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大王の夢~王たちの戦争~ 第59話 泗沘(サビ)城の陥落

2018-05-29 08:00:00 | 大王の夢~王たちの戦争~ あらすじ

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 第59話 泗沘(サビ)城の陥落 

 

泗沘(サビ)城への進撃が遅れているのは

キム・ユシンと蘇定方のいがみ合いが原因であるとし

参謀カンスと側近たちは ユシンを帰還させるべきだと進言する

 

武烈王は 直ちに進撃命令を下し 蘇定方を説き伏せられない場合は

キム・ユシンから 総大将の任を解くと明言した…!

 

元々は 唐軍との同盟には反対だったユシンである

同盟の大義を守ることを無視し あくまでも唐軍と戦うのであれば

大業を成すためにも ユシンを更迭せざるを得ないという武烈王であった

 

刺客を送った黒幕が キム・ユシンかもしれない…!

蘇定方自ら百済(ペクチェ)より妓女を迎えながら 言いがかりも甚だしい

これもみな 統帥権を握りたいが故の策だとすれば…

 

或いは自分が退けば 唐軍は進撃するのかと問うユシン!

すでに副総官の座を退き 新羅(シルラ)軍に戻ったキム・インムンは

刺客に襲われたからではなく 陣営に現れた白いカラスのせいだという

 

たかが1羽の鳥のために進撃できないとは…

それを凶兆とか ケベクの怨霊だと言って恐れるならば

ユシンは まさに生きたケベクと剣を交え 死に至らしめたのだ

何を恐れることがある!と言い放ち 白いカラスを射殺してしまった!

 

なぜ愚にもつかぬ理由を並べ立て 進撃を拒むのか…!

これはユシンの懇願というより 叱責にも似た“進撃命令”であった

 

『誰であろうと 今後進撃を拒めば利敵行為として罪を問う!!!

蘇総官 今ここで決断せよ! 進撃するか! この弓を受けるか!!!』

 

共に進撃し 泗沘(サビ)城を攻めることにはなったが

どう攻めるかの策を練る段階で またしても意見が食い違う…!

 

ユシンは 所夫里ヶ原での決戦を想定し 四方から待ち伏せる作戦だが

蘇定方と側近らは 百済(ペクチェ)軍が先攻するとは考えず

ただ城内で援軍を待っている敵に 水路から泗沘(サビ)城を目指すという

 

そこへ偵察隊が戻り 1万の百済(ペクチェ)軍が

所夫里ヶ原を目指し進軍していると報告した

蘇定方は 見事に予測したユシンを褒め 先鋒を!とほくそ笑む

こうしていよいよ 羅唐軍と百済(ペクチェ)軍の決戦が始まった

 

百済(ペクチェ)軍は 3人の王子が兵を率いてはいるが

やはり 猛将ケベクが抜けた穴は大きく 軍は精彩を欠いていた

 

西暦660年7月12日

1万の百済(ペクチェ)軍は 所夫里ヶ原において果敢に戦ったが

キム・ユシンと蘇定方率いる18万の羅唐軍相手では 全く歯が立たず

壮絶な戦いの末に全滅を余儀なくされたのである

 

ウィジャ王と太子プヨ・ヒョは 一部の兵を率い熊津城へ逃れた

難攻不落とされる熊津城に籠り 高句麗(コグリョ)軍を待つのである

 

武烈王は まだ気を緩めてはならないと命じ

百済(ペクチェ)辺境の兵士が集結し 戦列を整える前に

必ずや百済(ペクチェ)王に 降伏を宣言させると明言する

 

高句麗(コグリョ)の莫離支(マンニジ)ヨン・ゲソムンは

百済(ペクチェ)の敗因を こう読み解く

 

※莫離支(マンニジ):高句麗(コグリョ)の政策を総括する最高官職

 

城に籠って守るべき時に城外へ出て 敵と対峙し

城を出て戦うべき時に城内に籠り 敵を蹴散らす好機を逃がしたのだと…!

 

しかし 百済(ペクチェ)のウィジャ王は 今でこそ民心を失っているが

かつては名君と称され 善政を施し 百済(ペクチェ)を再興させた人物

簡単に降伏し 羅唐軍に玉璽を奪われることはないと断言するゲソムンであった

 

一方 百済(ペクチェ)に向けて進軍した 高句麗(コグリョ)の援軍は

武烈王自ら出向いた新羅(シルラ)の軍隊により 足止めされる

 

武烈王は このまま帰還し 高句麗(コグリョ)の王に伝えよ!と言い放つ

これ以上 百済(ペクチェ)を救おうとするのであれば

泗沘(サビ)城を陥落させたその足で 高句麗(コグリョ)に攻め入ると!

 

しかし 実際に泗沘(サビ)城を陥落させることは そう簡単ではない

その泗沘(サビ)城では 王子たちによる内紛が起きていた…!

父王と太子を追い出し プヨ・テ王子が 玉座に座りほくそ笑んでいる

百済(ペクチェ)の国運を守るべく 自ら玉座に就いたと豪語し

兄プヨ・ユン王子に 剣を突き付けるのであった…!!!

