豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

二人の女王

2006年07月07日 | Weblog
このところ、車の中でユーミンの新しいアルバムを聴いています。

A GIRL IN SUMMER ~HERE COMES THE WAVE~」、海辺にちなんだストーリー。
ユーミンテイスト溢れる12曲は、懐かしいような新しいような、さすがユーミンといったものばかりです。

今でこそ、ユーミンと呼び、コンサートに出かけるようにもなりましたが、実はそんなに昔から松任谷由美さん(当時は荒井由美さんでしたが)のファンだったという訳ではありません。むしろ、接点を持たずに過ごしてきたという方が正直なところ。いつも傍らに存在はしていたけれど、自分の世界とはほど遠いという印象でもありました。お洒落で大人な、都会の暮らし。

「女拓郎」と呼ばせてる・・なんて噂にも抵抗感がありました。単なる私の思い込みかもしれませんが。
誰と一緒に青春していたかといえば、・・・・浜田省吾さん。世界一セクシーな声だと思ってもいました。そして、巨匠!大瀧詠一さん&達郎さん周辺。極めてまっとうな淡淡としたファンでした。

それはともかく。
ユーミンは彼女自身が一大プロジェクトとして完成されているのかもと、かなり最近になって興味を持ちました。楽曲には親しんでいたので、中に入りこみ浸るのは容易いことではありました。
実際に彼女のステージに接したのは2003年の「シャングリラⅡ」。頭で理解していた彼女の姿が実在の彼女とリンクした時に、長年のわだかまり?は払拭され、見事にユーミン信者に変貌しました。彼女の力強さ、可愛らしさにすっかり魅了され、人の心を掴むとはこういうことかと思い知らされました。

レコード会社の営業マンを一同に集め、「コンサートは宣伝活動です、全員一丸となってアルバムの販売に励みましょう」とゲキを飛ばすユーミンの姿に驚いたこともありました。身を隠して喫茶店に一日中陣取って、傍らで交わされている会話から取材する・・という話も彼女ならそうかもと思わされます。

音楽の素晴らしさとともに、彼女の詩の世界は、日常を美しく切り取る事にかけては天下一品ともいえるのではないでしょうか。
そしてそれは、ユーミン自らの体験から滲み出したものというより、他者の心に気持ちを寄せ、じっと耳をすませた成果のようにも思えます。一人称で歌う三人称の風景・・?どこか、汗や血がが流れていないような光景。
マーケティングリサーチが行き届いているような静かな心地良さを感じます。彼女は、大勢の心を揺さぶるに十分な気持ちを汲み上げることに長けた、いわば巫女のような存在?なのでしょうか。


対して、と勝手に対比するなら中島みゆきさんの歌には、血や汗を感じます。温かい人のぬくもりや切れば血の出る生身の人間が溢れているようです。ただ、全面的に彼女に添って行くには、若い私の気持ちはとてもやわで未熟だったようです。彼女とも、距離を置いて過ごしていたように思います。ただ、みゆきさんの歌も常に傍らにありました。 いつか、彼女の生のステージや人となりを間近に感じてみたいと願っています。

懐かしむというより、歌を聴いてその当時の自分に帰り、そこからまた今の自分に戻るという過程を楽しむには、とても貴重な二人の女王さまの存在です。

おそらく、二人の女王として捉えることは、たいして意味もないことでしょう。正反対でもないし対立している訳でもありません。
でも、ユーミンは、決して「道に倒れて誰かの名を呼び続け」るような、みっともないことはしないでしょうし、みゆきさんは「恋人はサンタクロース・・」なんて歌わないでしょう。

でも、その二つの要素は私の中ではちゃんと共存できてもいるのですね。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ユーミン (塾長)
2006-07-08 23:41:07
この一曲といわれれば、これなんかどうでしょう。



http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/umiwo_miteita_gogo.htm



「海を見ていた午後」です。



♪山手のドルフィンは、

小さなレストラン・・・



ていう歌詞ですね。



高校のそばに「ドルフィン」て喫茶店はありましたが、ちょっと歌詞のイメージとはかけ離れていました。



中島みゆきは、



「アザミ嬢のララバイ」です。



下に貼り付けますね。







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つづき (塾長)
2006-07-08 23:44:15
http://www.h2.dion.ne.jp/~mtmamiri/azami.htm





そういえば、今日、浜田省吾の「ベースボールキッズロック」とか言う歌をラジオで聴きました。







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塾長さん (竜虎の母)
2006-07-09 00:58:09
がっぷり四つに組んだら腰砕けになって、横綱二人の下敷きになってしまった状態ですが・・・。



ユーミンの曲は、ソーダ水が印象的な曲ですね。今回のツアーのテーマも海に関係しています。湘南といい、彼女には海が似合いますね。「埠頭を渡る風」が好きですね。「何もいわずに」「 何もきかずに」というフレーズが、新しいアルバムの中の曲にもあります。勝手ですけど、それも女王さまらしくて良いのかもしれません。



「アザミ嬢のララバイ」もよく聴きました。アザミって昼も咲いていますよね。



浜田省吾さんはすべて処分してから随分たちます。先ほど久々に聴きました。メジャーになった「Take It Easy」までが全てだったような気もしますが、まだまだご健在のようで頼もしい限りです。愛奴時代、そして「路地裏」「片思い」そんなところが好きでしたね。



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