韓国ドラマ 散歩ガイド~散る花と咲く花がいつもここにある~

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第20話 愛の髪飾り 

2017-09-30 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第20話 愛の髪飾り 

 

丞相ヨンチョルは 意識不明のまま 皇后の寝所へ担ぎ込まれる…!

スンニャンが ワン・ユに 毒味係の死を伝えた

シヌが このままでは疑われてしまうと すぐにも逃げては?と焦り出す

しかしワン・ユは 逃げれば罪を認めたことになると…!

 

皇帝タファンは 幽閉中の皇太后に会う

一切の面会を禁じたヨンチョルは死んだと 強気に出るタファン!

 

タンギセは 意識が戻らない父親に 解毒剤を施しながら

将軍ペガンに 今すぐワン・ユを捕えよと命じた!

酒をすり替えた張本人のペガンが ワン・ユを捕えに行く

そこへ ペガンの動きに乗じて現れた皇帝タファン

ワン・ユに対し なぜ丞相を殺そうと?と問う

 

ワン・ユは 部下たちに 武器を収めろと命じ 無抵抗で連行されていく

スンニャンは いつになく自信ありげなタファンが気になっていた

ワン・ユを追いかけようとするスンニャンだが タファンが行く手を阻む

 

丞相が死ねば もっとも好都合なのは皇帝タファンなのに

なぜこうも犯人捜しに躍起になるのか…!

タファンの思惑を推察し 卑怯だと言い切るスンニャン

視線を合わせぬまま タファンは 勘違いするな!と言うにとどまった

 

投獄されたワン・ユは あくまでも自分ではないと主張する

復位を条件に手を組みながら 殺すはずがないと…!

しかしタンギセは 真相がどうであれ 原因はお前だと怒鳴る

 

『丞相も気の毒なお方だ 明らかに犯人は他にいるのに

今頃 真犯人が 丞相をあざ笑っているだろう!』

 

私怨に駆られて真犯人を捜さないタンギセは

所詮 父親を超えられない器だと言い放つワン・ユ!

 

今にも斬りかかろうとするタンギセを止めたのは タナシルリだった

そしてワン・ユに 力を貸してほしいと頼む

皇后である妹が命じれば タンギセは従うしかない

タナシルリは ワン・ユを父のもとへと連れて行く

 

丞相ヨンチョルは 意識が戻らないまま眠っている

当初の計画通り 丞相が死んだと公表するよう指示するワン・ユ

そこで動き出す犯人に 味方を装い接近するというのだ

 

スンニャンは 酒と毒をすり替えられるのはペガンしかいないという

すぐに追い詰めるのではなく うまく利用するというワン・ユ

そして 祈祷を欠かさない皇太后に会うため 仏堂へ…!

 

ワン・ユは 自分が怪文書の黒幕であることを告白する

復位を条件に 丞相と手を組んだが もっと得策な方がいることを悟ったと…

 

次にワン・ユが会うべきは 将軍パン・ジンであった

パン・ジンは 丞相ヨンチョルと共に征服戦争を行った人物である

丞相の忠実な臣下であり 丞相に次ぐ勢力を持っていた

 

女官として働いたスンニャンが 将軍や大臣 長官らの特徴を話す

丞相が死んで 誰がどう動くか… 急いで探らねばならない

 

ワン・ユは 皇太后と共に 将軍パン・ジンと会う

そして皇太后が 次期丞相になってほしいと 口火を切った…!

 

一方 スンニャンは ワン・ユに代わり 皇后タナシルリに会う

ワン・ユとの待ち合わせ場所で 心をときめかせ待つタナシルリだが

現れたスンニャンの顔には 見覚えがあった

 

あの頃のスンニャンは 会いたい人がいるから宮外に出たいと言っていた

その相手こそ ワン・ユなのだと察し

片想いとは実に気の毒だ… とほくそ笑むタナシルリ

自分こそがワン・ユに愛されている そう思い込んでいるのだ

そんな“妄想”など無視し スンニャンは ワン・ユからの伝言を伝える

 

“将軍パン・ジンと チュ・グクチョンが手を組み 反乱を画策!

すぐにも兵を動かせるよう タンギセ将軍は待機を” と…!

 

皇太后は まったく正反対の理由で パン将軍に迫る

守備隊を動かそうとするタンギセ将軍を 阻止できるかと…!

 

『丞相の私兵は多勢だと聞いています 将軍の私兵だけでは不足でしょう

チュ・グクチョンと 行動を共にしてください』

 

タンギセは ワン・ユの報告を鵜呑みにするつもりはない

しかし パン将軍に尾行をつけたところ チュ・グクチョンと会っていた…!

犬猿の仲である2人が会うなど 通常であれば考えられないのだ

 

やがて皇后殿から 1台の輿が出発する

タンギセが 幸いにも意識が戻った父親を 屋敷に連れ帰ると言うが

皇太后は これを呼び止め 是非とも顔を見たいと言い出す

輿に付き添う兵が 一斉に剣を抜いた…!

断固として輿の中を見せようとしないタンギセに 皇太后は丞相の死を確信し

チャン・スニョンに すぐにもパン将軍に伝えよと命じていく

 

もう ワン・ユが何をしなくても 皇太后が 自ら動いてくれるのだった

 

その夜 ワン・ユと側近たちは 久々に酒宴を開く

酒と毒薬が入れ代わり 丞相が亡くなったことは幸運といえる

丞相が もし助かったとしても 或いは皇太后との画策が成功しても

いずれにしても 復位は達せられることになるのだ

 

ワン・ユは 高麗(コリョ)に戻ったら王妃になってほしいと言い

スンニャンの前に 髪飾りを差し出した

もし承諾してくれるなら 是非とも髪飾りをつけてほしいと…

 

部屋に戻ったスンニャンは 受け取った髪飾りを眺め喜びに沸く

しかし… なぜかタファンのことが頭をよぎる

亡き父を死に追いやった 憎きタファンなのに…

過ごした日々の中のタファンは スンニャンの心に鮮明な記憶として残っている

 

宮廷内で起きる不穏な動きに たまらなくなったペガンが 皇帝に謁見する

確かに丞相を殺したのは自分なのに このままでは手柄を横取りにされると…!

 

皇太后が パン将軍に丞相の一族討伐を命じたなら

いつの間にか 手柄はパン将軍のものになってしまうのだ

 

『丞相になるべきは 私ではありませんか!』

 

タファンは 憂いていた

スンニャンの存在が遠くなってしまったこともそうだが

たとえ丞相が死んでも 皇帝の自分は無視され

今まさに 皇太后が政治を行っていると…!

 

翌朝

 

ワン・ユの前に現れたスンニャンは 髪飾りをつけていなかった

王妃になることを承諾するなら 髪飾りをつけるはずだったのだが…

 

スンニャンは 何事もなかったように挨拶し 皇后様にお会いするという

ワン・ユは 問いただすことも出来ず そうか… と笑顔を見せた

 

ペガンとタルタルは 皇太后に会い 丞相を殺したのは自分たちだという

つまり 丞相になるべきはパン将軍ではないと訴えた…!

やはりそうだったかと! 皇太后は怒りをあらわにする

 

丞相の座欲しさに 皇帝をそそのかし 今回の策を巡らせたか…!

何事も 皇太后の自分に相談していた皇帝が

独断でこんな大それたことをするように 裏で操ったのかと…!!!

 

意気消沈して皇太后殿を出る2人

丞相に仕えながら 皇帝側についたが それは間違いだったかもしれない

せっかく丞相を殺しても 皇太后が取って代わるだけであり

皇帝は どちらにしろ操り人形のままなのだと…!

 

そんな2人に近づき 機会を与えようというワン・ユ

復位を条件に 丞相に近づいたが 元々皇太后の味方だと言われ困惑する2人

しかしそれが本当なら まだ道は開けるかもしれないのだ

 

ペガンとタルタルを取り込んで戻ると スンニャンが待っていた

その髪には あの髪飾りが…!