 

『父上はすでに戦意を欠き 降伏しようと考えているだろう

太子は 父上に評価されようとして無謀に戦い敗戦した

今やこの国を守れるのは私しかいないであろう!!!』

 

すでに奸臣たちは プヨ・テ王子を“大王陛下”と呼んでいる

この戦乱の中で 身勝手にも“即位した”と豪語し もし同意しなければ

たとえ兄であっても プヨ・ユン王子を殺害すると宣告した

 

困惑するプヨ・ユン王子の前に サムグァンが現れる

サムグァンに同行し サンヨン公の姿もあった

サンヨン公は プヨ・ユン王子に降伏するよう嘆願する

父王の敗走を促し その隙に王座を奪う国の再興など 決してあり得ぬ

これ以上 百済(ペクチェ)の民を苦しめず 三韓一統のためにも

降伏するべきだと 必死に説得するサンヨン公

 

サムグァンは 羅唐軍の攻撃が始まる前に降伏すれば 命は助かるという

攻撃が始まってからでは 反逆を容認した罪で裁かれてしまうと…!

 

同じ時 蘇定方は深く考え込んでいた

 

皇帝陛下よりの皇命では 百済(ペクチェ)を陥落させた後

新羅(シルラ)に攻め入り 植民地化せよということであった

同盟を詠いながら やはり3代皇帝高宗は 三韓を奪うつもりだったのだ

 

しかし 所夫里ヶ原でのユシンの戦いぶりを見た蘇定方は

その気概溢れる剣さばきと 新羅(シルラ)軍の勇猛さに勝てる気がしない

まともに戦えば 無残に負けることは目に見えていると…!

 

すると側近たちが 泗沘(サビ)城攻めにおいてユシンを先鋒に立たせ

勢いを削いだところで 一気に攻め入れば勝機はあると言い出す

しかし その策を講じているところへ…

百済(ペクチェ)のプヨ・ユン王子が降伏したとの知らせが入る!!!

 

王子の降伏で 百済(ペクチェ)軍の士気は下がる一方である

今こそ進撃の時だと思った矢先

ユシンのもとへ 唐軍が攻撃を始めたとの知らせが!!!

 

蘇定方は ユシンに先鋒をと考えていたが

敵王子の降伏を知り これは抜け駆けで攻めるよりほかないと判断したのだ

 

泗沘(サビ)城内に籠るプヨ・テ王子は 兄が降伏したことで意気消沈し

もはや降伏するしかないと言い出し 奸臣たちを困惑させる

 

ウィジャ王と太子が 熊津城へ敗走した翌日

2人の王子が相次いで降伏を宣言し 泗沘(サビ)城は陥落した

聖(ソン)王の遷都以来123年の月日が流れての出来事であった

 

唐軍は 城を陥落させた後も 民への蛮行を行い

多くの民が無残に殺され 暴行を恐れた女たちは自ら命を絶った

そんな蘇定方を “逆徒の頭目”と揶揄し非難するユシン!

 

『総官の前で降伏したプヨ・テは 王ではなく王子である!

従って 百済(ペクチェ)の陥落はまだ成立してはいない!!!

熊津城へ進軍し ウィジャ王を降伏させるまでは浮かれるでない!』

 

キム・ユシンに叱責され またしても恥辱を味わう蘇定方であった

 

熊津城へ逃げ込んだウィジャ王は 今さらながらに悔やんで泣いた

ソンチュンのような忠臣を無視し続け 奸臣に踊らされていた歳月

あの時 忠臣の苦言に耳を傾けていれば 泗沘(サビ)城を追われることも

唐軍の蛮行により 民が惨殺されることもなかったのだと…!

 

将軍トチュンは 涙ながらに再考をと訴える

このままでは ケベク将軍をはじめ無念に逝った者たちが浮かばれないと!

しかし 抵抗を続ければ それだけ民の犠牲が増えるのだと

ウィジャ王の決意は固く 直ちに泗沘(サビ)城へ行き降伏するという

 

キム・ユシンと蘇定方が待つ泗沘(サビ)城において

ウィジャ王は 降伏宣言を行うはずであった

 

しかし 唐の皇帝に代わり その宣言を受けようとする蘇定方に

キム・ユシンが憤慨し まだ降伏宣言は受けられぬ!と言い放つ

新羅(シルラ)王の到着を待たずに 何という無礼か!と憤り

武烈王は 必ずや唐軍が百済(ペクチェ)の民に行った蛮行の罪を問うと!

 

降伏宣言をしようというウィジャ王を置き去りに

唐軍と新羅(シルラ)軍は またしても一触即発の状況に陥る

そこへ 武烈王到着を知らせる ほら貝の音が鳴り響く…!!!

 

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第34話 思わぬ喜び

2018-05-24 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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1話~11話はこちらで公開しています

 

※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第34話 思わぬ喜び 

 

(堪えてください…!)

 

剣を抜こうとするペガンを タルタルが止める!

連行されていく才人キ・ヤンを どうすることも出来ない

ヤンは 兵士の手を振りほどくと ワン・ユをギロリと睨みつける

なぜ嘘の証言で 丞相に味方するのか…!

 

そこへ 皇帝タファンが現れる

 

毒矢に撃たれ 意識を失っていたタファンが 侍従コルタに付き添われ

何事もなかったかのような しっかりとした足取りで…!

 

『陛下 快復されたのですね!』

 

大喜びで駆け寄る皇后を無視し ヤンのもとへ歩いて行くタファン

そして 才人キ・ヤンは 皇帝を守れなかったのではなく

自らの口で毒を吸い出し 命を救ってくれたのだと証言した

 

皇帝の側室の両腕を 乱暴につかんでいる兵士を一喝すると

タファンは ヤンの手を取り さっさと退室してしまう

ヨンチョルが口を挟む間もなく またしてもタナシルリは無視された

 

寝殿に戻った瞬間 タファンは意識を失う

侍医を!と叫ぶヤンに コルタが タファンの伝言を伝える

ヤンを守るためにも 決して侍医を呼んではならぬと…!

