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

生活習慣病として知られる糖尿病。とくに妊娠中や更年期はそのリスクが増大するなど、女性にとっても気になる病気の一つです。11月14日に配信されたウェビナーでは、まず基調講演で糖尿病とその予防について国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター長の大杉満さんが解説。さらに管理栄養士の浅野まみこさん、フリーアナウンサーの木佐彩子さんを加えたパネルディスカッションでは、日経BP 総合研究所の西沢邦浩進行のもと、食による対策が紹介されました。

大杉 満さん
国立国際医療研究センター
糖尿病情報センター長
大杉 満さん
浅野 まみこさん
管理栄養士
浅野 まみこさん
木佐 彩子さん
フリーアナウンサー
木佐 彩子さん
西沢 邦浩
日経BP 総合研究所
客員研究員
西沢 邦浩
肥満は糖尿病への入口?太りやすくなる年代は要注意
糖尿病とは、体の中の血糖値(血液中のブドウ糖)が上昇した状態を言います。ただし、症状には現れないことから長年放置されやすく、その間に視力を低下させる網膜症や腎症、神経障害といった、深刻な合併症を引き起こしてしまうという怖さも。糖尿病は生活習慣病といわれる通り、日頃の食事や運動、飲酒・喫煙などの習慣が大きく影響する病気です。もし、健診などで血糖値やHbA1c(※)の値が高く出た場合は、毎日の行動や習慣を見直すようにしましょう。

※HbA1c(ヘモグロビンエーワンシ―)は糖尿病の指標
セミナー風景
生活習慣を改める目的として、一つは肥満の解消があります。糖尿病の主な原因は、肥満や高齢による耐糖能異常にあるためです。耐糖能とは、血糖値を正常に保つ働きのことで、これが作用しなくなると慢性的な高血糖状態、すなわち糖尿病のリスクが高まるわけです。とくに日本人の場合は、少し太っただけでも耐糖能異常を起こすケースが多く、高齢になればなるほど、体重管理に気をつける必要があります。

今年は、糖尿病の治療薬インスリンが発見されてから100年の年にあたります。さらに、発見者・バンティング博士の誕生日となる11月14日は「世界糖尿病デー」に定められ、世界中で様々なイベントが開催されます。糖尿病の危険を正しく理解し、予防に役立てるためにも、これを機にご自身の食生活や運動習慣を正してみてはいかがでしょうか。

糖尿病の予防 こんな人は糖尿病に気をつけて!
健康診断などで血糖値やHbA1cの値がやや高く出た人は、日頃の食生活や運動、飲酒・喫煙などの習慣を見直してみよう。運動量を増やし、適正な体重を維持すれば、糖尿病の発症リスクを抑えることができる。
バランスのいい定食スタイルで余分な糖を減らす
糖尿病予防の要は日頃の生活習慣にあると、大杉先生のお話にありました。ここからは、その最たるものである食生活をテーマにご意見を伺いたいと思います。

糖尿病は怖い病気ではありますが、普段の食事に気をつけるだけで、防ぐこともコントロールすることも可能です。まずは食事のバランスを見直すところから考えたいですね。

テレビ局で働く人間は、かつての私も含めてみな食生活が乱れがち。夜中に焼肉を食べに行くようなこともしょっちゅうやっていました(笑)。そのせいか、当時の同期の中には健康診断で高血糖を指摘される人も出てきて、「他人事ではないな」と感じています。

深夜の食事や暴飲暴食は、血糖値を上げやすくしてしまう悪習慣。糖尿病リスクもそれだけ高まるので、すぐに改善すべきですね。

まずはどこから気をつければいいでしょうか。

食事は習慣化されているものなので、意識しないとなかなか変えることができません。そこでまずは、自分が普段何を食べているのかを客観視してみること。もし丼ものや麺類などの炭水化物系に偏っている場合は、食後の高血糖を招きやすいので要注意です。また、食品を買う際には成分や原材料の表示にも目を向けてみましょう。食品表示は、原材料に占める重量割合の多いものから記載されているので、「意外と糖質が多いな」「こんな種類の糖質が入っているんだ」といった発見があります。