 

その夜 スンニャンの部屋を訪れるワン・ユ

 

王妃にしたいと思うほど 心から愛するスンニャンだが

その生い立ちも どう生きて来たのかも ワン・ユは詳しく知らなかった

なぜ男のフリをしなければならなかったのか… 初めて聞く

 

『15年前… 貢女の母娘を逃がしたことを 覚えていますか?』

 

それは ワン・ユの記憶にも 鮮明に残る出来事であった

世子だった少年の日 貢女として捕えられた母娘を 牢から逃がした

 

※貢女:高麗(コリョ)が元への貢物とした女性

 

しかし 逃がしたことにより 母親が殺されてしまったのだ

浅はかな正義感で逃がしたことにより 捕えられた多くの民が殺された

ワン・ユはずっと そのことを悔やんでいたのだった

 

その行いで 世子としても窮地に陥ったが

廃位された今でも 真の意味で民を救うとはどういうことかと考える

おそらく 娘の方も殺されたのだろうと… 今さらながらに涙するワン・ユ

 

『死んではいません 王様! その娘こそ私なのです…!』

 

あの時救ってもらったからこそ こうして今も生きている

悲しい記憶も確かにあるが 一度も恨んだことはないというスンニャン

思わぬ運命の交わりに 2人は あらためて縁を感じ合う

そして翌朝 スンニャンは ワン・ユの腕の中で目覚めるのだった

 

一方 皇后タナシルリは

 

皇帝と皇太后の前で 父である丞相の回復ぶりを報告する

無論 それを鵜呑みにする2人ではない

あの日 息子たちに守られて出て行った輿の行列は

丞相の遺体を乗せた棺だったのだと 皇太后は 今でも信じて疑わない

皇帝タファンは ならばいつ参内できるかと問う

 

決起は今夜

 

今夜を過ぎさえすれば 真の意味の皇帝になれると

タファンは 目を輝かせるが…

皇太后は そんな皇帝を にこやかに見つめながら心で否定する

 

丞相に押さえつけられ 飾り物として生きた年月

じっと耐えて生きてきたのは タファンだけではない

皇太后もまた 今こそ天下を自分のものに出来ると…! そう思っているのだ

 

皇太后殿から出できたタナシルリの前に ワン・ユの一行が現れる

すれ違いざま (今夜亥の刻に…) とつぶやくタナシルリ

今もまだワン・ユの協力を信じ 今夜が過ぎれば…と思っているのだ

 

ヨンチョルの屋敷では

 

パン将軍に阻まれ 守備隊が動かせない事態に タンギセが苦悩していた

目の前には 父ヨンチョルの棺がある

相談し 指示を仰ぎたくとも ヨンチョルは棺の中だ

 

表向きは ワン・ユもペガンも 丞相側の人間である

遅れて駆け付けたペガンは 親衛隊を率いて来ていた

よくぞ来てくれた! と涙ぐむタンギセ

 

ヨンチョルの棺の前で 守り切れなかった不忠を詫びるペガン

丞相を死に追いやった犯人を捜索すべく この場にいるワン・ユ

そしてタンギセとタプジャヘ兄弟の 無言の思惑が交錯する…!

 

一方 スンニャンは

 

皇后殿にお茶を運ぶ ソ尚宮とすれ違い 嗅いだことのある香りに気づく

この香りは甘豆湯… 丞相が好んで飲む茶の香りだと…!!!

 

イ・ホンダンによれば 皇后への甘豆湯は ソ尚宮自ら煎じるという

そこへ居合わせたトクマンが 妙な話をする

皇后様は 豆を食すとじんましんが出るというのだ…!

 

甘豆湯の効能は“解毒作用”である

丞相ヨンチョルは 普段から暗殺を警戒し 甘豆湯を飲んでいたのだ

皇后殿で 甘豆湯が出されるということは…

この矛盾に トクマンもハッとする!

 

丞相ヨンチョルは あの日 意識を取り戻したのだ

 

皇太后が推察した通りではなかったが 棺を運ばせたのは事実

しかしそれは空の棺であり ヨンチョルは 皇后殿にとどまっていた…!

 

スンニャンは この事実を 一刻も早くワン・ユに伝えようとする

その行く手を阻んだのは 皇帝タファンだった

丞相は生きている! すぐに皇后殿へ!

それだけを告げ 先を急ぐスンニャン!!!

 

タルタルが 仲間同士 秘密裏に連絡が取れるよう 合図を決めていた

タンギセにすべてが知れたら青い帯

間者を見つけた時には黄色い帯

そして最も深刻な事態を知らせる白い帯

矢文に変わって 帯の色で連絡し合うのだ

スンニャンは 白い帯を矢に結び それを背負って馬を駆る…!!!

 

一方 タファンは

 

まさかとは思いつつ 皇后殿へ向かっていた

仰天したソ尚宮が 声を震わせ 皇帝のお越しを告げる!

 

父ヨンチョルが隠れる時を稼ごうと

タナシルリは 寝所を飛び出し タファンを出迎える

有無を言わさず 中へ入るタファン!!!

泊まる気のないタファンと 引き止める気のないタナシルリ

タファンは 卓上の茶器の中身が 確かに甘豆湯であると確認し立ち去る

 

ヨンチョルの屋敷では

 

兵を潜ませ “逆賊”を待ち構えるタンギセ!

そしてワン・ユたちは 今こそ丞相の一族を滅ぼそうと画策していた…!

両者が睨み合うその中に スンニャンが矢を射る!!!

 

白い布を確認したワン・ユと側近たちが凍りついた

考え得る最悪の事態とは… まさにそれしかない!

 

(ヨンチョルが… 生きている?!!!)

 

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大王の夢~王たちの戦争~ 第52話 太宗武烈王

2017-09-25 07:00:00 | 大王の夢~王たちの戦争~ あらすじ

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 第52話 太宗武烈王 

 

花郎徒(ファランド)は ずっと新羅(シルラ)の柱となり

数々の宰相や将帥を輩出しながら この国と王室を支えてきた

キム・ユシンは 上仙(サンソン)として

どうしても チュンチュの考えに賛同できなかった

 

※花郎徒(ファランド):花郎(ファラン)に仕える貴人の子弟

※上仙(サンソン):風月主(プンウォルチュ)を務めた花郎(ファラン)

 

いずれは王となる摂政が ここまで親唐派を推してくるのであれば

まるで花郎徒(ファランド)が 唐に仕える臣下に成り下がっていくと…!

 

あれほどチュンチュに協力をと願ったのに…

弟フムスンは 花郎徒(ファランド)の支援なしに

和白(ファベク)会議で 閼川(アルチョン)に勝つことが出来ないと訴える

ユシンは 政争を語る弟を ギロリと睨み付けた!

 

※和白(ファベク)会議:新羅(シルラ)の貴族会議

 

何も 和白(ファベク)会議で閼川(アルチョン)に勝とうとは思っていない

王の一存で 自分が摂政になることを拒んだだけのチュンチュであった

 

チュンチュは 久しぶりに再会できた喜びで 酒を酌み交わしたかったが

ユシンは すぐにも辺境に戻ると言い 頑なに心を開こうとしない

 

三韓一統を成すために 唐の協力を得ることが なぜいけないのか

大業を成すためなら どんな手段を選択しようと構わないのではないか

この心に誇りを失わない限りは 目先の屈辱など問題ではないというチュンチュ

 

※三韓一統:新羅(シルラ)高句麗(コグリョ)百済(ペクチェ)の三国統一

 

ユシンは それには答えず 金官伽耶はなぜ滅びたか?と聞く

その昔 新羅(シルラ)に従っていけば 国が潤うと考えた者たちがいた

今のチュンチュと同じように 心まで売るわけではないと言いつつ

その者たちは やがて新羅(シルラ)の貴族になって

伽耶の民は亡国の憂き目に遭い 辺境に生き 今も差別されている

 

伽耶王室の子孫であるユシンは 新羅(シルラ)人として生きながらも

心のどこかで 伽耶の血を意識することがあるのだ

 

共に大業を成そうと誓った少年時代

あの日 ここまで考えが対立し 訣別するなどとは思いもしなかった

 

そんな2人の諍いを 閼川(アルチョン)を推す者たちは

今こそ好機だとほくそ笑み 閼川(アルチョン)もまた ユシンに会う

自分が摂政になったら ユシンを上大等(サンデドゥン)に推挙し

親唐派で溢れた朝廷を刷新したいと 抱負を語っていく

 

※上大等(サンデドゥン):新羅(シルラ)の高級貴族階層の最高官職

 

しかしユシンは 閼川(アルチョン)を勝たせたくてしたことではなく

ましてや 自分が朝廷に出仕するなど 考えたこともなかった

 

今日はチュンチュと決別したが 2人の大義が違ったとは考えていない

大義を成すため 唐の協力を得ようとすることが許せないのだ

閼川(アルチョン)に対してもそうだと言い切るユシン!

親唐派を排除しようとして 高句麗(コグリョ)に協力を求めるなら

それもまた 決して許すことは出来ないと…!

 

徐羅伐(ソラボル)を去ろうとするユシンを ボムミンが引き止め

責めるべきは 唐に太平頌を届けた自分であり 父とは和解すべきだと訴える

 

※太平頌:唐の高宗の治世を称える詩

 

しかしユシンは 三韓一統を成すべく唐と同盟を結んだことは

信義に背く行為だとして 決して譲ることはない

そしてチュンチュも 情に流され信念を曲げることは望まないはずだと…!

 

大業を掲げて心をひとつにする2人が まさかこんな形で決別するとは

夫と兄が 親唐か反唐かで こうも対立するものかと嘆くムニ

妻の嘆きを受け 今一度話し合おうと チュンチュは辺境へ向かう

 

まだ自分を説得しようというのか

閼川(アルチョン)との間に密約があるか確認しに来たのか

ユシンは 和白(ファベク)会議を前に 辺境に来たチュンチュを訝しむ

 

チュンチュはただ 2人の間の誤解を解きたい一心であった

共に手を取り 大業を成そうと…!

