韓国ドラマ 散歩ガイド~散る花と咲く花がいつもここにある~

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未来の選択 第9話 兄の心妹知らず

2017-10-31 07:00:00 | 未来の選択 あらすじ

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 未来の選択 第9話 兄の心妹知らず 

 

『お兄ちゃん… 私は 2038年の“未来のミレ”よ!

未来から来たあなたの妹 ナ・ミレなの!』

 

今度は何の妄想だと まったく取り合う気のないジュヒョン

“未来のミレ”は 兄妹の間でしか知り得ない 傷痕の話をする!

そう ミレの肩に残る醜い傷痕は ジュヒョンがスープをこぼしたせいだ

 

この後 妹の結婚式直前 ジュヒョンは 真実を告白することになる

兄妹の中が悪くならないよう その傷跡が兄のせいであることは隠された

この時のジュヒョンは もちろん妹に告白しようとは思っていない

 

しかし今は なぜそれを知っているかの説明をする時間はない

このまま2人を結婚させないよう 兄妹で協力しなければ…!

それでもジュヒョンは信じられなかった

目の前の中年オバサンが 自分の妹だなんて…!

 

同じ時 幽霊屋敷のミレとシンは…

 

思わずミレを抱きしめ キスしそうになるシン

受け入れようとして 寸前で顔を背け拒んでしまうミレだった

 

互いに気まずい空気を打ち消そうと 撮影に集中する2人

すると2階の窓際に ウエディングドレスを着せられたマネキンが…!

どうやら 満月の夜に見えた人影の正体は このマネキンのようだ

 

飾られている写真を見ると この家に住んでいたのは夫婦のようだ

男性の方は病気を患っているらしく 本棚には癌に関する著書しかない

本の間から見つかった1冊の日記帳

それによれば 末期癌の痛みに耐えかねた夫は 妻を遺して自殺し

この世では添い遂げられなかったが いずれ海の露となって再開しようと…

苦しむ体で妻に書き宛てた 走り書きの遺書が見つかる

 

すべての事情を知ったミレは 幽霊屋敷ではなく 夫婦の物語として

この家を紹介したいと言い出す

 

この日撮られたビデオを パク・セジュが仮編集することに

2人の姿が何度も出てきて 不快になるセジュ

そこへシンが現れ 編集なら自分でやると言い出す

セジュには それをいちいち断る理由もなかった

憮然として作業室を立ち去り 駐車場へ行くと そこに“未来のミレ”が…!

 

『一体 あなたは何者なんですか?! 誰の味方なんだ!』

『それは100% あなたの味方よ!』

 

本当の兄は とうとう信じてくれなった

“未来のミレ”は 思い切って セジュに真実を打ち明ける

自分はミレの未来の姿で 将来の夫はキム・シンなのだと…!

 

思わず吹き出してしまうセジュ!

とても 中年女性が思いつくジョークではないが

信じるか信じないかではなく もうミレの心はシンにあるのに

今さら自分が何をしても遅すぎると言い 立ち去ろうとする

 

一方 ミレとシンは

 

すでにホラーの企画で準備しているんだと 不機嫌なイ・ジェスを

何とか説得しようと苦労していた

ミレは ジェスを満足させるナレーションを書こうと必死になる

 

その夜 帰宅したジュヒョンは“未来のミレ”と向き合う

DNA鑑定をしようと 髪の毛を1本要求する

そして 未来の夫が貧乏だからと 過去を変えに来たなんて…

妹は金に執着する人間じゃないと…!

 

“未来のミレ”は 自分よりはるかに若い兄を見つめ涙ぐむ

そして ミレにも話せなかったことがあるのだと 語り始めた

 

ジュヒョンは この話を聞き すぐさま行動に出る

台本の仕上げに忙しいミレを呼びだし 知り合いの制作会社へ移れと言う

突然に言われ動揺したミレは メールでシンを呼び出す…!

しかし シンがミレのもとへ行く前に ジュヒョンが呼び止め遮った

そして初めて ミレが自分の妹だと明かす

 

いくら苗字が同じとはいえ あれだけミレを苛めていたのに…

しかし 兄だからこそだと言われてしまえば それも納得するしかない

妹に構うな…! というジュヒョンの言葉が シンの心に深く突き刺さる

 

その足で ミレが待つ公園に行くが やはりもう以前のようには出来ない

テレビ局で作家を目指すより 制作会社で作家になる方が近道だと

ジュヒョンが言ったとおりの言葉を繰り返すシン

 

ミレはショックだった

行くな…!と 引き止めてくれるとは期待しないまでも

もっと ミレが望みを持てるような背中の押し方もあるのにと…

涙ぐんで立ち去るミレを シンは 追いかけることすら出来ない

 

そんなミレを追いかけたのは パク・セジュだった

行かないで! とストレートな言葉で引き止めるセジュ

ジュヒョンから ミレが辞めると聞いて すぐに駆け付けたのだ

 

『僕はこのまま ミレさんと仕事がしたい 行かないで!』

 

本当は キム・シンに言ってほしい言葉を 代わりにセジュが言ってくれた

嬉しくもあり やっぱり寂しいと感じてしまうミレ

 

コンビニのイートインでカップ麺をすすり 冷えた体を温める2人

そんなミレとセジュを ソ・ユギョンが目撃してしまう…!

 

『これからは 友達として気楽に話さない? この前のことは忘れて

今日からはまた いい友達に戻って始めよう』

 

心から和解して オフィスに戻る2人

するとミレの作業室で イ・ジェスが新たな台本を書いている

ホラーで準備していた通り “幽霊屋敷”の企画で進行するというのだ

いくら真実でも 夫婦の物語では視聴率が稼げないと…!

 

これにすかさず反論したのは ミレ本人でなくセジュだった

しかし下っ端のセジュは ジェスに怒鳴りつけられてしまう

一介のカメラマンなんか ディレクターである自分のひと声で

いつでも辞めさせられるのだと…!

 

『アメリカの映画学校を出た?! ビデオジャーナリストになりたい?!

でもここじゃ 単なる下っ端のカメラマンだ! 身の程を知れ!!!』

『身の程… ですか』

 

ミレが作家を降板するすることを知り 激怒するシン

ジュヒョンは そんなシンを追いかける

いくらシンが本気だと言っても 不安で仕方ないというジュヒョン

まさか 未来の妹が 過去を変えにやって来ているとも言えず…

 

『あの占い師の話が頭から離れなくて… 不安なんだ』

『まさか 俺が本当に破滅するとでもいうのか?』

 

その頃 ミレは セジュに付き添われて病院にいた

化膿してしまった足の傷を手当てしてもらう間 ずっと寄り添うセジュ

そして セジュと共にオフィスへ戻る

 

ペ・ヒョナが ミレの方へ椅子を差し出し 心配そうに見つめる

番組は ディレクターイ・ジェスの進行通り 順調に進められた

しかし 後半になり 突然にキムアナがナレーションを変える…!!!

 

幽霊屋敷の企画で 恐怖を煽りつつエンディングへ向かうはずだったのに

『そこに幽霊はいなかった』と 断言してしまった!

 

〈ひどく苦しんだからこそ その分だけ互いを愛し抜いた

悲しい悲しい 夫婦の物語があったのです〉

 

それは ミレが書いた台本そのままだった

 

ミレはすぐにシンのもとへ…!!!

痛む足を引き摺って 必死に局内を走る!

入れ違いに出て行ったと告げられ 電話をするが シンは出ない

 

ジュヒョンに言われた言葉が シンの頭の中でリピートされた

 

破滅してもおかしくない生き方は 独身なら本望だろうが

結婚したら 相手だけが苦労すると…

 

だからこそミレを愛せない 愛してはいけないのだと

シンは 鳴り続ける携帯を無視し 車を走らせた

 

翌日 視聴率の発表記事を 恐る恐る開くジュヒョン

1階で9.8%にうなだれる兄と 2階で10.2%に歓喜する妹!

首都圏と地方で 微妙に視聴率が違っていた

 

同じ時 パク・セジュは 祖母ミランダと交渉していた

出来れば両方10%超えしてもらいたかったが…

メンバーを交代させる条件で 存続を許可するというミランダ

そんな祖母の決定に失望し YBSを継ぐ気が失せたと言い放つセジュ…!