なるほど。パッケージに「糖質オフ」って書いてあればそれで安心して、細かい表示までは見ていませんでした。ただ、自分で料理をすると、入れる砂糖の分量は大体わかるので、外で同じものを食べたときに、「この味付けなら、砂糖はこのぐらい使っているんだろうな」というのは想像できますね。

その感覚はとても大切です。レストランや市販の調理済み製品は味が一定なので、自分の料理と比較しやすい。それを目安に調整していくといいでしょう。

セミナー風景
糖尿病といえば、気になるのはやはり糖質。糖にはどんな種類があるのでしょうか。

糖質というのは、炭水化物から食物繊維を除いたもので、ブドウ糖や果糖、でんぷんなどがよく知られています。ブドウ糖や果糖は「単糖類」で、この2つがくっつくと「二糖類」の砂糖に、また単糖類がいくつもつながるとでんぷんのような「多糖類」となります。このうち単糖類と二糖類は消化吸収が速く、血糖値を上げやすいのが特徴です。

私はよくジューサーでフルーツジュースを作るんですが、果物に入っている糖は何になるのでしょう。

果糖やブドウ糖などの単糖類になりますが、果物には食物繊維も含まれているので、一緒に取ることで糖の吸収は抑えられます。

つまりジュースで飲むより、生で食べたほうがいいということですね。

それは炭水化物も同じで、精製された白米やパンからは食物繊維が取り除かれてしまっているため、玄米や全粒粉パンを選ぶことをおすすめします。

毎日主食や飲み物を少しづつ、血糖値が上がりにくいものに置き換えていくことで、糖尿病リスクを下げる食生活にしていくわけですね。

セミナー風景
糖の吸収を抑えることはもちろん、余分な糖を取らないことも重要です。そのための最も簡単な方法が、“定食スタイル”を心がけること。献立を考えるときに、ごはんなどの「炭水化物」、肉・魚・卵・大豆製品などの「おかず」「野菜」「汁物」を揃えるようにするのです。これを実践するだけで、案外簡単に糖質を減らすことができます。

食べる順番も重要で、お野菜や魚などの油を先に取ってから炭水化物を食べるようにすると、食後血糖値が上がりにくく、体重も増えにくくなります。

でも、食後は甘いものを食べたくなるし、リモートワーク中は間食も増えがちですよね。

どうしても甘いものが欲しいときは、少量だけつまみましょう。例えばデザート皿を豆皿にすれば、自然と食べる量も減ります。また、間食が癖になってしまっている場合は、お菓子の代わりにその欲求を満たせる食べ物を用意しておく。ちくわやチーズなどなら、少量でもお腹は落ち着きます。私はこれを“お守り食材”と呼んでいます。

“お守り食材”を用意しておくのは大変いいですね。そして、リモートワーク中も、デスク周りに菓子類などを置いておかないことが大切です。

目に入らなければ、手も伸ばせないですしね。私の場合は、間食をしたくなったら、お風呂に入るようにしています。すると、なぜか食欲を忘れるんですよ。

そういうスイッチを持つのはいいことだと思います。みなさんも、このように小さな習慣を積み重ねることで、無理なく健康的な食生活を楽しんでいただきたいですね。

ウェビナーの締めくくりには、江崎グリコ 執行役員の木村幸生さんより、クロージングリマークスが行われました。同社は、糖尿病デーの認知・理解促進にも取り組んでいます。


栄養ドリンクのCMから「疲労回復」の言葉が消えた深いワケ

2021-12-03 13:30:00 | 日記

下記の記事をダイアモンドオンライン様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。 (ダイアモンドオンライン様には失礼かと存じますが、少し難しいお話ですので始めの方と70%過ぎた辺りからお読みいただくと分かりやすいと思います。)

