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「一体いくらかかるのですか」娘の自死を聞いた父母が、最初にそう質問したワケ

2021-04-27 15:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です

賃貸物件の契約では「原状復帰」が求められる。入居者が自殺した場合、その責任は遺族が追うことになる。家主側の代理人を務めている司法書士の太田垣章子氏は「一人暮らしの娘さんを亡くされた両親からは、最初に『一体いくらかかるのですか』と聞かれた。この件での損害賠償は原状回復費用を含んで100万円程度になった」という――。
※本稿は、太田垣章子『不動産大異変』(ポプラ新書)の一部を再編集したものです。
コロナ禍以降増えた自殺
2020年、新型コロナウイルスが日本に上陸して感染が広がってきた時、私は「これから家賃滞納が増える」と直感的に思いました。そのため家主への警告という意味も含めて、「入居者とコミュニケーションをとって」と動画配信をしました。それが3月6日のことです。まさかその時期には、この先自殺者が増えるだろう、というところまで考えが及びませんでした。
ところが緊急事態宣言中の5月2日。私は初めて管理会社の担当者から、入居者が自殺したという連絡を受けることになるのです。いつもなら旅行する人たちが多くなる、ゴールデンウイークの最中のことでした。
若い女性に自殺が増えた管理会社の安藤剛さんは、とても慌てた口調でした。「首吊りです、首吊り。どうしたらいいですか?」。
声が少し震え、電話の向こう側で混乱している様子が見えるようでした。
管理の仕事に就いて3年目の安藤さんにとって、入居者の自殺は初めての経験です。
家族から「娘と連絡がとれない」と連絡を受け、駆けつけた両親と一緒に室内に立ち入ったところ、変わり果てた姿を見つけてしまったということでした。
警察に通報した直後、どうしていいのかも分からず私に電話がありました。
なぜ自殺をされると困るのか
これは困ったことになったな、それが私の第一印象です。
この時にはまだ私も、この先延々と自殺が止まらないとまでは思ってもいませんでした。
なぜ困ったと思ったのでしょう。
家主側の代理人として動いている私からすると、自殺をされてしまうと、家主側が受けるダメージがあまりに大きすぎるからです。
一つは、事故物件になってしまったことの損失。
もう一つは、解約手続きが難航するという問題です。
事故物件になれば物件の資産価値はぐっと下がる
まず一つ目の事故物件になってしまったという損失について。
室内で自殺された場合、いわゆる事故物件になってしまい、物件の資産価値はぐっと下がってしまいます。今は事故物件を載せるサイトもあるので、事故があったことは延々と残ってしまうからです。売却する時には、よほどの好条件が加わらない限り、売買代金は数百万単位で下がるでしょう。
月々の家賃収入だって激減します。
最近でこそ「家賃さえ安ければ気にしません」と、自殺直後の部屋でも入居する人も増えましたが、一般的には「自殺した直後の部屋には……」と、その部屋に住んでくれる入居者を確保することが難しいのです。
そうなると賃料を極端に下げるか、あるいは当面、募集をせずに空室にしておくことになってしまいます。結果、家主のその間の収入は減ります。
中には自殺された部屋だけでなく、「気持ち悪い」と別の部屋の住人まで退去されてしまうことも少なくありません。そうなるとまた募集もしにくく、家主側の収入に与える影響は計り知れないのです。
これだけではありません。すぐに発見してあげられればいいのですが、そうでなかった場合、匂いを取る等の特殊清掃も含め、原状回復費用が通常よりかなり高額になります。
「賃貸借契約」は相続される
これらの費用を全部合算すると、軽く数百万円になってしまうのが現状です。家主からすると、例えばこの金額を自殺した人の親族などに全額支払ってもらったとしても「事故物件にされた」苦々しさは消えません。しかしそれでも払ってもらわなければ、賃貸経営そのものを揺るがすほどのダメージとなるのです。
一方で請求される方も、親族を失った悲しみに加え、このような予期せぬ高額請求を受けてしまうと、払いたくても払えないというのが現実の話ではないでしょうか。
こうして家主は、一つ目の大きなダメージを受けるのです。
そして二つ目のダメージ。入居者がお亡くなりになった時、問題になるのは賃貸借契約が相続されてしまうということです。