 

『社員もやる気が出るわけがない 企画を考えるより保身が大事

そりゃ視聴率も下がるわけだ…! 何よりこの会社の会長がセコ過ぎる

アナウンサーや見習い作家に怒るくらいにね』

 

孫の逆襲を受け ミランダは決断を翻す

火曜夜11時のレギュラーとして 番組は存続することになる

 

決定の電話に沸き立つオフィス

喜びを分かち合う場に 下っ端カメラマン パク・セジュだけがいない

セジュは 存続決定の交換条件として 祖母の要求を飲むことにした

1か月後には 15階へ復帰することになる

 

正式に ミレを紹介してほしいというミランダ

紹介してもいいが まだ自分の身分を明かさないでというセジュ

 

『世間には 僕らと違う人種がいっぱいいるんだ』

『それ どういう意味?』

 

セジュは “未来のミレ”に連絡し ある頼みごとをする

そのやりとりを背後で聞いていたソ・ユギョン…!

セジュとも連絡し合うなんて 一体 何者なんだと迫る!

“未来のミレ”は取り合わず セジュは諦めろと言い捨て行ってしまう!

 

キム・シンは 知り合いに ヨンゴングループについて聞く

特に 28歳独身で 海外にいて顔が知られていない人物がいるかと

さらに聞き込みをと続けていると “未来のミレ”からメールが…!

 

今夜 重大な話があると 一方的な呼び出しの連絡だった

シンと“未来のミレ”が待ち合わせた中華料理店では

たった今 セジュとミレが 個室に入ったばかりだった

そこへ 偶然を装い イ・ミラン会長が登場する

セジュはミランダを 学費援助してくれた恩人だと紹介した

 

同じ時 ソ・ユギョンは “未来のミレ”のロッカーを探っていた

その正体を突き止めようとして 古い日記を発見する!

交通事故に遭ったのは自分なのに シンの事故の被害者は ミレになっている

そして 見舞いに来るシンを 次第に好きになっていくミレの心情が…

 

さらに読み進めていくと 自分がパク・セジュと結婚するのだという…!

この日記の中の“ナ・ミレ”は シンに惹かれながらも

セジュと結婚するユギョンが羨ましいと綴っている

 

キム・シンは 個室に案内される途中 偶然に開いた扉の向こうを見た

正面に座っているパク・セジュに気づいたその時 メールを着信する

ヨンゴングループの28歳独身 世間に顔を知られていない人物とは…

“ミランダの孫であり後継者” YBSの次期会長なのだと…!

 

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第22話 天からの贈りもの

2017-10-26 18:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第22話 天からの贈りもの 

 

タンギセ率いる親衛隊の横を トクマンが通り過ぎる

トクマンは 皇后の使いで皇帝のもとへ行く途中だと告げる

そこへ タプジャヘが駆けつけ 池から外への抜け道を発見したという…!

 

スンニャンのものと思われる血痕が 西門の方角で見つかっている

タンギセは 直ちに抜け道を封鎖しろと命じた!

 

親衛隊が西門へ移動し トクマンは ホッとして皇帝のもとへ急ぐ

 

タファンによって命を助けられたスンニャンは 事の次第を説明していた

血書を捜し チョクホという人物を捜し当てたのだが

そのチョクホも 血書を持ってはいなかったと…!

 

コルタに案内されて現れたトクマンは スンニャンの姿を見て驚く

傷の手当てをし 診脈すると トクマンが蒼ざめていく…!

その動揺を気づかれぬよう 出血のせいで気力が落ちていると説明するが

スンニャンが弱っているのは 斬り傷のためだけではないようだ

 

宮外で待つパン・シヌたちのもとへ 一刻も早く行かねばというスンニャン

しかし既に抜け道は封鎖され 脱出は不可能だというトクマン

タファンは スンニャンを 掖庭宮に匿うと言い出すが

コルタは それさえ 無事に辿り着ける保証はないという

 

※掖庭宮:皇后・妃嬪が住む宮殿

 

するとトクマンが スンニャンを掖庭宮に送り届ける役を買って出た

パク・オジンを運ぶ輿の行列を装い 親衛隊の検問を突破する

そして 掖庭宮の中の廃屋に スンニャンを案内した

何人もの側室が自害した場所で 今はもう誰も寄り付かない

トクマンは ここへ ノ尚宮を住まわせ

世話係として イ・ホンダンを付けるという

 

スンニャンに 何か言いたげなトクマンだが ホンダンの前では言えない

脈診で知ったスンニャンの身体の変化に 本人はまだ気づいていないようだ

 

翌日 皇后殿では

 

いよいよ懐妊出来たことが 嬉しくて仕方がない皇后タナシルリ

世継ぎの祖父となれる喜びに 丞相ヨンチョルも上機嫌だ

2人の喜びようを見るにつけ 憂鬱が増すタファン

 

そこへタンギセが現れ 掖庭宮の捜索を許可してほしいと言い出す

城内で捜索していないのは もはや掖庭宮だけなのだ

そこにいなければ チョクホは 外へ逃亡してしまったということになる

 

当然のように 許可を促すヨンチョルだが

これを断固として拒否する皇后タナシルリ…!

かつて 男子禁制の掖庭宮に 男性の出入りを許可した皇后はいない

 

タナシルリは 皇室の権威を貶めた 最初の皇后になりたくないと訴える

いくら父と兄の頼みでも 皇室の人間として 許可することは出来ないのだ

 

するとタファンが 女官に捜索させるなら問題はないだろうと助言する

タナシルリの強情さが 思わぬ形でスンニャンを救うことになった

 

皇后殿を出たヨンチョルとタンギセは 血書の行方について話し合う

 

チョクホが血書を持っているなら 真っ先に皇太后へ渡すだろうと

それに 誰も見た者がいないなら 誰が本物を見分けられるのかと…!

つまりヨンチョルは 偽の血書を書けばいいだけのことだというのだ

それを偽物だと断定出来る人間は まさに誰ひとりいないのだから

 

掖庭宮では

 

トクマンが ホンダンに たくさんの食べ物を届けさせていた

籠の中には貴重なミカンまで入っている

味見をするホンダンが 酸っぱい!と顔をしかめるが

スンニャンは 甘いと言って美味しそうに頬張る

 

一方 タファンは

スンニャンに会いたい気持ちを必死に抑えている

自分が動くことで スンニャンに危険が及ぶことを按じているのだ

するとコルタが パク・オジンの居所へ行けば

裏口から スンニャンの部屋へ行けるという

 

その夜

 

オジンの居所へ向かうタファンを タナシルリが呼び止める…!

自分も懐妊している以上 もう側室に会う必要はないと言い

二度と側室には会わぬように! と 厳しく言い渡す

これまで 子を宿さぬ身では タナシルリとて強くは出れなかった

今となれば 男児であろうと言われているオジンのお腹の子が邪魔だった!

 

『私は 是非とも男児を産まねばならぬ 女ではダメなのだ!』

 

掖庭宮のスンニャンは 激しく嘔吐し苦しんでいた

それを見たノ尚宮が 懐妊したのでは?と聞く

たとえ気がふれていようと ノ尚宮は 女の勘でスンニャンの懐妊に気づいた

 

そこへ トクマンが 着替えと薬草を届けにやって来た

なぜトクマンが 部屋を暖め体を冷やさぬようにと言うのか…

理由を聞かれたトクマンは 逆にスンニャンを問い詰める

そのお腹の子は ワン・ユ殿の子かと…!

 

スンニャンが 身に覚えのある相手は ワン・ユしかいない

身ごもっているのだとすれば 父親はただひとり ワン・ユだけである

 

追われる身で タンギセに斬られた傷は深いが

トクマンは 強く打つ滑脈を感じたという お腹の子は元気に育っていると!

