晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

しきたり

2011-11-19 22:10:35 | Weblog
 普段使わなくなってしまった一升枡の汚れを落としながら知ったらしく娘に教えます。

 今日は叔母の納骨法要の日です。
田舎にはまだまだ古いしきたりや地域の風習、宗旨にあった習わしがあります。
納骨法要に使われるための一升枡を用意したのでした。
 ●一升枡でお米を量るときは、仏事は手前から向こうへ押し切って量り、慶事には向こうから手前に寄せて量る・・・。
 ●一升枡は使用しないときは横向きに立てる。上向き・伏せ置きはしないこと。
 ●慶事の一升餅は一握り余分にお米を足し、仏事はすり切りで量る。等々聞きかじりを知ったらしく話す母親です。

 納骨法要では<引っ張り餅>なるものをこの地のしきたりで行ないます。
一升の米で搗いた餅を三等分にし、お鏡餅のように伏せて置いた一升枡の上に重ね、餅を引っ張り合いながらちぎって食べる。砂糖・塩お好みでどうぞということです。
 これは、いよいよ故人をこの世からあの世へと親族がおくる際に、この世で犯した罪や未練を引き受けますよ・・・どうぞ成仏を・・という儀式だと聞きます。
 我が家の菩提寺のお上人さんはこうした習わしの意味合いまで教えてくださいます。
こうした場に出ることが多い私は教わる機会が多いというだけで、知ったらしく話してしまうのです。
どうでもいいことのようだけれど、そこには深い意味合いがあり人の世は面白いと思うのです。

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