今でこそ賃貸物件は珍しくもなく、日本全体からすると空室や空き家もあるくらいですが、そもそも法律ができた時代には、賃借権というのは貴重な財産でもありました。その権利が相続されてしまうのですから、賃借人が亡くなれば、その相続人がお部屋を継続して使って家賃を払ってくれない限り、相続人に契約を解除してもらわねばなりません。しかも解除の法律効果は、相続人全員と解除しなければならないというハードルもあります。
ところが自殺の場合は、この解約手続きがとても難航するのです。なぜなのでしょうか。
賃貸物件での自殺は圧倒的に相続放棄されることが多い
ここで立ちはだかるのは、先の賠償金等のお金の問題なのです。
まず支払いを要求される相続人からすれば、何とかそのお金を払わずに済ませられないか、そう考えます。
相続の場合、相続放棄の手続きが法では準備されています。堅実に生きてきた人が、相続をきっかけにある日突然、多額の借金を背負うことになり、そこから逃れられないとすると、あまりに酷だからです。
もっと詳しく言うと、相続人はプラスの財産もマイナスの財産も全て相続するか、あるいは一切を相続しないのか、それとも折衷案として相続人のプラスの財産の範囲内でだけ負債分を支払うか、その三択が用意されています。
賃貸に住んでいる方の自殺の場合、残念ながら圧倒的に相続放棄が多い印象です。亡くなった方に、預貯金が多いケースが少ないのでしょう。相続放棄をしなければ、事故物件にしてしまったことへの損害賠償額を、相続人の財産から支払わねばなりません。家主に申し訳ないと思いつつも、その額を自らの財布から支払うことはできないと判断するのでしょう。
相続放棄
相続放棄は相続が発生し、自分が相続人となったことを知ってから3カ月以内に家庭裁判所に対して手続きをします。相続放棄は亡くなった人の一切の財産を取得しません、という意思表示なので、相続放棄の手続き前に財産を受ける、財産を処分してしまうと放棄の手続きはできません。学説に諸説はありますが、賃貸借契約の解約手続きや荷物の処分は、財産の処分とされ、その後、相続放棄の手続きができなくなってしまいます。
死後もずっと契約解除できないという最悪の状況
しかし相続放棄をされてしまうと、家主はただでさえ事故物件になってしまったことのショックがある上に、原状回復の費用や損失の補塡もしてもらえず、まさに踏んだり蹴ったりです。よほどの保険に加入していない限り、数年分の純利益が吹っ飛ぶ計算となります。さらに家主の苦悩はこれで終わりません。
第一順位の相続人が相続放棄をすると、亡くなった人の財産は第二順位の相続人に引き継がれます。血の濃い相続人が相続放棄をしたのに、第二相続人が「全て支払います」だなんて、基本的にはあり得ません。そうなるとほぼ間違いなく、第二順位の相続人も相続放棄の手続きを取ることになります。
さらにもし第三順位の相続人がいれば、当然放棄の手続きになるのは目に見えています。そうして誰も相続人がいなくなって初めて、相続財産管理人を選任することになります。大概はここまでに賃借人が亡くなってから1年近く経っています。
相続財産管理人相続財産管理人とは、相続人が明らかでないとき(相続人全員が相続放棄して、結果として相続する人が誰もいなくなった場合も含む)、亡くなった人に代わって亡くなった人の財産から債権者等に対して借金等を支払い清算をする人。清算して残った財産は国庫に帰属します。
そしてやっとの思いで選任された相続財産管理人と契約を解除しようと思っても、相続財産管理人はボランティアではやってくれません。業務をしても自分の報酬が得られないと判明したら、辞任してしまうことがあるのです。
そうなれば、家主は誰と賃貸借契約を解除すればいいのでしょう。亡くなってから1年経ってもなお、契約は解除できず、室内の荷物を勝手に処分することもできないという最悪の状態になってしまうのです。
これが自殺された家主が陥る、とてもとても大きな問題なのです。
お金の問題を突きつけられ「今そんなことを言われても」
2021年1月27日、国土交通省・法務省の両省が遺品処分の委託先を生前に定めるルールを整備すると発表しました。これが普及すれば家主の負担は随分軽減されるはずです。
安藤さんは家主に「自殺」の連絡をした際に「しっかりお金は払ってもらってよ」と言われてしまったので、亡くなった賃借人の両親に「もろもろ発生する損害の請求があると思います」と伝えてしまっていました。
両親は、大切な娘が亡くなってしまった悲しみと「なぜ死んでしまったのか」という複雑な思いに加えて、瞬時にお金のことを突きつけられたのです。
