資格といってもアロマ以上にハーブの場合は仕事に直結していない。勉強する間口が広く愛好者も多い分方向性がまとまり難いのではないかと思われる。アロマのように大きな団体もあまりないが、一方でカリキュラムに関してはスクールの独自性があまりなく協会カラーが前面に押し出ている感がある。
団体が発足した年代順にいくと、まず一番最初に登場したのが
JHS/ジャパン・ハーブ・ソサエティー
1984年8月に発足したNPO法人。当時としてはまだ珍しかったハーブの愛好者が集まって設立。ハーブティー(内用)をはじめ料理、園芸、クラフトなど幅広く趣味の領域でハーブを広げていった功績は大きい。
資格に関しては資格と関係ないJHSハーブ検定というのが存在し、その上に認定校で所定単位を修めた後受験する資格がある。資格は下からインストラクター初級→インストラクター中級→インストラクター上級→スペシャリスト→マスターとすすむ。
次に登場したのが、IPA/国際植物療法協会
1997年12月に発足。ここの特徴はハーブをエステティックなどの美容の現場に応用したヘルス&ビューティーコースがあること。実は私自身が一番最初にフィトテラピーと出会ったとき参考にしたのがIPAのホームページでした。
資格は学術的なホリスティックコースと美容面の技術も取得できるヘルス&ビューティーコースがあり、それぞれ初級植物療法士→中級植物療法士→上級植物療法士へと続く。
次にできたのが、JAMHA/日本メディカル・ハーブ・協会
1999年11月に全身であるMIC/メディカルハーブ広報センターが発足し、2007年4月に現在ようなのNPO法人化した。ここはAEAJとの関連が深い。ということは日本一大きいAEAJの会員、スクール、ショップの人脈(?)を生かしてこの先最も成長が期待できる団体といえよう。特徴は他の団体のようにフレッシュハーブを使わずドライハーブのみでハーブティーの飲用の他には製剤(ハーブを抽出させて作った化粧品や薬代わりのものなど)の研究、実習がさかん。上級コースになるとかなり専門的になるもの特徴。
メディカルハーブ検定を受験して合格して所定の講習を受けた人はメディカルハーブ・コーディネーターの資格がもらえる。本格的な資格として認定校で所定の単位を修めて試験に合格すると取得できるはハーバルセラピストという資格がある。ハーバルセラピストはAEAJと異なり検定合格者でなくても認定校で受講できる。
ハーバルセラピストが認定校で所定単位を修め受験できる資格には、ハーバルプラクティショナーとホリスティック・ハーバルプラクティショナーがある。プラクティショナーは直訳すると主治医といった意味。ハーバルプラクティショナーには植物療法科と植物化学科、ホリスティック・ハーバルプラクティショナーには基礎医学科とホリスティック医学代替療法科のそれぞれ2つのコースがある。いずれも植物についてより専門的に学習するのだが、この辺になると素人には検討もつかない感がある。医師、薬剤師、看護師、栄養士などの関連資格取得者がスキルアップのために学習していたりもする。
つづいて200年11月に発足した、NHA/日本ハーブ振興協会
ここではまず、一般的なハーブの先生に値するPAH/Professional Adviser of Herbという資格が存在し、その上にPIC/Professional Instructor of Herbへと進む。これもAEAJのアドバイザーとインストラクターをそのままパクった感がある。
それとは別にハーブ料理を極めるHFO/Herbal Food Organizerと、ハーブの中のアロマを専門にしたHAC/Herbal Aroma Creatorという資格がある。他に資格とは直接関係ない日本ハーブ検定を行っている。
2005年4月に発足されたのが、JHTA/日本ハーブセラピスト協会
ハーブ検定を主催して話題になった。私も受験はしなかったが、はっぱの絵が表紙に描かれた検定テキストを購入した。内容はメディカルハーブ検定よりもさらにやさしい気がした。ここは相当AEAJを意識しているなといった印象を受ける。資格の流れは1本で
ハーブ検定2級→ハーブ検定1級→ハーブセラピスト→ハーブセラピーインストラクター→ハーブセラピースペシャリストと進む。