栄養ドリンクのCMから「疲労回復」の言葉が消えたことにお気付きだろうか?これは疲労の原因物質が発見され、研究が飛躍的に進展したからだという。この大発見を成し遂げた研究チームを率いる近藤一博教授に、話を聞いた。(医療ジャーナリスト 木原洋美)
栄養ドリンクCMの表現が
ちょっと遠回しな言い方になったワケ
 テレビCMでさりげなく起きている異変にお気付きだろうか。以前なら、栄養ドリンクのCMで必ずアピールされていた「疲労回復」という言葉が消え、代わって「疲労感の軽減」というちょっと遠回しな言い方が主流になっているのだ。
 異変が起きた理由は明快。「疲労研究」がダイナミックに進展したからだ。その進展ぶりはまるで宇宙戦艦ヤマトのワープのような一足飛びで、従来の常識を覆してしまった。
 簡単に言うと、
・疲労の原因物質が発見された
・「疲労感」と「労働や運動による生理的疲労」からなる疲労のメカニズムが解明され、従来「疲労回復に効果がある」と思われていた物質のほとんどは、「疲労感を軽減させる物質であり、疲労回復効果はない」ことが分かった
・疲労を客観的に測る技術が発明された
 といった “世界初”の快挙が、立て続けに達成されたのだ。
 おかげで疲労研究は急進展し、今や疲労の枠を超え、「うつ病」の領域でもにわかには信じがたい大発見がなされるに至った。
 ただ、世の中はそのスピードについていけていない。変わったのはCMの言葉だけ、ネット上では現在も、従来の学説が書き換えられることなく掲載され続けている。
 大発見をしたのは、近藤一博教授率いる東京慈恵会医科大学ウイルス学講座の研究チームだ。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている昨今、ウイルスといえば感染症だが、実は疲労やうつ病にも大きく関与しているという。近藤教授に話を聞いた。
ヘルペスウイルスで疲労を測る
客観的測定法が発明された
――ウイルスの研究者なのにどうして疲労の研究をしているのですか?
東京慈恵会医科大学ウイルス学講座教授の近藤一博医師
 私が研究しているのは感染症のウイルス学ではありません。昔は、ウイルスの研究と言えばがんのウイルスが主流でしたので、私もがんとウイルスの関係の研究から始めました。その過程で、「体の中に潜んでいるウイルスが病気を起こす」ということに興味を持ち、体の中に潜んでいるウイルスと言えばヘルペスウイルスだということで、ヘルペスウイルスに着目しました。
――ヘルペスウイルスと聞くと、性病を思い出しますが違うのですね。
 性病を起こすものもありますが、より一般的なのは口唇ヘルペスの方です。徹夜明けとか風邪で体が弱っている時に、唇の横に小さな水疱ができることはありませんか。あれが口唇ヘルペスで、成人の約半数の体内にこのヘルペスを作るウイルスが潜んでおり、強い疲労やストレスがかかると再活性化して、水疱を作って体の外に出てきます。
――ヘルペスウイルスは疲労との関係が深い?
 そうですね。同じヘルペスウイルスの仲間では、もっと疲労に反応しやすいウイルスがいます。ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)とヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)というウイルスです。この二つはとてもよく似たウイルスで、両方とも赤ちゃんに突発性発疹という病気を引き起こします。
――突発性発疹と言えば、赤ちゃんが生まれて最初にかかる病気で有名です。
 はい。そして二つとも、ほぼ100%、成人の体内に潜んでいます。われわれは研究によって、これらのウイルスが、少し残業をするといった程度の疲労でも、唾液の中に出てくることを突き止め、唾液の中のHHV-6やHHV-7の量を調べることで疲労の有無や度合いを客観的に測る方法を世界で初めて発見しました。これは慈恵医大の特許技術です。
――ということはそれまで、疲労の有無や度合いを客観的に測る方法はなかったんですか?
 Visual Analogue Scale(VAS)検査と言って、「疲れをまったく感じない」を0、「疲れ切った感覚」を10として、被験者に「自分の疲労度はこれぐらい」というところに印をつけてもらう方法しかありませんでした。
――測定と言うよりは「個人の感覚」ですよね。ほかに方法がなかったとはいえ、あまり科学的ではないような気がします。
 ええ。しかし、栄養ドリンクや健康食品でうたわれていた「疲労回復効果」はすべて、このVASを使って測定されたものでした。
「疲労のメカニズム」も
世界で初めて解明された
――「『唾液中のヘルペスウイルスの量で疲労が測れるのはなぜか』の答えを探すことが、疲労のメカニズムの発見にもつながった」と著書にありました。
 体の中に潜んでいたヘルペスウイルスが再活性化するメカニズムについては、昔から、「難破船の船底に潜んでいるネズミ」のたとえ話が用いられてきました。船が嵐にあって難破しそうになると、いち早く危険を察知したネズミたちが船から脱出しようとするそうです。
 つまり、ヘルペスウイルスの中でも疲労に敏感なHHV-6やHHV-7が、疲労という「ヒトの危険」を察知して、宿り主から出て行こうとするのが再活性化であり、これらのウイルスがヒトの体のどのような変化を感じ取って再活性化するのかを知ることができれば、疲労のメカニズムを解明できると考えました。
――では「疲労のメカニズム」について教えてください。
 疲労には「疲労感」と「体の疲れ」という二つの側面があります。また、疲労の種類にも「生理的疲労(労働や運動による疲労)」と「病的疲労(特に原因がない疲労)」があるのですが、現状では研究者さえ混同している場合が多く、疲労をめぐる学説は混乱しています。これらはきちんと整理した上で語られなければならないのですが、ほぼ一緒くたで語られているのです。
――一緒くたというと?
 たとえばわれわれは、世界で初めて疲労の原因物質(疲労因子)である「リン酸化elF2α」の発見に成功しました。ただし、「リン酸化elF2α」は生理的疲労の原因物質であっても、病的疲労の原因物質ではありません。同じ疲労でも、メカニズムはまったく異なるということを覚えておいてください。
――では、「生理的疲労のメカニズム」を教えてください。
 まずは「疲労感」の仕組みからお話しします。