逆に「今そんなことを言われても」と声を荒らげられたので、安藤さんは私のところに連絡してきたと言うわけでした。
両親は第一発見者となってしまっていたので、警察からいろいろと確認される立場。今日のところはそのままお帰りになってもらって、落ち着いた頃に私が家主の代理人としてお話しするということになりました。
緊急事態宣言中ではありましたが、両親側の意向もあり、10日ほど過ぎた頃、私はお家に伺いました。住まいは自殺の現場となった東京の足立区ではなく、埼玉にあるアパートでした。物件からは電車で1時間半くらいでしょうか。賃借人は東京の会社に勤務するために、自立して家から出られていたのでしょう。
お焼香をさせていただこうと思ったのですが、小ぶりなリビングなのにご遺骨は見当たりません。私が申し入れても、「先に話を」と軽くかわされてしまいました。リビング以外を見られたくなかったのか、理由は分かりませんが、それ以上何も言えない雰囲気でもありました。
「本来であれば100万円ほどご請求したい」
「これからどうなるのでしょうか」
父親は40代後半でしょうか。お金のことを、ひどく気にしているようでした。
「これからいったいいくらのお金が要求されるのでしょうか」
おとなしそうな母親も、心配のようです。
「見ての通り、私たちは裕福じゃない。だからお金を請求されても払えません。いったいいくらくらいなんですか? 見当もつかない」
父親が、少し不安そうに呟きました。
今回は発見が少し遅れてしまい、匂いを消すために特殊清掃が必要です。また病死ではなく自殺ということで、確実に部屋の募集時には告知義務があり、そのために家賃も相当減額しないと入居者を確保できません。もともと6万円弱の小さなワンルームですが、賃料を下げると家主の借り入れの返済に支障がでます。その差額分に損害賠償も合わせると、ざっと100万円。
ただ相続放棄されるくらいなら……。家主からは、その辺りの意向も私から両親に伝えるよう、明確に提示されていました。
「本来であれば、損害賠償も含めて100万円ほどはご請求したいところです。あの物件は、まだ築2年なので」
私がそう言った瞬間、両親の顔は凍り付きました。
「払えない、払えないです。そんな額はとても払えません。コロナで私の収入も激減しているんです。ここも賃貸だし、財産なんて何もありません。私たちだって生きるのに精一杯なんです」
相続放棄されるのを阻止するために
父親の訴えを聞くと、あながち嘘をついているようには思えませんでした。
迷惑をかけたことは分かっているけれど、本当に支払う余裕がないといった空気は伝わってきました。
ここで押したら、絶対に相続放棄されてしまう……そう思った私は、あらかじめ家主とすり合せをしてあったので「払えない」という意向を受け入れることにしました。
「お気持ちは分かりました。先ほど本来であれば、とお伝えしたと思います。家主もお支払いいただきたいと思っているところですが、そのようなご事情がおありであれば、致し方ありません。その代わり、お部屋の荷物の撤去をお願いできますか?」
私はそう言いながら、賃貸借契約の解約書面を出しました。
申し訳なさそうに、両親は解約の書面にサインをしてくれました。
お金の要求がなくなった、ということでホッとしたのか、入居者のことを少しずつ話しだしてくれました。
娘は中学から年齢を偽ってアルバイトをしていた
私たちにお金がないから、娘は学生時代から部活もせずにずっとアルバイトをして、そのお金を家に入れてくれていたんです。大学だって全額奨学金を借りて、自分でバイトもして。友達と遊ぶ余裕なんて、なかったと思います。青春って言うけど、娘の場合はずっと働いてばっかりですね。楽しいことなんかあったのでしょうか。
親としては情けない限りです。
都会に行きたいって、ここじゃ仕事もあんまりないし給料も安いからって、それで東京の会社に就職して、部屋を借りたんです。
アパートだけど、東京の家賃は高いって言っていました。
給料から6万円の家賃と奨学金を返済したら、手元に7万円くらいしか残らないって言っていましたよ。
娘は物心ついたときから、ずっとお金で苦労している感じです。私たちに甲斐性がないから可哀そうでしたが、私たちも学がないので仕方がないんです。だから娘は必死に大学に行ったのでしょう。
ただ中学から年齢を偽ってアルバイトをしていたくらいですからね。学力的にはいわゆる偏差値のいいと言われる大学には進学できませんよね。そうなると必然的に働くところだって、そんなにいい給料がもらえるようなところには就職できません。