 

鉄騎兵を有する高句麗(コグリョ)軍と 精鋭揃いの百済(ペクチェ)軍

両国を制して三韓を統一するためには 唐軍の支援がなければ無理だと

チュンチュは その考えを曲げることが出来ない

 

ユシンが いかに猛将だとしても 永遠に戦い続けることは不可能なのだ

ならば唐軍を盾に 大業を成すことの どこが間違っているのか!

 

しかしユシンは 自分との信義より 唐との信義を重んじられたようで

もはや チュンチュを信頼することが出来なくなっているのだ

 

誤解を解こうと訪れた辺境の地で 2人は さらに溝を深めてしまう…!

 

一方 閼川(アルチョン)は

高句麗(コグリョ)の ヨン・ゲソムンから届いた親書を読んでいた

是非とも摂政になり 両国が互いに親唐派を始末すべく動こうという内容である

 

この親書への返信として 密書を運ぶ密偵が捕えられた

閼川(アルチョン)は ヨン・ゲソムンとの間に密約を交わそうとしたのだ

 

和白(ファベク)会議の当日

 

早朝より チュンチュは 真智(チンジ)王の墓参りに訪れていた

真智(チンジ)王は キム・チュンチュの祖父であり

暴君として汚名を着せられ 廃位となっている

もし チュンチュが摂政になり いずれ王位に就けば

亡き祖父の 無念を晴らすことが出来るのだが…

 

しかしチュンチュは 身内の無念を晴らすことより

新羅(シルラ)再興と 三韓一統を成すために生きると誓う

そうすることこそが 民を救済すべく生きた亡き祖父の目指す道だったと…

 

(おじい様 私が王座を欲するあまり不義になり

三韓一統の大義が揺るがぬよう 見守っていてください)

 

会議の場に 遅れて現れたチュンチュは 決議に参加しないと宣言する

それはつまり 摂政になる資格を放棄することになる

そして 摂政になる道は捨てても 新羅(シルラ)再興の改革は

決して諦めないと言い放った…!

 

『この場に集った貴族の方々にお願いする!

今日のこの和白(ファベク)会議を どうか最後としてほしい

貴族が王座に挑む和白(ファベク)会議は 廃止されるべきである!』

 

すべての貴族が既得権を放棄し 厳しい王権のもとに団結してこそ

新羅(シルラ)の再興は果たされると…!

 

同じ時 ボムミンは 花郎徒(ファランド)を率い 王宮を目指す!

そして侍衛府(シウィブ)の武装解除を行い 大王陛下の護衛についた

 

和白(ファベク)会議の場には キム・ユシンが兵を率いて現れ

閼川(アルチョン)を摂政とする決議に 異議を唱える…!

摂政と認められぬ者には 断じて従えないと!!!

 

閼川(アルチョン)の前に進み出て 威勢をはるサジンは

ユシンが揮った剣で 一瞬のうちに斬り捨てられた!

 

『私は確かに警告した!

高句麗(コグリョ)と内通するなら 決して許してはおかぬと!

なぜ高句麗(コグリョ)に内通する者が 摂政の座に就くのだ!!!』

 

目の前に示された密書を見て 貴族たちも驚愕する

 

チュンチュは 三韓一統のために唐と手を結ぶと言って譲らず

閼川(アルチョン)もまた 親唐派一掃のため

高句麗(コグリョ)と結託し 唐に攻め入るというのだ…!

 

『閼川(アルチョン)公! 摂政の座に目が眩んだのか!!!』

『うるさい! 摂政に楯突く反逆者を捕えよーーーっ!!!』

 

この騒ぎを知らず チュンチュは 清々しい思いに浸っていた

一時は 摂政の座に執着したが ユシンの心を失っては意味が無い

大業を成すなら やはりユシンと共にありたいと思うチュンチュだった

 

閼川(アルチョン)によって 羅唐同盟が崩れるとしても

唐と和親を結ぶことは 止められない時代の流れだというチュンチュ

 

そんなチュンチュのもとへ ユシンから呼び出しがかかる

 

再び 和白(ファベク)会議の場へ行くと

落ち着きを取り戻した閼川(アルチョン)が 後悔の涙に暮れている

ひとえに国と民を思い あのスクルチョンと対峙してきたというのに

摂政から王座へと挑む権力欲に 負けてしまったのだ

 

この事実が すべての貴族に知れ渡れば 国は根幹から揺らいでいく!

 

この事態を打開できるのは もはやチュンチュしかいないと

閼川(アルチョン)が自ら願い 摂政の座に就いてくれと言い出す

 

少し前まで 清々しさの中にいたチュンチュである

その意思が固いものであることは 誰もが承知していた

 

臣僚らが 固唾を飲んで見守る中

閼川(アルチョン)が チュンチュの手を取り 衷情を尽くすと明言し

ユシンもまた この難局を打開する道は他にないという

 

キム・ユシンは 羅唐同盟を受け入れるつもりはない

しかし チュンチュを摂政の座に推挙するからには

臣下となり チュンチュに従うと約束し チュンチュの前にひざまずく…!

これこそ ユシンが 武将として生きる証明であった

 

 

西暦654年

真徳(チンドク)女王が崩御し キム・チュンチュが即位し

新羅(シルラ)第29第王 太宗武烈王となる

「三国史記」によれば 貴族らが閼川(アルチョン)を摂政に推挙し

閼川(アルチョン)がチュンチュを推挙したとある

これまで 聖骨(ソンゴル)のみが受け継いできた玉座を

真骨(チンゴル)のキム・チュンチュが 初めて受け継いだ

これはまさに 新しき世の幕開けと言えるだろう

 

※聖骨(ソンゴル):父母共に王族に属する者

※真骨(チンゴル):父母のどちらかが王族に属する者

 

羅唐同盟を前面に押し出すチュンチュの即位は

高句麗(コグリョ)と百済(ペクチェ)を緊張させていく

 

百済(ペクチェ)のウィジャ王は これで新羅(シルラ)の命運も尽きたという

そして一刻も早く 高句麗(コグリョ)のヨン・ゲソムンに会って同盟を結び

新羅(シルラ)に攻め入ろうという

 

これに対し 長男プヨ・ユンが 今は戦争を控えるべきだと進言する

長きに渡る戦乱に 民心が揺らいでいると…!

すでに太子の座を廃されているユンだが その信念は変わっていない

ウィジャ王は そんな長男が大いに不満であった

 

高句麗(コグリョ)では

 

ヨン・ゲソムンが怒り心頭になり すぐにも新羅(シルラ)に鉄騎兵を送り

チュンチュを懲らしめると息巻いている!

 

太宗武烈王は

 

クムガンを上大等(サンデドゥン)に任命し 国政を託す

しかしクムガンは 任命に感謝しながらも すぐに受け入れることが出来ない

一時は 閼川(アルチョン)を摂政に指名した責任を感じていたのだ

 

太宗武烈王は 朝廷の和合を成すため

過去の党派を問わず 優秀な人材を登用すると明言した

クムガンは 恐れ多くも 粛々と任命を受けるのだった

 

ここでボムミンが

 

北の辺境に 高句麗(コグリョ)軍が侵攻していると報告する

高句麗(コグリョ)は 百済(ペクチェ)や靺鞨と結託していた

 

キム・ユシンの鉄騎兵を!と進言するボムミンだが

それでは 百済(ペクチェ)との国境が守れない

鉄騎兵には鉄騎兵をという参謀カンスの考えにも 武烈王は首を横に振る

唐に国書をしたため 高句麗(コグリョ)を攻撃させるというのだ

 

『辺境を守る兵が 王命なしに動けば 大逆罪を問う!!!』

 

太宗武烈王となったキム・チュンチュは 絶対的な権威を見せる

辺境に留め置かれた兄ユシンを思い 憤慨するフムスン!

一体 誰のおかげで即位できたのかと…!

 

何の功労もなく 罪を犯したクムガンが上大等(サンデドゥン)になり

なぜ兄ユシンが冷遇され 辺境を守らねばならないのかと息巻く

 

キム・ユシンは 国境付近で 時折ケベクと会っていた

時には酒を酌み交わし 朝まで語らい 時には碁盤を挟み対局した

しかし今夜 こうして過ごすのも最後になるだろうというユシン

次に会う場所は おそらく戦場であろうと…

 

ウィジャ王と善徳(ソンドク)女王は 幾度となく同盟を結ぼうとした

しかし様々な陰謀と思惑が絡み合い とうとう実現できずに終わる

もし両国の同盟が実現していれば…

ケベクとユシンは味方となって 唐に攻め入っていたであろう

 

互いの度量を認め合い こうして酒を酌み交わす僚友であろうと

国と国とが対立したなら 生死を分ける戦いを繰り広げることとなる

それが 武将として生きる者の運命(さだめ)なのだ

 

キム・ユシンは 決意を秘め 太宗武烈王に謁見し

百済(ペクチェ)侵攻の先鋒将にと願い出る

 

同じ大義を掲げていた少年時代とは違う

一国の王と臣下となった2人は 真剣な表情で睨み合うのだった

 

『キム・ユシン!!! なぜ王命に背くのだ!