レベルはやさしそうな割には受講料、受験料などがかなり割高でしかもお金の取り方ががめつい。1級を取得するには2級を取得していなければならなくてアロマ検定のようにいきなり1級受検はできない。ただし1級、2級同日受験は可能らしい。それからハーブセラピストはアロマテラピーアドバイザーやメディカルハーブコーディネーターのように検定に合格したらば講習をうけるだけ資格取得ができない。検定に合格した後、所定の講習を受け且つ試験に合格しなければ資格は得れない。この辺もかなりしたたかだな~と思う。
それからJHTAは協会と名乗ってはいるが、ひとつの特定のスクール、ひとつの特定の会社が事実上運営しているので協会というのにはいささか疑問が生じる。
最後に2006年4月に発足した、JHH/日本ハーブヘルスケア協会
こちらもNPO法人らしい。設立されてから日が浅いのでどのような活動をされているのかよく見えない。検定制度や資格も次のように用意されているようだが、まだ実践されていないのでなんともいえない。ちなみに資格は
AHH/adviser of Herb Healthcare
PHH/Professional of Herb Healthcare
MHH/Master of Herb Healthcare
私は商業高校の出身で高校を卒業後就職した職場で「簿記が1級、英語が2級です」と自己紹介したら「スゴイ」と言われた。確かにそこだけ聞くと聞こえはいいのだが、その時私が持っていたのがどちらも全商協会という商業科の高校生を対象とした検定。簿記なら日商、英語なら英検の合格証でないとあまり意味を持たない。
ハーブの場合アロマのような大きな団体がないので、そこのディプロマを持っていると価値があるといった協会がいまいち把握できない。私がこれまで調べてきたところによると、今後伸びる可能性と学会にパイプのある団体が有利かなと思われる。学会とのつながりを考慮するなら、学問としてハーブを突き詰めたいのであればJAMHA、サロンで実践したいのであればIPAが有利かなと思う。ただし、これはあくまでも私個人の感想です。
今後の発展はそこの運営者の腕前次第だと思うので予測はつかないが、大手ハーブショップ、ハーブスクールとのつながりを考慮するのもひとつの目安。ちなみにJAMHAは生活の木、二ールズヤード、グリーンフラスコなどと係わりが深く、JHSはカリス成城と関連が深そうだ。またNHAとJHHはボタニカルズの影がちらついている。これもあくまでも目安です。
※追記
ここに紹介したハーブの各団体の情報は2008年3月現在のものです。現在ホームページにアクセス出来ない団体があるようです。活動を休止されているのか、単にホームページを再構築中なのかは定かではありませんが、ハーブ業界の変動は想像する以上に大きいようです。くれぐれも自己責任の上見極めるようお願いいたします。
2009.4.11.
↑ポチっとよろしく↑お願いします☆
※トラックバックを送られる方は、コメント欄にひとこと感想をお書きください。コメントのないもの及び記事の内容と関連のないものは削除させていただきます。
団体が発足した年代順にいくと、まず一番最初に登場したのが
JHS/ジャパン・ハーブ・ソサエティー
1984年8月に発足したNPO法人。当時としてはまだ珍しかったハーブの愛好者が集まって設立。ハーブティー(内用)をはじめ料理、園芸、クラフトなど幅広く趣味の領域でハーブを広げていった功績は大きい。
資格に関しては資格と関係ないJHSハーブ検定というのが存在し、その上に認定校で所定単位を修めた後受験する資格がある。資格は下からインストラクター初級→インストラクター中級→インストラクター上級→スペシャリスト→マスターとすすむ。
次に登場したのが、IPA/国際植物療法協会
1997年12月に発足。ここの特徴はハーブをエステティックなどの美容の現場に応用したヘルス&ビューティーコースがあること。実は私自身が一番最初にフィトテラピーと出会ったとき参考にしたのがIPAのホームページでした。
資格は学術的なホリスティックコースと美容面の技術も取得できるヘルス&ビューティーコースがあり、それぞれ初級植物療法士→中級植物療法士→上級植物療法士へと続く。
次にできたのが、JAMHA/日本メディカル・ハーブ・協会