 

『まだ快復していなかったのですね そんなお体で私を迎えに?』

『起き上がることさえ難しいのに 走って出て行かれたのです』

 

ワン・ユもまた 腹部の痛みに耐えかねていた

ヨンビスが 服に染み出す血に気づき 薬を持って来た

手当てをしながら “スンニャン”について話し始める

 

『あの方が “会いたい人”だったのですね』

『もう昔のことだ』

『あの方を見つめる視線は まだ忘れていない視線でした 狩場で…』

『もう戻れ…!』

 

立ち去り際 ヨンビスは 夜明け前にここを去るという

そして “メバクの頭”に近づく方法を考えると…

 

それがどんなに危険なことか ワン・ユは ここに残れというが

ヨンビスは もう心を決めているようだ

密かに発とうとするヨンビスの前に チョクホが現れた

どんなに拒まれようが お供をするというチョクホ

ヨンビスの身を按じ ワン・ユが差し向けたのであった

 

その頃キ・ヤンは 懸命にタファンを看病していた

再び意識を失ったタファンは 高熱に浮かされ 明け方に目覚める

その枕元には 眠りに落ちたキ・ヤンが…

 

ヤンの徹夜の看病で すっかり快復したタファンは

ペガンとタルタルに命じ ヨム・ビョンスとチョチャムを尋問させる

側室暗殺を企てた罪を被れば 出世できると言われた2人だったが

そもそも 丞相は 本当に自分たちを助けてくれるのだろうか…

惨い拷問を受けながら ビョンスは 次第に絶望していく

 

するとそこへ 丞相ヨンチョル自ら現れ 尋問をやめよ!と命じた

これは王命によるものだと告げても無視し 2人を処刑すると言い放つ!

そんな…! と絶句する2人だが 容赦なく刑場へ連行されていく

 

ペガンの部下と パク・ブルファが 刑場に駆けつけ

2人が処刑される光景を 直接確認する

 

しかし 黒い頭巾を被せられた2人は 別人にすり替わっていた

約束通り 命を助けられたビョンスとチョチャムは タンギセの前に…!

 

タンギセは 行き先と任務の内容が書かれた封筒を差し出す

 

『これは丞相にとって 極めて重要なものだ

これから行く場所も お前たちが生きていることも 決して気づかれるな!』

 

タンギセが立ち去った後 恐る恐る封筒を開けるビョンス

その行き先と任務を知ると 驚きのあまり思わず大声を上げそうになる…!

そして この任務を成し遂げたら 俺の運命が変わるのだとほくそ笑む

 

その夜 才人キ・ヤンは ある決意を以って皇帝の寝所へ向かう

いつものように 自分が眠るまで 書を読んでくれるのだと…

そう思い込むタファンだったが 現れたヤンの美しさに目を見張る

 

「そなたの方から 手を差し伸べてくれる日まで 待つとしよう」

 

ヤンの心が自分の方に向くまで… そう決めていた

それが今夜なのだと気づき 優しく迎え入れるタファンであった

 

それから1カ月後 ペガンとタファンは

 

ワン・ユに会い 都の守備隊を率いてほしいと申し出ていた

丞相を支えている資金力と軍事力

この2つを崩さねば 丞相の勢力を削ぐことは不可能である

その片翼である“都の守備隊”を どうしても掌握する必要があるのだ

 

ワン・ユの求めに応じ 丞相ヨンチョルは すんなり承諾する

 

絶対的な協力で 此度の窮地を逃れたことを思えば当然だと言えるが

それにしても あの疑り深い丞相が… と訝しむペガン

丞相は 現隊長ウォンジンを降格させてまで ワン・ユの願いを叶えた

 

ここに ヨンチョルの狙いがあった

ウォンジンに忠誠を誓う兵士らが 隊長の不当な降格を受け

黙ってワン・ユに従うはずがないと どうせ逃げ出すことになると

そう確信するからこそ 申し出をあっさりと承諾したのであった

 

タルタルは なぜ真実を話さないのかと ワン・ユに問う

皇帝と才人キ・ヤンの命を救ったのは 紛れもなくワン・ユなのに

裏切り者と誤解させたまま ヤンに恨まれているのだ

 

『誤解が重なり 恨みが募れば憎しみとなります』

『憎まれた方が… むしろ楽になれる時もあるものだ』

 

そこへ 偶然にも 才人キ・ヤンの行列が…

無表情のまま 挨拶もせずに通り過ぎるワン・ユ

ヤンは 瞳の奥に冷たい炎を燃やし その背中を見送るのだった

 

皇太后殿では

 

朝のあいさつに訪れたヤンが いつになく暗い表情の皇太后に気づく

聞けば 皇室の財政が 今にも底を突きそうなほど困窮しているという

 

帳簿を見て 瞬時に財政を圧迫している原因を突き止めるヤン

皇太后はしきりに感心し ヤンに 財政の見直しを任せるのであった

 

財政見直しの手始めに 後宮において 質素倹約の政策を打ち出す

さまざまな行事を縮小し 事によっては廃止すると宣言した

 

※後宮:后妃や女官たちが住む宮中の奥御殿

 

また 衣服を仕立てる部署を閉鎖し 修繕の部署を大きく活用するという

さらには 食事の品数を減らすことで 食材の浪費を防ぐことに

 

これに反発し 抗議する皇后タナシルリ

本来 皇后こそが率先して行うべき任務を 才人であるヤンが行っている

それさえ気づかず 皇子の讃仏会を廃止され 激怒するタナシルリ

 

※讃仏会:春秋の悲願に仏の功徳を称える法会

 

『皇子が仏の功徳を受けることが 妬ましいのであろう!』

 

あまりにも次元が低い話に ヤンは 口も利きたくない思いであった

一体 誰の浪費のおかげで 財政がひっ迫しているのか…!