 疲労感は「炎症性サイトカイン」という物質が脳に作用することで発生します。
――「炎症性サイトカイン」はがんと感染でよく耳にします。私たちの体が、がん細胞や病原体などの異物を察知した際、自ら炎症を起こして異物を排除しようとする免疫反応が作り出す物質ですね。
 炎症性サイトカインが脳に作用すると、脳は「疲労感」という形で「休みなさい」というメッセージを発します。風邪をひいた時などに、発熱して休みたくなるのはそのせいです。
「疲労感」は通常やっかいなものと考えられがちですが、実は体の危険をわれわれの脳に知らせてくれる重要な仕組みで、別名「生体アラーム」とも呼ばれます。こうした生体アラームには疲労感のほかに「痛み」もあります。
――では、「体の疲れ」はどうですか?
 われわれが発見した「疲労因子(リン酸化elF2α)」は、体の中で心臓、肺、消化器などの材料となるタンパク質の合成を担う「タンパク質合成因子(elF2α)」が「リン酸」と結びつくことで誕生します。タンパク質合成因子が疲労因子に変化してしまうと、タンパク質の生成量が減り、臓器の働きが低下したり機能障害が起きたりします。こうした疲労因子が増えることで起きる状態が「体の疲れ」の正体です。
 また、このリン酸化elF2αは、炎症性サイトカインを産生させる働きもあります。リン酸化elF2αによって産生された炎症性サイトカインが脳に伝わって「疲労感」を生じさせることで、ヒトは「体の疲れ」を知ることができるのです。
――疲労因子を測定できれば、疲労度が測れますね。
 そうですね。しかし、体中にできる疲労因子の数を数えるのは事実上不可能です。そこで開発したのが、疲労因子に反応して数が増える唾液中のヘルペスウイルスを数えて疲労度を測る方法です。
「抗酸化物質で疲れが取れる」は
疲労と老化の混同による間違い
――文献やネット情報では、「疲労を起こすのは活性酸素による酸化ストレス(活性酸素が増え過ぎて、活性酸素の産生と抗酸化防御機能のバランスが崩れること)で、細胞が傷つけられるからである」が定説になっています。
 それは間違いです。以前は、活性酸素によって体がさびつく(細胞が酸化する)と、それに対する免疫反応で炎症性サイトカインが出るというようなこじつけが行われていましたが、生理的疲労の場合、体のどこにも異物は存在せず、免疫反応も起きません。炎症性サイトカインは、疲労因子(リン酸化elF2α)によって発生します。
――体の中で免疫反応は起きていない。つまり活性酸素は疲労物質ではない、ということですか?
 はい。生理的疲労の仕組みは、体を動かしたときに細胞に負荷がかかる⇒乳酸が肝臓で代謝される⇒そのときに「タンパク質合成因子(elF2α)」がリン酸化されて疲労の疲労因子(リン酸化elF2α)になる⇒炎症性サイトカインが作られ、「疲労感」という生体アラームが発する。一方でタンパク質の生成が阻害されることで細胞の機能が低下し、臓器機能の低下や障害が起こる「疲労」状態となる、ということです。
 活性酸素は、リン酸化elF2αを作る原因の一つですので、疲労の原因の一部ではありますが、体をさびつかせて免疫反応を起こさせるという説明は正しくありません。
 ただし、「病的疲労」においては、免疫機能が関係すると考えられる疲労もあります。そこは分けて考えなければなりません。
――ですが、「タンパク質合成因子(elF2α)」がリン酸化されるということは即ち、さびつくということになりませんか?
 確かに、リン酸化は活性酸素によっても起きます。そういう意味では、活性酸素は疲労と無関係ではない。しかしながら、体内では体が動けば当然酸化物質が作られる。でも、だからといって、活性酸素が体に悪さをしているわけではない。そもそも、活性酸素が細胞を酸化させる話は「老化のメカニズム」。疲労のメカニズムではありません。
