韓国ドラマ 散歩ガイド~散る花と咲く花がいつもここにある~

韓国ドラマを楽しむための解説ブログです
アメーバブログ「散る花と咲く花がいつもここにある」のブログと連携になっています

大王の夢~王たちの戦争~ 第50話 羅唐同盟

2017-06-20 07:00:00 | 大王の夢~王たちの戦争~ あらすじ

“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

1話~49話はこちらで公開しています

 

 第50話 羅唐同盟 

 

キム・チュンチュは 自らが使臣となり 唐の国へ来た

しかし 天下の和平を口にするキム・チュンチュに

唐の第2代皇帝 太宗(テジョン)は

“東の辺境の弱小国”に過ぎぬ国の臣下が なぜ天下を口にするのかと

完全に見下して 不快感をあらわにする…!

 

たとえ領土が狭く 民の数が少なくとも 天命に従うという大義は同じでると

少しも怯むことなく答えるキム・チュンチュ

 

1,000年の歴史を誇る新羅(シルラ)は これまで28人の大王が

“徳業日新 網羅四方”の治世を成している

たとえ生まれ変わろうとも

また新羅(シルラ)の民として生まれたいと…!

 

ここでチュンチュは 中原を平定した皇帝太宗(テジョン)の威厳を称え

また 突厥や遼東の三国をまとめた太宗(テジョン)に対し

今こそ天下の和平という偉業を成すべきだと言い切った

 

このまま高句麗(コグリョ)の征伐を続ければ 天下の治世が乱れ

民の憂いは増すばかりだと叫んだ時 唐の臣下らの怒号が飛び交う…!!!

 

すぐさま首を撥ね 皇帝陛下を侮った無礼を償わせるべきだという臣下たち

しかしチュンチュは 君主たる者 弱者を苦しみから救うべきだと論じ

たかが弱小国の使臣だなどとあざ笑えば それこそ唐の国の恥だと叫ぶ!!!

 

騒ぎ出す臣下らを黙らせ 太宗(テジョン)は 自らチュンチュと論ずる

 

憎きヨン・ゲソムンを討ち取り 高句麗(コグリョ)を平定することは

天下の憂いを断つという大義に基づいていると…!

 

三韓一統の大業は 三韓の民によって成されるべきとして

真っ向から異論を唱えるキム・チュンチュ!

 

※三韓一統:新羅(シルラ)・高句麗(コグリョ)・百済(ペクチェ)の三国統一

 

ただの使臣に過ぎない者が まるで君主のように説教してくる

皇帝太宗(テジョン)は何とも可笑しく 大声で笑い出す

しかしキム・チュンチュは 極めて真剣であった…!

 

このまま戦乱を煽り続ければ 中原の民心が離反し天命も遠ざかる

それこそ隋の煬帝の二の舞だとまで…!!!

 

その場が凍りついたことは言うまでもない

臣下らは 太宗(テジョン)の怒りが爆発するのではと息を飲むが…!

 

治世を称える諫言ばかりを聞いてきた太宗(テジョン)にとって

チュンチュの忠言は 痛快極まりない一撃となった

 

『お前のような忠臣を持つ新羅(シルラ)女王は 実に恵まれている

新羅(シルラ)の使臣を 貴賓待遇でもてなせ!』

 

こう言って太宗(テジョン)は もっと天下を論じたいと笑う

キム・チュンチュは感涙し 恐悦至極の礼を尽くすのだった

 

同じ時 百済(ペクチェ)のウィジャ王は

 

チュンチュが 唐の皇帝と同盟を結ぶ前に

新羅(シルラ)を滅するべく 決死の覚悟で出陣せよと命じていた…!

いかに王命でも あまりに性急すぎると進言する将軍たち

辺境を守るユシンの兵の勢いは凄まじく 国境突破はあまりに困難であった

 

この時のキム・ユシンは 病を患い 押梁州(アンニャンジュ)で療養していた

ユシンが最前線を離れているなら 絶好の機会であるという声が上がり

将軍ウィジクとユンチュンが 是非にも先鋒に立ちたいと進言する

 

意見を求められたケベクは 今度も負けたら生きて戻らぬ覚悟で臨むなら

必ずや勝利するであろうと答える

この言葉により 2人の将軍は 命懸けの覚悟で先鋒将となった

 

唐へ旅立ったキム・チュンチュ

病で出征できぬキム・ユシン

2人の忠臣が不在の状況で 百済(ペクチェ)の侵攻が強まった

 

『先王は キム・ユシンだけが 百済(ペクチェ)軍を撃退できると…!