 

『皇后様が あまりにお金を使い過ぎるせいなのです』

『黙らぬか! 讃仏会を開くのだ!』

『出来ません! おやりになりたければお父上に頼んだらいかがですか!』

 

冷たく立ち去ろうとするヤンの背中を 力任せに押すタナシルリ!

ヤンは咄嗟のことに身構えられず 石段を転げ落ちていく…!

 

気を失ってしまったヤンを パク・ブルファが背負って走り去る

その無様な姿を 高笑いで見送るタナシルリだった

 

寝所に担ぎ込まれたヤンは 気絶したまま動かない

驚いたタファンは すぐに侍医を呼び脈診させる

すると 侍医の口から思いがけない言葉が…

 

『王様 ご懐妊でございます!!!』

『何?本当か?!』

 

あの生意気なヤンを突き飛ばしてやったと 父親の前で話すタナシルリ

ヨンチョルは 気の強い娘の“武勇伝”を 目を細めて聞いている

同席するタンギセは どうにも妹の話に納得がいかない

あのキ・ヤンが 妹に押されたから転げて気絶した? あのキ・ヤンが…

 

そこへ ヨン尚宮が 蒼ざめて駆け込んでくるなり

才人キ・ヤンが 懐妊したと叫んだ…!!!

 

都の守備隊の演習場では

 

ワン・ユが 隊長就任の挨拶をするが 従う兵士はひとりもいない

副隊長に降格したウォンジンの命令にのみ 従う姿勢を見せる

隊長とは名ばかりなのだと 鼻で笑うウォンジン

 

ワン・ユは 命令に背くウォンジンを捕え 軍律で処罰するという

しかし兵士たちは 一斉に剣を抜き ワン・ユたちを取り囲む!

 

『私に従えぬ者は 直ちにここから去れ!

去らずに背く者がいれば 即刻首を撥ねる!!!』

 

この命令にも怯むことなく 兵士たちが全員去って行く

それでも動揺せず ならば兵士を募るだけだと言い放つワン・ユ

資格はただひとつ! 命令に従う者であること…!

 

『名誉ある守備隊を 烏合の衆にするのか!!!』

 

同じ時 才人キ・ヤンは “婕妤”に任命される

懐妊したことで 4人の才人の中から ひとり抜きん出たことになる

 

※婕妤:後宮の階級 三妃九嬪のうち九嬪7番目の位

 

たとえこの先 婕妤キ・ヤンが皇子を産もうと

我が息子マハが 次期皇帝になるのだと 信じて疑わないタナシルリ

しかし… ヤンの懐妊を手放しで喜び 付きっ切りの皇帝が

嫡男のマハに ただの一度も会いに来ないことに 不安がよぎるのだった

 

そこへ 皇帝がみえたと 大はしゃぎで報告するヨン尚宮…!

やはり陛下は… と期待に胸を膨らませ迎えるタナシルリ

しかしタファンは マハに視線を移そうともせず タナシルリを睨む!

 

『パク・オジンの時のように 皇后が嫉妬するのではと心配でならぬ!

マハも これから生まれる子も 同様に私の子である 仲良くするのだ』

 

立ち去ろうとするタファンを 呼び止めずにはいられない

同じ我が子と言うなら なぜ視線すら移さないのか… なぜ抱かないのか!

しかし タファンも黙ってはいなかった

マハには 実にたくさん抱いてくれる人物がいると…!

この国で最も偉大なお父上や 最上の地位にいる伯父上たち

 

『しかし これからヤンが産む子には 私ひとりだけなのだ

私がこの腕に抱き 守ってやらねば 他に頼る者がいない』

 

『ヤンに男児が生まれても 皇太子の地位はマハのものです!』

 

『もう権力争いを始めるのか! 皇后… あまりに哀れである

あまりに哀れで… 見ていられない』

 

タナシルリは 悲し気なタファンの表情に 強い衝撃を受ける

それは憎しみの視線よりも辛い 実に哀れみに満ちた同情の視線だった

 

打ちひしがれるタナシルリに寄り添い “犬蠱術”の話を持ち出すソ尚宮

それは 人を死に至らしめる呪術のことである

 

ソ尚宮にそそのかされ “犬蠱術”に長けた妖術師と会うタナシルリ

妖術師は うまくいけば呪った相手を殺せるが

失敗すれば 呪いは自身に撥ね返ると説明する

 

キ・ヤンの生年月日を見た呪術師は “息子がいる”と告げた

タナシルリは ヤンの産む子が息子であるとの予言だと解釈する

さらに “その息子は皇帝になる運命”だと…!