ちょうど4月の半ばだったかな、頑張り屋なのにしんどいって言ってきたんです。私たちが助けてやれたらいいのですが、「父さんたちもしんどいわ」っていつもの調子で言ったんですよ。
そしたら明るい声で、「だよね、一緒に頑張ろうね」って。
頼れないって、辛かったでしょうね……。
娘は小さな会社の事務をしていました。コロナで自宅で仕事をしているようでしたが、インターネットっていうんでしょうか、そのお金もかかるから苦しいって嘆いていました。
それでしばらく連絡せずにいて、次に電話をしたらもう連絡がつかなくて。
警察の人には死後5日くらいと言われました。胃の中に何も残っていなかったから、食べてなかったんじゃないかって。
お金の問題がなくなりホッとしたのか…
親を頼れなかったから……。そう母親は何度も涙声でつぶやいていました。
重い空気でした。私が帰ろうとしたとき、「娘に会ってもらえますか」そう引き留められたのです。訪問時はお金の要求をされると、恐れていたのでしょう。ホッとしたのか、そう声をかけてくれました。
リビング横の襖を開けたら、そこは4畳半くらいの和室でした。年代物の簞笥二竿と、2人分の布団。
その隅に小さなご遺骨と、大学卒業の時の写真でしょうか、まだあどけない顔をした女の子の写真が置いてありました。
苦労を感じさせないような笑顔。これから社会に出る、そんな時期。たくさんの夢を抱いていたのでしょうか。コロナで収入が減って、追い詰められたのでしょうか。誰も頼れなくて、夢を持ち切れなかったのでしょうか。それとも社会に出て、現実の生活に追われていたのでしょうか。「若いんだから何でもできるのに」、そんな言葉が聞こえてきそうですが、そう片づけてしまうのには、あまりに残酷な現実に感じました。
賃貸借契約さえ解約してもらえば入居者募集できる
自殺した彼女のように、平成生まれの今の20代が物心ついたときから、日本経済は低迷している状況でした。格差社会と言われ、バブル世代のように楽しい経験をしていないのです。夢を持てなくなったとしても、誰が彼らを責められるでしょうか。
大人になれば、社会人になれば、そう夢を描きながら学生時代を友達とも遊ばずにアルバイト生活をして、念願の社会人になって。でもその瞬間に奨学金という借金を背負ってのスタートです。働いても働いても、楽しいことに使える時間もお金もなかったのでしょう。
新型コロナウイルスのせいでリモートでの仕事。狭いワンルームの中で、逃げ場を失って、それ以上頑張れなくなってしまったのでしょう。
ほんの2年ほど前には、こんな笑顔を見せていたのに。
この40㎡ほどのアパートで、親子3人で住んでいたときは幸せだったのでしょうか。
東京だから、頼れる人もいなかったから、それで辛かったのでしょうか。
お金の請求をされずに安堵の表情を浮かべている両親に、私はそれ以上何も言えませんでした。
家主の気持ちを考えれば、お金の請求をしたいのは山々でした。ただあのまま押せば、必ず相続放棄をされてしまいます。そうなればこの先1年くらい決着がつかないまま、次の入居者も入れられず、そしてきっとお金の回収もできず、時間だけがいたずらに過ぎていくだけです。
賃貸借契約を解約して荷物を撤去してもらえれば、仮に家賃を下げたとしても、入居者募集という前向きな方向に進めていくことができます。
賃貸物件内での自殺件数は増加する一方
私は両親に会いに行く前に、お金の回収ができそうになければ、せめて早期に解決できるようにしようと家主と話し合っていました。
太田垣章子『不動産大異変』(ポプラ新書)
家主は憤りを隠せないまま、それでも私の話を聞いて決断してくれたのです。
この後、2020年の6月くらいから、賃貸物件内での自殺件数は増加する一方です。
加速度的に増えている印象です。そしてこの案件のように、若い子の自殺が目立っていました。そして秋ごろから、ようやく自殺が増えたと報道されるようになりました。
新型コロナウイルスによる死亡者より、はるかに多い人たちが毎月自ら命を絶っています。その度に家主は、経済的に追い込まれているのです。
政府の統計によると、日本では2020年10月の国内の自殺者数が年初来の新型コロナの死者数を上回りました。警察庁が発表した同月の自殺者は2199人と前月から急増。一方、厚生労働省がまとめる日本の新型コロナ死者数の合計は、11月27日時点で2050人となっています。
法律は何のためにあるのでしょうか。時代の流れの速さに、古い古い法律だけが不動の顔形で私たちの前に立ちはだかっている、そんな気がしてなりません。
そして失われる若い命。新型コロナウイルスは、経済的な弱者に襲いかかります。