 ましてや、さびついた細胞が抗原になって免疫反応を起こすなんて言い出したら、生理的疲労は自己免疫疾患であるということになってしまいます。
栄養ドリンクは疲労感を抑えるだけ
「飲んだらきちんと休む」が鉄則
――栄養ドリンクやサプリメントの広告は今も、「抗酸化物質で過剰な活性酸素を除去する」ことが大切だとアピールしています。
 栄養ドリンクやサプリメントに入っていて、これまで疲労回復に効くとされていた物質のほとんどは「抗酸化物質」です。
 われわれは疲労の負荷をかけたマウスに抗酸化物質を与え、心臓、腎臓、肝臓、肺など全身の組織の疲労因子を測定してみました。すると、消えていたのは肝臓の疲労因子だけで、他の臓器の疲労因子は全て残っていました。
「疲労感」を脳に伝える役割を果たす炎症性サイトカインのほとんどは、肝臓で作られることが分かっています。そして、抗酸化物質で消すことができたのは、肝臓の疲労因子だけでした。他の臓器の疲労因子は消えていない。
 つまり、抗酸化物質によって抑えることができるのは疲労感だけで、体中の「疲労」はそのまま残る。
 それなのに、抗酸化物質で疲労感を抑えたまま働いたり、運動し続けたりしたらどうなると思いますか。無自覚なまま全身に疲労がたまり、ある日ぱったり倒れてしまう。最悪過労死に至ります。疲労感は、われわれの体を守るために「休め」と命じる大切な生体アラームですからね。
――昔ながらの、滋養強壮や疲労回復に良いとされる食べ物も抗酸化物質なのでしょうか?
 うなぎ、ニンニク、牡蠣(かき)、緑黄色野菜などすべて抗酸化物質です。ビタミンA・C・E、ポリフェノール、アスタキサンチン、リコピン、全部そう。疲労感は取れますが、疲労を取ることはできません。
――スタミナ食として頑張って食べてきましたがムダだった?
 そんなことはない。余計な活性酸素を減らしていこうというのは別に悪いことではありません。人間が生きていくためには、疲れていても働いたり、勉強したり、運動したりしないわけにはいきませんからね。
――今のところはまだ、疲労回復物質は見つかっていませんか?
 見つけましたよ。「ガンマーオリザノール」という米ぬかの成分と、納豆とチーズに含まれている「ポリアミン」です。あとは「ビタミンB1」も、不足すると本当に疲労することが分かりました。ただし、たくさん取れば良いというわけではない。
 しかも残念なことに、“地味”ですよね。ガンマーオリザノールもポリアミンもビタミンB1も、特に新しい成分というわけでない。うなぎやニンニクと比べても、パッとしない(笑)。
――確かに、疲労回復っぽいイメージは薄いかもしれません。
 そこも、疲労研究の難しいところです。
 ちなみに抗酸化物質で疲労感を取るのは悪いことではありません。脳に行く炎症性サイトカインを減らせば、「うつ病」の引き金も減ると考えられています。
――それは重要ですね。
 抗酸化物質で体の中の炎症性サイトカインを減らすことは、うつ病の予防にもなります。
 問題は、疲労感がないイコール疲れていないと思って頑張りすぎること。栄養ドリンクを飲んでも、ちゃんと寝て、休む日を作ること。そういう正しい使い方を広めたいと思っています。
 栄養ドリンクやサプリを好む人は、だいたいムリをしがちですからね。警鐘を鳴らさなくてはなりません。
(監修/東京慈恵会医科大学ウイルス学講座教授 近藤一博)
近藤一博(こんどう・かずひろ)
東京慈恵会医科大学ウイルス学講座教授
大阪大学医学部卒業後、大阪大学附属病院研修医、大阪大学微生物病研究所助手、スタンフォード大学ポストドクトラルフェロー、大阪大学医学部微生物学講座准教授を経て、現職。同・疲労医科学研究センター教授を兼任。日本ウイルス学会評議員、日本疲労学会理事。 


