農水省がようやく備蓄米の放出を決めた。放出が遅れた言い訳は、もともと備蓄米は不作のときのためのものであり、今回の米の価格高騰は流通が滞っていることが原因だから(手っ取り早く言えば買い占めが原因だから)、と言うものだが、庶民にとっては米が買えなくて困ってる点では同じである。今放出しなければいつ放出するのか、って話である。まあ、遅きに失したが、永久に放出しないよりかはましだろう。思い出すのは「平成の米騒動」。米不足で政府が緊急にタイ米を輸入したのだが、あのときも、スタートは不作だったが結局は買い占めがあって、米不足に拍車をかけたのであった。翌年は一転、猛暑で大豊作。買い占めた業者はさぞやあわてたことだろう。こういうことがあると、米離れがいっそう進むものである。
ワタクシのことを言うと、タイミング的に非常に悪く、最近小型炊飯器を買ったものだから米需要が増大している。食卓のルーティーンは、朝はラーメン、昼はご飯に味噌汁である。ところが、ある昼のこと、鍋にワカメを入れて煮立ったところに味噌を入れようと思ったら味噌がない。しまった、前日に使い切ったんだった。一瞬、今日の昼は米飯をやめてパンでも買いに行こうかと思ったが、「ご飯に味噌汁」は固定観念に過ぎない。それにとらわれるのは、備蓄米の放出は不作のときのみという固定観念にとらわれた農水省とどっこいである。「ご飯に豚汁」でも一向に差し支えない。味付けはめんつゆで十分にできる。ということで、この日の昼は「ご飯に豚汁」にした。
ご飯のカタチが固形っぽいのは冷やご飯の証しである(私は冷やご飯が、もしかすると炊きたてご飯よりも好きかもしれない)。
ところで、「豚汁」のことを私は子供時代「ぶたじる」と言っていた。母がそう言っていたからである。その後、テレビ等で「とんじる」という言葉を聞いて、当初意味が分からなかったがそのうちわが家の「ぶたじる」のことだと知り、「とんじる」を「ぶたじる」と呼ぶ母はホントにモノを知らない人だ、私が相当なバカに育ったのはこの母のせいだ、と母を恨んだのであるが、長じてから「ぶたじる」と発音する地域があることを知り、私の中の母の名誉が少しだけ回復したのであった。因みに母は関西人である。
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