仙台に赴任していた頃,男声合唱団でよく歌っていた曲だ。
穏やかで,心に響くというか泣かせるメロディ。
好きな「編曲」だった...が,楽譜を持ち運んできた段ボール箱をあさっても,その大事な楽譜がない。
なぜ楽譜?
まず,Sea Chantyとは,goo翻訳先生によれば,船頭歌とも訳される。
いつものGoogle翻訳先生は,Chanty(米)[はやし歌] =(英)chantey
と説明している。
一般的には「アメリカで,主に帆船での航海時代に歌われていた船乗りの歌」などと言われており,この曲もだが「川を行く船」でのものも含まれるようだ。
たまに,Sea Shantyなどと表記されるが,こちらは誤用だと思われる。
なぜなら,Chantyと同様に各国語で以下の言葉が見られるからだが。
・Canto(伊)[歌う]
・Chante(仏)[歌う]
・Chant(羅)[歌]
この中でも最も歴史的に有名なのは,最古の記譜法・ネウマ譜を用いたGregorian Chant(グレゴリオ聖歌)であり,今でもそのメロディを引用する作曲家は多い。
さて,Shenandoahという名前自体はアメリカ先住民による固有名詞のようだが,作詞も作曲も誰のものであるかは不明だ。
実際に現在ですら歌詞も曲もさまざま存在しており,ましてや編曲や演奏形態にいたっては千変万化?な状態である。
所有していたはずの楽譜と同じ物を探してみたが,Googleで曲を,Youtube等で動画を,パナムジカやアマゾンなどで楽譜を,と探すが,私の記憶にある編曲のものは見当たらない。
というか何種類かの楽譜も買ってみたが,全く違っていた。
歌詞だけでも色々と変遷があるようで,
・最初はシェナンドー河を懐かしむ望郷の歌だった。
・次第にシェナンドー酋長の娘を慕う恋愛歌の要素も入った。
・実は時代背景として先住民族への複雑な思いを歌っている。
などの話が出てくる。
■自家製クラシカル・クロスオーバー
歌詞の変遷含めてかなり詳しいです(おかげで説明を省略できました(笑))
■W&R : Jazzと読書の日々
「インディアン移住法」の事実と時代背景を考察しつつ「ラブソングのフリをしているが最後にアンサー・ソングが隠れている」と結論付けたところに脱帽せざるを得なかった。
アマとは言え音楽家である私は,アメリカ発でこれだけ世界中で愛されている曲が,そうそう表面に出ている程度のチャチな内容であるわけがない,と思っていたところだった。
否応なく考えさせられるアメリカという「新興国」の開拓史やら黒人奴隷貿易・奴隷制度などは,本当に暗い暗い闇のようでもある。
■インディアン移住法(Wiki先生)
■白人による黒人奴隷貿易とアメリカの奴隷制度
文中での以下の内容は,あまりに強烈である。
・ヨーロッパ人は16世紀から19世紀までの400年間にわたって奴隷貿易を、国家的事業として組織的に何の罪悪感もなしに繰り広げた。
・奴隷貿易には、ヨーロッパ文明諸国のほとんどが手を染めていた。そして、ほとんどが熱心なキリスト教徒であった。
・当時のヨーロッパ社会に、奴隷貿易を人類の罪と見なす神は存在しなかった。啓蒙主義者モンテスキューは、『法の精神』で、「黒人が人間だと考えることは不可能である。彼らを人間であると考えれば、我々がキリスト教徒でないことを認めざるをえなくなる。」としている。
■アメリカ合衆国南部(またもやWiki先生)
てことで前提の話ばかり長くなったので一旦区切ることとする(続く)
穏やかで,心に響くというか泣かせるメロディ。
好きな「編曲」だった...が,楽譜を持ち運んできた段ボール箱をあさっても,その大事な楽譜がない。
なぜ楽譜?
まず,Sea Chantyとは,goo翻訳先生によれば,船頭歌とも訳される。
いつものGoogle翻訳先生は,Chanty(米)[はやし歌] =(英)chantey
と説明している。
一般的には「アメリカで,主に帆船での航海時代に歌われていた船乗りの歌」などと言われており,この曲もだが「川を行く船」でのものも含まれるようだ。
たまに,Sea Shantyなどと表記されるが,こちらは誤用だと思われる。
なぜなら,Chantyと同様に各国語で以下の言葉が見られるからだが。
・Canto(伊)[歌う]
・Chante(仏)[歌う]
・Chant(羅)[歌]
この中でも最も歴史的に有名なのは,最古の記譜法・ネウマ譜を用いたGregorian Chant(グレゴリオ聖歌)であり,今でもそのメロディを引用する作曲家は多い。
さて,Shenandoahという名前自体はアメリカ先住民による固有名詞のようだが,作詞も作曲も誰のものであるかは不明だ。
実際に現在ですら歌詞も曲もさまざま存在しており,ましてや編曲や演奏形態にいたっては千変万化?な状態である。
所有していたはずの楽譜と同じ物を探してみたが,Googleで曲を,Youtube等で動画を,パナムジカやアマゾンなどで楽譜を,と探すが,私の記憶にある編曲のものは見当たらない。
というか何種類かの楽譜も買ってみたが,全く違っていた。
歌詞だけでも色々と変遷があるようで,
・最初はシェナンドー河を懐かしむ望郷の歌だった。
・次第にシェナンドー酋長の娘を慕う恋愛歌の要素も入った。
・実は時代背景として先住民族への複雑な思いを歌っている。
などの話が出てくる。
■自家製クラシカル・クロスオーバー
歌詞の変遷含めてかなり詳しいです(おかげで説明を省略できました(笑))
■W&R : Jazzと読書の日々
「インディアン移住法」の事実と時代背景を考察しつつ「ラブソングのフリをしているが最後にアンサー・ソングが隠れている」と結論付けたところに脱帽せざるを得なかった。
アマとは言え音楽家である私は,アメリカ発でこれだけ世界中で愛されている曲が,そうそう表面に出ている程度のチャチな内容であるわけがない,と思っていたところだった。
否応なく考えさせられるアメリカという「新興国」の開拓史やら黒人奴隷貿易・奴隷制度などは,本当に暗い暗い闇のようでもある。
■インディアン移住法(Wiki先生)
■白人による黒人奴隷貿易とアメリカの奴隷制度
文中での以下の内容は,あまりに強烈である。
・ヨーロッパ人は16世紀から19世紀までの400年間にわたって奴隷貿易を、国家的事業として組織的に何の罪悪感もなしに繰り広げた。
・奴隷貿易には、ヨーロッパ文明諸国のほとんどが手を染めていた。そして、ほとんどが熱心なキリスト教徒であった。
・当時のヨーロッパ社会に、奴隷貿易を人類の罪と見なす神は存在しなかった。啓蒙主義者モンテスキューは、『法の精神』で、「黒人が人間だと考えることは不可能である。彼らを人間であると考えれば、我々がキリスト教徒でないことを認めざるをえなくなる。」としている。
■アメリカ合衆国南部(またもやWiki先生)
てことで前提の話ばかり長くなったので一旦区切ることとする(続く)