瀬戸内寂聴さんが生前に断言していた がん患者のリハビリの大切さ

2021-12-03 12:00:00 | 日記

下記の記事を日刊ゲンダイヘルスケアデジタル様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが99年の生涯を終え、続報が相次いでいます。その中に気になる記事がありました。月刊「文藝春秋」が2015年3月号に掲載したインタビュー記事で、92歳で胆のうがんを患ったときのいきさつがつづられています。

 胆のうがんは、脊椎の圧迫骨折で入院していたときの検査で発覚。骨折の治療に続いて、がんも腹腔鏡下手術で摘出したそうです。麻酔で遠のく意識を「ああ、これが無か」と思い、「これが無なら、死とはなんて甘美なものだろう」と表現したのは寂聴さんならではでしょう。

 無の境地の最中で切除された胆のうを目にして、また一言。その鮮やかさに「焼いて食べたら美味しそう」と語ったそうです。

 私が伝えたいのは、波瀾万丈の人生から導かれた言葉ではなく、その先です。手術前の自宅療養から数えて4カ月ほど寝たきりで、術後1週間で退院したときは体重が8キロ減り、一人では歩くこともできなかったそうです。ベッドで1分間も座っていられず、食事も横になったままだったといいます。

このように筋力や身体機能が低下している状態は、サルコペニアと呼ばれ、寝たきりや術後は要注意。高齢者はなおさらです。そこにがんが重なると、二重苦、三重苦になります。

 がん細胞は、全身の脂肪や筋肉を分解し、糖を取り込んで増殖。これによって引き起こされる栄養障害ががん悪液質で、がん患者が痩せるゆえんです。術後の寝たきりで筋力が低下した上、がん悪液質のダブルパンチでは、少し動いただけで多くのエネルギーが消費されて疲れやすく、疲れやすいから動かない。動かないから、余計に体力が低下するという悪循環に陥るのです。

 この負の連鎖を断ち切るには、運動によるリハビリと十分な栄養管理が必要不可欠。その点でも寂聴さんはすばらしかったと思います。

 文春の記事によると、退院後すぐにリハビリを開始。療法士の指導で毎日1時間、足の指を動かすなど簡単なことから始め、足に風船を挟むなど少しずつ筋力をつけたそうです。術後4カ月後の検査は、自分でタクシーに乗って行けたほど回復したといいます。
「リハビリは決して裏切らない」

 寂聴さんは、そう断言します。高齢社会の今、高齢でがんの治療を始めることが珍しくありません。寂聴さんの前向きさは、頭に入れておくべきでしょう。

 がんの治療は、手術のほか放射線と化学療法もあります。放射線と化学療法なら、治療中からリハビリをする方がより効果的です。理想は、週150分以上の中等度の有酸素運動と1日おきの筋肉トレーニングですが、メニューは療法士やリハビリのスタッフが組んでくれるので、とにかく継続すること。がん患者は「体を休める」から「体を動かす、鍛える」時代なのです。

