韓国ドラマ 散歩ガイド~散る花と咲く花がいつもここにある~

韓国ドラマを楽しむための解説ブログです
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韓国ドラマの名前が似過ぎている問題

2016-08-19 21:12:00 | 朝鮮の歴史

現在レビューブログを作成中の韓国ドラマ「イ・サン」

「大王の夢~王たちの戦争~」の間で あまりに似過ぎた名前に苦しめられている

 

「イ・サン」の中で 初めは図画署(トファソ)の茶母(タモ)であり

後にソンヨン付きの尚宮になるという

イ・イプセ演ずる“ヤン・チョビ”という役名が存在し

そして「大王の夢~王たちの戦争」では

鬼門の女戦士として イ・アイ演ずる“チャビ”という役名が存在する

 

作品が違うのだから問題ないのでは? …と思いがちだが

一度ごっちゃになると区別がつかなくなる

“チャビ”だったけ?“チョビ”だったっけ?

その度にキャスト紹介を見直しチェックするか

過去ブログを開いて確認する

 

韓国ドラマではまったく不思議ではないこの現象

登場人物の大半が「キム」という苗字だということも茶飯事だ

また「チャン」と「チョン」の姓が頻繁に登場するドラマは

間違いなく訳が分からなくなる


違う作品ならまだ何とかなる気もするが

「百年の花嫁」では ヤン・ジンソン演じるナ・ドゥリムの祖母が

“パク・スンボク”であり 互助会仲間が“キム・ボンスク”…!

この“スンボク”と“ボンスク”のトラップに嵌まって抜け出せず

キャスト紹介なしには レビューが進まない現状だ

 

しかも 韓国では夫婦別姓であるため これまたややこしい

2つの家族を描くとなると苗字が乱立して非常に分かりにくい

映像であれば 名前と同時に映像で顔を認識するので混乱しないが

ドラマレビューにおいては いかに文字で分かりやすくするかが重要だ

 

なので 敢えて一方の名前を表記せず「母親」と表したり

苗字は記載せず名前だけ あるいは肩書きで区別をつけたりする

 

書いている本人も混乱するなら 読み手はもっと混乱するはず

映像ですでに視聴済みで 続きを知りたくて閲覧する方と

まったく予備知識もなくただ好奇心から閲覧する方では 大いに違うだろう

 

理想としては 予備知識なく読んでも分かりやすいレビューを目指し

時代劇に関しては 朝鮮時代の専門用語を解説しながらの作業となる

その意味でも「解説レビューブログ」として認識していただいているのは

実に光栄であり 励みになっている

 

現在「イ・サン」のレビューを 2話続けて作成後

「大王の夢~王たちの戦争~」のレビューを作成中!

“チャビ”と“チョビ”の区別が 完全につかないまま

どっちも最終回まで行くのかと思うと先が思いやられる(笑)

 

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歴史を引き継ぐドラマの矛盾

2016-08-06 20:06:26 | 朝鮮の歴史

韓国ドラマの歴史物をレビューするにあたり 歴史の流れを辿っていくと

必ずどこかで矛盾にぶつかってしまう

たとえば「朱蒙」からの「風の国」

扶余(プヨ)の王子だった朱蒙が立派に成長し

やがて高句麗(コグリョ)の国を興すまでの壮大なドラマが その息子ユリへとつながり

「風の国」では ユリ王から無恤(ムヒュル)へとつながる

そして「幻の王女チャミョンゴ」では 大武神王無恤(ムヒュル)が

息子ホドンの前に立ちはだかる存在として描かれている

朱蒙はまだ はじまりなのでそのままだが

ユリ王と無恤(ムヒュル)については レビューしながら違和感と闘った

 

また「同伊(トンイ)」からの「イ・サン」については

同伊(トンイ)の息子が成長し英祖(ヨンジョ)王となり

「イ・サン」においては息子である思悼(サド)世子を 米櫃に閉じ込めて処刑する

王世孫イ・サンは 成長して正祖(チョンジョ)王となり

「トキメキ☆成均館スキャンダル」へとつながる

 