ただそれだけで有難く スンニャンは 喜びにむせび泣く

 

※滑脈:懐妊を知らせる脈

 

『もう女官ではないのだから 責める気はない

ワン・ユ殿に再会できるまでは 私がお前の力になろう』

 

同じ時 皇后タナシルリは

 

お腹の子の性別を確かめようと 医官を呼んでいた

医官の表情は強張り どう伝えるべきかと激しくうろたえている

言いにくそうに… 懐妊はしていないという医官

つまり タナシルリは 想像妊娠を 懐妊と勘違いしたのだ…!

 

父や兄を喜ばせ すでに皇帝にも告げてしまった

今さら 懐妊はしていなかったなどと言えるはずもない!

タナシルリは なかなか身ごもらなかった時より さらに追い詰められたのだ

 

しかも医官は タナシルリの身体は懐妊できぬ身体だと告げる

この懐妊が偽りなだけでなく 今後も懐妊を望めぬとは…!

 

一方 掖庭宮のスンニャンは

喜びも束の間 不安でたまらなくなり深いため息をつく

ノ尚宮が 望まぬ懐妊なのか?と聞いた

まるで ノ尚宮を母親のように 抱える不安を素直に口にするスンニャン

 

お前の母親はどうだった?と聞かれ

スンニャンは 自分を守ろうと命を投げ出した母を思い涙する

無事に産めるのか… 産んでも育てていけるのか… 守り抜けるのか…

その答えは 自分を守って死んだ母親の中にある

母とはそういうものだと やさしく言い聞かせるノ尚宮であった

まさに命は 天からの贈りものであると…

 

高麗(コリョ)村では

 

無事に逃げ延びたチョクホが パン・シヌとパク・ブルファに守られていた

親衛隊長ヨム・ビョンスが 兵を率いて現れ 村人を連行していく…!

たとえ村人を犠牲にしてでも ここでチョクホが出て行くわけにはいかない

 

チョクホを救うため 今度はスンニャンが捕えられた

機会を待ち 掖庭宮から逃がすというトクマンの言葉を 今は信じるしかない

 

ソ尚宮は 正直に話す機会は今しかないと 皇后を説得する

 

しかし 皇室の蔵を開け 民に穀物まで振る舞い 懐妊を知らせた以上

今さら嘘だったとは 口が裂けても言えないタナシルリだった

 

トクマンは スンニャンを逃がす手立てを 着々と準備していた

パク・オジンは 宮殿の外で出産することになっている

オジンの行列に紛れ 脱出する以外に方法はなさそうであった

 

『決行は4か月後 あと4ヶ月 この掖庭宮で耐えてくれ』

 

ワン・ユは チェ・ムソンとチョンバギと共に

高麗(コリョ)の都 開京(ケギョン)に到着した

 

父王は 偽の交鈔をつかまされ 弱り果てていた

担当者が共謀し これまでずっと 偽の交鈔で交易していたのだという

 

※交鈔:元の紙幣

 

担当者キム・ジャチは 何者かに撲殺されていた

元の使臣は 共謀者が死に 支払いを引き延ばして滞在しているという

 

そこでチェ・ムソンが 商人に成りすまし 元の使臣に会う

使臣は 偽の交鈔をどう処分したものかと考えあぐねていた

そこへ転がり込んだ “交鈔を買いたい”という商人に飛びついたのだ

 

しかし使臣は予想以上に用心深く 渡された交鈔は本物だった

だがワン・ユは 根気強く接触を重ねれば いずれ偽物を出すと確信していた

 

この分では 元へ戻る日が遠のく

愛するスンニャンへの想いを綴り 書簡を送るワン・ユ

ところがその書簡は タンギセの部下により奪われてしまう…!

 

これで スンニャンが 高麗(コリョ)に戻っていないことが判明した

 

同じ時 遼陽行省の長官となったペガンは 皇太后宛てに書簡を送る

この遼陽で 強靭な軍隊を育成しようとするが 資金が足りないというのだ

ヨンチョルもまた 莫大な資金があったからこそ今の地位を得られた

寺で暮らす身ではあるが どうにかして資金を作ろうと画策し

これを伝えたチャン・スニョンもまた 協力を惜しまない覚悟であった

 

それから 4ヶ月

 

耐え難い苦痛を伴う 不妊治療に挑み続けたタナシルリだが

その身体には何の変化もなく 懐妊の兆しはない

ソ尚宮が もう諦めるべきでは?と促す

 

そこへ 皇帝タファンが 側室パク・オジンと共に現れる

間もなく産み月を迎えるオジンのお腹は 大きくせり出している

それに比べ タナシルリのお腹は 詰め物をした偽のもの

 

皇太后が暮らす感業寺で産みたいという オジンの願いを

タファン自ら 許すようにと取り成しに来たのだ

もともと宮外での出産は 皇室の習わしであると答えるタナシルリ

そして自分もまた 産み月まで皇覚寺で祈りを捧げたいという

 

このまま懐妊できなければ 何らかの手を打たねばならない

それにはやはり 宮外に出るしかないタナシルリだった

 

オジンを口実にして やっとスンニャンに会える

そう促すコルタに タファンは まだその時ではないという

スンニャンを守るためにも 今は皇帝としての威厳を取り戻さねば…

無力では何も出来ないと 深く心に刻むのだった

 

タナシルリは オジンに対する憎しみで煮えたぎるようだった

そこで 兄タンギセを呼び オジンを殺してほしいと頼む…!

タンギセとて 安易に引き受けられる話ではない

もし失敗すれば 妹の皇后としての立場ばかりか 一族にまで害が及ぶ

 

タンギセは 決して父ヨンチョルには知られぬよう 秘密裏に事を成すという

タナシルリも 生きている限りは誰にも秘密を明かさないと誓うのだった

 

とはいえ タンギセが自ら兵を率いて行くわけにはいかない

ある男を雇い 山賊を装って オジンを始末させることに…!

 

掖庭宮では

 

スンニャンが 何気なくノ尚宮の鏡に触り ノ尚宮が激怒していた

荒々しく奪い返した鏡を大事そうに抱え スンニャンを睨み付ける

 

『この鏡に触ると死んでしまう! 呪いがかかっているの!』

『ええ もう触りません』

『私のものではないけれど でも 今は持ち主に返せない

返したら その持ち主が死んでしまうのよ』

 

いつもの ノ尚宮の妄想だと スンニャンは話を合わせていく

そこへ トクマンが訪ねて来る

パク・オジンが 感業寺へ向かう日が 2日後に迫ったというのだ

その馬車に隠れて行けば 宮外へ脱出できると…!

 

『分かりました それではパン内官に

“皇覚寺のある七峰山で…” と伝えてください』

 

トクマンは 身重のスンニャンが 宮外へ出てどうするのかが気にかかる

スンニャンは 一刻も早く高麗(コリョ)へ向かい ワン・ユに会いたかった

決して楽な道のりではないが 無事を祈るしかないトクマンだった

 

一方 高麗(コリョ)では

 

偽の交鈔が動くまで ワン・ユが仕掛けた持久戦が続いていた

そしてとうとう 元の使臣が 交鈔2万を売ろうと持ちかけて来た…!

有り得ない額の持ちかけに これは偽の交鈔である確率が高い

 

その夜

 

銀と交鈔を引き換える取引が行われた

商人に成りすましたチェ・ムソン

護衛の側近に扮したチョンバギ

交鈔を差し出された瞬間…!

潜ませていた弓隊が 元の使臣らを包囲する!!!

 

この使臣は 本物の交鈔を預かっていながら 偽の交鈔で取り引きした

こうして捕えられた以上 元へ戻っても丞相に殺されてしまう!

ワン・ユは 偽の交鈔を作っている場所を明かせば見逃すという

 

使臣は命惜しさに 偽造場所は遼陽だと白状した

その地は ペガンが長官として赴任した場所である

 

『遼陽にある妓楼に 酒を納めている“ホン”という男です…!!!』

 

感業寺では 皇太后が 皇后の懐妊は絶対にあり得ないと豪語している

出産まで祈り続け 功徳を積むなどと… あのタナシルリがするわけがない

皇覚寺へ行くのにも 何か企みがあるに違いないと…!