上大等(サンデドゥン) 直ちにユシンの病状を把握せよ!』

 

※上大等(サンデドゥン):新羅(シルラ)の高級貴族階層の最高官職

 

閼川(アルチョン)は 上大等(サンデドゥン)である自分より

チュンチュとユシンだけを頼る女王に 不満を感じていた

 

押梁州(アンニャンジュ)のキム・ユシンは

 

部下たちと酒宴を開き 大いに楽しんでいた

そこへ様子を見に現れた閼川(アルチョン)は 烈火のごとく激怒する!!!

新羅(シルラ)最高の将軍と称されるキム・ユシンが 何たるざまかと!

 

自分は体の病ではなく 心の病を患っているのだと言い返すユシン

 

5万の鉄騎兵を訓育し 敵の侵入に備えるべきだとの進言を

頑なに拒んだのは ほかでもない閼川(アルチョン)であった

閼川(アルチョン)は ユシンがピダムの二の舞になることを恐れたのだ

 

この有様を すぐにも陛下に報告する!

激怒して帰って行く閼川(アルチョン)…!

 

ボムミンは 伯父ユシンに なぜ百済(ペクチェ)を撃退しないのかと問う

ユシンにとっては 百済(ペクチェ)の兵士も三韓の民であった

三韓一統を大業としているユシンは

どうしても “同じ国の民”が殺し合うことに納得出来ないのだ

 

しかし 激怒して戻った閼川(アルチョン)が 病を口実にして王命に背いたと

真徳(チンドク)女王へ報告している頃だろう

王室と朝廷を欺いたキム・ユシンを 厳しく罰するべきだと…!!!

 

いかに政(まつりごと)を知らぬ女王と言えど

ユシンが 新羅(シルラ)最高の忠臣であることは承知している

1つの罪を追求し その度に弾劾していたら

国の為に命を懸けて戦うものがいなくなってしまうという女王

真徳(チンドク)女王は それでもユシンを信じようとしていたのだ

 

唐の国 長安では

 

キム・チュンチュが 唐の学者らが議論する様子を見学していた

たとえ小国でも 新羅(シルラ)・高句麗(コグリョ)・百済(ペクチェ)から

学ぶことも多いはずと 意見を述べる学者がいる

 

チュンチュだけでなく 次男インムンも 参謀カンスも

興味深げに目を凝らして 些細なことも見逃すまいとしている

決して武力だけで中原を平定したわけではない

おそらく 隋の煬帝のように 容易く滅びることはないだろう

 

この見学を終え 再び太宗(テジョン)と議論するチュンチュ

出会うなり この国の皇帝を戒めたチュンチュ

しかし今度は 心から感心し 太宗(テジョン)の治世を称えた

 

ならば何故 高句麗(コグリョ)を討つという協力を拒むのか…

太宗(テジョン)の問いに 唐が武力だけで小国を滅ぼそうとしているからだと

三韓の民は 少しも苦しみから救われないというチュンチュ

 

太宗(テジョン)は 微塵も揺るがないチュンチュの信念に感じ入り

そして感服し 満足そうに笑い出すのであった

 

その頃 押梁州(アンニャンジュ)では

 

名将が我が地に来たと歓喜していた民らが ユシンのもとへ…!

ボムミンは 一向に動こうとしない伯父に耐えられなくなり

それなら自分が この者たちと命懸けで出陣すると言い出した!!!

 

キム・ユシンは 甥と民らの気概に打たれ ようやく本来の自分を取り戻す

そして こんな自分を罰することなく 信じてくれた女王の前に礼を尽くし

必ずや百済(ペクチェ)の侵攻を撃退すると誓うのだった…!

 

百済(ペクチェ)軍は 新羅(シルラ)の兵の3倍とも言われている

しかしユシンは 兵の数で勝敗が決まるのではなく 民心に懸かっているという

 

その言葉を実行すべく ユシンは兵を率い大耶(テヤ)城に向かう…!

この城を守り切れなかったことが 今も悔やまれてならない

必ずや この城を奪還し あの日の屈辱を晴らすのだと…!!!

