昨日はリート会だった。九人のアマチュア歌手が、一人15分以内の持ち時間で歌曲を歌ってお客さんに披露する会(入場無料)。ピアノ伴奏は鈴木架哉子さん。「歌曲」と銘打ってるからオペラアリアはだめ、ただし言語は問わず、日本語、ドイツ語、フランス語といろいろ。声種もソプラノ、アルト、カウンター・テナー、テナー、バスといろいろ。タイプもリリックだったりドラマティックだったりでいろいろ。面白い会だった。会場もこぢんまりしたいいホールだった。
個人でリサイタルを開くんならこういう場所がいいと思った。で、痴人(知人)のカウンター・テナー氏なんだけど、ずっと暗譜で歌うといきまいてたのだけど、全部有節歌曲(同じメロディーを歌詞を変えて繰り返す)なこともあって、どうにも自信が持てず、結局、歌詞を書いたアンチョコを用意して、それを譜面台に乗せて歌っていた。
字をうーんと大きくしたところに歳に抗う様子が見える。まあ、完全に暗譜というわけにはいかなかったけど、暗譜に取り組んだ過程でいろいろ勉強になったと強がっておりました。
「歳」と言ったけど、参加者の中にはカウンター・テナー氏なんか足下にも及ばない人生の大ベテランがいらして、たしかこの方、80歳を超えてたよな、と思って歳をうかがったら、なんと80歳を超えてから8年が経っていた。それで、しっかりベートーヴェンの歌曲集を歌い切っておられた。お元気の秘訣を伺うと「もってうまれたもの」と仰ってた。この方に比べたら、カウンター・テナー氏なんか子供と同じ(実際、親と子ほどの歳の差である)。日頃、この歳でカウンター・テナーを歌うって大変なんだ、と歳のせいにする氏だけど、もうそんな言い訳は通用しないね、こんな大ベテランを間近に見たら。
打上げにはお客さんも参加してよいとのこと。
湖南料理の店で、当たりだった。カウンター・テナー氏が見つけた店だそうだ。
近くに江東橋という橋があって、下の川は埋め立てられてるんだけど、親水公園になっていた。水と言えば、ここにもいたいたサギが。
オレオレサギはいたら迷惑だが、こっちのサギはいてくれると嬉しい。
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