お前がどうしても従わぬというのなら!!

この場でお前を斬首し 王としての威厳を示してやる!!!』

 

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第19話 償えない罪

2017-09-20 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
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 第19話 償えない罪 

 

すぐにもその者を下ろせ!と命ずる皇帝タファン

しかしワン・ユは たとえ剣を突き付けられても応じる気はない

この者はもう女官ではないと…!

丞相が 自分の部下にせよと命じたのだと…!!

 

丞相に勝てる自信のない皇帝が 何の権限で命令を?

この国では 皇帝より丞相の方が格上では? とでも言うように

どけ!!!とコルタたちを怒鳴りつけ スンニャンを背負って出て行く

 

いくらコルタが止めても 怒りに任せ 丞相に掛け合うと息巻くタファン!

しかし 向かう途中で丞相に出くわすと その怒りも引っ込めるしかない

愛する者を 救うことも守ることも出来ず 悔しさに涙がこぼれるのだった

 

スンニャンは ワン・ユのもとで手厚く看護されている

しかし まだ目覚めぬと聞き 心配でたまらないタファン

真夜中の大明殿へ ペガンとタルタルを呼びつけ

なぜ丞相とワン・ユが結びついたのかを探れと命ずる

 

※大明殿:元の皇居の主殿

 

戻る途中 陛下は眼光に気迫がみなぎっていたというペガン

どうせスンニャンのせいだというタルタル

一国の皇帝が 女官ひとりのために変わるなど… と首を傾げるペガン

 

皇帝の変化などに興味なく タルタルは 命じられるまでもなく

丞相とワン・ユの間に 密約が交わされたのは間違いないと読む…!

 

皇后殿に 皇太后の姿があった

タンギセ将軍が陛下を危険に晒した! と訴える皇太后

皇后タナシルリは なぜ皇太后が怒っているのか理解できない

父と兄こそが この国を動かしているのであり 皇帝は飾りに過ぎないと

 

『是非 息子を産んでみることです!

将来 その子が皇帝になり タンギセ将軍に脅されたらどうしますか?』

 

兄は 決してそんなことはしないというタナシルリ

甘い考えの皇后を鼻で笑い タンギセ将軍は丞相より残忍になると…!

権力の前では たとえ肉親でも殺し合うものだという皇太后

 

そこで フッと笑みを浮かべ 懐妊の見込みがない方に何を言っても

耳に入らないのは仕方がないと皮肉を言い放つ…!

 

『まずは 懐妊してから 私の話に耳を傾けても 遅くはありません』

 

パク・ブルファが ワン・ユに負けぬほどスンニャンを気にかけている

スンニャンの父キ・ジャオと 最期まで一緒にいたブルファであった

 

起き上がれるまでに快復したスンニャンは

ブルファに 着替えと片箭を!と願う

女官ではなくなった今 再び男姿になり 王様に仕えたいのだと…!

 

※片箭:スンニャンが使う最強の矢

 

しかし 今はスンニャンを女として愛する王様が 許すはずがないと

そう言いつつ 女として王様の側でじっとしているスンニャンも想像できない

ブルファは苦笑しつつ スンニャンの願いを聞くことにした

 

その頃ワン・ユは シヌたちを従えて市場にいた

その動きを じっと監視するタルタルと部下たち

 

尾行しながら 寄った先の店主に聞くと

ワン・ユは 麻酔液が作れる毒物と 西域の酒を購入していた

一体 誰に何の目的で飲ませるというのか…

 

その後 丞相ヨンチョルの屋敷に ワン・ユの姿があった

敵が丞相に望むものは?との問いに ヨンチョルは“死”と答える

 

『では 死んでいただきます』

 

丞相に向かって死ねとは…! 平然と言ってのけるワン・ユに

同席する2人の息子は激怒する!

そんな息子らを無視し ワン・ユの秘策に ほほう…と笑みを浮かべる丞相

 

これはまさに“混水摸魚”

丞相が死んだとなれば 周囲に混乱が生じ 二手に分かれていくだろう

つまり 忠誠心を示す者とそうではない者に…!

 

※混水摸魚:三十六計のひとつ 敵の内部を混乱させ行動を誤らせたりする

 

玉と石が見分けられるのかと 目を輝かせる丞相

しかし2人の息子は あまりに危険だと反対する

ワン・ユは タンギセに西域の酒を差し出した

それを飲み干すと タンギセはまもなく意識を失い 仮死状態になった…!!!

 

半日後

 

すっかり意識を取り戻したタンギセが 父の前に…!

自ら ワン・ユの考案した酒を飲んではみたものの

これは嫉妬ではなく あの者は信用できないと進言するタンギセ!

ならば ワン・ユに勝る策を出せ!というヨンチョル

嫉妬ではないと言いつつ タンギセは ワン・ユの策に感心する父に

言い知れない感情を どうすることも出来なかった

 

タルタルと将軍ペガンは ワン・ユの策に気づき 皇帝のもとへ!

 

その麻酔薬入りの酒を 猛毒にすり替えれば… と言い出すタファン

昏睡状態ではなく 本当に丞相が死んだなら 罰せられるのはワン・ユ!

両者を葬る絶好の機会だと言い 2人に密命として言い渡すのだった

 

今やスンニャンは 女官ではなく ワン・ユの側近だった

幸せそうに笑い合いながら歩いて行く姿を 遠くから見つめるしかない

それでも今は 歩けるまでに快復したことを喜ぶべきなのだと

自分に言い聞かせるタファンであった

 

ワン・ユは スンニャンを誘って 夜の市場に出かけ

高麗(コリョ)の特産品を売る店に立ち寄る

楽しいひと時を過ごしたスンニャンは 土産を持って女官の部屋を訪ねる

 

ヨンファが 陛下の世話係になり

スンニャンに代わり イ・ホンダンがノ尚宮の世話をしている

聞けば 最近の皇帝は 酒浸りなのだという

するとノ尚宮が 血書の在りかを知っていると口走る

その話はダメだと ホンダンが止めても

ノ尚宮は “丸坊主が持っている”と…!

 

『丸坊主は 私に惚れていたの 宦官なのにね』

『宦官… ですか? もしかして… チョクホという名前の?』

『なぜ知ってるの?』

 

高麗(コリョ)村では

 

村長マクセンが湯浴みをしている

その頭は丸坊主で 外の気配に慌ててカツラをつける…!

気配の主は ヨム・ビョンスだった

扉を開け ビョンスを引き込み 長槍を突き付けるマクセン!

 

するとその時 マクセンの顔に髭がないことを指摘するビョンス

髭を剃ったらダメなのか!と怒鳴るマクセン

2人は 互いを怪しみながらも追及することはない

追及することで 自らの正体まで明かすことになるのは困るのだ

 

しばらく村を離れると言いに来たビョンス

マクセンは ビョンスが何をしようが 興味はないと言い放つ

 

その夜 宮殿では

 

女官部屋から戻るスンニャンの前に 皇帝タファンが現れる…!

自らの想いを伝えようと 力づくで抱きよせるが

決して思い通りにはならないスンニャン

 

『私はもう 女官ではありません』

 

タファンは スンニャンの心には 確かに自分の存在もあったはずだと

なぜこんなにも 冷たくするのかと訴える…!

ここで初めて キ・ジャオの死について 陛下のせいだと責めるスンニャン

貢女であったため 娘だと名乗ることは出来なかったが

父親を殺された恨みは 常に心の中にあったと…!

 

※貢女:高麗(コリョ)が元への貢ぎ物とした女性

 

『それなら殺せ 殺せばいい!!!』

『この国で陛下を殺せば… ここで暮らす高麗(コリョ)の者らが殺される!』

 

今さらながら スンニャンは 亡き父の死の間際を思い出す

タファンが 嘘の証言をしたことで 無念に死んでいった父キ・ジャオ

たとえそれが タファンの生きる術だったとしても 許すことは出来ない!

 

償いたいというなら どうか自分を忘れてほしいというスンニャン

タファンは これ以上引き止めることも出来ず 涙にくれる

 

ペガンとタルタルは 口実を作って 丞相の執務室に忍び込み

隠し金庫に保管している 麻酔薬入りの酒を 猛毒にすり替えた

その直後 丞相が戻り 宮中にゲルを建てろと命じる!

 

※ゲル:モンゴル人の組み立て式テント

 

それは“非常事態宣言”を意味する命令だった

皇帝と大臣 そして各地方の長官を召集せよというヨンチョル

また その場に ワン・ユも呼ぶと言い出す…!

 

今のヨンチョルにとって ワン・ユもまた疑いの対象である

側近として信頼しつつ 決して油断はしない

2人の息子は ワン・ユすら疑われていると思うと 心が晴れる思いだった

 

この事態を知った皇太后は すぐに父親を止めろと 皇后に命ずる

先の皇帝は ゲルが建てられた翌日に命を落としたと…!