太田垣 章子OAG司法書士事務所法人代表


18年前の母からの手紙を今になって読んだら、今の自分とダブっていて泣いた。

2021-04-27 13:30:00 | 日記

下記の記事はnoteからの借用(コピー)です

母は私にあまり興味がないと思っていた。
明るくて常にテンションが高くて、漫画の世界から飛び出してきたようにおっちょこちょいで、悩みなんて全然なさそうに思っていた母。でも私はそんな母と暮らしていた頃(二十歳まで)は、別に仲良くなかった。仲が悪いわけではないけど、明るすぎる母を冷静な目で見ている自分がいた。

私は中学~高校くらい、いわゆる思春期にはしっかりと反抗期があり、激しくはなかったものの、とにかく母のことが鬱陶しかった。たぶん傷つけるような言葉もたくさん言ったと思う。
大人になった今、なぜそんなに突っかかっていたのか、反抗的な態度をとっていたのか覚えていない。楽しかった友達との思い出ははっきりと覚えているのに、家族との都合の悪いことはぼんやりとしか記憶にないことが不思議だ。

少し前の話だ。
実家から送ってくれた荷物の中から、中学卒業の時に担任の先生が作ってくれた、「クラスの卒業文集」が入っていた。なぜ今それをこっちに送ってきたのか完全に意味不明だったが、懐かしかったので開いてみた。
当時の3年2組の全員分のページがひとりずつ見開きで割り振られていて、思い出やクラスのみんなへの言葉が書いてあった。私のページは、2組がとにかく大好きだ!友達最高!という気持ちを、恥ずかしいくらいクサい言葉で綴られていて読むに堪えられなかった。
その中に、「親から我が子へのメッセージ」というコーナーもあった。私はそこに何が書いてあるのか全く記憶がなかったので、初めて見る気持ちで読み始めた。
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一生の中で一番輝く時があるとすれば、青春の扉を開けた今頃なのかなと思う。子供でもなく、大人でもなく、知っている事と、知りたい事がいつの間にか増えた3年間。緩やかに、時には激しいほど足早に過ぎていった3年間。
多感で敏感で、壊れてしまいそうで、それでいて反抗的な娘は、それはそれは扱いづらかった。お互いに、心の中ではわかり合えなくて、気持ちも伝わらなくて、マグマのようにフツフツとしたこともあった。沈黙を破って爆発したこともあったけれど、それはすべて大人になるために歩く道だったんだよね。
親がもっと余裕のある豊かな心で、まるで孫を思うように我が子を見ることができたらそんなにぶつかり合うことはないのかもしれない。でも、親は親で、その日その時、一生懸命に子供のためにと両足でふんばっているものなのだ。そう、いつかはわかってもらえると信じて頑張っている。本当は、うるさないなと思われていることも知っているし、ほっといて欲しいのもわかっている。でも、まだ、そういうわけにはいかない。黙っていても、親の元から巣立つ時が、いつかは来るもの。その日までお互いきっと、頑張るんだろう。
今は、友達が一番大切で、友達といる時がそれはもう楽しいんだろうから、恵まれた青春を過ごしていると思う。一人じゃ楽しくないから、支えてくれる友達、笑いあう友達をこれからも大切にして、扉を開けたばかりの青春を傷つきながらも強く歩いていって欲しい。険しい道に、しっかりと足跡を残して、突き進んで欲しい。
母より
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これを読んだ瞬間に、ボロボロと泣いてしまった。
私が中学の時にこんな言葉を残してくれていたなんて、すっかり忘れていた。当時これを見てどう思ったのかは正直忘れた。でも、約18年後、自分も親になってから読んだ今、ずっしりと重く心に響いた。※頭の中のBGM:kiroroの「未来へ」

母が心の中でこんな風に悩み、葛藤を抱えていたことなんて当時はまっっっったく想像ができなかった。母というのは母という生き物であり、それ以前に一人の人間であることをあまり考えていなかった。
今思えば、中学生ならもう少し親の気持ちも考えられるだろうよ・・・と思うけど、本当に当時の私には、母は母親でしかなかったのだ。本音で話すのが恥ずかしくて、素直になれなかった。(その優しさを~時には嫌がり~ 離れた~母へ素直にな~れず~by kiroro)


でも。
当たり前だけど、ちゃんと感情があって、悩んで、私のことを考えてくれていた。そして、一文のとおり親元を巣立って自分にもこどもができてからやっと、私は親の気持ちに気づくことができた。
今まさに私は、同じ気持ちで悩んでいる。息子は最近(というかずっと?笑)とにかく言うことをきかない。いつかわかってもらえると信じて叱っているけど、全然響いていない。もはや叱ることでますます反抗的に育ってしまうのではないのかと思うほど。
そんなに怒ってばかりではかわいそうだとわかっていても、ふざけた態度やワガママ、片付けや歯磨きなど何回言ってもすぐやらないことに、最初は穏やかに注意してもだんだん眉間にシワがより、最終的には怒り、またやってしまったと自己嫌悪になる・・・その繰り返しだ。
もちろん褒めることもあるし、今日はいい感じに1日を終えられたんちゃいまっか!?という日も稀にある。
正直子育てがしんどいというよりは、「叱ってばかりの自分」を感じるのがしんどい。
独身の頃、私は人に対してあまり怒ったりイラついたりしないタイプで、温厚で穏やかに生きてきた(と自負している)。
それなのに今はブチ切れることもガミガミすることも多く、穏やかだった自分はどこ・・こんな自分は自分じゃない・・私以外私じゃないの・・(それはゲスの極み乙女)と思うのだ。
もっと温厚な性格だったはずなのに、人格が変わってしまった自分を感じて嫌気がさす。=しんどい。


そして夜寝た後にすやすや眠る寝顔を見ながら、“ごめんね、明日はもっと優しくするからね”と反省する。(結局次の日も怒りのボーダーラインを越えてしまうのだけど。)その無限ループ。
息子のことが大好きで大切なのに、どうしてこんなにイライラしてしまうんだろう。これはいつまで続くんだろう。理想の母親像とは程遠い。そもそも理想ってなんだろう。どうして君を好きになってしまたんだろう(それは東方神起)(懐)

あれこれ考えたって、見放すわけにはいかないから、踏ん張っている。どんなに疲れても、しんどいと思っても、途中でやめる選択肢はないわけで。
私がもっと広い心で、余裕をもって、いつもご機嫌な母親でいられたらどんなによかったか。息子に私の愛情が伝わっていなかったらどうしよう。そういうことを何度も何度も考えた。母も私を育てているとき、同じ気持ちだったのかもしれない。そう思うとなんだか泣けた。

