業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#2:給料(収入)と物価が上がらない理由・原因(その7-改善策)

2022年08月20日 13時50分23秒 | 経済
日本人は、何千年もの間、厳しい自然環境で生活してきている。地震や津波、台風や豪雨、等々、世界でも稀に見る自然災害が多い地域である。一方、四季があって、自然環境も豊である。この様な場所に何千年もの間暮らす事で、自分が置かれている環境に対峙するのではなく、共存する事を考える。自分の置かれている環境を変えるのではなく、どう適用するかに知恵を絞る習性にあるのではないだろうか。なので、給料(収入)が上がらないのであれば、どの様に節約するかを考える。与えられた環境でどの様に工夫するかを長年考えてきた。我々日本人は、きっとこの様な民族なのだろう。
そして多くの国民が節約を美徳とするため、商品やサービスを提供する側も安くする事に知恵を絞っている。このサイクルがここ30~40年もの間、回っている。

ここまで日本人の本質的な特性を述べたが、この”特性”を変える事は簡単にはできない。日本人が数百年や何千年もの間に醸成されたモノなので、何百年も掛けないと変わらないであろう。しかし、社会の仕組み又は法律をチョットだけ変える事で、改善できる事も多くある。それは労働環境を変える事であり、低賃金労働者の供給及び職場を削減する事にある。日本には低賃金の労働者の確保を前提としての業態(職業)が沢山ある。従業員の時間単価を上げると、自ずと商品単価が高くなり、売上が減ると嘆く経営者も多くいる。また売価を上げられないので赤字になり、事業を続けられないと云う経営者も多くいる。多分、それは事実であろうが、何時までチキンレースを続けるのだろうか?その様な経営者は従業員満足をもっと真剣に考えるべきであり、変わる事への指導を国を挙げて行うべきである。低賃金でも一生懸命働いてくれる従業員の存在は当然とは思ってはいけない。従業員の時間単価を上げ、それなりに還元する必要が有る。

政治が行わなくてはならないのが、労働環境を変える事であり、低賃金労働者の供給及び職場を削減するための方策を考える事である。
それで、次の6種類の施策を考えてみたい。
①非正規労働者の賃金を正規雇用の賃金より高くする
②低賃金労働の温床の削減
③外国人語学留学生のアルバイトを禁止
④海外からの低賃金労働者の受入れ制限
⑤60歳からの時短労働の推奨
⑥103万円の壁の撤廃、又は大幅増額

日本人はコストの削減意識が高い事を説明した。それが行き過ぎたため、労働者の賃金を抑え始め、低賃金の労働者を確保するための様々な施策が施されている。であるため、これを解決するためには低賃金の労働者を確保するための施策を中止・制限し、低賃金の労働者に依存しているビジネスの考え方を変えることが重要である。
次回からは、上記の6個の方策の詳細を述べて行きたい。
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