老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「君が代」論争の前に

2008-04-13 16:35:57 | 教育
「君が代斉唱の強制は違法」と司法判断されたにも関わらず、無視して処分を続ける東京都教育委員会。こんな姿勢が容認され続けて不思議に思っています。
 
その気持を代弁するような投稿が東京新聞にありましたので、転載いたします。
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T.Nさん(77歳、自由業、埼玉県行田市在住)

今年も卒業式の「君が代」斉唱時、教師が起立しなかった学校があったと言う。毎年3月、卒業期になると「日の丸」「君が代」問題が、「靖国」問題同様にニュースになる。戦争を知らない世代には理解できないか、無関心だと思う。

「日の丸」「君が代」は昭和10年代の戦時下に当時の為政者が、「御国のために」の皇国教育に利用した。言い換えると、大日本帝国の精神的国是の役割を果たしていたのである。特に学校では、学校行事や国家的行事ごとに日の丸の旗を掲げ君が代を斉唱。一般家庭でも祝祭日に日の丸の旗を戸口に掲げ、出征兵士を送る時に使う小旗も用意してあった。

戦時中は戦意高揚を図るため、政治的に利用された「日の丸」「君が代」。教師の不起立には、二度と同じ過ちを繰り返してはならない、という思いがある。

それを、戦争を知らない戦後育ちの校長や教育行政者が現象のみをとらえて、ただ「命令違反」と談じるのはどうだろうか。昭和の歴史は100年、200年前の物語ではないことを思えば、「日の丸」「君が代」が国民生活にどんな影響を及ぼしていたか、理解できるはずだ。戦争で多くの犠牲者を出したのである。

そうした事実を知ってか知らずか、文部科学省が告示した2011年度からの小学校の「学習指導要綱」では、「『君が代』を唄えるように指導する」とか。歌えることを指導する前に、「君が代」「日の丸」は平和国家・日本の象徴であり続けることを教えるのが、本来の教育ではないかと思う。
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確かに独善的な教育委員会もあるし支配的な校長もいます。しかし、多くの教頭・校長はクビ・左遷を恐れるサラリーマン管理職にならざるを得ないし、教育委員会は形骸化しています。

今回の靖国映画問題も同様ですが、何かを恐れて、意を汲んで、ヘンに空気を読んで「ことなかれ」対応をしてしまうと、改憲も然り、戦争をできる国も然り、現実になってしまうでしょう。2011年度以降に小学校教育を受けるウチの子供たちには、その時に別な視点として、このT・Nさんの投稿を話して聞かせるつもりです。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
猫家五六助

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