 

『何を言う! 皇帝になるのはマハ皇子様だ!』

 

ソ尚宮の叫びを無視し 今度は タナシルリの生年月日を見る呪術師

すると… 表情を変えることなく “お子様はいないはず”と告げた

 

『私には マハという息子がいる!』

『…… それは妙なこと』

 

呪術師は 深く追求しようとはせず 依頼の“犬蠱術”に話題を移す

術をかけるには 対象者の下着が必要だという そして新鮮な犬の血

あとは 宮中に祭壇を設けねばならないと…

 

ただひたすらに キ・ヤンの死を願うタナシルリには 大いに自信があった

この切実たる思いが ヤンの気に負けるはずはないと…!

そして “犬蠱術”の儀式が始まった!

 

その夜 婕妤キ・ヤンは 悪夢にうなされ苦しみもがく

猛り狂う犬に噛まれる夢で目が覚めた…!

悲鳴を聞き 駆けつけたイ・ホンダンが ヤンの腕の“噛み傷”に気づく!

 

呪術師は 30枚の“呪い札”を差し出した

毎晩1枚ずつ使えば いずれ対象者は死に至るという

そして“キ・ヤン”と書かれた木札を差し出し その者の居所に埋めよと…!

 

犬蠱術に必要な物を揃えたのは ヨン尚宮である

そして ヤンの居所に木札を埋めたのも ヨン尚宮であった

 

呪術師の言う通り ヤンは次第に食欲を失い 衰弱していく

毎晩のように悪夢が続き 思い余ったヤンはタルタルに相談する

この異様な状況が お腹の子に影響しないかと それだけが心配であった

 

タルタルは それが“犬蠱術”によるものだと すぐに見抜く

漢の高祖の妃“呂太后”も その術により亡くなったという記録があると!

 

『呪いを説く方法はありません 自らの気で勝つしかないのです

極めて難しいことではありますが もし勝てば 呪いはかけた者に返ります

ヤン様を呪うとしたら…』

 

『タナシルリ… ですね』

 

呪いをかけているのはタナシルリであると確信した以上

ヤンは 悪夢に苦しみながらも 必死に打ち勝とうともがく…!!!

 

(そなたごときの呪いで この私を倒せるものか!

タナシルリ… 私こそが呪いの化身となろう…! 全てをお前に返す!!!)

 

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大王の夢~王たちの戦争~ 第58話 黄山伐を越えて

2018-05-20 07:00:00 | 大王の夢~王たちの戦争~ あらすじ

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 第58話 黄山伐を越えて 

 

新羅(シルラ)軍と百済(ペクチェ)軍の戦いは 明け方まで続いた

決死の戦いの中で 百済(ペクチェ)陣営の門が破られる

続いてサムグァンが 左右の門を中から開け 味方を率いれた…!

 

サムグァンを間者と知ったファシが 背後から襲いかかると

サンヨン公が サムグァンを庇い ファシに斬りつけた!!!

 

すべての門が破られ 裏切った奸臣らが兵糧に火を放つ!

 

ケベクは トチュンに 泗沘(サビ)城へ行けと命じる

しかし 最期まで共に戦うと言って聞かないトチュン!

 

『私は この黄山ヶ原で命尽きるだろう!

しかしお前は ここで死んではならぬ!

必ず生き延びて泗沘(サビ)城へ行き 大王陛下をお守りするのだ!』

 

ここで死すると決めた ケベクの反撃は 凄まじいものであったが

新羅(シルラ)軍の弓隊に四方を囲まれた時 命運は尽きた…!

ユシンは 射手の構えを解かせる命令を出す

そして ケベクの前に進み出て 殺したくないという

 

『ケベク 私と共に三韓一統を成そう!』

『この戦いには負けたが 衷情の心までは負けたくない』

『お前が 命乞いをする人間ではないと分かっている

だからこそ…! お前の命を奪いたくないのだ』

 

※三韓一統:新羅(シルラ)・高句麗(コグリョ)・百済(ペクチェ)の三国統一

 

今ここで死ぬことに悔いはないが 唐軍に三韓を奪われはしないかと

それだけが心残りであるというケベク

必ずや唐軍を退け ユシン公の手で三韓一統を成すと

その確約を得て死にたいというケベクであった

 

将軍ケベクは たった5千の決死隊を率い 5万の新羅(シルラ)軍と戦い

4度の戦いで勝利した後 5度目の戦いにおいて絶命した

この戦いで生き残った百済(ペクチェ)軍は 寝返った臣僚20余人のみである

その後 サンヨン公らは 武烈王に許され官職と財を与えられた

まさに今 百済(ペクチェ)は 国家滅亡の危機に陥っていた…!!!

 

百済(ペクチェ)のウィジャ王は ケベクの死を悲しみ

一体 太子や王子たちは何をしていたのだと怒り狂う…!!!

 

太子プヨ・ヒョは 自らの失態を民に着せ皆殺しにしている

プヨ・テは 勝てる戦と楽観し ケベクを置いて戦場離脱した

太子を廃された長子プヨ・ユンだけが 父王に進言する

決してケベクの死は無駄死にではないと…!