 

その思いは 弟フムスンも同じであった

姉夫婦を失ったボムミンもまた それ以上の思いがある

 

『私が先鋒となり! 祖父上と姉上の恨みを晴らします!!!』

『よかろう お前が先鋒将として出陣せよ!』

 

愚かな青年の時を過ごしたボムミンである

そして ヨナへの恋心に翻弄された ボムミンであった

ピダムへの嫉妬心から 後先も考えずに突っ走ったこともある

 

今 その顔つきはしっかりとし 信念を持ち大義に生きる男の顔となった

 

凄まじい戦闘の只中 じっとボムミンを見つめるケベク

戦況をじっくりと見据えたユシンが 退却命令を出し

ボムミンは ケベクを睨み返したまま命令に従うしかなかった

 

ケベクは 部下に 追うなと命じた

今日の戦いは この程度の勝利で十分だと…!

 

無様に退却した新羅(シルラ)軍に 将軍ウィジクが高笑いする

先の敗北を忘れたかと すかさず釘を刺すケベク…!

偽りの敗北で誘引し 深追いする我らを待ち伏せていたら?! と…

 

そこまで愚かではないと 声を荒げるウィジク!

仮に待ち伏せられたとて兵力は3倍なのだと豪語し ユンチュンも同調する

 

ユシンは 予測を超える策で攻めて来る

慎重を期すべきだというケベクの言葉を まったく聞こうとしない2人

勝利に酔いしれ ケベクの意見を無視し

先に泗沘(サビ)城に戻り 陛下に戦勝報告しておけとまで…!

 

言っても分からぬ者に これ以上言うことはない

ケベクは 小さくため息をつき押し黙る

 

キム・ユシンは 今回もまた敗戦を装い待ち伏せていた

同じ策に二度嵌まるほど愚かではないと 不敵に笑うウィジクとユンチュン!

しかし 百済(ペクチェ)の軍を襲ったのは ユシンらの槍剣ではなく

高台から雪崩のように転がってきた無数の岩であった…!!!

 

最後まで 数の勝利を信じた2人の先鋒将は あっけなく戦死した

 

新羅(シルラ)の軍勢は勢いに乗り たちまち大耶(テヤ)城を奪還し

8人の将帥と数千の兵を捕虜とした…!

しかし 大勝を収めたユシンの表情は晴れない

ボムミンもまたそうであった

たとえこうしてこの大耶(テヤ)城を奪還しても

姉夫婦の遺骨は まだ泗沘(サビ)城にある

 

ボムミンの嘆きを受け ユシンは ウィジャ王に書信を送る

 

玉門谷において またしても大敗したウィジャ王は激怒し

すぐにも出陣して 大耶(テヤ)城を奪還せよと叫んでいた

恐れおののく大臣らを前に ケベクだけが苦言を呈し

今は下がり切った士気を高めるため 兵士らを労う時だと諭す

 

そんな時に届いた ユシンからの書状は さらにウィジャ王を苦しめる

 

“こちらが捕えた8人の将帥と数千の捕虜を

以前の大耶(テヤ)城主夫妻の遺骨と 交換したい”

 

夫妻の遺骨は チュンチュの偽りの和親策と 玉門谷での大敗を忘れぬよう

その象徴として持ち帰ったものである

二度も大敗し遺骨まで返しては ウィジャ王の権威が失墜すると嘆く大臣たち!

 

何とも嘆かわしいと 怒りをあらわにしたのは将軍ケベク…!

 

ただの骸骨に重きを置き 忠臣である8人の将帥と数千の兵を見捨てるとは

このままでは民心が揺らぎ 王室と朝廷に恨みを抱き 一気に国が傾くと…!

 

新羅(シルラ)と百済(ペクチェ)の国境を挟み

キム・ユシンとケベクが 互いに兵を率いて向き合う

 

ユシンは よくぞ百済(ペクチェ)王を説得してくれたと ケベクを称賛し

これを受け まだ勝敗は決まっていないと返すケベク…!

 

やがて数千の兵が百済(ペクチェ)側になだれ込み

遺骨を積んだ荷馬車が 新羅(シルラ)側に進んでいく

 

待ちきれないボムミンは走り出し 棺に取り縋って号泣した…!

愚かだった自分の行動で 姉夫婦を死に追いやってしまい

大耶(テヤ)城を奪われてしまったと ずっと悔やんできたボムミンだった

 

唐の長安城では

 

チュンチュと意気投合した皇帝 太宗(テジョン)が

新羅(シルラ)へ帰還する日が近づいたことを 心から憂いていた

そして皇太子の前で 高句麗(コグリョ)侵攻をやめると誓うのだった…!