しかしタナシルリは なぜ騒ぎ立てるのかと反論する

それではまるで 怪文書の黒幕が 陛下か皇太后のようだと

 

さらにヨンチョルは 皇太后を幽閉した

 

どんなに抗おうと 今の丞相ヨンチョルに対抗できる者はいない

皇太后が どんなに皇室の権威を訴えようが

丞相は ただ宮殿を守るためだけに その権力を揮っているわけではない

隙あらば この元に攻め入ろうとする周辺国から

この国を守っているのは 誰あろう自分なのだと

自分無しで 皇太后と皇帝に何が出来るのかと…!

そうした絶対的自負が ヨンチョルにはあるのだ

 

大臣と長官たち そしてワン・ユが召集され 最後に皇帝が現れる

タファンは この国の皇帝でありながら

丞相に促されなければ 勝手に玉座へも座れない

 

やがて宴の料理が運ばれ 丞相の席には“猛毒入りの酒”が…!

盃は2つ用意され 1つは毒味係が飲み干した

ここで毒味係が死んだら…! と慌てるペガンに

タルタルが 毒が効くには時間がかかると耳打ちする

 

同じく盃を飲み干したヨンチョルは 剣舞を披露すると言い出す

無論 最後まで舞えるとは思っていない

この“麻酔薬入りの酒”を飲んだからにはと…

 

宴席を後にした毒味係の女は 戻る途中で吐血し倒れた

居合わせたスンニャンが これは毒によるものだと気づく!

 

同じ時 ヨンチョルもまた吐血して倒れた…!

驚いて駆け寄ったタンギセが 父の異変に気づく!

自分が試した時とは 明らかに違う様子なのだ…!!!

 

皇帝タファンと ペガンの視線が 一瞬だけ交わり成功を確信する

ワン・ユは 何が起きたのか分からないまま茫然と立ち尽くす!

 

タファンは ワン・ユを睨み付けた

そして心の中で 次はお前だ…! と叫ぶのだった

 

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未来の選択 第8話 幽霊屋敷のロマンス

2017-09-15 07:00:00 | 未来の選択 あらすじ

“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

1話~5話はこちらで公開しています

6話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

 未来の選択 第8話 幽霊屋敷のロマンス 

 

『では… 立場が変わったとしたら? どうします?

もし僕が有名人だとか もしかして… YBSのオーナーだとしたら?』

 

キム・シンは 冗談にも程があると失笑し

だとしたら 土下座でもしましょうか?という態度に出る

一介のカメラマンには威嚇し オーナーには土下座を?

 

パク・セジュの言い草に呆れ果て

妄想癖があるなら いいクリニックを紹介するというシン

セジュは引き下がらず “落ち目”になったと認めず

スター気取りも 十分に妄想癖だと言い放った

 

いずれはYBSを担う後継者のセジュ

頑固な祖母から 全社員を守ろうという考えは

現場で働いてみて 少しずつ変化しているようだ

そして もうカメラマンとして身分を隠すことをやめ

復帰を早めようと 秘書に連絡するのだった

 

帰宅の途中 シンの中に まさか…と不安がよぎる

もし あれがパク・セジュの妄想ではなく真実だったら?

 

そんなシンを待ち伏せたかのように “未来のミレ”が現れる

元々の事の起こりは “未来のミレ”の嘘から始まった

すべてはミレの 計算高い画策だと主張され 敢然と否定するシン

そんな嘘を画策できるほど ミレは まだすれていないと…!

 

“未来のミレ”は 少しだけ傷ついた

同一人物だと 今はシンに明かせないが

もう自分は すれてしまったのだろうかと…

 

『人は変わります ミレだって… 幸せになりたいならミレには会わないで!』

 

翌朝 ミレは 通勤途中のセジュを待ち伏せた

ソ・ユギョンに あんまりだと責められ 直接謝ろうとするが

セジュは 寂しげな表情で挨拶し 通り過ぎていく

 

エレベーターに乗り合わせるシンとミレ

閉まりかけたところへ ユギョンが飛び込んでくる…!

何とも気まずい空気のまま扉が閉まった

 

2人が仲違いするのは ユギョンにとって最悪のパターンだ

シンを追いかけ すべては誤解だと説明するが…

どうやら シンは事情を察している様子で『仕返しなんだ』とつぶやく

 

この日は会議が行われ 視聴率アップのための企画について話し合う

作家ペ・ヒョナから 世の中にある“希望”を探すという企画が提示され

テーマは“家”に決定し それぞれが取材に走る…!

 

ナ・ジュヒョンは 再開発の立ち退き問題

ミレは 建設現場の作業員に聞き込み取材

そしてペ・ヒョナは 建築大賞に輝いた豪邸を取材することに

しかもその屋敷は YBS会長の自宅だと…!

 

一方“未来のミレ”は

YBS会長のお供で ゴルフにつき合っていた

 

するとそこへ ミレから連絡が入る

未来の建築について聞き出そうとするミレ

そんなことよりも! と ミレを説得したいが 聞く耳を持たない

ホテルの “未来のミレ”の部屋には 隠しカメラが仕掛けられ

YBS会長によって すべての会話が盗聴されていた

 

自分がナ・ミレなのに なぜ電話の相手に『ミレ!』と呼ぶのか…

秘書が 孫のセジュが働くパイロット班に 同姓同名の者がいると報告する

その見習い放送作家とセジュが いつも一緒にいるようだと…!

 

怒り狂ったミランダは すぐに“未来のミレ”を詰問し

同時に ナ・ミレの履歴書を取り寄せ セジュにも問いただす…!

 

『三流大学出身?! 30過ぎ?!! 見習い作家?!!!』

 

さらに怒り狂ったミランダは ゴルフを中断し ミレに会いに行く!

バス停でバスを待つミレは そうとも知らず…

 

突然現れたゴージャスなサングラスの夫人が バス乗り場を聞いてきた

ミレが 親切に乗り場を教えてやると その夫人が『ご両親は?』と聞く

それがミレに聞こえたのかどうか…

 

『バスが来ましたよ!!!』

 

ミランダは あっという間に 混み合うバスの中へ押し込められた!

『バス代がない!!!』と絶叫するミランダ!

ミレは 扉が閉まる寸前で自分のICカードをタッチ!!!

 

最強の親切だが ミランダにとっては災難でしかない

次のバス停で降りたミランダ! 側近の車が慌てて駆けつける…!

 

孫が好きになったという“三流年増女”

ミレは ミランダによって追い出されるかもしれないことも知らず

放送作家ペ・ヒョナに 手伝わせてほしいと懇願していた

 

企画を練り 取材し 撮影と構成 そしてナレーション!

ヒョナひとりでは回らないことも事実

そして32歳のミレが 一刻も早く一人前になりたいのも事実だった

是非ともナレーションを書きたいというミレ

 

猛反対するのは プロデューサーの兄ジュヒョン

行き詰った自分に “幽霊屋敷”の企画を提案したのはミレだというヒョナ

そして その企画を絶賛したのはジュヒョン自身だと…

妹に対して辛口すぎるジュヒョンを ヒョナが説得したのだ

 

ジュヒョンは 何も頭ごなしに妹を否定しているわけではない

こんな寒い季節の 幽霊屋敷の取材にと ダウンジャケットを買ってやる

つまりは 山の中にある幽霊屋敷の取材に OKを出したのだ

 

一方 キム・シンは

 

仕事そっちのけで ヨンゴングループについて 徹底的に調べていた

パク・セジュの履歴書と照らし合わせながら 不安要素を埋めようとする

 

グループの創業者はパク・ヨンゴン

その家系図を辿っていく… ヨンゴンの3人の息子

そしてさらに… と辿る途中で邪魔が入る

妹のひとり立ちについて ジュヒョンが相談に来たのだ

 

やがて “幽霊屋敷”の撮影についての会議が開かれる

夕方4時から翌朝6時まで 幽霊の撮影を試みるという

その“チーム”に選ばれたのは2人 ナ作家とキムアナ…!

つまり ミレとシンだ

 

デリケート?な幽霊を撮影するのに もちろん照明はいらない

出来るだけ少人数で 幽霊を刺激しないように!

ミレは 作家としての初仕事だからと やる気満々だが

素人の撮影なんて…! と反対するシン

 

しかしここで 意外にもミレの撮影を推すイ・ジェス

素人の撮影の方が 臨場感があるというのだ

 

そこへ パク・セジュが通りかかる

いくら素人の撮影がいいといっても 撮影技術を学ぶ必要がある

ジェスはセジュを呼び止め ミレに教えてほしいと頼んだ

 

『俺が教える!』と言いたいシンだが ジェスがそれを許さない

機械音痴のシンは スマホを使いこなすのに1か月もかかったと…!

 

公園のベンチで カメラの使い方を説明するセジュ

ミレはまず 先日のことを心から謝った

セジュは 自分が先走っただけだとつぶやく

 

イギョンから厳しく言われたことを思い出し

残酷な思わせぶりをせず セジュに期待させないで本心を語るミレ

でもセジュは どうしても納得できなかった

性格も横暴!口が悪くて自信過剰!