まだレビューしていないが

キム・テヒ主演の「チャン・オクチョン」については悩むところだ

ハン・ヒョジュが演じる同伊(トンイ)のイメージが強く

またイ・ソヨンが演じた張禧嬪(チャンヒビン)の印象があまりにも強すぎる

「チャン・オクチョン」の中の同伊(トンイ)は腹黒い

逆に張禧嬪(チャンヒビン)は悲劇のヒロインそのものだ

そうとうな思いを込めてレビューした「同伊(トンイ)」だけに

「チャン・オクチョン」には手が出せないなあ… と思っている

 

矛盾を感じることが 次のレビューのきっかけになったこともある

「王女の男」をレビューしたことによって

「仁粋大妃(インステビ)」をレビューする意欲がわいた

首陽(スヤン)大君が朝鮮第7代国王世祖(セジョ)になるまでの描き方に

物足りなさと矛盾を感じ ちゃんと描きたいと思ったのだ

 

問題は「大王の夢~王たちの戦争~」である

全70話のうち35話の折り返し地点まで ようやくたどり着いた

「善徳(ソンドク)女王」では もちろん主役なので

イ・ヨウォンが演じた善徳(ソンドク)女王は本当によかった

コ・ヒョンジョンが演じた美室(ミシル)との対峙は圧巻だった

甥にあたる金春秋(キム・チュンチュ)が成長し 

新羅(シルラ)第29代王になるのが「大王の夢~王たちの戦争~」である

主役が素晴らしく描かれるのは もちろん当然のことだが

「大王の夢」で描かれる善徳(ソンドク)女王は あまりに情けない

やがてはチュンチュへと王位が引き継がれていくのだが

この違和感といったら物凄い!

 

「善徳(ソンドク)女王」はすでにレビューを終えているので

これだけは本当に良かったと思っている

この2つのドラマを同時にレビューしていたら

確実に「大王の夢」は途中で挫折していただろう

またオム・テウンが演じたキム・ユシンに惚れ込んでいたので

キム・ユソクの演じるユシンに 我慢ならないのも苦痛のひとつだ

壮大なドラマであるだけに しっかりと描きたいとは思いつつ

違和感や矛盾を感じながらも あと35話を頑張ろうと思う

 

たいていのドラマは 一度じっくりと最終回まで視聴してレビューするのだが

「大王の夢」に関しては リアルでぶっつけ本番レビューだ

たぶん最後まで視聴してしまったら ラストまでいけない(笑)

なので レビューを進めていくうちに矛盾に気づき 戻って修正もしている

チェ・スジョン主演だし きっと感動の最終回だろうと信じて頑張るつもりだ

 

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東明聖王-朱蒙(チュモン)

2015-10-22 21:00:00 | 朝鮮の歴史

東明聖王とは 高句麗(コグリョ)を建国した英雄です
2006年5月から2007年3月まで MBCで放送された人気ドラマ
正式タイトル名は『朱蒙 -チュモン- Prince of the Legend』
このドラマから 韓国ドラマにハマったという人は 多いのではないでしょうか?

ドラマの中で描かれる朱蒙(チュモン)は
扶余(プヨ)のクムワ王の側室ユファ夫人と 英雄へモスとの間に出来た子です
それをクムワ王が 我が子として育てるという設定です

朱蒙(チュモン)の名の由来は“弓の達人”という意味です
弓の達人であるがゆえに 将来 異心を抱き国に災いをもたらすとして
朱蒙(チュモン)を暗殺せよという声が上がります

そこで朱蒙(チュモン)は 友人らと共に 扶余(プヨ)を脱出するのです
この3人の友人が ドラマでは オイ・マリ・ヒョッポという役名で描かれています

逃走の途中で 川に橋がなく困っていると 魚とスッポンが現れ橋を作った
もう伝説というか 絵本の世界です
さすがにドラマでは このような伝説めいた表現はされていません

史実では クムワ王の庶子で 7人の王子と対立し(ドラマではテソとヨンポの2人)
卒本(チョルボン)に亡命し 高句麗(コグリョ)を建国したとあります

建国と言っても 文献にあるわけではなく もはや「建国神話」の領域です
これを指し 韓国の時代劇ドラマに関しては 度々批判がされますが
そう目くじらを立てず 政治的確執から離れて 娯楽として楽しんではいかがでしょう

