アカペラな日々 - "Sakata Coro a Cappella" Since April 9, 2009

合唱団"Sakata Coro a Cappella"で指揮の傍ら作曲・編曲,たまに歌に励むOyaji。の活動&日常

2010年 NHK全国学校音楽コンクール(Nコン2010)課題曲

2010年06月18日 | 音楽系(合唱,作曲・編曲など)
さてさて,今年のNコン戦線も盛り上がるのだろうか?
気になったのは中学の課題曲。
シンガー・ソング・ライターに依頼した割りになかなか好評で,一昨年はストーリー性抜群の「手紙」,昨年は叙情的な「YELL」と,年齢層向けには,そこそこの曲だったように思う。
で,今年は「アイ・ラヴ」って,いまどきネットで文字化けしそうなタイトルはどうなのよ,か?

まずは混声から。
指揮 辻秀幸,伴奏 斎木ユリ
合唱 NHK東京児童ユース・早稲田高グリー

アイ・ラヴ (混声三部)

何かねぇ,曲も指揮も男声も...パリッとしないですね。
編曲者の上田さんって,女性だったんだね。無難にまとめています。

辻さんは,大久保混声などで名をはせた指揮者,辻正行さんの息子ですが,私と同世代だと思うのだがかなりでっぷりですな。
私もぽっこりですが。
指揮者があれだけ身を持て余してどうする?ですね(笑)
踊ってるようにしか見えない。

てことで女声の方を聴いてみます。
指揮大谷研二伴奏斎木ユリ
合唱:NHK東京児童

アイ・ラヴ (女声三部)

こちらの方がまとまっています。
指揮者の腕もありますが,曲の意図を理解しているかも。
でも,大して感動もないので,熱いコメントは無いです。
にしても東京のお嬢さんは,カメラ前でもスカート短かすぎ!(失礼しました)

私の想像力の無さを遥かに超えて,感動的な音楽を聴かせてくれる学校が現れることを願っています。

■追記■高校の部の「いのち」の楽譜に訂正があるようです。
Nコン,楽譜訂正のページ(高校の部)

BARDOS, Lajos (バールドシュ・ラヨシュ) : Ave Maris Stella (めでたし海の星)

2010年06月18日 | 音楽系(合唱,作曲・編曲など)
先日,BARDOS, Lajos の"Benedicta es"を紹介したが,その後も選曲を兼ねてあちこち動画やら何やらを"漁って"いる。
そこで行き当たったのが "Ave Maris Stella" , 約して「めでたし海の星」あるいは「うるわし海の星」だ。
解説は後回しにして,まずは透明度にオドロキの女声合唱(実際の演奏は児童合唱?)を聴いて欲しい。
合唱は,作曲家の地元であるハンガリアンのようだ。

Bardos Lajos: Ave maris stella

ちょっと想定よりテンポが速いが許容範囲として...曲の頭のソプラノがまことに透明で,主題として何度も楽しませてくれる。
さらにその後の第二主題的なユニゾンも美しく,心地よい。
ただ,だんだんピッチが気になってくるのだが,最初に出てくるソプラノの次のメゾの第1音が何とも微妙に低い。
鍵盤で音をもらうと,それほど低い発音ではないのだが,正しい耳で聴くと,もう少しピッチを上げて歌わないとハモらないのがわかるはずだ(平均律マンセーの耳には無理ですが)
その影響が,後ろに行くほど(エンドレスに)出てくるのだが,子供相手にキツイ批判をしても仕方がないかもしれない。
それでも(いずれ書くかもしれないけれど)あの著名なサボー指揮の「ユニゾン○,透明度×」な演奏よりは個人的にずっとお気に入りである。

次に紹介するのは,同じ曲の混声合唱版だ。
紹介されているのはスロベニア語(Google翻訳さんありがとう),スロベニアはイタリア・オーストリア・ハンガリーに隣接している。
直訳すると演奏は首都リュブリャナの市立博物館において,混声合唱団「リュブリャナの風」 だそうな(直訳すぎ→演奏に係わるの説明ページよりGoogle翻訳さん経由で引用)
こちらも,まず聴いてほしい。

Mesani mladinski pevski zbor Veter - Ave Maris Stella (Lajos Bardos)

ま,音取りが念入りなのはスルーして...(笑)
女声とは調が違うので少し透明度の低い出だしだが,アルトの音もなかなか,やはりオトナっぽい。
テナーもかなり音色をあわせていて聴ける演奏だが,その演奏の良し悪しに関わらず男女でオクターヴのユニゾン(もどき)なのは,曲の味というかありがたさで言うと,圧倒的に女声のほうが良い。
私の合唱団なら,女声で歌うか,混声でもこの部分だけは女声のみで歌いたい。
ベースは,よくありがちなパターンで,がんばってください,否,がんばりすぎないでいただきたい。

自分ならもっと,ってところはあるが,この指揮者,若い女性かと思いますが,なかなかデキますね,
ほどよく分かりやすく,つまらぬテクでなく自分らしさ(やわらかさも含めて)が出ていて好感触だ。
女性の中でも,男性っぽくガチガチな人も多いのだが,体つき,動き,音楽性などが全て柔らかく,団員たちには音楽の方向性がはっきり伝わっているのではないかな。

ちなみにラテン語の読みと意味は,歌詞対訳講座 2.アヴェ・マリス・ステラのページを参照願されたし。

あ,結論は女声?混声??
かえって迷ってます(笑)

[追記]この楽譜(女声・混声とも)および前回の"Benedicta es"の楽譜は,パナムジカから購入できます。