 

パク・オジンが 感業寺へ向かう当日

 

ヨム・ビョンスが 親衛隊長として行列を護衛する

オジンを乗せた輿には すでにスンニャンが身を潜めていた

タンギセとタプジャヘの兄弟が 離れた場所から行列を眺めている

この襲撃は 一族存亡のためにも 決して失敗できないのだ

 

行列の後方には ノ尚宮の姿がある

パク・オジンではなく 輿に潜むスンニャンを見送ろうとしているのだ

その手には あの鏡がしっかりと抱えられていた

 

本来は護衛すべき親衛隊が 行列に近づく賊を黙認している

パン・シヌとパク・ブルファが 反対方向から行列に近づき

隙あらばスンニャンを救おうとしていた

すでにトクマンから スンニャンが身重であると知らされている2人は

これを知ったなら ワン・ユ王がどんなに喜ぶことかと感涙する

 

ヨム・ビョンスは 口実を作って行列から離れようとしていた

賊が襲撃してくる地点は もう直前に迫っているのだ

すると 輿の中からオジンが合図を送り イ・ホンダンが駆け寄る

オジンが尿意を催したから 林の方へ離れてほしいと言われ

願ってもない口実が出来たと ほくそ笑むビョンス

 

輿の外へ出るオジンの背に隠れ スンニャンも外へ出た

女官たちが囲み スンニャンとホンダンは しばしの別れを惜しむ

故郷で暮らす母への手紙を スンニャンに託すホンダン

他の女官たちも それぞれに家族への手紙を託した

 

その中に ノ尚宮の手が伸び 大事に抱えていた鏡を差し出している

あれほど大事だと言っていた鏡なのに どうしてもと言って押しつけた

スンニャンは 鏡を懐に入れ 別れを惜しみながら 皆と別れ歩き出す

何度も振り返りながら歩いて行くスンニャン

 

その時!!!

突然の悲鳴に驚き 振り返ると 女官たちが次々に斬り殺されていく!

慌てて駆け戻るスンニャン!!!

立ちすくむオジンのもとへ駆け寄ろうとすると 背後から賊が…!

そこへノ尚宮が スンニャンを庇うように飛び出し 斬られてしまう!

 

赤ちゃんを守れと言い残し ノ尚宮は息絶えた

泣き叫び ノ尚宮に取り縋るスンニャン!

イ・ホンダンが必死に引き離し スンニャンを逃がそうとする

 

ホンダンに引きずられながら

スンニャンは オジンが斬られる瞬間をも 目の当たりにしてしまう!

大きなお腹を庇うように 息絶えるパク・オジン

任務を完了した賊は スンニャンとホンダンに迫る!

 

林の中を逃げ惑う2人!

スンニャンは ホンダンだけでも逃がそうと二手に分かれ賊を引き付けた!

追いつかれ 今にも殺されそうになったその時 ブルファが窮地を救う…!

 

ようやく助かったと思った矢先

ブルファとシヌ そしてスンニャンは 親衛隊に包囲されてしまった

(ここは任せて!)と ブルファが小声でささやく

今は ワン・ユ王の子を宿すスンニャンを救わねばと…!

 

『お前は 生きねばならない!』

 

これは スンニャンを逃がすための戦いであり

かつては同僚だったビョンスとの 因縁の戦いでもある

 

『あの世で キ・ジャオ様に謝れーーーっ!!!』

 

ビョンスの窮地の救ったのは タンギセの兵だった

矢に射抜かれたブルファを 憎々し気に斬りつけるビョンス!

ブルファは 無念の表情でその場に倒れ込む…!!!

 

シヌは スンニャンを守って逃げるのに必死だった

足を踏み外し 坂道を転げ落ちてしまったスンニャンは 産気づいてしまう!

洞窟への道まで辿り着き スンニャンのため囮になるシヌ

スンニャンは 洞窟の中で ひとり陣痛に耐えるのだった…!

 

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武士ペク・ドンス 第9話

2017-10-16 16:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第9話 

 

『おい ウン! 1人ずつなんて面倒だし… まとめてやるか?』

 

イム・スウンが戻った時には 壮勇衛(チャンヨンウィ)同士が大乱闘し

ペク・ドンスら3人が これから同僚となる仲間を次々に倒している…!

特にドンスの動きが際立っていた

あのキム・グァンテクの受け売りで 号牌(ホペ)を使って応戦しているのだ

 

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

※号牌(ホペ):朝鮮時代の身分証

 

いよいよ怒りが頂点に達した剣士たちが 真剣を手にしたところで

教官イム・スウンが号令をかけ 争いをやめさせた

基本の修練が終わった時期に なぜ遅れて悠々と入所するのか!

スウンが この者たちは直赴人だと説明する

 

※直赴人:初試を免罪された士大夫の子女

 

自分も直赴人だが基礎から修練している! と声を荒げる青年

この青年は ホン・デジュの息子ホン・サヘという

そしてもう1人 デジュの甥ホン・ミョンジュが騒動の発端になっている

スウンは サヘの言い分も一理あると認め 3人の処遇は後日決めるという

 

一方 3人が去った山の砦には フクサモの案内で 沙彌尼が来ていた

グァンテクとフクサモは 沙彌尼の名がユ・ジソンであり

あの孝宗(ヒョリョン)王の翊衛士(イギサ)ユ・サンドの子孫だと知り驚く

 

※翊衛士(イギサ):王族を守る武人

 

何とまたドンスは 大それた血筋の女性に心を寄せたものだと

フクサモは 実らない想いを察しながらも うまくいってくれるなら…と願う

そのドンスたちは スウンから熢燧番を命じられていた

 

※熢燧番:のろしの番人

 

ケンカ両成敗なのに あまりに不公平な処分だと取り成す教官もいたが

兵曹判書(ピョンジョパンソ)の息子と甥が相手では

いくらスウンでも どうすることも出来ないのだ

これ以上 事を荒立てないためにも こうする他なかった

 

※兵曹判書(ピョンジョパンソ):軍事を司る官庁の長官

 

『まったく… 最初から問題を起こしてくれたものだ!』

 

スウンは なぜドンスが“号牌術”を知っているのかと聞く

それが正式な術だとも知らず ただ見様見真似で使っただけだというドンス

見ただけで 完全に習得してしまったドンスの才能に驚く

 

ふざけたように見えて “号牌術”は奥深い

まず拳法と歩法の基本を習得していなければ 使いこなせない術なのだ

スウンでさえ1年がかりで習得した術を ドンスは見ただけで…

 

しばらくして 壮勇衛(チャンヨンウィ)の若者たちが集められた

 

イム・スウンが 正式に配属先を発表する

最も優秀な者は世子翊衛(セジャイギ) 次は内宮(ネグン)守備

そして外宮(ウェグン)守備 最も劣る者が武器製造に配属され

論外の者が 熢燧番にされるのが 決まりとなっている

 

3人が 熢燧番に配属されたという報告に

思悼(サド)世子は 一体どういうことかと聞く

 

しかし ただ単に3人を追いやったのではなく スウンにも考えがあった

配属先の熢燧台の場所を聞き 世子も 深く頷き納得する

 

ホン・デジュの屋敷に 地(カオク)の姿があった

ジンギの 折れた剣を差し出すが 共に預かった勅書は渡さない

斬られたジンギが 勅書を抱いて火の中に飛び込み

一緒に燃えてしまったのだと報告する…!