唐軍との合流に足止めしたことで きっと敵は内紛を起こす

その背後を 加林(カリム)城と辺境の兵士に追撃させれば

まだ十分に勝機はある! と明言したのだ

この進言に満足したウィジャ王は プヨ・ユンに兵権を与える

 

新羅(シルラ)では

 

見事に黄山ヶ原を脱出したユシンに 称賛の言葉を贈る武烈王

そして この勝利のために命を落とした名も無き兵士たちの功績を称え

その遺族に対し 十分な恩給を贈るよう命じるのだった

 

その一方で 浮かぬ表情で深く考え込む武烈王

 

この勝利のために クァンチャンをはじめとする尊い命が失われた

そしてまた 戦乱に巻き込まれた 多くの百済(ペクチェ)の民もまた

三韓の民であり 武烈王が守らねばならない尊い命であったと…

 

その心情を 痛いほどに理解している文明王妃が

三韓が互いに争っている限り 悲しみは消えないと言い

だからこそ三韓一統を成さねばと 悩める夫を励ますのだった

 

太子妃もまた 失われた多くの命を慰めるため 慰霊祭を行いたいと言い

武烈王は 敵将ながら勇敢に戦って死んだケベクの霊も弔い

その忠心を正史に記し 三韓の民の模範にせよと命じた

 

とはいえ これで戦いが終わったわけではない

羅唐同盟を破棄することなく 百済(ペクチェ)を滅亡させるためには

まず 指揮権を独占しようとする蘇定方と 対峙しなくてはならないのだ

 

蘇定方は 合流期日に遅れた罪を厳しく問い 軍紀将の首を出せと言い出す

その軍紀将とは ユシンの息子サムグァンを指していた

 

フムスンは 我が息子パングルの敵を討つためにも

唐軍など無視し 単独で百済(ペクチェ)を攻め落とせばいいと喚く…!

しかし太子ボムミンは 羅唐同盟を無視するわけにはいかないという

 

キム・ユシンは 息子の首を差し出しても 同盟を維持すると言い出す

それでは兵士たちの士気が下がると 側近たちは猛反対するが…!

ユシンの意思は固く 誰の進言も聞こうとはしなかった

単独で 泗沘(サビ)城を陥落させることは容易いが

百済(ペクチェ)を滅亡させた後 高句麗(コグリョ)へ侵攻する時にも

羅唐同盟は 生かされねばならないのだと…!

 

この新羅(シルラ)軍の葛藤を 十分に予測し 高笑いする蘇定方

果たしてユシンが どんな結論を出すのか 高みの見物を決め込んでいる

 

『さすがにユシンも 息子の首を斬ることは出来ないだろう

その誇り高い鼻をへし折り 新羅(シルラ)軍を率いて進撃するのだ!』

 

そこへ ユシンが軍紀将の首を斬るとの報告が入る…!!!

 

蘇定方は 息子を斬れるわけがないと 刑場の場へ赴く

キム・ユシンは 我が息子の背後で剣を構えており

息子サムグァンは 怯える様子も見せず 堂々と座り首を差し出していた

 

軍紀将を処刑するにあたり 蘇総官に問う! と叫ぶユシン

 

上陸して葦のムシロで砂州を脱出した後 蘇総官は何をしていたのかと…!

新羅(シルラ)軍が 黄山ヶ原を突破しようと 必死にもがいていた時

加林(カリム)城を陥落させるでもなく ただ合流の期日を待っていた

統帥権を握ることだけに拘り 援軍も送らずただ見物していたのだ!!!

 

『援軍もなく 自力で黄山ヶ原を突破した“仲間”を労うことすらせず

ただ遅れたことを責め 統帥権を握ろうと 同盟の大義を無視したのだ!』

 

キム・ユシンは 息子をこの場で処刑すると同時に 唐軍への宣戦布告をした

泗沘(サビ)城に攻め入る前に まずは唐軍と一線を交えると…!!!

 

『サムグァン! お前の死は 新羅(シルラ)軍としての誇り高き名誉だ!

お前の首を斬った後 唐軍の首をすべて斬り お前の御霊に捧げるぞ!!!』

 

キム・ユシンという男は 決して脅しでハッタリをかけたりはしない

それを知っているからこそ 蘇定方と側近らはたじろいだ

構えた剣を振り下ろしたと同時に 新羅(シルラ)軍は攻めて来る!!!

 

いかに粗暴で傍若無人な蘇定方であっても それがどういうことかは分かる

今にも剣を振り下ろそうとするユシンを止め 遅延の罪は不問に付すと言い

一触即発の状況から一転し 両者は 和解の握手をするのだった…!

 

こうして“羅唐軍”として 泗沘(サビ)城へ進撃することとなったが

ユシンから受けたこの恥辱で 怒りに震える蘇定方であった

 

そんな蘇定方を 百済(ペクチェ)のプヨ・ユン王子が訪ねて来た

高句麗(コグリョ)の援軍が到着するまでの 時間稼ぎである

これを口実に 進撃を遅らせるという蘇定方

ユシンに進撃を請わせてから 余裕で重い腰を上げてやろうと…!

 

百済の使臣と蘇定方が会談したことは ユシンの耳にも入っている

いずれは百済(ペクチェ)を滅ぼし 唐軍との戦闘は避けられないだろう

結局 三韓一統の大業は 新羅(シルラ)の力だけで成し得ねばと…!

 

百済(ペクチェ)の妓女を呼び 宴に興じる蘇定方

しかし その妓女の中には あのファシが…!

ファシは 亡きケベクの敵を討とうと 舞いながら蘇定方に近づく!!!

蘇定方に剣を突き刺したファシだったが その場で斬り殺されてしまう

しかも蘇定方は 強靭な鎧を身に着けており 致命傷にはならなかった

刺客に襲われたことを名分に 黒幕を暴くまでは動かぬと明言する蘇定方!

そして黒幕の正体が キム・ユシンかもしれないと 疑念を投げかけた

 

もはや 泗沘(サビ)城へ攻め入る前に

唐軍と新羅(シルラ)軍が一戦を交えることは避けられないという参謀カンス

報告を受けた武烈王は 怒りをあらわに言い放つ!!!

