先日のNHKスペシャルで古代エジプトをやっていた。
王家の谷で新たに見つかったお墓が、
ツタンカーメンの王妃、アンケセナーメンのものではないかというニュースは、
少し前の新聞に載っていた。
その真偽を追う内容だった。
アンケセナーメンの名前を初めて知ったのは小学校5年生の時。
たしか『悲劇の王妃アンケセナーメン』というタイトルだったと思うが、
そんな感じの書名の本が、小学校の図書室にあった。
何となく手に取ったのが、古代エジプトとの出会いになった。
その後、ハワード・カーターのツタンカーメン王墓発掘記や、ピラミッド、
古代エジプトの神話、クレオパトラなど、いろいろな本を読んだ。
そして、いつも心のどこかにあったのはアンケセナーメンのこと。
ツタンカーメンの柩から見つかったヤグルマギクの花輪は、
アンケセナーメンが贈ったものと言われている。
思春期の入り口に立っていた私にとって、
20歳くらいで愛する人を失った王妃の話は、とてもとても強烈だった。
どんな気持ちで葬列にしたがい、最後に花束を手向けたのだろう。
幼い頃から一緒に育ち、将来は一緒にエジプトを統べると言われ、
でも、単なる政略結婚ではなくて、2人はきっと恋をしたのだろう。
ツタンカーメン王墓から見つかった黄金の玉座のレリーフには、
アンケセナーメンがツタンカーメンに香油を塗る様子が描かれている。
2人のとてもやさしい姿。
アンケセナーメンは、ツタンカーメンが亡くなった後、
王座を継いだアイと結婚したと言われている。
祖父ほどに年齢が離れた人との、王家を継ぐための結婚。
いったい、どんな気持ちだったのだろう。
私は、恋愛をして、とても楽しい時であっても、
ふと、相手を失った時のことを想像してしまう。
それは私がネガティブな性格だ、という理由だけではなくて、
きっと、小学生の頃、深く深くアンケセナーメンの気持ちを思ったためだと思う。
結局、今回の発掘ではアンケセナーメンのミイラは見つからなくて、
彼女はまだ、歴史の闇の中にいる。
彼女は、その後、いったいどんな人生を送ったのだろう。
きっと死ぬ間際、ようやく開放される、という安堵感が彼女を包んだのではないか。
なんとなく、そんな気がする。
いまは、静かで穏やかなところで眠っていますように。
王家の谷で新たに見つかったお墓が、
ツタンカーメンの王妃、アンケセナーメンのものではないかというニュースは、
少し前の新聞に載っていた。
その真偽を追う内容だった。
アンケセナーメンの名前を初めて知ったのは小学校5年生の時。
たしか『悲劇の王妃アンケセナーメン』というタイトルだったと思うが、
そんな感じの書名の本が、小学校の図書室にあった。
何となく手に取ったのが、古代エジプトとの出会いになった。
その後、ハワード・カーターのツタンカーメン王墓発掘記や、ピラミッド、
古代エジプトの神話、クレオパトラなど、いろいろな本を読んだ。
そして、いつも心のどこかにあったのはアンケセナーメンのこと。
ツタンカーメンの柩から見つかったヤグルマギクの花輪は、
アンケセナーメンが贈ったものと言われている。
思春期の入り口に立っていた私にとって、
20歳くらいで愛する人を失った王妃の話は、とてもとても強烈だった。
どんな気持ちで葬列にしたがい、最後に花束を手向けたのだろう。
幼い頃から一緒に育ち、将来は一緒にエジプトを統べると言われ、
でも、単なる政略結婚ではなくて、2人はきっと恋をしたのだろう。
ツタンカーメン王墓から見つかった黄金の玉座のレリーフには、
アンケセナーメンがツタンカーメンに香油を塗る様子が描かれている。
2人のとてもやさしい姿。
アンケセナーメンは、ツタンカーメンが亡くなった後、
王座を継いだアイと結婚したと言われている。
祖父ほどに年齢が離れた人との、王家を継ぐための結婚。
いったい、どんな気持ちだったのだろう。
私は、恋愛をして、とても楽しい時であっても、
ふと、相手を失った時のことを想像してしまう。
それは私がネガティブな性格だ、という理由だけではなくて、
きっと、小学生の頃、深く深くアンケセナーメンの気持ちを思ったためだと思う。
結局、今回の発掘ではアンケセナーメンのミイラは見つからなくて、
彼女はまだ、歴史の闇の中にいる。
彼女は、その後、いったいどんな人生を送ったのだろう。
きっと死ぬ間際、ようやく開放される、という安堵感が彼女を包んだのではないか。
なんとなく、そんな気がする。
いまは、静かで穏やかなところで眠っていますように。