なのになぜ?! なぜキムアナが好きなのか…

 

ミレは セジュの知らないシンの一面を話す

それに… 未来を予言したあの“占い師”が シンは自分の未来の夫だと…

バカバカしくて それ以上聞く気にもなれない

セジュは 暗示にかかっただけだと一蹴し カメラの説明に話を戻す

 

それでもミレが なぜシンを好きかと話し始め セジュは苛立つ…!

誰かの“予言”で始まった愛なんて…! と

 

翌日 張り切って取材に出かけるミレ そしてシン

別の取材で セジュはユギョンと一緒のチームだが まったく態度が違う

完全に ミレへの気持ちをシャットダウンさせたセジュは

ユギョンに対しても 心を閉ざしたようだ

 

幽霊屋敷がある山中の村

 

周辺の聞き込みには イ・ジェスたちも同行している

懸命に村人らの証言を集めようとするミレは

焚火の中に足を突っ込み 火傷してしまう…!!!

 

そして夕方

 

約束の場所に 遅れて現れたミレは 足を引き摺っている

火傷したうえに くじいてしまったようだ

それでも 幽霊屋敷の取材を夜通しやり切って 幽霊を激写しないと

この企画自体が台無しになり ミレのひとり立ちもなくなってしまう

 

その頃 パク・セジュの取材チームは

 

ジュヒョンとヒョナが 頭を抱えている

貧しい家庭の家をリフォームし 感激する様子を取材するという企画だが

その家族が ここぞとばかりに礼服を着ているのだ

 

セジュに 説明して来いというジュヒョン

それを引き止めるユギョン!

御曹司のセジュが… サプライズの気遣いも出来ないセジュが

まさか 貧しく見えないからボロ服をお願いしますと ストレートに…!

 

案の定セジュは そのまま伝える気で それがなぜダメかも知らない

これは慈善事業じゃない 商業放送だから視聴率を稼がなきゃならないし

そもそもあの家族は 番組でリフォームしてくれることを条件に

貧しさを公表するという恥辱を無視し 自尊心を捨てて得を選んだのだと…!

 

あまりな言い方に ジュヒョンも 言い過ぎだと口を出す

 

ユギョンは セジュの“商売人”としての一面に失望し

この件は 自分が何とかすると言い出す

ボロ服に着替えさせたりせず なぜこの服を選んだのかとインタビューする

聞いてみると 両親の服は 結婚式に着た服だという

 

何を着てテレビに映ろうかと 家族で話し合ったものの

貧しい家庭では どれもこれもみすぼらしい服ばかり

唯一 豪華な衣装といえば 冠婚葬祭用の礼服しかないのだと…

 

そんな事情で着ていた場違いの服を ユギョンはトークで盛り上げた

セジュは なぜユギョンが怒ったのかが分かり 後悔の表情になる

 

幽霊屋敷では

 

ミレとシンが 互いに自分の恐怖心を隠しながら 取材を続けている

そこへ セジュからメールの着信が…

自分の気持ちはまだ確かめてないけれど セジュの考えも分かると

ミレは 理解を示す返信をした

 

取材が終わったユギョンは セジュを居酒屋に誘う

自分の間違いを 素直に謝罪するセジュ

人の心と視聴率の どちらかを選ぶのではなく

どちらも尊重する選択があることを ユギョンから教わったと

 

ミレに はっきり シンが好きだと言われたが

それでも諦めるつもりはないと話すセジュ

そして もう一度ユギョンに協力を求め ユギョンも快く引き受けた

 

暗闇の幽霊屋敷では

 

ウエディングドレスを着た女性の幽霊が 朝5時に出るという

シンが 屋敷を隈なく歩き回り 小さなライトを頼りに ミレが撮影していく

ぎこちない歩き方をするミレに気づき 立ち止まるシン

 

そこでようやく ミレの足から血が流れていることに気づく…!!!

 

取材をやめて病院へ!というシンだが ミレは続けると言って聞かない

32歳の崖っぷち このチャンスを棒に振れば いつ巡って来るか分からないと

 

傷の手当てをしてもらいながら ミレは 誤解だからと繰り返す

全部分かってるというシンの言葉に 心からホッとするミレだった

 

同じ時

 

セジュと別れたユギョンは 泥酔して“未来のミレ”に電話していた

慌てて駆けつけた“未来のミレ”は 上司のナ・ジュヒョンを呼ぶ

取材の時から ユギョンとセジュは険悪で

今度は泥酔か!と文句を言うジュヒョン

そして シンとミレも 険悪なまま泊まり込みの取材に行ったとつぶやく

 

“未来のミレ”は あの2人を近づけちゃダメ!と叫んだ

まったく理解しようとしないジュヒョンに

『お兄ちゃん…!』と呼びかけ ついに正体を告白する決心を…!!!

 

自分は 2038年の未来から来た“ミレ”なんだと…!

 

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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第18話 嫉妬

2017-09-10 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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1話~11話はこちらで公開しています

12話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第18話 嫉妬 

 

『お前は なぜそこにいる!』

 

皇后タナシルリが スンニャンの立ち位置に気づき 一喝する

その瞬間 スンニャンの両手は解放された

険しい目つきで睨み合う 皇帝タファンとワン・ユ

タナシルリは 自分を巡っての嫉妬の炎だと 勝手に勘違いし満足する

 

何とも苦々しい影絵の催しになり タファンは苛立つ

スンニャンを呼びつけ これは命令だ!と凄んで見せる

命令に背けば打ち首だとまで言い放つが…

その命令とは ワン・ユと金輪際 話してはならぬというものだった

もちろん 視線を合わせても 微笑みかけてもダメだと…!

 

なぜこんなにも苛立ち そして涙が出るほど悲しいのか

すでにタファンは気づいていたが 認めたくはなかった

スンニャンはワン・ユを愛し ワン・ユもまたスンニャンを愛していると…

 

泣きながら退室したスンニャンの前に ワン・ユが現れる

今 “背けば打ち首” と言われたばかりなのに…

スンニャンは ワン・ユのあとを歩いて行く

 

一緒に高麗(コリョ)へ帰ろうと言われ

何のためらいもなく 『はい 王様』 と答えるスンニャン

本当に帰れるのか それがいつになるのか…

それでもスンニャンは 一緒に帰りたいと答えた

 

『ひとつだけ約束してくれ 私を助けてはならない

お前が危険に晒されれば 私がつらい… 自らの死よりもつらいのだ…!』

 

翌朝

 

目覚めたタファンの目の前に ネズミが…!!!

悲鳴を聞きつけ 駆けつけたコルタも 怖くて容易に捕まえられない!

見かねたスンニャンが いとも簡単につまみ上げ

護衛武士たちの面目は丸潰れになった

 

突然 溢れ出たネズミの大群に 宮中は大騒ぎとなる

ネズミが発生するなど 管理がなっていない! と憤る皇太后だが

トクマンは 宮中に広がる噂を 言いにくそうに報告する

 

それはやはり 先の皇帝陛下の呪いの始まりだというものだった

 

その噂を煽り立てるように パン・シヌが 噂を広めていく

天変地異を恐れ ネズミの大群が宮殿を占拠したと…!!!

 

『天がお怒りだ! 不吉の前触れだあ!!』

 

先の皇帝の呪いだと ひと言呟くだけで あとは噂が独り歩きする

民の不安感が 噂に尾ひれを付け 勝手に広まっていくのだ

 

『民の不安は やがて恨みになり そして怒りに変わるだろう

その怒りはすべて 丞相ヨンチョルに向かうのだ…!』

 

ヨンチョルは 今回の件で届いた上奏を すべて破いてしまう!

そして 民の怒りなど… 恐怖を与えれば何も出来はしないと言い放つ…!

 

すると今度は ペガンとタルタルが すぐに仏堂へ!と呼びに来た

慌てて出て行く丞相ヨンチョル

取り残されたタファンは 玉座に座ったままうなだれた

民の怒りを盾に 立ち向かおうとしたが

一喝されれば震え上がり 何も言い返せなくなるのだ

 

玉座の後方から現れたスンニャンが 丞相も恐れているのだという

ただ皇帝タファンとは違い 怒りを認めず 隠そうとしているのだと…

 

自信に満ちたスンニャンの言葉を聞いていると 心が落ち着いてくる

絶望感は消え去り 丞相に立ち向かう勇気さえ湧いてくるタファンだった

 

仏堂では

 

血の涙を流す仏像の前で 皇太后が 驚愕し座り込んでいる

ヨンチョルは これを目撃した全員を皆殺しにしろとペガンに命じ

皇太后にも 固く口止めをする

 

しかし皇太后は いよいよ呪いが始まったのだと言い放つ…!

凶作も天変地異も何もかも! すべては丞相への天罰だと!!!

 

こんなまやかしを!と 仏像に斬りかかろうとするヨンチョル

身を挺し仏像を守ろうとする皇太后!!!