 

『三韓一統の大業を阻む者は この剣で罪を問う!!!』

 

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広開土太王 第13話 対立の火種

2018-05-16 16:45:00 | 広開土太王 あらすじ

“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

1話~5話はこちらの〈アメーバブログ〉で公開しています

6話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

 広開土太王 第13話 対立の火種 

 

大幢主(テダンジュ)ヨソイと 城主カンデの会話から

タムドクは 自分を殺そうとした人物が 後燕のプンパルだと知る

そして 全てを知りながら 国相(ククサン)ケ・ヨンスが隠蔽したと…!

 

※大幢主(テダンジュ):現在の国防長官

 

なぜそのようなことになったのか 苦渋の決断であったと代弁するヨソイ

高句麗(コグリョ)と後燕が戦に陥らぬよう 国益を守るためであったと!

 

『何? 国益と申すか! 一国の王子が命を狙われながら

それをもみ消すことの 何が国益だというのだ!!!』

 

王子タムドクは 生死も分からぬ状態であり 半ば絶望視されていた

そんな王子の敵を討つために 戦を起こすより 国の将来を見据えたと!

 

『王子様 過ぎたことはお忘れください 朝廷内の争い事が不快なら…』

『争い事だと?! 王子に向かって言いがかりをつけるのか!!!』

 

怒りに震え ヨソイを斬り捨てようとするタムドク!

城主カンデが 必死に思いとどまらせるのであった

 

国内(クンネ)城

 

イ・リョン王のもとへ タムドク王子生存の知らせが届き

生きていたばかりか 息子の戦功を知り 歓喜する

国相(ククサン)ケ・ヨンスは どういうことかと怒り狂う…!!!

 

※国相(ククサン):現在の国務総理

 

大逆罪にも問われかねない事態に 怖気づく大臣たち

しかしケ・ヨンスは 決して間違ってはいなかったと豪語する!

一歩間違えば 死を以って責任を取らねばならない

ヨソイは 後燕との戦を回避し 国を救ったのであり

決して裏切り行為ではないと言い切るのだった

 

『王様には 事実を伏せるべきです』

『しかし 王子が黙ってはいないでしょう!』

 

タムドクの出方次第で この場の重臣たちはすべて逆賊となる

それでも ケ・ヨンスには絶対の自信があった

イ・リョン王が 朝廷と王子の どちらを頼るかは明白であると…!

 

靺鞨(マルガル)族の陣営では

 

大族長ソルゲチュが危篤状態で 駆けつけたソルドアンと対面している

高句麗(コグリョ)を掃討し 必ずや靺鞨(マルガル)の国を…!と言い遺し

ソルゲチュは 無念のうちにこの世を去る

ソルドアンには 叔父の死を悲しんでいる余裕はない

再び内紛に陥らぬよう 多くの部族をまとめていかねばならないのであった

 

一方 タムドクは 天(チョン)軍を率いて凱旋する

 

頭に過ぎなかったヨソッケは 英雄になった気分で手を振っている

トルピスは この上ない歓迎ぶりに どうしていいか戸惑っている

ファンフェは この素晴らしい事態にさえ 警戒を怠らなかった

 

イ・リョン王をはじめ 王族が顔を揃え タムドク王子を出迎える

 

ケ・ヨンスは タムドクの言動に先立ち 王子の復権を提案した

つまり 一兵卒として柵城(チェクソン)に左遷されたタムドクを

再び国内(クンネ)城に戻し 元の軍職に復帰させようというのだ

 

この提案に異を唱えることもなく 喜んで受けるというタムドク

特にここで 国相(ククサン)と争う気はないようだ

しかしイ・リョン王は タムドクに これまでの経緯を話せと命じる

いつどこで何者に襲撃され 今までどうしていたか…である

 

ホッとしたのも束の間 大臣たちは 固唾を飲んで王子の言葉を待つ…!

 

襲った者の正体は分からないと答えるタムドク

これでもう 事の真相を明らかにしようとする者はいない

しかしタムドクは 真実はいつか明らかにされるとだけ申し添え

ケ・ヨンスと大臣らに対し 警告するのであった

 

その夜 コ・ム大将軍の屋敷では

 

あらためて祝勝の宴が開かれ 王子の生還を心から喜んだ

国相(ククサン)の一派が 王子に何をするか分からないという話題に

コ・ムは 武将たるもの政(まつりごと)に関与してはならないと釘を刺す

 

一方 ケ・ヨンスの屋敷でも

 

大臣らが集まり タムドク王子についての議論がなされていた

決して これで事が収まったとは思っていないケ・ヨンスだが

今は王室の方々を 刺激すべきではないという考えのようだ

 

そこへ タムドク王子が訪ねてきたと 使用人が知らせに来た

ケ・ヨンスは 大臣らを帰し 単独でタムドクと対峙する

 

護衛として同行したトルピスは まるで宮殿だと目を丸くし

ヨソッケは 王宮に呼べばいいのに なぜ一国の王子が出向くのかと首を傾げ

ファンフェは 王子様を立ったまま待たせるとは… と憤慨する

 

それでもケ・ヨンスは タムドクを出迎え

丁重な挨拶で屋敷内に招き入れた

 

無意味な挨拶を省略し タムドクは用件だけを告げる

自分が襲撃された場所で見つかったという プンパルの号牌(ホペ)

それを返してもらいたいだけであると…!