こどもを大切に思わない親なんていないよね。
5歳なんて子育て序盤も序盤。まだ始まったばかり。きっとこれからもっともっと、数えきれないくらい悩むだろう。まだまだ一人でお風呂も入れないような可愛い時期ですら、これなんだから、思春期なんてどうなってしまうのか。こわっ。どんと構えておかなければ。
手がかからなくなったとき、寂しく思うのは目に見えている。
赤ちゃんだった頃を今懐かしく思うように、今この瞬間を懐かしく思う未来がくる。昔は常に散らかっていてにぎやかだったのにな・・と、静かになった家を見て懐かしむ未来が必ずくる。だったら今この手がかかる瞬間をもう少しちゃんと味わっておこう。

いろいろ言ったけど。
親がどう思おうが関係ないのが子供というものだ。親の葛藤や悩みなんて知らなくていい。むしろ知ったこっちゃないと思ってくれていい。この先、やりたいことや一生付き合える仲間を見つけて、楽しく人生を歩んでくれたらそれでいい。私もそう生きてきたように。親がそうさせてくれたように。


「一心同体・小室母子とやっていけるのか」夫婦喧嘩で理詰めされる眞子さまが目に浮かぶ

2021-04-27 11:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です

「結局、400万円を払うのか」1億国民を振り回す小室さん母子
「小室圭さん問題」はコロナ禍において、強力なコンテンツとしての1ジャンルを確立しています。アマゾンプライムやネットフリックスなどのドラマ配信サービスと同じく、人々の時間が費やされ、関連ニュースも日々発信されています。
4月8日に小室さん自身が執筆した28ページにも及ぶ文書も衝撃的でした。
この文書を巡って眞子さまのお気持ち文書も宮内庁から発表されました。振り返れば、渡米した当初に“小室ロス”になる人も出るのではないかとの報道もありましたし(実際はロスになる暇がないほど報道が相次いだ)、前回書いたように小室さんはNYの弁護士会の論文で賞も取りましたが、今回の28ページ文書はそれら以上にインパクトが大きかったのは確かです。
ただ、突然の「小室文書」を受けて、4月11日放送のフジテレビ「ワイドナショー」で、フリーアナウンサーの神田愛花が「私たち、そんなに小室圭さんに時間割けないじゃないですか」と語った言葉は印象的でした。
小室さんに割いた時間は2017年の婚約発表以降、累計「数十日分」
個人的には、2017年の婚約発表から小室さんに割いた時間を累計すると数十日分にはなっていそうです。そのくらい、キラーコンテンツである眞子さまと小室さんのドラマに夢中になっている、と言えますが、28ページにも及ぶ「小室文書」はさすがにボリューミィです。しかも、大量の注釈がつくなどして読解難易度が高かったことから、かなりの時間を吸い取られました。
この文書を報じた各ニュースサイトを見ると「24ページ」としているサイトがあったり、文字数も「3万4000文字」「4万文字」「5万文字」「6万文字」など諸説があったり、誰も正確に全体像を把握できていなかったようです。
情報番組では、「読むのに体力がいる」(記者)、「1時間半かかった」(弁護士)といったコメントが紹介されて、日本中の人々の時間と体力を吸い取る「小室文書」が恐ろしいです。
「A4用紙28枚に怪文書のような圧を感じました」
最初、28枚ものA4用紙が並んでいるニュース映像を見たとき、怪文書のような圧を感じました。
しかし後日、眞子さまが「今回発表された文書を読まれていろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃればありがたい」というコメントも発表され、実際は、眞子さまの思いも込められた愛の共同作業だったのかもしれません。怪文書とか言って失礼いたしました。
「小室文書」のインパクトが強すぎて、3月下旬に秋篠宮家の長男悠仁さまが「第12回北九州市子どもノンフィクション文学賞」に小笠原諸島を旅した紀行文を出して「佳作」に選ばれたニュースや、「歌会始」で、眞子さまが朱に色づく烏瓜(カラスウリ・朱色の果実と、夜間だけ開く花で知られる)に思いを託された雅な歌のニュースは、かき消されてしまいました。それが皇室的には大丈夫だったのか少し気になりました。
一方、全然大丈夫じゃないと思われるのが、小室さんの母・佳代さんの元婚約者Xさんです。400万円を小室母子に貸したと主張するX氏に対して、それはもらったものと主張する母子との金銭トラブル。これが要因で、X氏は数年前、ローンの返済に行き詰まって愛車と自宅マンションを売却したとも言われています。