建国の年についても諸説あり ここでは数字表記しませんが
息子の瑠璃聖王に王位を譲った同年 40歳で亡くなったとされています

神話としてとらえる朱蒙(チュモン)も興味深いところですが
東明聖王として調べてみると 本当に謎だらけなのです

やはり ソン・イルグク氏演じる朱蒙(チュモン)は 圧巻です
突っ込みどころ満載な韓国ドラマですが
おおらかな気持ちで 壮大なストーリーを楽しむことをお勧めします

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朝鮮の歴史

2015-10-20 08:30:00 | 朝鮮の歴史

朝鮮半島において学術的検証が可能な最初の国家は「箕子(きし)朝鮮」ですが
実情が把握できる時代は「衛氏(えいし)朝鮮」の時代からです

中国殷王朝時代の王族 箕子(きし)という人物が 朝鮮半島で建国します
その後 中国の燕出身の将軍 衛満(えいまん)が箕子(きし)朝鮮を滅ぼし
「衛氏(えいし)朝鮮」を建国します しかしそれも漢の武帝に滅ぼされてしまい
楽浪郡・真番郡・臨屯郡・玄菟郡の「漢四郡」として400年間支配されます

移転や廃止を繰り返し「漢四郡」は「楽浪(ナンナン)郡」だけになり
4世紀中頃 朝鮮半島北部 満州の鴨緑江(アムノッカン)付近で
高句麗(コグリョ)が興り これを滅ぼします

この時代背景で描かれたドラマには「幻の王女チャミョンゴ」があります
高句麗(コグリョ)の王子と楽浪(ナンナン)国の王女の悲恋の物語です

4世紀末までに 朝鮮半島北部は 高句麗(コグリョ)に支配されます
高句麗(コグリョ)は「広開土太王」の時代に 満州南部まで領土を広げます
これにより 朝鮮の歴史に含めるのかどうか という議論もされているのです

広開土太王は「太王四神記」としてもドラマ化され
ペ・ヨンジュンが タムドク役で新境地を開拓しました

この時代の朝鮮半島南部には 百済(ペクチェ)と新羅(シルラ)が在りました

漢山城を都としていた百済(ペクチェ)は 高句麗(コグリョ)の攻撃を受けながら
新羅(シルラ)にも対抗するため 大和朝廷と関係を密接にします
この時に 儒教や仏教が大和朝廷に伝わったとされています

朝鮮半島南端部は 倭国の影響下にあり 小国が集まった任那加羅が在りました
やがて「白村江の戦」により 倭国の支配力がなくなると
その中の伽耶が主導し始めます(金官伽耶・高霊伽耶など)
伽耶もまた 百済(ペクチェ)や新羅(シルラ)に滅ぼされてしまいます

7世紀
中国の唐が 高句麗(コグリョ)と百済(ペクチェ)を滅ぼします
この戦いに参戦した新羅(シルラ)は 突如 唐を裏切り
朝鮮半島大部分を統一します

三韓一統の誓いを立てるという背景で描かれたドラマには
「善徳女王
「大王の夢(王たちの戦争)」などがあります

その後 高句麗(コグリョ)の故地で 「大祚栄(テ・ジョヨン)」が渤海を建国します
チェ・スジョンの主演で ドラマ化もされています
この国もまた 朝鮮の歴史とするかで議論されているのです

10世紀
新羅(シルラ)は統一を失い 地方勢力が自立し始めます
後高句麗・後百済が興り「後三国時代」を迎えるのです

やがて興った高麗(コリョ)が勢力を持ち 南北にわたる初の統一を成し遂げます
高麗(コリョ)建国の英雄を主役としたドラマに「太祖王建(テジョワンゴン)」があります

13世紀
高麗(コリョ)は モンゴル帝国(元)の侵攻を受け その支配下に入ります
元が衰亡する14世紀 将軍李成桂(イ・ソンゲ)が立ち上がり
朝鮮半島最後の王朝となる「李氏朝鮮」を建国するのです

李氏朝鮮の歴史については「李氏朝鮮 歴代王一覧」をご覧ください

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