 

これを信じるかどうか…

デジュは 同席する清の使臣に どう思うかと聞く

自らの命を懸けるという 地(カオク)の言葉に デジュは考え込む

 

一方 キム・グァンテクは フクサモに「武芸新譜」を渡す

18の技を 図解で表した書物である

片腕のグァンテクは 自ら技を披露することは出来ないが

少林寺で直に学んだ技のすべてを 事細かに書き写したのであった

 

その時 2人が語らう酒幕(チュマク)に ファン・ジンジュが現れる

フクサモは ジンジュを どう紹介すべきか戸惑う

 

※酒幕(チュマク):朝鮮時代の宿を兼ねた居酒屋

 

まずは 父親のファン・ジンギという人物から説明しなければ

20年も清にいたグァンテクには 分かるはずもなかった

 

初めて会う娘なのに なぜか気にかかるグァンテク

しかしジンギという男も ジンジュというこの娘も 知るはずがなかった

 

今 世間を騒がせている “逆賊”の娘だと紹介され 気まずいジンジュ

その帰り道 ホン・デジュの屋敷の前で立ち止まる

そして 盗賊の血が騒ぎ ついつい盗みを働いてしまう

 

またしても盗品を持ち帰った娘に 外出禁止だ!と怒鳴るジンギ

盗賊の娘が盗みをして 戦利品を持ち帰ったのに

一体 何が悪いのか分からないジンジュだった

 

父娘の言い合いを 屋根の上で聞いている者がいた

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天(チョン)だ

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

地(カオク)が この父娘を助けたことも すでに知っている

立ち去ろうとしたあの時 なぜカオクは 娘の名を聞いたのか…

フクサモは 複雑な思いを抱きながら 勅書を焚火の中に投げ捨てた

 

それから間もなくして

ドンス ウン チョリプの3人は 配属先の熢燧台へと向かう

あの山を越えれば… などと そんなに甘い距離ではなかった

ようやくたどり着いた熢燧台では ソ・ユデという男が待っていた

 

疲れ切って 話をする気にもなれないドンスとチョリプ

ウンだけが真剣に ユデの説明を聞き質問する

ユデによれば 事細かに規則があり 手入れの方法もあるが

特にそれを 厳守しなければならないということも ないようであった

 

その頃フクサモは

沙彌尼ユ・ジソンを チャンミの酒幕(チュマク)へ連れて行き

しばらく泊めてやってほしいと頼み込む

チャンミは 命を懸けてドンスたちを守り逝った チャン・テポの従妹であり

テポの忘れ形見であるチャン・ミソと一緒に暮らしている

 

ジソンと同世代のミソは ジソンを泊めることに不満顔だが

チャンミは 惚れたフクサモの頼みということもあり 快く引き受ける

 

熢燧台では

 

何気なく聞いたユデの話に驚き 絶望するドンス

何とユデは 見習いの頃に配属されたまま もう30年以上になるというのだ!

 

『覆試(ポクシ)を受けなかったので?』

『受けても無駄なんだ 宮廷で働く者たちにはかなわない』

 

※覆試(ポクシ):科挙制度のひとつ 志願者を振るい落とすための試験

 

どうやら 二度と宮廷には戻れないようだ

それどころか 熢燧を上げ損ねたら即刻死罪になるのだという…!

もう 何人処刑されたことか… というユデの言葉に 笑顔が消えるドンス

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

天(チョン)が 地(カオク)を呼び グァンテクに会って来いという

そこへ 憎き剣仙(コムソン)が戻っていると知った人(テウン)が

なぜ奴の首を斬らないのかといきり立つ…!

 

私的な恨みで動く人(テウン)をたしなめる天(チョン)だが

人(テウン)は たとえ仲間との間に溝を作ってでも 復讐するつもりだ

 

熢燧台では

 

ドンスたち3人に あらゆる雑用をさせ 楽しんでいるかのようなユデ

洞窟の中に保存している キムチの古漬けを取って来いと言われたドンス

ユデが言ったとおり 確かにキムチはあったが…

その洞窟は 蛇の棲み家だった…!

 

重労働をさせられる割に 食事は野菜ばかりだと文句を言うドンス

するとユデが 肉が食いたいなら自分で獲って来いという

さっそく 空に向かって矢を射るドンス

そのドンスの腕は 蛇に噛まれたところが赤く腫れている…!

 

鳥は鳥でも ドンスが獲ったのは 伝書用の鷹だった…!

脚にくくられた伝言は破れ “殺” の1字しか読めない

その文字に動揺するウンだが ドンスとチョリプは気にもとめない

それよりも 肉に食らいつくどころか 意識がもうろうとしているドンス

 

するとチョリプが ドンスの顔色が悪いことに気づき

ウンが ドンスの腕が腫れ上がっていることに気づいた…!

どうやらドンスは 洞窟で “毒蛇”に噛まれたようだ

 

ユデの診立てによれば 命が危ないかもしれないという!

涼しい顔で 腫れ上がった腕を斬り落とすというユデに

武人の腕を斬るなんて!!! と チョリプが激しく抵抗し

意識のない本人に代わり 必死に腕を守ろうとする

しかしユデは 腕を守るより 命を守る方が先だと言い張る!

 

すると ウンが短剣を持ち出し ドンスの腕に突き刺した

そして自ら 溢れ出る血を吸い出し 毒を抜いていく…!!!

 

一方 天(チョン)は

酒場で飲んだくれる人(テウン)に 勝手な行動は許さないと言い放つ

仲間が腕を斬り落とされたのに なぜ仕返しをしてくれないんだと

人(テウン)は それが情けなくて苛立ち 暴走しているのだが…

ただ 冷酷な視線で睨み付ける天(チョン)だった

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクは 思悼(サド)世子に謁見し

「武芸新譜」を渡し 片腕がなくて “馬上武芸”が未完成だと報告する

命あるうち この20年の苦労に報いることが出来るかどうか… という世子

 王様に上奏し 官職を用意すると言うが それを拒むグァンテク

そこへ 大殿(テジョン)尚宮が グァンテクを呼びに来る

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

※大殿(テジョン):王が住む宮殿

 

英祖(ヨンジョ)王が直々に 正三品の内禁衛将(ネグミジャン)にと

それでも不服なら 兵馬節制使(ヒョンマトルチョサ)では?という

 

※内禁衛将:王室を護衛する軍衛の長

※兵馬節制使:道を統括する正三品武官の官位

 

キム・グァンテクは 職に不満で辞退しているのではなく

生涯愛すると決めた女と 都を離れひっそり暮らしたいのだと答えた

王を相手に臆面もなく言い切るグァンテクに 英祖(ヨンジョ)も笑い出す

女のためとあらば 引き止めることも出来ないと

 

大殿(テジョン)尚宮が グァンテクの行動を ホン・デジュに報告する

長らく消息不明だった剣仙(コムソン)が 生きて戻ったばかりか

世子に会い その足で王に謁見するとは…!

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

泥酔して戻った人(テウン)が 部下を斬り殺して暴れている…!

黒紗蝋論(フクサチョロン)の三才 “天地人”のひとり

人(テウン)様だ!!! と威勢をはり 誰も手が付けられない

 

『どうやらお前は… 死にたいようだな』

 

見かねた天(チョン)が… とうとう人(テウン)を斬り捨てた…!

しかし 山中に捨てられた人(テウン)の遺体が 息を吹き返す!

グァンテクへの復讐心と

仲間の敵を討とうとしない 天(チョン)への絶望感

すべての憎しみを怒りに変え それを生命力に代え生きようとする…!

 

宮殿では

 

思悼(サド)世子が 沙彌尼ユ・ジソンの 全身に描かれた刺青を消そうと

部下を通じ 様々な策を講じていた

 

※沙彌尼:年少の見習い女性出家者

 

まずは絵師に 刺青の絵をすべて模写させ そのうえで刺青を消すのだ

東宮殿に 直接ジソンを呼び これを伝えるが

その様子を ホン・デジュの側近が目撃していた…!

 

※東宮殿:世子が住む宮殿

 

天(チョン)は 山中の人(テウン)の遺体が消えたとの報告を受ける

もし 死なずに生き延びたなら それが奴の運命だろうという天(チョン)

その言葉は 地(カオク)の胸にも響いた

 

生きてもう一度 剣仙(コムソン)が戻ったなら

会って話すべきではないかと 自問自答し始めていた…

 

沙彌尼の刺青を模写する作業は 真夜中の東宮殿で行われた

功名な絵師カン・セファンを呼びつけたが

代わりに現れたのは 弟子のキム・ホンド

山水画と風俗画を得意とするホンドは 師の推薦状を持参している

思悼(サド)世子が 最もこだわったのは 秘密を守れるかどうか…である

 

宮中に入ったなら目と耳を塞ぎ 出る時には口を塞げと

師に教えられたと答えるホンドに 世子は 信頼するに足ると判断する

 

熢燧台では

 

ウンのおかげで命が助かったドンス

皆が寝静まった真夜中 ドンスは ふと目覚め外へ出る

こんな場所に配属されて いつまた沙彌尼に会えるだろうかと

宮中に戻れる望みもないまま 深く考え込むドンスだった

 

ホン・デジュの屋敷では

 

デジュの側近が 沙彌尼についての調査報告をしている

しかし 10年ほど前から寺に出入りし 清国にも行ったことがあり

歳はまだ 20歳前後だということしか分からない

 

デジュは たったそれだけの情報にもかかわらず 歓喜して笑い出す

10年前 あのユ・ソガンと共に逃げた娘…

世子が密かに会う女性ならば それしか考えられないと…!