中川恵一
東大医学部附属病院放射線科准教授
1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。


NY州の資格持つ日本人弁護士「小室圭さんが働きながら勉強していても上司は大目に見てくれない」

2021-12-03 11:00:00 | 日記

下記の記事を日刊ゲンダイデジタル様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 婚約内定から4年以上の歳月を経て、ようやく入籍した秋篠宮家長女の眞子さんと小室圭さんは、米ニューヨークに拠点を移した。ところが好事魔多しで、圭さんは7月に受験したニューヨーク州の司法試験に不合格。法律事務所でロークラーク(法務事務員)として働きながら、来年2月に再チャレンジすることになるが、メドはどうなのか。国内で実務経験を重ねてから渡米し、3度目の挑戦でニューヨーク州の資格を取得したベテラン弁護士に、司法試験の受験事情などを聞いた。

■基礎に不安はないが浪人生活を1年送る可能性

 ――山中さんはニューヨーク州、ワシントンDCの弁護士資格を取得しています。ニューヨーク州司法試験の難易度はどうですか。

 難易度が高いといわれる日本の司法試験とは性質が異なります。法律の勉強をしている米国の学生にとっては、運転に必要な運転免許のようなもので、基礎が問われる試験です。そのため、ロースクールを卒業する5月から試験のある7月までの間に、必死に勉強してパスするケースが大半です。日本のように何年も司法浪人を続ける人はまれです。とはいえ、英語を母語にしない外国人にとっては簡単な試験ではありません。運転免許の試験が全部英語であることを想像すれば、お分かりいただけると思います。

 ――小室さんが受験した7月の試験の合格率は、受験者全体で78%なのに対して、外国で教育を受けた受験者は46%です。

 ネーティブとの英語力の差は当然大きいと思います。まず外国人は問題を読むスピードが遅く、エッセー(小論文)も米国人の半分も書けないのが普通です。制限時間はアメリカ人と同じなわけです。また専門用語が分かっていても、一般的な単語でつまずくケースが出てきます。例えば配管工を意味する「plumber(プラマー)」という単語が分からないと問題に詰まってしまうように。ほかにも、米国人であれば誰でも分かる人名、現地の地理感覚がつかめないと解けない問題など、つまずきやすいポイントはたくさんあります。

 ――英語力だけでも通らないと。

 外国人が合格できない場合のもうひとつの理由が、米国の法律の基礎が理解できていないケースです。語学力の問題だけであれば過去問を繰り返し解くことで対応できますが、基礎知識は数カ月程度の勉強だけで身につけるのは難しいでしょう。また、米国は州によって法原則が異なり、米国と日本では概念や発想が違うので、それを理解するのに苦労します。ただ、小室さんはロースクール在学中の3年間でLLM(法学修士)からJD(法学博士)に転籍しているので、基礎は身についているはずです。

 ――日本で司法試験に合格している人と、小室さんのように米国で初めて司法試験を受ける人では有利、不利というのはありますか。

 あると思います。米国と日本では考え方が違いますが、試験勉強という点では感覚は同じです。しかも、日本の弁護士は日本の司法試験をパスしているという自信が根底にあるので、それがあるかないかでは大きいのではないでしょうか。私の場合、弁護士として10年ほど実務経験を積んでから、米国のロースクールに入学しています。外国人の場合、1年程度の研修期間を除けば、現地で働き続ける人は少なく、「ハク付け」のために現地の司法試験を受ける人も多いのです。私自身も落ちてもいいと軽い気持ちで1回目を受けました。しかし、いざ落ちると悔しくて、働きながら勉強して3回目で合格しました。


