黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

長崎さるく #24 出島1

2009-07-15 01:51:25 | 長崎さるく
長崎さるく、まだまだ続きますよ~。
今日は有名な出島です。
近年復元が進んでテーマパークのようになったようですが、
ながらく放置されその存在すら確認できない状態だったようです。
80年代の後半から復元作業が行われ、
2010年をめどに甦らせる予定だそうです。
出島に関しては長崎市のサイト『甦る出島
などをご覧頂ければと思いますが、
ここでは気になったものだけピックアップ。




キリスト教が禁止になるまで、
長崎の市内には沢山の教会が作られたようですが、
そこからは、
十時紋をあしらった瓦がよく出土するようです。
ただし出島から出土したこれらの花十字の瓦に関しては、
今後の歴史的解明が待たれているようです。
上手に瓦のデザインに取り込んでますね。



簪はほとんどが清朝時代の中国のガラス製で、
不透明な生地に赤や青で花絵が焼き付けられています。
一部欠損しているのか、
簪にしてはちょっと貧弱にも見えますが、
当時はこういった無骨な簪だったのかもしれませんね。



世界で最初の株式会社と言われる、
オランダ東インド会社の社章「VCO」をあしらった、
呉須が奇麗な有田焼の皿。
当時、有田の窯元はオランダ東インド会社から発注を受け、
沢山のアルファベット入り陶器を製造したそうです。




商館長の護身用と思われるピストルだそうですが、
弾倉には弾がこめられたままの状態だそうです。






一般的にはしっくいと呼ばれる、
天川による何らかの作業所の施設跡。
天川といって真っ先に思い出すのは軍艦島の壅壁ですが、
軍艦島に限らず、こうして長崎の各地で使われていたんですね。
軍艦島の天川はかなり赤い色をしていますが、
この遺構の天川は赤くないように見えます。
赤い部分が覆われてしまっているのか、
それとも、本来あまり赤くない天川もあるのでしょうか。

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