 

東宮殿では ホンドによる模写が難航していた

急がせたくはないが なぜこうも時間がかかるのか…

 

ようやく完成したものを 世子の前に差し出すホンド

それは 世子の予想に反し 3枚にもわたる大作であった

ホンドによれば 沙彌尼の背中の絵は 複雑に重ねられており

3枚の絵が 緻密に組み込まれていたというのだ…!

 

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第21話 再起への誓い

2017-10-10 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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1話~11話はこちらで公開しています

12話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第21話 再起への誓い 

 

(計画変更だ…!)

 

将軍パン・ジンは 次期丞相の座を餌に ヨンチョル一族を討とうとしている

表向きは 丞相側に立ち タンギセらを守る立場のワン・ユとペガン

 

ワン・ユの計画では ここでパン・ジンに加勢し

ヨンチョル一族を皆殺しにするはずであった!

しかし スンニャンが放った白い布の矢が 皆を凍りつかせた

そしてペガンが 計画変更を決断する…!!!

 

『逆賊パン・ジンめ!!!』

 

戦いながら ワン・ユとペガンは 互いに目くばせする

この計画を知る者は ひとり残らず息の根を止めねばならない!

パン・ジンは ペガンの手により斬り捨てられた!!!

 

この戦いで ワン・ユとペガンの忠誠心を見抜くと言っていたヨンチョル

ヨム・ビョンスが 皇后殿へ向かい 2人の“働き”を報告する

凱旋の将軍らを 大明殿で迎えねばと 丞相は吐血しながらも歩き出す

 

※大明殿:元の皇居の主殿

 

この動きを察知した皇帝タファンは 今こそ好機だと

大明殿へ刺客を向かわせるのだった…!

 

黒装束の軍団が 大明殿の丞相を狙う!

丞相の後ろで 怯え切って震えるタナシルリとソ尚宮

これを守れるのは 伝令として来ていたヨム・ビョンスしかいない!!!

 

皇帝タファンは 丞相の最期を見届けようと

余裕の表情で 大明殿へ向かう

そこへ スンニャンが現れ 計画は失敗したと告げる…!

ワン・ユとペガンを従え すぐにもタンギセが 大軍を率いて凱旋すると!!!

 

『陛下! すぐにも暗殺を中止すべきです!!!』

 

コルタの叫びに 顔面蒼白になるタファン

何と愚かな…!と スンニャンは タファンの無謀な策に呆れる

 

大明殿に駆けつけたタファンは いかにも丞相の身を按じてみせた

そしてコルタは 黒装束を身にまとう 自らの部下を殺さねばならなかった!

 

その直後!

 

大明殿に駆けつけたタンギセは 血の惨状を見て愕然とする…!

丞相ヨンチョルは 玉と石を見分けようとしたが

結局は 誰もが疑わしく 誰ひとりとして裏切る者はいなかった

かえって疑心を拭えず 新たな不安となっていくのだった

 

将軍パン・ジンとチュ・グクチョンは殺されたが

2人に私兵を提供した貴族たちが捕えられた

貴族たちは 怯えながら 皇帝と皇太后を見つめている

しかし 2人が黒幕だと答える者はいない

皇太后は 落ち着きを装いながら 必死に動揺を隠す!

 

丞相ヨンチョルは この者らに極刑の命令を!と タファンを促す

命ずるたびに 1人 また1人と処刑されていく

すると 最後のひとりとなった貴族が…

『黒幕は皇太后様です!!!』と絶叫した!

 

しかも 自分が直接命じられたのではなく パン将軍から聞いたと…!

もはや死人に口なし! 言ったかどうか 事実は確認できないのである

 

皇太后は 直ちに捕らえられ 裁きの場に引き摺り出された

そして 皇帝タファンを見つめ 事前に申し合わせた通りに!と念ずる

逆賊として捕えられた者が 皇太后の名を出した場合

決して庇ってはならぬと 強く言い聞かせていたのである

 

直接 皇太后と会って交渉した者は 皆死んでいる

確たる証拠がなければ 殺されることはない

むしろ 自分に黒幕の疑いがかかることで 皇帝への疑いは晴れるだろうと…

 

タファンは 自分の愚かな策を 心から後悔する

 

ヨンチョルは 皇太后を廃位して寺へ送れという

断じて無実だと叫びながら 心では 早くご命令を!と念ずる皇太后

ためらえばためらうほど 今度はタファンが疑われてしまうのだ

 

自分の側についてくれた将軍らを殺し コルタの部下を殺し

そして 協力を惜しまなかった貴族らを殺した

このうえ 皇太后を廃さねばならないのか…!

そうまでして 皇帝の座を守らねばならないのかと 半泣きになるタファン

 

ワン・ユもペガンも 無念の思いを心に刻んでいる

2人もまた 皇太后と対面し 必ず再起をと誓い合っていた

 

全ての装飾品が外され 皇太后としての服も脱がされる

ひとり取り残されるパク・オジンを 心から按ずる皇太后

大きくせり出したお腹には まもなく生まれくる命がある

皇太后の存在がなくなれば オジンへの攻撃は強まるばかりとなろう

しかし 必ずや無事に出産し 次の世につなげると誓うオジンであった

 

そこへ 皇后タナシルリが現れ

廃位となっても まだ威勢をはる女狐だと言い放つ

皇太后は 余裕の表情で 子がないことに皮肉を言い 堂々と去って行く

 

最後まで鼻持ちならぬ皇太后だったが これからは後宮を自由に出来る

それに免じて 皇太后など放っておけばいいのだと進言するソ尚宮だった

 

皇太后は 髪を下ろし尼僧となる

しかし このまま寺に埋もれて果てるつもりはない

いつの日にか 必ずや丞相に 殺さなかったことを後悔させてやると…!

 

将軍ペガンは 今回の褒美に 遼陽行省の長官に任命される

10の行省のうち 最も大都に近い場所である

 

※行省:

モンゴル王朝である元が 中国地方統治の最高単位として設置した行政機関

 

ワン・ユもまた 望みの物をと言われるが 復位することだと答える

しかし ヨンチョルの態度は これまでとまったく違う

復位を条件に交渉したにもかかわらず そんな夢は捨てろというのだ

 

『そなたのような者が 高麗(コリョ)王になってはいけない

ここで栄華を極めればいいのだ…!』

『高麗(コリョ)の父王が危篤です まずは帰国を』

『無論 それは許そう』

 

ペガンは 行省の長官で終わるつもりはない

ワン・ユもまた 復位を諦めるつもりはない

互いに今は 力を蓄える時だと話す

 

宮廷に 皇太后の存在がなくなり ペガンもまた離れることになった

皇帝タファンを守れる人間は 誰ひとりいなくなってしまう

ペガンが按ずるとおり 丞相ヨンチョルは タファンに対し

これまでにない厳しさで監視を強めた

 

また 皇后が いまだ懐妊できないのは すべて皇帝の責任だとし

もっと足繁く皇后殿へ行くようにと きつく命ずるのであった

 

心細さに スンニャンを呼べと命ずるタファンだが

スンニャンは ワン・ユと共に高麗(コリョ)へ戻ったというコルタ

とうとう独りぼっちになってしまったと… さめざめ涙を流すタファンだった

 

元の国境では

スンニャンが ワン・ユに別れを告げていた

父王が危篤だという知らせは 単なる口実であり

ワン・ユは 高麗(コリョ)で起きた問題を解決すべく帰国するのだ

是非とも一緒に… と願うワン・ユ

しかし パク・ブルファとパン・シヌと共に

ここで血書の行方を捜し続けるというスンニャン

タンギセが 先に血書を見つければ 復位も復讐も出来なくなる

スンニャンは ついて行きたい気持ちを抑え 涙を堪えワン・ユを見送る

 

丞相ヨンチョルは 親衛隊を ヨム・ビョンスに任せ

徐々に私兵と入れ替え 数を増やして強固にしろと命じた

いよいよ飾り物の皇帝だけとなった宮廷で 事実上の実権を握る…!

