千種の父親が亡くなった

長与千種の父、繁さんが永眠したと里村明衣子選手から連絡をいただいた。確か競艇選手の一期生で活躍し、破天荒な人生を過ごしたと伺っていた。私も全女時代には当然、面識がありいつも背筋が伸びたダンディな方だった。千種からは春頃に余命数ヵ月と聞いていたが、母親がショックを受けるからと気を配っていたようだ。そう思うと私の亡くなった両親のことをちょっぴり思い出してみた。何一つ親孝行をしたことのない息子だった私だが母親は昔、「お前みたいなわがままな人間はいない。将来、会社に入ったら社長を困らせる社員になるだろうし、社長になったら社員を困らせるに違いない」と言われたことがあった。母親の予想は当たったかどうかはわからないが、とりあえず何とか生き抜いている。親孝行というか、もっと接触しておけばよかったと悔いが残っている。千種には気落ちしないで頑張ってもらいたいと、かつての戦友は思うのである。謹んでご冥福をお祈りいたします。