 

唐は 三韓一統が 三韓の民によって成されることを望み

もし三韓に混乱が生じたなら すぐさま駆けつけ

新羅(シルラ)の大業完遂に協力するというのだ

 

この情報に激怒したのは 高句麗(コグリョ)のヨン・ゲソムンである

唐の 朝鮮半島への侵攻を防ぐ盾となれと キム・チュンチュは言ったのだ

なのに唐の皇帝に取り入り 同盟でも結ぶ気なのか…!!!

 

すぐにもキム・チュンチュを討たねば 三韓における禍根となる

唐の国に 三韓を売り飛ばそうと画策するキム・チュンチュ!

その罪は決して許されるものではないというヨン・ゲソムンだった…!

 

新羅(シルラ)では

 

キム・チュンチュの妻ムニが 我が娘夫婦の位牌を涙ながらに見つめ

夫がこのことを知ったら さぞ喜ぶだろうと感涙にむせぶ

閼川(アルチョン)が 夫を敵対視しているという噂に心を痛めるムニ

やがて帰還する夫の身に 何が起きるのか不安でたまらなかった

 

閼川(アルチョン)もまた なぜこのようなことになったのかと

我が身もまた 権力に酔うほど老いてしまったのかと 苦しんでいた

 

そこへ 暗闇に紛れひとりの男が現れ

高句麗(コグリョ)の莫離支(マンニジ)ヨン・ゲソムンからの密書を渡す

 

※莫離支(マンニジ):高句麗(コグリョ)の政策を総括する最高官職

 

ヨン・ゲソムンは キム・チュンチュが帰還する日時を教えてほしいという

唐に 三韓を売ろうと画策するチュンチュを亡き者にしたいというのだ…!!!

 

すでに船上の旅人となったキム・チュンチュは

唐と互角に渡り合う強国となった高句麗(コグリョ)や

ひたすら王室の再興を成す 百済(ペクチェ)のウィジャ王を思い

新羅(シルラ)が三韓の中心となるには まだまだ長い道のりだという

 

朝廷の改革を推し進め 民を救うための政治をするには

和白(ファベク)会議を廃止し 律令を整備せねばならないと…!

 

※和白(ファベク)会議:新羅(シルラ)の貴族会議

 

しかし貴族らが そのような改革を受け入れるのか

インムンは あまりに無謀な構想に対し不安を口にする

 

明確な大義名分のもとに 志ある者が集えば

いかなる反対であろうと必ずや克服できるというチュンチュ

 

その時…!!!

 

高句麗(コグリョ)の巡視船が迫っていると 見張り兵から報告が入る

天下一の速さを誇る高句麗(コグリョ)の巡視船を相手に 勝算はなかった

参謀カンスは 無謀に戦うより すぐにも小舟で逃走すべきと進言する

しかし この大海原を 小舟で逃げ切れるはずもない…!

 

するとナンスンが 日暮れまでに自分が敵の目を引きつけると言い出す

闇に紛れたなら 逃げ切れる可能性もゼロではないと

 

ナンスンを犠牲にして逃げるなど… と ためらうチュンチュだが

この策だけが唯一の方法であることは 誰の目にも明らかであった

 

後で会いましょう!と 明るく笑って見せるナンスン

それが出来ないことを知りつつ チュンチュもまた涙を堪え頷いて見せる…!

 

やがて巡視船が追いつき 船を寄せて乗り込んだ時

すでにチュンチュらの姿はなかった

ここから いかに高句麗(コグリョ)の兵を足止めできるか…!

ナンスンは 命が尽きる瞬間まで諦めなかった…!!!

 

ナンスンの犠牲により チュンチュらは無事逃げ切ることが出来た

暗闇に燃える船を見つめ 必ずや大業を成し遂げると誓うチュンチュだった

 

唐の皇帝から預かった国書を持ち 王宮に戻るチュンチュ

 

誰もがチュンチュの功績を称えるが 閼川(アルチョン)だけは違った

唐の皇帝に取り入り 三韓の地を捧げるとでも誓ったのか…!

その後ろ盾で 王座に就こうとでもいうのかと…!!!

 

『上大等(サンデドゥン)…!

そのことが怖いから ヨン・ゲソムンと手を組んだのか?!』

『な…何だとぉ!!!』

『それでヨン・ゲソムンと内通し 私を殺そうと?!!!』

 

にほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ
にほんブログ村