 

※号牌(ホペ):朝鮮時代の身分証

 

その号牌(ホペ)は すでに後燕の皇太子に渡したというケ・ヨンス

しかし そうすることで賠償金を請求することが出来 戦も回避できたと

王子様の命を軽んじたのではなく あくまでも国を救ったと主張する

 

タムドクは それが問題なのではない! と突っぱねた

 

なぜすべてを 王と朝廷に公開し 王の判断を仰がなかったのか

なぜすべての采配を 国相(ククサン)ひとりの独断で決めるのか

それは即ち 一国の王を軽んじる大逆罪であり

国同士の交渉であるべき内容を 国相(ククサン)相手にまとまた後燕は

今後 我が国と この国の王を軽んじることだろうと…!

 

みるみる表情が変わり 蒼ざめていくケ・ヨンス

苦々しい表情で いずれこの問題の是非は 民が判断するだろうと答える

 

いつの日か その所業を… 国相(ククサン)に罪を問うべきであると

必ず民が願う時が来ると言い残し タムドクは去って行く

 

王の信頼を得て 全てを思いのままにしてきたケ・ヨンスは

これほどまでに侮辱されたことはなかった

 

靺鞨(マルガル)の 新たな大族長となったソルドアンは

高句麗(コグリョ)を討つため 協力を得ようと 後燕に向かっていた

策士パンチョは 大国に協力を求めるのは得策ではないと進言する

また 使臣を立てるべきであり 大族長が 直接出向くべきではないという

 

しかしソルドアンは どんな手を使ってでも高句麗(コグリョ)を倒すと言い

そのためには 自らが行って思いを伝える方が早いと言って譲らない

戦場で暴れてきたソルドアンは 政(まつりごと)を知らない

直感だけで 一瞬一瞬を戦って生き抜く 戦士の考えだけが全てであった

 

奴隷商の根城で ソルドアンに面識のある慕容煕が

皮肉にも タムドクの生存を互いに証明することとなった

 

慕容宝(モ・ヨンポ)は プンパルさえタムドクを殺していれば…!と悔やみ

今更ながらに激怒し 牢獄のプンパルを殴りつけた

本人が望むように殺すだけでは どうにも気が収まらず

戦略家としての誇りを奪う 後燕で 最も卑しい職に就かせろと命ずる!

 

国内(クンネ)城では

 

タムドクと共に凱旋したヨソッケたちが 迫害を受け憤っている

天(チョン)軍と 軍隊名こそ立派だが その身なりは物乞いのようだった

 

『お前らには軍職もないのだ! 大きな顔をせずどこかへ消えろ!』

 

兵士として 訓練する場さえ与えられない事態に

ファンフェが 懸命に交渉を続ける

武将同士の規律の心得があるのは ファンフェだけなのである

 

そこへ 大幢主(テダンジュ)ヨソイが現れ 何事だ!と怒鳴る

両者がそれぞれに状況を説明するが ヨソイは聞く耳を持たず

王子の命令と言えども 天(チョン)軍を認める気はなかった

 

ヨソイは あの状況だからこそ 急ごしらえの軍が必要だったのだと

今更 烏合の衆に助けを請う気はないと吐き捨てる…!

 

『その言い草はなんだ!!!』

 

タムドクが現れ ヨソイを一喝した

しかし 中央軍を率いるヨソイも 簡単には引き下がれない

由緒ある中央軍が 鍛錬するための神聖な訓練場に

卑しい者の集まりを 勝手に入れられては困ると言い返す!

 

『この者たちは私の戦友であり 共に戦い柵城(チェクソン)を守った!

この高句麗(コグリョ)を守るため 命懸けで戦った者たちである!

彼らの志の どこが中央軍より卑しいのだ!!!』

 

あくまでも抵抗したかったヨソイではあるが

襲撃の件で負い目を感じていることもあり 天(チョン)軍を認めざるを得ない

軍事を司る立場のヨソイが 天(チョン)軍を認めたと 高らかに宣言し

今後は天(チョン)軍も 高句麗(コグリョ)の立派な軍隊であるというタムドク!

 

しかしこの一件で 他の大臣らに責められることとなってしまう

天(チョン)軍は あくまでの王子の私兵であると 大臣の誰もが思っていた

 

好きにさせるべきではないという声が上がるが ケ・ヨンスは鼻で笑う

威張るなり何なり せいぜい好きにさせるがいいというのだ

いずれ 天(チョン)軍を名乗る彼らが 王子の足を引っ張ることになると…

 

タムドクは 天(チョン)軍の者たちを 奔放に教育していく

厳しい軍律の中で鍛錬する 中央軍の者たちには それが我慢ならない

しかし 今は馴染めなくとも いずれ戦場で助け合える仲になれるという

 

第一王子タムマンは そんな弟の考えに釘を刺す

中央軍は 名家の子息が多く 自尊心の高さも相当である

氏素性の知れぬ者たちと同等にされることに 必ず反発するだろうと

 

確かに 兄やコ・ム大将軍の懸念も分かるが

生きるために学んだ剣術や武術は 基本の型にはない力があり

きっと戦の時に役立つというタムドク

 

その言葉に 是非彼らの実力を見てみたいというイ・リョン王

それなら今すぐにでも! と 訓練場へ父王を案内するタムドクだが

中央軍と 天(チョン)軍の間で 今にも揉め事が起きようとしていた…!

 

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