この神仏をも恐れぬ行為に 息子たちが必死になだめ連れて行く

 

ヨンチョルは 内心困惑していた

あらゆる敵を蹴散らし 服従させ あるいは懐柔して来た

しかし今回の見えない敵は どう戦っていいのかすら見えない

初めて 父の悩む姿を見たタンギセは 声をかけることすら出来なかった

 

困惑しているのは ヨンチョルだけではない

ワン・ユ側も 仏像の血の涙に関しては まったく関与していないのだ

一体 誰の仕業なのか… たとえ誰の仕業であろうと

ヨンチョルは完全に追い詰められている…!

 

『ヨンチョルは 確実に自分の心を読み 力になる人物を欲している』

 

ワン・ユは 丞相ヨンチョルを囲碁に誘う

それは まさに奇妙な光景であった

ヨンチョルもまた ワン・ユが ただ囲碁を楽しみたいなどとは思っていない

 

囲碁の勝負は 攻めに徹したヨンチョルが 守りを疎かにして負けた

この一局は まさに今の丞相が置かれている状況そのものだというワン・ユ

 

ヨンチョルは 負けていないし 助けもいらぬと言い切る

弱みにつけこみ復位を狙う気か! と ワン・ユの諫言を一蹴した

 

それでも ワン・ユは引き下がらず

現皇帝の祖父を殺めて得た 絶対権力により 膨らむ野望の危険性を説く

通り雨に過ぎぬと余裕を見せても それがやがて嵐になることもあると

 

丞相ヨンチョルの側近には 諫言してくれる人間がいない

皆がヨンチョルを恐れ ただ命令を待つばかり

臆することなく諫言するワン・ユは 鮮明にヨンチョルの記憶にとどまる

 

攻めに徹し守りを怠った代償…

目前の敵を倒すことに夢中になり 結果 見えない敵を逃がしてしまった

攻めるだけでは敵を倒せないと知った今

ヨンチョルは あらためてワン・ユを側に置きたいと思い始めていた

 

『あの者を信じないでください!

あの者は! 決して父上に忠誠など誓いません!!!』

 

タンギセは 心から諫言するつもりで言ったのに

まるで ワン・ユに嫉妬しているかのように 父には聞こえた

命令に背き ワン・ユを辺境に送ったのは タンギセであった…!

 

『ただ命令に従うだけの 無能極まりない息子は必要ない!

そなたはこれまで 私のために何を成し得たのだ!』

 

ワン・ユとは比べようもないとまで言われ タンギセは愕然とする

 

あの人形劇依頼 ワン・ユは スンニャンに対し積極的だった

大胆にもスンニャンを呼び止め 物陰に引き寄せる

しかし今回は 愛を確かめ合うためではない

2人は互いに 仏像の血の涙について話したかったのだ

 

ワン・ユは スンニャンの不安を拭おうと 自分の仕業であると告げる

しかし本当は ワン・ユを少しでも助けようと スンニャンがしたことであった

 

翌日

 

皇帝タファンは 復位のため丞相側についたワン・ユに 皮肉を言う

ワン・ユは悪びれもせず 廃位の身では力ある者につくと答える

陛下が 自分を復位させる実力を持てば いつでも寝返るとまで…!

 

その言い草に呆れ タファンはスンニャンに矛先を変え

そなたはどうする気か! と詰め寄る

 

スンニャンは これまでと違い 即座にタファンを助けると答えた

但し 丞相を倒したら 必ず“王様”を復位させてほしいと言い出す

どちらを選んでも 結局ワン・ユは復位するのか!と

タファンは スンニャンのしたたかさに 今さらながらため息をつく

 

大明殿に ペガンとタルタルを呼び 血書はまだかと急き立てるタファン

しかし 先の皇帝に仕えた護衛… その名を“高麗(コリョ)の赤虎チョクホ”

という情報を得ただけで 報告できる手がかりはなかった

 

※大明殿:元の皇居の主殿

 

2人を下がらせ タファンは コルタに命じ チョクホを捜させる

コルタは さっそく部下に命じ 聞き込みに行かせた

 

高麗(コリョ)村では

 

突然訪ねて来て 先の皇帝の護衛について聞く者がいた

村長マクセンは警戒し またその男が宦官であることを見抜く

そばで聞いていたヨム・ビョンスが これらの情報をタンギセに報告した

 

チョンバギが訪ねてきた後 ひと晩でネズミがいなくなった

それからまもなくして 宮中にネズミの大群が出たことと 何か関連が?

そして今度は 宦官が訪ねて来て聞いたのだ

丞相が気にしていた 先の皇帝の側近で唯一の生き残り

チョクホという護衛の行方を…!

 

聞き込みに来た宦官が 皇帝付きであることを突き止めるタンギセ

あの皇帝が 自ら策を巡らせることは難しい

きっとスンニャンが 裏で手を引いているはずだ…!

 

ワン・ユとスンニャン…

2人を始末しない以上 タンギセが父親の信頼を得ることはない

必ずや2人の息の根を止めると誓うタンギセだった

 

皇帝タファンのもとへ チョクホが見つかったという報告がなされる

そしてワン・ユのもとへは 丞相が会いたがっているとの知らせが…

この両者の待ち合わせ場所は “秋月館”という妓楼

いずれもタンギセが 2人をおびき寄せるために仕掛けた罠だった…!

 

タファンは 影武者を寝所に置き スンニャンと一緒に妓楼へ向かう

コルタも同行したいところだが 寝所で影武者を守らねばならない

 

一方 タンギセは 脅迫されて口を割った宦官を斬り殺し

チョチャムに 死体の処分を任せた

しかしチョチャムは 死体を背負っているところをペガンに見つかってしまう

 

事態を重く見たペガンは コルタの制止を振り払い寝所へ!

そして 皇帝タファンの身に危険が迫っていることを知る…!!!

 

『タンギセの奴… 何を企んでいるのだ!』

 

ワン・ユは 待ち合わせ場所の妓楼に入るなり 異変に気づいていた

妓楼には 他の客がひとりもいないのだ…!

 

同じ時 妓楼の タファンとスンニャンが案内された部屋には

“チョクホ”からの伝言が届けられていた

顔を明かしたくないという理由で スンニャンだけが奥の部屋へ呼ばれる

 

迷路のような妓楼の スンニャンが行く先とは別の廊下を

丞相ヨンチョルが “血書を捜す者”に会おうとやって来ていた

訪ねたその部屋には 護衛をひとり従えた皇帝タファンが…!!!

 

まさにタンギセは 貸し切りにした妓楼の中で 2人を翻弄し

父ヨンチョルをも巻き込み 自分の策を見せつけようとしていた…!

 

丞相に会うため 招かれたワン・ユ

しかしタンギセは 間もなく怪文書を仕掛けた黒幕が来ると告げる

“合言葉”を口にして入ってきたのは スンニャンだった!

 

もう一方の部屋では ヨンチョルとタファンが対峙している

 

『血書を捜しているのですか!』

『捜してはいけませんか?!

父が遺したものを 息子が捜してはいけませんか?!』

 

しかし聞いてみれば タファンは ただ血書を捜しているだけだという

怪文書については知らないとの答えに 何かがおかしいと気づき

他の部屋は!!! と怒鳴るヨンチョル

同行したタプジャヘが 貸し切りだから… と言いつつ確認に走る

 

妓楼の外には ペガンとタルタルが駆けつけていた

事実上 丞相の手先となって動いている2人は 皇帝を救出できない

このままでは いつ丞相が 皇帝を亡き者にするか分からないのだ…!!!

 

するとそこへ 1台の輿が到着する

侍従コルタが 皇太后と共に 兵を率いて現れたのだった…!!!

 

行列が目の前に到着するまで 決断しなければ! と耳打ちするタルタル

丞相側にとどまるのか この機会に皇帝側に寝返るのかと…!

もし丞相側にとどまるなら 皇太后に向かって剣を抜かねばならない

 

しかし 2人が決断するまでもなく 丞相が出迎えに現れた

血書を捜し妓楼を訪れた陛下を 戒めていたというヨンチョル

タファンは スンニャンの無事を確認できないまま

皇太后とコルタの部下によって 宮殿へ連れて行かれる

 

丞相ヨンチョルは ペガンとタルタルを一瞥し なぜここに?と聞く

皇太后の動きを察知し駆けつけたと 咄嗟にタルタルが答えた

ペガンは結局 “誰に忠誠を誓うべきか” を決められないままであった

 

そこでヨンチョルは タンギセが なぜこの場にいないのかと気づき

妓楼の奥へ入って行き ワン・ユが来ていることを知る

 

ワン・ユは この程度の器か!!! と ヨンチョルに向かって叫んだ

慌てて事の次第を報告し ワン・ユとスンニャンが主犯だと叫ぶタンギセ!

ヨンチョルは 息子の頬をしたたかに殴りつけ ワン・ユに謝罪する

 

嫉妬にも程があると罵り 言い訳さえ許さず 息子を下がらせる

その目に涙を浮かべ 怒りに任せてスンニャンを連行していくタンギセ

しかしヨンチョルは いかにワン・ユが願おうと

スンニャンのことまでは配慮しなかった

 

あらためて ワン・ユに協力をと願うヨンチョル

女官を釈放するなら 引き受けてもいいと答えるワン・ユ

側近に請われたことと 女官の命を天秤にかけ

丞相への忠誠を軽んじているのではなく それほどに恩ある女官なのだと…!