弱り目にたたり目で、今回、28ページにもわたる小室文書の公開でさらに窮地に追い込まれています。小室さんによって、X氏が小室さん側に「(400万円を)返してもらうつもりはなかった」と証言した婚約解消時の言葉が何十回も繰り返し引用されているからです。
イラスト=辛酸なめ子
X氏は、「週刊女性」(2019年2月12日号)では、「まだ20歳前後の圭くんを傷つけたくなくて、金銭が(婚約破棄の)理由だとは言えなかった」と述懐しています。
そのような思いがあったから、別れの時にお金を返してほしいと言わなかったのかもしれない、と推察できますが、結果的には小室さんのほうが何枚も上手だったのかもしれません。「返してもらうつもりはなかった」というX氏の言葉を、小室さんはすかさず録音していました。さすが弁護士の卵、交渉ごとにも慣れている感じがします。
同じ週刊女性の記事でX氏は「お金を返してもらえるなら、例えば“和解金”という名目などでも納得して、この件は打ち止めでかまいません」と、語っています。
「小室文書」では小室さんは「本当の意味での解決にならなければ、解決金をお渡ししても借金だったことにされる可能性は否定できないままで本末転倒になる」と、自説を展開していました。
「切実に名誉の問題」だったはずが…解決金支払いの方向
だから、X氏にお金を返済しないという理屈でしたが、小室さんの代理人弁護士は4月12日、メディアの取材に応じて、一転、小室さんの母・佳代さんと元婚約者男性との金銭トラブルをめぐり、小室さんが「解決金」を渡すことを検討していると明かしました。結局、「小室文書」を出して世間の反応を見てから、「解決金」を支払うことに決めたようです。
お金を返す行為だと借金だと認めてしまうことになると書いていたので、「解決金」ならプライドは保てるのでしょうか。「切実に名誉の問題」と書いている通り、文書の端々にはプライドの高さが垣間みられました。
小室さんの絶対的な自信の源は、母親からの溺愛と眞子さまの愛
弁護士になるための司法試験の勉強中の身なのに「複数の弁護士に相談したうえであらゆる可能性を考えて方針を決める必要があった」とか「元婚約者の方との話し合いを担当してもらう弁護士を選定するまでに相応の時間がかかった」など、弁護士を雇っている感を出していることに違和感を覚えたのは私だけではないのではないでしょうか。
優に数百時間を小室さんに費やしてきた私が思うに、小室さんの絶対的な自信の源は、母親からの溺愛を受けて育ってきたことと、皇女であらせられる眞子さまの愛を得ている、ということでしょうか。
もし夫婦喧嘩したら、眞子さまは理詰めで責められてしまいそう
ただ、文書を拝読する限り、母親の交際事情を掌握するなど小室さんは母と一心同体です。もちろん母親を大切にするのは良いことですが、眞子さまがこのディープな母子関係の間に入っていけるか、老婆心ながら心配です。
さらに、この文書から推察すると、晴れてご結婚された場合、夫婦喧嘩にでもなったら、不利な証拠を列挙されて詰められることになりそうです。
こうして部外者が勝手に心配しても眞子さまのお心には届かないことでしょう。小室さんが世間に批判されればされるほど眞子さまが燃え上る図式もありそうです。
しかし、率直に申し上げて、お金を返さない論理を28枚にもわたってつづる行為は「ノーブレス・オブリージュ精神」とは真逆なものと言えるでしょう……。31文字の歌に思いをこめる雅さともかけ離れています。皇室との価値観の違いは埋められるのか……。それとも解決金で全てがうやむやになるのでしょうか。
「小室文書」には多くの矛盾点や未解決な部分が残されていますが、司法試験の勉強の合間をぬって、28ページもの文書を書き上げた底力は認めざるを得ません。「非常に丁寧に説明されている」と宮内庁長官も陥落。解決金を支払えば、このまま小室ファミリーの勝ち逃げとなりそうな予感です。
ちなみに今回、世間を騒がせた「小室文書」が、「国立公文書館」(歴史的に重要な公文書の収集・保存をしている施設)に収蔵されるのか気になったので、電話で伺ってみました。
「省庁で重要な書類だと判断されたら当館に来るかもしれませんが、今のところは当館では判断しかねます」と、丁寧なお返事をいただきました。
もし今後、「小室文書」が「国立公文書館」に納められたら、小室さんプライドはさらに満たされるに違いありません。
辛酸 なめ子漫画家/コラムニスト