 

スンニャンたちは 高麗(コリョ)村の村長マクセンを訪ね

チョクホという宦官を知らないかと聞く

丸坊主で槍の使い手だという宦官を捜せば 血書の行方が分かると…!

 

ブルファとシヌを相手に まるで関心がないかのようにとぼけるマクセン

その間 スンニャンは 砦を調べ歩き 赤い虎の彫り物がある槍を見つける!

“赤虎”… すなわち“チョクホ”…!

 

同じ時 親衛隊長ヨム・ビョンスもまた

高麗(コリョ)村の村長マクセンが怪しいと睨んでいた

確たる証拠はなく マクセンは丸坊主でも 槍の使い手でもない

しかし どこか怪しいのだと タンギセに報告する

 

その夜

 

高麗(コリョ)村に 怪しい賊が侵入し 村長マクセンが槍で応戦する!

昼の とぼけた態度からは想像もつかないほどの殺気である

賊の正体はパク・ブルファ!!!

マクセンの背後から スンニャンが現れ カツラを剥ぎ取った!!!

続いて現れたパン・シヌが つけ髭をむしり取る!!!

 

いよいよ正体がバレた村長は なぜ丞相ではなく スンニャンたちが

血書を捜すのかと 腹を決めて話し合いに応じる態度を示す

 

『ヨンチョルを倒したいのです!』

 

チョクホは 先の皇帝が絶命する直前に 密命を受けていた

殺された皇帝の遺体が ヨンチョルの配下によって運び出され

チョクホは その隙に血書を手にし 身を隠す…!

 

血書には それが本物であることを示す “蝶の絵” が書かれていたという

それは 皇帝と皇太子だけが知る 証拠の印であった

 

皇帝の指先に 血のりがついていることに気づいたヨンチョルは

死の間際 皇帝が血書をしたためたと知り 宦官と女官を皆殺しにする!

チョクホは 仲間が殺される光景に心を痛めながらも 逃げるしかなかった

その際 床下に血書を置き 後に仲間に取りに行かせたが

血書は跡形もなく消えていたのだという

 

誰に取りに行かせたのか…?

それを聞こうとしたその時 外に ヨム・ビョンスの声が響く

なぜ今 ビョンスが現れるのか! スンニャンたちは慌てて隠れ

チョクホは カツラと髭をつけ 村長の姿で出迎える

 

訪ねて来たのは ビョンスだけではなかった

タンギセが 瞬く間に村長の正体を暴いてしまう…!

しかし タンギセたちも やはり血書は見つけられず

チョクホを連行して立ち去った

 

惨い拷問を受けるチョクホだが どう聞かれようと答えようがない

チョクホ自身も 血書の行方が分からないのだが

丞相ヨンチョルに その言い訳は通用しなかった

 

スンニャンは 何としてもチョクホを救い出すと言うが

この宮中から罪人を逃がすことは 限りなく不可能に近い

しかし チョクホが 当時逃げたという “秘密の抜け道” が分かれば…

 

スンニャンとパン・シヌ そしてパク・ブルファは

親衛隊の交代時間と巡回経路を詳しく調べ 隙が出来る時間を探る

 

後宮では

 

産み月まで4月となり 日々 お腹がせり出してくるパク・オジン

それを見るだけで苛立ち どうにも怒りがおさまらない皇后タナシルリ

そういうタナシルリは 最近胸やけがひどく 吐き気も込み上げる

ソ尚宮は もしや懐妊では?! と言い出し 喜びに沸き立つ!

 

月のものが途絶え 本来は苦手な辛いものを欲するなど

明らかに懐妊を示す症状ばかりなのだ

 

ハラハラと涙を流すタナシルリ

皇帝に愛されてもいない自分が 懐妊できるとは思ってもいなかった

いかに丞相の娘だとしても 愛もなく子もいない日々は拷問のようだった

 

チャン・スニョンから この報告を受けた皇太后は

決してあり得ぬことだと声を荒げる!

 

皇后に贈った口紅と香炉

単体では無害だが 2つを同時に使えば 避妊の効果が得られるのだ

こうして宮中を追われてしまったが 皇太后が仕掛けた避妊の策は

誰にも見破られるはずがなかったのだ

 

その夜

 

スンニャンたちは “秘密の抜け道” を使ってチョクホを救出しようとする!

しかし 逃げる途中で発見され シヌとブルファが盾になり

スンニャンは チョクホと共に “秘密の抜け道” を目指す…!

 

さらに追い詰められたスンニャンは タンギセによって深手を負う

チョクホともはぐれ ひとり逃げる途中

スンニャンは 皇帝タファンの行列に出くわした…!

 

黒装束の覆面を剥ぎ取り 賊の正体がスンニャンだと知り驚くタファン!

ワン・ユと共に 高麗(コリョ)へ行ったとばかり思っていたスンニャン

しかし今は 事情を聞いている暇はない

一刻も早くスンニャンを匿わねば おそらく命はないだろう

 

コルタに促され スンニャンを浴室に連れて行くタファン

傷から滴る血痕を追い 大明殿まで来たタンギセは 浴室へ向かう!

 

浴室では 真っ赤な花びらを散りばめた浴槽で

皇帝タファンが ひとり湯浴みをしている

その水底には スンニャンが潜んでいるのだが

花びらが水面を覆い その姿は タンギセからは見えない

 

なぜ皇帝の湯浴みの場に踏み込むのだ!

たとえ丞相でも ここまで非礼なことはしない!

 

不自然な真夜中の湯浴みに疑問を抱きながらも

タンギセは 引き下がるしかなかった

長く湯に潜り 溺れかかったスンニャンは 気を失っている

 

タファンは 再び我が手に戻ったスンニャンを二度と離すまいと

しっかりと抱きしめるのだった

 

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広開土太王 第9話 犬闘

2017-10-05 07:00:00 | 広開土太王 あらすじ

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6話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

 広開土太王 第9話 犬闘 

 

突然に暴れ出したタムドクに抑え込まれ 手下に武器を下ろせというムカプ

しかし一瞬の隙を突き タムドクは再び捕えられた

怒りに任せ タムドクを斬り殺したいムカプだが…

やはり“商品”を傷つけることは出来ない

 

我に返り 他の奴隷たちは皆おとなしいから… と宣伝するが

あの凶暴なタムドクを見てしまうと どうにも手が出ない

買い手たちは ここはダメだ!と言い捨て 帰ってしまった

 

ムカプの怒りの矛先は 人選したヨソッケに向けられる

主人に刃向かう奴隷なんか 売れるわけがないと!!!

 

すぐにも タムドクとヨソッケを 打ち首にしろと喚くムカプ

ヨソッケは 殺されたくない一心で “犬闘”をさせてほしいと懇願する

それは 2人が死をかけて戦うことだった

この“犬闘”で ヨソッケは 何人もの奴隷を殺してきたのだ

奴隷商の頭ムカプは この“犬闘”だけは認めていた

どちらが勝つかを賭けさせ しっかりと儲けられるからだ

 

いよいよ“犬闘”が始まった

土俵の真ん中には剣が突き刺してある

その剣を手にした方が 圧倒的に有利になる

 

ヨソッケは “犬闘”に慣れているだけあって 何度も剣を手にする

しかし タムドクの抵抗に なかなか勝敗を決することが出来ない…!

そしていよいよ タムドクが剣を手にした時 『殺せ!』という怒号が響く

ヨソッケに恨みを持つ奴隷たちも 口々に『殺せ!』と叫んだ

 

蚊の鳴くような声で 命乞いするヨソッケ

タムドクは 振りかざした剣を ヨソッケの頭スレスレに突き刺し

これで勝敗は決したとして 土俵から去ろうとする

 

命を救われたヨソッケは タムドクが捨てた剣を拾い 後方から襲いかかる!

