黒式部の怨念日記

怨念を恐るる者は読むことなかれ

「王」という名前(キング姐さん)

2025-02-10 09:48:31 | スポーツ

千一夜物語でシェラザードから夜伽話を聞かされる王様の名前はシャフリヤールだと昨日書いたが、その意味はもともと「王」であるという。ってことは、私が読んでるドイツ語訳の「Scheherban」こそがこの王様の固有名詞で「シャフリヤール」はニックネームだと仮定すれば私の疑問は解消するが果たして。

「王」を意味する名字は各国に見られる。例えば、英語で「王」は「キング」だが、キングさんで思いつく人を挙げれば「キング牧師」「キング夫人(テニス)」「ジェームズ・キング(テナー歌手)」と枚挙に切りがない(みんな古い)。ドイツ語の「ケーニヒ」を名乗る人もちょくちょく見る。例えば、「クラウス・ケーニヒ」と聞いて私などはテナー歌手を思い浮かべるが、同姓同名のジャズピアニストがいて、こちらは相当なビッグネームのようである。そうそう、「王」で忘れてはいけないのは「世界の王」こと王貞治さんである。年代によっては「王会長」「王監督」だろうが私的には今でも「王選手」がピンとくる。

そんな各国語の王さんのなかで、今、競馬界で大人気なのがレイチェル・キング騎手。イギリス生まれのオーストラリアの騎手で、短期免許で今日本に来て大活躍をしている。JRAも、最近は女性騎手が増え、私などもずいぶん応援したものだが、近年、持ち込んではいけない場所にスマホを持ちこんで処分されたり、それが原因で引退したりで一時の勢いがなくなっている。風当たりも強くなって、そもそも技量が足りないのではないか、という意見も聞かれるようになった。女性であるということで下駄をはかせてもらっている(重量が男性騎手よりも軽く設定されている。そりゃ、背中が軽い方が馬は走る)ことについても、かえって技量アップを阻んでいるという意見もある。

そんな中に登場したのがキング騎手であった(競馬ファンは、畏敬の念を込めて「キング姐さん」と呼ぶ)。短期免許の外国人ということで女性ならではの優遇(上記)はなし。それでいて、まったく男性騎手にひけをとらない。具体的には、馬ごみの中から進路をこじ開けたり、最後の直線で競ったときにびしばし追う(ムチをふるう)姿は日本人の女性騎手には見られなかった姿である。まるで、ジェンティルドンナが騎手になって鞍上でムチをふるっているようである。

そんなたくましい姿を見せられたら、余計日本人の女性騎手は?って話になってしまう。もともと、日本人女性は世界最強候補の一角である(オリンピックで活躍する日本人の女性を見れば分かる)。仮に、霊長類最強の吉田沙保里選手が騎手になってたら、びしばし追う姿を見られたのかもしれない。

ところで、キング姐さんは、プライベートでもびしばしムチを振るうのだろか。知人のカウンターテナー氏などは、振るわれたいとか言いそうである。

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