1999年11月に全身であるMIC/メディカルハーブ広報センターが発足し、2007年4月に現在ようなのNPO法人化した。ここはAEAJとの関連が深い。ということは日本一大きいAEAJの会員、スクール、ショップの人脈(?)を生かしてこの先最も成長が期待できる団体といえよう。特徴は他の団体のようにフレッシュハーブを使わずドライハーブのみでハーブティーの飲用の他には製剤(ハーブを抽出させて作った化粧品や薬代わりのものなど)の研究、実習がさかん。上級コースになるとかなり専門的になるもの特徴。
メディカルハーブ検定を受験して合格して所定の講習を受けた人はメディカルハーブ・コーディネーターの資格がもらえる。本格的な資格として認定校で所定の単位を修めて試験に合格すると取得できるはハーバルセラピストという資格がある。ハーバルセラピストはAEAJと異なり検定合格者でなくても認定校で受講できる。
ハーバルセラピストが認定校で所定単位を修め受験できる資格には、ハーバルプラクティショナーとホリスティック・ハーバルプラクティショナーがある。プラクティショナーは直訳すると主治医といった意味。ハーバルプラクティショナーには植物療法科と植物化学科、ホリスティック・ハーバルプラクティショナーには基礎医学科とホリスティック医学代替療法科のそれぞれ2つのコースがある。いずれも植物についてより専門的に学習するのだが、この辺になると素人には検討もつかない感がある。医師、薬剤師、看護師、栄養士などの関連資格取得者がスキルアップのために学習していたりもする。
つづいて200年11月に発足した、NHA/日本ハーブ振興協会
ここではまず、一般的なハーブの先生に値するPAH/Professional Adviser of Herbという資格が存在し、その上にPIC/Professional Instructor of Herbへと進む。これもAEAJのアドバイザーとインストラクターをそのままパクった感がある。
それとは別にハーブ料理を極めるHFO/Herbal Food Organizerと、ハーブの中のアロマを専門にしたHAC/Herbal Aroma Creatorという資格がある。他に資格とは直接関係ない日本ハーブ検定を行っている。
2005年4月に発足されたのが、JHTA/日本ハーブセラピスト協会
ハーブ検定を主催して話題になった。私も受験はしなかったが、はっぱの絵が表紙に描かれた検定テキストを購入した。内容はメディカルハーブ検定よりもさらにやさしい気がした。ここは相当AEAJを意識しているなといった印象を受ける。資格の流れは1本で
ハーブ検定2級→ハーブ検定1級→ハーブセラピスト→ハーブセラピーインストラクター→ハーブセラピースペシャリストと進む。
レベルはやさしそうな割には受講料、受験料などがかなり割高でしかもお金の取り方ががめつい。1級を取得するには2級を取得していなければならなくてアロマ検定のようにいきなり1級受検はできない。ただし1級、2級同日受験は可能らしい。それからハーブセラピストはアロマテラピーアドバイザーやメディカルハーブコーディネーターのように検定に合格したらば講習をうけるだけ資格取得ができない。検定に合格した後、所定の講習を受け且つ試験に合格しなければ資格は得れない。この辺もかなりしたたかだな~と思う。
それからJHTAは協会と名乗ってはいるが、ひとつの特定のスクール、ひとつの特定の会社が事実上運営しているので協会というのにはいささか疑問が生じる。
最後に2006年4月に発足した、JHH/日本ハーブヘルスケア協会
こちらもNPO法人らしい。設立されてから日が浅いのでどのような活動をされているのかよく見えない。検定制度や資格も次のように用意されているようだが、まだ実践されていないのでなんともいえない。ちなみに資格は
AHH/adviser of Herb Healthcare
PHH/Professional of Herb Healthcare
MHH/Master of Herb Healthcare
私は商業高校の出身で高校を卒業後就職した職場で「簿記が1級、英語が2級です」と自己紹介したら「スゴイ」と言われた。確かにそこだけ聞くと聞こえはいいのだが、その時私が持っていたのがどちらも全商協会という商業科の高校生を対象とした検定。簿記なら日商、英語なら英検の合格証でないとあまり意味を持たない。