優秀なロークラークには仕事が殺到します

 ――現地の法律事務所で働きながらの試験勉強は、どれくらい大変なのでしょうか。

 私のクラスメートに英語が流暢な台湾人がいました。小室さんと同様、ロースクール卒業後の1回目は落ちて、ロークラークとして働きながら勉強していました。ところが、上司から依頼された膨大な判例や文献調査などで、あまりに仕事が忙しくて勉強時間が確保できず、2回目の試験(2月)も落ちてしまい、3回目でようやく合格しました。働きながら勉強しているからといって、上司は大目に見てくれません。ロークラークでも優秀な人には仕事がどんどん集まってきて、無能だと思われると仕事が来ない厳しい世界です。忙しいほうが評価されていることになり、当然給料も上がります。そのため、働きながら受ける人の多くは試験直前に休みを取って、まとめて勉強するしかありません。

 ――山中さんはどうしていましたか。

 私は家で勉強がはかどらないタイプで、平日は仕事終わりにスターバックスに寄って2~3時間ほど勉強していました。土日は丸一日、カフェか図書館で勉強していましたが、仕事のことも考えながらなので、大変だったことを覚えています。小室さんの場合、カフェで勉強するわけにはいかないと思うので、家以外の勉強場所の確保に苦労しそうですね。

 ――米国の試験対策の予備校は日本のものと随分違うそうですね。

 米国にも司法試験の予備校がありますが、日本の予備校ほど細かい受験対策をしてくれるわけではありません。そのため、知らず知らずの間に間違った方法で勉強している可能性もあります。日本人の歴代LLM生の間で代々引き継がれる“攻略本”のようなものがあり、そこには米国と日本の法律の概念の違いなども詳細に記されていて、毎年アップデートされているはずです。小室さんがLLM生時代にこれを入手しているかいないかで、合格のしやすさは変わるでしょう。

米国は“身元保証社会”なのでコネは当然、ただし…
ニューヨークに旅立った小室圭さん(左)と眞子さん(C)日刊ゲンダイ
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 ――小室さんについて、「次回(2月の試験)は前回落ちた科目だけを受験すればいいので大丈夫」と話す専門家がいますが、実際のところはどうでしょうか。

 落ちた科目だけ受験すればいいということはありません。2回目、3回目でも、全科目を受けなくてはいけません。しかも、2月は7月よりも合格率が低い傾向にあり、肌感覚から言っても問題の難易度は変わらないものの、2月は合格者が絞られている印象があります。しかも2月まで時間がないので、私が小室さんの立場なら、7月の試験に照準を定めて勉強をすると思います。当然、事務所の経営者には7月の試験まで待ってほしいと伝えて、了承を得なければいけませんが。私に依頼があれば、受験指導をして差し上げます(笑い)。

 ――2月の試験に再び失敗した場合、勤務先を解雇される可能性は高いですか。

 それは経営者次第だと思います。ただ、仮に3回目まで許されたとしても、そこで不合格なら解雇される可能性は高まると思います。

 ――ロースクール入学から就職まで、日本のプリンセスのフィアンセであるため、小室さんは特別扱いされているとも言われていますが。

 米国は“身元保証社会”(身元の確実性が保証される方が有利になる社会)でもあるので、当然、コネは通用します。使えるものは何でも使いますし、「それの何がいけないの?」という感覚です。米国の大手法律事務所には、各国首脳の親類縁者がそれなりにいます。ただし、それが通用するのは入り口までです。ロイヤルファミリーの親戚であれば、クライアントにアポが取りやすいなどの強みがあるでしょうが、実力がないと評価されれば、当然解雇もされます。ただ、司法試験に関してはこうした特例は通用しないと思います。実際、私が受験した時、不合格者同士が慰め合う中で、ヒラリー・クリントンもワシントンDCの司法試験に落ちているなんて話がありましたから。

(聞き手=伊藤洋次/日刊ゲンダイ)

▽山中眞人(やまなか・まさと)1973年、東京都生まれ。95年、早大法学部在学中に司法試験合格。98年、弁護士登録。10年ほど実務経験を経て、09年に米ペンシルベニア大ロースクールLLM課程修了。11年、ニューヨーク州弁護士、17年、ワシントンDC弁護士に登録。09~12年に、マンハッタンで大手法律事務所ほか、日系金融機関に勤務。現在、狛・小野グローカル法律事務所パートナー。