(写真)中国の太陽電池パネルメーカーは地球規模の市場へ進出しています
欧州連合(EU)は、中国のメーカーがEUの市場にソーラー・パネルをダンピングしているとされる問題を調査しています。
中国の工場がEU市場に価値以下の値でパネルを販売しているとヨーロッパのメーカーが訴えたことを受けて調査が始まりました。
中国は、補助金で企業が安価なパネルを輸出する手助けをしているとする疑惑があります。
もし違反が分れば、中国企業は輸出委員会で反ダンピング関税が課されます。
「関係する国で行われている調査の下で製品がダンピングされているのかどうか、ダンピングされた輸入品がEU連合の工場に損害を与えているかどうかの調査になるでしょう。」と欧州委員会が声明で伝えました。
「もし肯定的な結果が出れば、措置の発動が連合の利益に反することにならないか調べます。」
米国は、5月に、中国から輸入するソーラー・パネルにおよそ31%の関税を課しました。
EUは、中国のソーラー・パネル輸出の最大市場の一つです。
中国は、昨年、およそ210億ユーロ相当のソーラー・パネルとコンポーネントをEUに輸出しました。
再生可能エネルギーの利用が増えるにつれて高まるEUによる圧力の中で、その額は更に増えるだろうと言われています。
しかし、中国からの輸入の増加によりヨーロッパのパネルメーカーは被害を受ける危惧があります。
中国企業は、政府にヨーロッパの反ダンピング規制の脅威に対応するように促しています。この紛争が貿易紛争にエスカレートするのではという不安が高まっています。
ドイツのメルケル首相は、先週、中国政府とヨーロッパ当局に対話による円満な解決を求めました。
しかし、彼女は、その部門への奨励金について更なる透明性を中国政府に求めました。
「全ての国に透明性を高めてほしいのです。そうすれば製造の方法について対話を始めることができます。」と彼女は中国訪問の時に語りました。
*************
中国から安いソーラー・パネルが入るので、ドイツでは買い取り制度による電気代が倍増しているというニュースを数日前に聞きました。その不安や不満もダンピング調査の一因になっているのかもしれません。
それにしても、中国は安い製品をどんどん世界に輸出して貿易摩擦を起こしていますね。メルケルさんが言うように透明性と補助金の見直しが必要なのかもしれません。消費者にとっては中国の安い製品はありがたいのですけどね。