ハーブの場合アロマのような大きな団体がないので、そこのディプロマを持っていると価値があるといった協会がいまいち把握できない。私がこれまで調べてきたところによると、今後伸びる可能性と学会にパイプのある団体が有利かなと思われる。学会とのつながりを考慮するなら、学問としてハーブを突き詰めたいのであればJAMHA、サロンで実践したいのであればIPAが有利かなと思う。ただし、これはあくまでも私個人の感想です。
今後の発展はそこの運営者の腕前次第だと思うので予測はつかないが、大手ハーブショップ、ハーブスクールとのつながりを考慮するのもひとつの目安。ちなみにJAMHAは生活の木、二ールズヤード、グリーンフラスコなどと係わりが深く、JHSはカリス成城と関連が深そうだ。またNHAとJHHはボタニカルズの影がちらついている。これもあくまでも目安です。
※追記
ここに紹介したハーブの各団体の情報は2008年3月現在のものです。現在ホームページにアクセス出来ない団体があるようです。活動を休止されているのか、単にホームページを再構築中なのかは定かではありませんが、ハーブ業界の変動は想像する以上に大きいようです。くれぐれも自己責任の上見極めるようお願いいたします。
2009.4.11.
↑ポチっとよろしく↑お願いします☆
※トラックバックを送られる方は、コメント欄にひとこと感想をお書きください。コメントのないもの及び記事の内容と関連のないものは削除させていただきます。
IPOははじめて知りました。情報ご提供有難うございます。今ホームページざっと拝見してみましたが、沿革が載っていなかったのでいつ、どのような目的で発生した団体なのかいまひとつ摘めません。ただ、カリキュラムなどはIPAにとても似ていますし、恵比寿とか二子玉川とかかつてIPAのスクールのあった処にスクールが存在する(校長先生はそれぞれ違うみたいですが)ことなどから、IPAがIPOに展開した可能性はじゅうぶんありえると思います。
ハーブの団体の中で、ハーブ美容のカリキュラムのあるところは少ないので、今後の動向が木になりますね。
とても参考になります、ありがとうございました。
資格より中身と分かってても、せっかく勉強した資格が消滅したら悲しいですよね。
ところで2番目の「IPA/国際植物療法協会」は「IPO/国際植物療法機構」http://www.ipo-ac.jp/でいいのでしょうか?
古い記事にでもコメントいただけるのはとっても嬉しいです。ちなみにこの記事、いまだにアクセス数が多いんですよ。みなさんどこで資格を取るべきか迷うんでしょうね。
私もハーブ美容のほう勉強しくて最初IPAを考えたんですが、どうやらもう活動していないみたいですね。
団体もですが、実際通うことになる学校は自分の目でよく確かめてから入学されたほうがいいと思います。
お勉強がんばってください。
だいぶ昔のブログへのコメですみません。
大変参考になる記事だと思いました。
学校行ってみようかな?!?!
ところで、そのハンドルネームどんな意味があるのですか?もしよろしかったら教えてください。
お褒め下さって有難うございます。
ハーブはまだまだ資格面、学習面での整備が整っていない感じがします。それだけに逆に勉強次第でスキルを活かせる可能性もあるかも・・・?
やっぱり未知数ですね。また、遊びに来てください。
とっても分かりやすくよくお調べになっていますね。
参考になりました!
ハーブに関してはアロマほど力のある団体もないし、ディプロマの威力もどんだけ~?!って気もするので、あまり資格にはこだわらないで勉強したいことができる学校で勉強しようかな、と思ってます。でもまだあれこれ決め兼ねています。
ところで、ゆずさんは歯科衛生士の国家試験と言語聴覚士(?)の学校の入学試験同時期に受験するんですか?それってかなり大変だと思いますが、がんばってくださいね。
私はようやく2年生です…あと丸2年、長いなぁ…
そんなにたくさんの協会を自分の見る目をしっかり養って比較しなくてはならないのは大変ですね
変なの掴まされない様に気をつけないと…
私は比較検討が大の苦手なので(要するに面倒くさがり)それだけでも尊敬します