あまりに卑怯なヨソッケに ムカプさえ顔をしかめた

気配を感じたタムドクが 振り向きざまに蹴りを入れ 再び剣を奪う!

しかしタムドクは 卑怯なヨソッケを殺さず 剣を用水路に捨ててしまった

 

人と人とが殺し合う試合に金を賭け 大喜びで見物する者たち

主催する者も異常なら それを喜び『殺せ!』と叫ぶ者も異常である

 

こんなことはすべきじゃないと叫ぶタムドク!

ムカプは 手下に命じ タムドクを殺せと叫んだ!!!

 

すると “犬闘”に金を賭けた者たちが

殺すことはないだろう!と騒ぎ出す

タムドクの勇気に心を打たれた奴隷たちも 殺すなと叫び始めた

トルピスは この流れに乗じ 騒ぎを扇動していく!

 

今にも暴動が起きそうな雰囲気に ムカプは引き下がるしかなかった

 

奴隷市は中断し “犬闘”でも儲け損ね

ムカプは 2人を拷問して憂さを晴らす!!!

 

『簡単には死なせないぞ!』

 

逆らい続けるタムドクも憎いが

そもそも“犬闘”を言い出し 勝てなかったヨソッケが許せない!

これまで 奴隷頭として優遇してきたが お前も売り飛ばしてやる!と叫ぶ

 

散々に痛めつけられた2人は 奴隷収容所に戻された

すると 奴隷たちはヨソッケを無視し タムドクの前にひざまずく!

今この瞬間より 収容所の大将はタムドクだと…!

 

タムドクは ひざまずく奴隷たちに 人は皆 平等なのだと説く

立場を失ったヨソッケに 襲いかかる者にも 仕返しはするなという

傷を負っている者を さらに痛めつけてはならないと…

 

『我々はただ 奴隷商に捕まっただけだ

人は誰も 生まれた時から奴隷のはずがない

同じ立場の者たちが 殺し合ってはならないのだ!

皆で団結し 頭ムカプに討ち勝ち 本来の居場所へ帰るのだ!!

何としてでも… 何としてでも! この地獄から抜け出そう!!!』

 

国内(クンネ)城では

 

未だ柵城(チェクソン)から連絡がなく イ・リョン王が心配している

すると 太大使者ケピルが 後燕の仕業かもしれないと言い出す

 

これを厳しく叱責したのは国相(ククサン)ケ・ヨンスだった

せっかく賠償させるまでに交渉を進めたこの時期に

再び両国の関係を壊す気かと…!

 

※国相(ククサン):現在の国務総理

 

後燕では

 

当初の使命を果たさず まんまと賠償の約束をして帰国した皇太子に

慕容垂(モ・ヨンス)が激怒していた

第7皇子慕容煕が タムドクを殺したことは戦功だと取り成し

ようやく落ち着きを取り戻す慕容垂(モ・ヨンス)

 

『確実に殺したのか?!』

『はい陛下! プンパルが猛毒の矢を 奴の胸に打ち込みました!』

 

タムドクを殺したことは戦功だが

その事実を国相(ククサン)に知られたことで

ケ・ヨンスが要求する賠償を 支払う羽目になった

自らの立場を考えれば ケ・ヨンスが口外するわけがない

しかし どう考えても怒りが込み上げてくる慕容垂(モ・ヨンス)であった

 

奴隷収容所では

 

ヨソッケが 再び幅を利かせて凶暴になり それにへつらう者が出てきた

収容所は またしてもヨソッケが牛耳ることになったが

タムドクはそれを無視し ひたすらに逃げ出す方法を考えていた

 

トルピスは 到底脱出など成功するはずがないと 離れてしまう

ソルドアンだけが タムドクと行動を共にする

しかし タムドクが 奴隷全員を連れて逃げる気だと知り 呆れ果てる

自分たちだけでも成功するか分からないのに 全員で逃げるなど…!

 

絶対に無理だというソルドアンに 本当に靺鞨(マルガル)の長か?という

たとえ自分が死んでも 民を救うのが長の役目だというタムドク

君主のような考えに タムドクはただ者でない と気づくソルドアンだった

 

ヨソッケが眠りについた深夜 少しずつ仲間を増やしていく2人

そして ヨソッケにへつらう者の中にも 仲間になりたいという者が現れる

着々と準備を進めるタムドクに ずっと傍観していたトルピスが助言する

この砦の内情に詳しいトルピスが加われば 成功率も上がるというものだ

 

決起の当日

 

靺鞨(マルガル)の戦士が ソルドアンを呼び止め

なぜ高句麗(コグリョ)人のタムドクに従うのかと詰め寄る…!

靺鞨(マルガル)の 多くの民は 高句麗(コグリョ)に恨みを抱いている

ソルドアンの両親も 高句麗(コグリョ)に殺されたのだ

 

ソルドアンも 心からタムドクを信頼しているわけではない

しかし今は タムドクに従わなければ脱出できない

ここを出るまでは 従うしかないのだと…!

 

タムドクに対し 一体お前は何者なのかと聞くトルピス

教養が見え隠れするタムドクの言葉に トルピスも 何かを感じ始めていた

今の状況では 自分の立場を明らかにすることは出来ないタムドクであった

 

そこへ ヨソッケが近づき 自分も仲間に入りたいと言い出す…!

 

何のことだ? と 必死に動揺を隠すトルピス

何度も何度も裏切り 卑怯極まりないヨソッケを 信じることなど出来ない

今やヨソッケも いつ売り飛ばされてもおかしくない立場にあった

その不安を打ち消そうと 虚勢を張って暴れてはいるが

昨夜の話し声を盗み聞き 是非にも仲間になりたいのだという

 

『断るなら 全部お頭に話してやる!!!』

 

どこまでも卑怯なヨソッケを 無視することは出来ない

タムドクは 仲間になりたいなら 砦の鍵を持って来いという

 

さらに 決行はいつだ?と聞いてくるヨソッケに

真実を話すかどうか迷う2人

もしこれが罠だったら… 計画はご破算になってしまうのだ…!

まだ信じてもらえないと判断したヨソッケが 今夜 鍵を入手するという

それで 罠ではないと信じてほしいというのだ

 

その夜

 

鍵を手に入れたヨソッケが タムドクのところへ来た

トルピスとソルドアンは ヨソッケを殺すべきだという

さすがにタムドクも ヨソッケが裏切りはしないかと迷っていた

 

するとヨソッケが 驚きの行動に出る

見回りの兵士を呼び止め 柵越しに捕えて首をへし折り殺してしまったのだ!

そこからは ヨソッケが先頭に立ち 見張りを次々に倒していく…!

 

タムドクとヨソッケ トルピスとソルドアンが 二手に分かれて行動する

すると 完全に別れたところで… いきなりヨソッケが叫び出した!!!

 

『逃げるぞ! 奴隷が逃げるぞぉーーーっ!!!』

『おのれぇ…! ヨソッケ!!!』

 

首謀者として名を挙げられたタムドクが 真っ先に縛り上げられた!

逃亡し損ねた者は 皮を剥がれてオオカミの餌になる

ムカプが 今にも剣を振り上げようとしたその時!

後燕の皇子 慕容煕が来たとの知らせが入る

 

慕容煕は 第7皇子だが 父慕容垂(モ・ヨンス)から目をかけられ

靺鞨(マルガル)族に武器を届けるという大役を任された

そして その途中にある奴隷商の砦に 立ち寄ったというわけだ

 

ムカプと親交のある慕容煕は 久々に“犬闘”が見たいと言い出す

目の前に大金をバラまかれ ムカプは 脱走者の拷問どころではなくなる

高句麗(コグリョ)人同士を戦わせよという命令に 慌てて準備をする!

 

刑場に戻ったムカプは 直ちにタムドクの縄をほどく

タムドクとトルピスの襟首をつかみ これから“犬闘”しろと言い放つ

奴隷には想像もつかない高貴な方が それを見物なさるのだという

どちらかが死ぬまで戦えば 生き残った者を解放すると…!

 

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