日本人の5人に1人「糖尿病」じわり進行する怖さ

2021-04-27 08:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

糖尿病は、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」によれば、疾患が疑われる人を含めると、日本人の5~6人に1人が罹患(りかん)している、いわゆる国民病です。
さらにこの調査では、「食事習慣に関心はあるが改善するつもりがない」人は全体の25%、「関心もなく改善もしない」人は13%にのぼりました。この原因としては、仕事や家事が忙しく時間が取れない、そもそも生活習慣を変えることが面倒などが主にあげられます。
確かに、糖尿病は少しずつ進行するため、テレビなどで「糖尿病は心筋梗塞を起こすので危険です!」などと言われても、いまいち危険性に対する実感がわかないかもしれません。
しかし、糖尿病は直接命に関わる病気になるような段階の前から、生活の質(QOL)が下がる症状が出ることを知っておく必要があります。
血液中に大量の糖が含まれている状態が「糖尿病」
まず、糖尿病とはどのような病気なのでしょうか? 「糖尿病」という名前から、尿の中に糖が出てくるもの、と思われがちですが、正確にはそれだけではありません。
本来、食べ物を消化したり、体内で産生したりすることで作られた糖(グルコース)は細胞のエネルギー源として、血液に乗って全身に行きわたりますが、糖が多すぎると細胞に取り込みきれず、血液中に糖があふれている状態となります。この血液が腎臓でろ過され、尿糖として身体の外に排泄されているのです。すなわち、尿だけでなく血液中に大量の糖が含まれている状態を「糖尿病」と呼びます。
このように、血管内に糖が多く含まれている(=高血糖)と、血管の壁が傷つきやすくなり、さらに脂質が血管内にたまりやすい状態にもなります。その結果、血液が通る道が狭くなり、かつボロボロになっていきます。これが進行すると動脈硬化となり、心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な疾患につながります。
高血糖による血管の障害はジワジワと進行するため、心臓や脳の太い血管では症状が出るまでに時間がかかりますが、手足の先や眼、そして腎臓にあるような細い血管にはすぐに影響が出てきます。
まず手足の先ですが、手足の指の感覚が鈍くなる、足の裏にジンジンしたしびれが起こることが特徴です。さらに、足の指先の血管が障害されることで血流が行かず、しかも感覚が鈍くなっているため症状の進行に気づかず、気づいたときには足の指が壊死していることも稀ではありません。進行すると、指や脚を切断することになる場合もあります。
眼では、とくに「網膜」に障害が起こります。網膜は私たちが眼でみた映像を映す、カメラのフィルムのようなはたらきをしています。網膜には細い血管が張りめぐらされているため、糖尿病によって障害が起こると視力低下が起こり、進行すると失明の危険性があります。糖尿病による網膜の障害は、現在も日本人の失明の原因の1、2位を争っており、決して他人事ではありません。早期発見によりレーザー治療をすれば進行を止められるため、医師から眼科受診をすすめられたら視力低下などの自覚症状がなくてもすぐに病院へ行きましょう。
もうひとつ、腎臓については、尿を作る「糸球体」という場所に障害が出ることで腎臓の機能が低下します。症状としてはむくみや強い疲労感が出るほか、進行すると自分で身体の老廃物を排泄できなくなり、透析によって人工的に老廃物を出さなければならなくなります。この状態になると(程度によりますが)週2~3回、クリニックに通って透析を受けなければならず、とくに働く世代では生活の時間が圧迫され、非常に負担が大きくなります。
糖尿病を予防するには?
それでは、こうした症状を避けるためにはどのような予防法があるのでしょうか。
まずは自分の状態を知るために、職場や自治体の健康診断を受けましょう。健康診断の結果項目は一見複雑ですが、私の過去記事【いまさら聞けない「健康診断の結果」の見方】に糖尿病に関係する数値はどこを見ればよいかを解説していますのでそちらも参考にしていただければと思います。
そして、糖尿病は肥満がリスクであるため、食事習慣や運動習慣を見直すことで予防することが可能です。ご自身の理想体重は、身長(m)×身長(m)×25で求めることができます。現在の体重がこの数値を超えてしまっている人はいわゆる「肥満」ですので、理想体重に近づけることを目標としましょう。
とはいえ、ご飯は何カロリー、塩分は何グラムと言われてもなかなか実感がわかないですし、忙しい中で3食管理するのはとてもストレスです。そこで、日々の食習慣を見直すところからはじめてみましょう。
野菜による食物繊維を摂取することは糖尿病の予防に効果的です。牛丼を単品で特盛1つ!と頼むのではなく、ご飯の量を抑えてサラダやスープを加えるようにしましょう。食べる順番やスピードも大切です。野菜(食物繊維)やメイン(たんぱく質)のあとに米や麺類(炭水化物)を、よくかんで食べることで急激な血糖値の上昇をおさえることができます。
また、できるだけ規則正しく3食食べるようにしましょう。朝食を抜く、遅い時間帯の夕食、間食の取りすぎはよくないと言われています。テレビなどを見ながら、仕事しながらの「ながら食い」が習慣になっている方は、お菓子の袋から食べるとつい1袋食べてしまうことも多いため、小皿に取り分けて少しずつ、回数を分けて食べましょう。
1日30分以上は歩き、睡眠も長時間しっかりと
運動習慣では、1日の歩行時間を30分以上は確保しましょう。自宅から最寄り駅、最寄り駅から会社までの徒歩時間で足りない人は、階段の利用などをおすすめします。
このほか、6時間以下の短時間睡眠や、職場などでのストレスによっても糖尿病のリスクが上昇します。不眠やストレスそのものに加え、不規則な生活習慣や、ストレス解消のための衝動食いが増えることが原因と言われています。食事や運動だけでなく、メンタル面のケアを行うことも重要です。
新生活がスタートしたこの時期、日々の生活習慣もリニューアルすることで、健康な毎日を作っていきましょう。
上原 桃子 : 医師・産業医