 

『あの者は 皇帝の手先!』

『ならば 命じられただけの女官ではなく 皇帝を尋問すべきでは?!』

 

地下牢に捕らわれたスンニャンは 気絶するほどの拷問を受けていた!

恨み以上に スンニャンを愛してしまったタンギセは

他の男のものにさせるくらいなら 命を奪うまでと…!

 

そこへ 側近を従えワン・ユが駆けつける!!!

 

お前の父親が釈放を命じた! と タンギセに剣を突き付けるワン・ユ

不満があるなら 父親に直接言えと…!

 

『お前に勇気があるなら これも言いつければいい!!!』

 

ワン・ユは 力任せにタンギセを殴りつける!

気絶したスンニャンを背負い 出て行こうとすると…

 

そこへ 同じくスンニャンを救おうと 皇帝タファンが現れるのだった…!

 

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武士ペク・ドンス 第8話

2017-09-05 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

 “散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

1話~5話はこちらで公開しています

6話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

 武士ペク・ドンス 第8話 

 

戻ったなら まずは俺に知らせるのが筋だという天(チョン)

なぜテウンなんかに 先に会うんだと…!

あの腕を斬られたのが“テウン”かと 苦笑するキム・グァンテク

 

相手が俺でも腕を斬るかと 聞くより早く剣を抜く天(チョン)!!!

 

その瞬間 グァンテクも剣を抜き 2人の戦いは一瞬で終わった

やはり片腕を失っても 朝鮮一の武士だと称賛する天(チョン)

なるほど時の流れというものは 寡黙な男の口数を増やすのかと

グァンテクは 以前より物腰が柔らかくなった天(チョン)をからかう

 

フクサモは なぜ天(チョン)と決着を付けないのかと責め立てる

帰って行く天(チョン)を見送り 挨拶に寄っただけだというグァンテク

ヨ・ウンは 去って行く天(チョン)を 無言で見送る

 

入れ違いに戻ったペク・ドンスが すれ違う天(チョン)の殺気に遭い

ただ歩いて横を過ぎ 睨まれただけで なぜ足がすくむのかと冷や汗を拭う

 

日が暮れた通りを歩くファン・ジンジュ

すると 少し先を見慣れた顔が歩いているのに気づく

ヨ・ウンが 砦を抜け出し 天(チョン)を追いかけて来たのだ

 

ウンは 実の父親ヨ・チョサンが 息絶えた時の記憶を失っている

殺したいほどに憎んだ父でも ウンにはたった一人の肉親である

父親を殺したのは誰なのか… その真実を知りたかったのだ

 

犯人は 思悼(サド)世子ではないかと問う

天(チョン)は ウンの推理をあっさりと認めた

それでも 世子が自ら行動するはずがない

その手足となった者は誰なのか…!

まさか… 剣仙(コムソン)なのかという問いに

天(チョン)は ならばどうするかと問い返し 去って行く

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

 

青厳寺では

 

沙彌尼と会った思悼(サド)世子が 怪しい尾行の気配に気づく…!

すぐに護衛が動いたが 気配は音もなく消えていた

その気配が刺客だとすれば 青厳寺も安全な場所とは言い難かった

 

同じ時

 

ドンスは あの薬売りが剣仙(コムソン)であることを知る

そこへ ファン・ジンジュが酒瓶を持って現れる

ウンがいないことに気づき それとなく聞いてみる

天(チョン)とウンは なぜ会っていたのか…

話の内容は聞き取れなかったが 2人は明らかに知り合いだ

 

ウンは チャンミの酒幕(チュマク)には寄らず ひとり砦に戻る

今は ドンスたちと騒ぐ気分にはなれなかった

 

※酒幕(チュマク):朝鮮時代の宿を兼ねた居酒屋

 

ここで初めて ウンは剣仙(コムソン)キム・グァンテクに会う

今は亡きチョサンの息子を 目を細めて見つめるグァンテク

 

ウンは 剣仙(コムソン)との距離を測る

一瞬の勝負で十分に殺れる…!

殺気をみなぎらせながらも なぜか剣が抜けないウン

 

鋭い殺気を遮るように グァンテクは ウンの肩をポンポンと叩く

その若さに見合わぬ殺気を感じ取り 行動を封じて去って行くのだった

 

フクサモは いつまでも帰らないドンスとチョリプを迎えに来て

懐かしいファン・ジンジュと再会する

美しく成長したジンジュに 最初は気づかない程だった

 

ジンジュが帰ると 遅れてグァンテクがやって来る

酔いつぶれているドンスを見て あの時の青年だと気づいた

思えば ドンスもウンも それぞれ父親に似ているというグァンテク

 

翌日 グァンテクは あらためてチョサンの墓の前に立つ

まるで 生きてそこにいるかのように 親しく語りかける光景に

墓参りで現れたウンは 近づくことが出来なかった

 

ホン・デジュは 世子を探った者からの報告を受けていた

密かに沙彌尼と会ったなら 何か関係があるはず

沙彌尼の出身情報を詳しく調べよと 部下に命じていく

 

青厳寺では

 

ドンスが ウンとチョリプを引き連れてやって来ていた

何者か知らないが 沙彌尼が 男を招き入れたことは間違いない

夜の闇に紛れ 部屋に招き入れていたのは 確かに沙彌尼だった…!

 

これが最後でもいいから もう一度沙彌尼に会いたいというドンス

2人には 厳重な見張りを頼みつつ 絶対に出て来るなと念を押す

 

再び “あの時の男”が 沙彌尼を訪ねているとも知らず…

 

思悼(サド)世子は 沙彌尼に会い 先日の答えを口にする

「北伐の計」か沙彌尼か… どちらかを選ぶなら 沙彌尼だと

その答えだけで十分だと言い 静かに服を脱ぐ沙彌尼

 

生まれた時から 自分の運命は決まっていた

世子様の女になるか あるいは尼僧になるか… その2つしかなかったと

 

決して沙彌尼を 女として選ぶのではないと言いつつ 動揺する世子

しかし その動揺は やがて驚きに変わっていく…!!!

 

服を脱ぎ捨てた沙彌尼の全身には 奇妙な刺青があった!

そして沙彌尼は 自分の体こそが「北伐の計」なのだと答える…!

 

それは 10年前にさかのぼる

 

今は沙彌尼となったユ・ジソンは まだ少女であった

その娘の体に ユ・ソガンは 「北伐の計」を彫り込んだ

1枚彫っては焼却し 最後には跡形もなく消えた「北伐の計」という書物

この世にただ一つ ジソンの体に彫られたものが全てであった

 

消すことも許されず 死ぬことも許されない

ジソンに許された2つの道は どちらを選んでも苦しみしかない

思悼(サド)世子は 沙彌尼の中に自分と同じ苦しみを見た

 

静かに服を着せてやる光景が 外からは 影絵のように映って見える

ドンスにも 護衛武士の視界に入る前から見えていた

一体 昨夜といい今夜といい!

沙彌尼と密会する男は何者だ!!!

 

頭に血が上ったドンスは 見境なく走り出し

護衛武士の制止をかわし 乱暴に扉を開けた…!!!

 

無礼なドンスの振る舞いに 死なぬ程度に灸を据えよと命じる世子!

そこへ ようやくウンとチョリプが加勢に現れた

剣を突き付けられて身動きできないチョリプ

しかしウンは 護衛武士が動く前に一瞬の隙を突き倒していく…!

 

戦いながら ウンは 思悼(サド)世子の腰に輝く剣の鞘を見た

そして 護衛武士の腕から推察し 世子ではないかと気づく…!

 

途端に戦いをやめ ひざまずくウン!

ドンスとチョリプは 何をやってるんだ!とばかりにウンを睨む

服従の姿勢で微動だにしないウンを見て 次第に焦り出す2人

 

それでもドンスは 最後までひざまずこうとはしない

だいたい… 処女菩薩とされる沙彌尼に なぜ世子が会いに来る?!

そうつぶやきながらも 座り込み ひざまずこうかどうしようかと迷うドンス

 

そんなドンスを見て 思わず笑いだす思悼(サド)世子

ウンの左手は 剣に手を伸ばそうとして小刻みに震えている…!

世子と話すうち 暗闇に目が慣れたドンスは

あの時 井戸から助けた人だと思い出し 同時に世子であることも認め

死罪に値します!!! とひれ伏した

 

世子は ますます可笑しくなって 声を上げて笑いたくなる

そして… ペク・ドンス ヨ・ウン ヤン・チョリプ

3人の名を言い当てていくのだった

 

『何と立派に育ってくれたものだ

お前たちはこの先 朝鮮の新たな希望となっていくのだ…!』

 

世子が去ると 3人は 放心して酒幕(チュマク)に行く

何と言ってもドンスの悪態は 死罪に値する

もし世子じゃなくても 両班(ヤンバン)に向かってよくもあんな真似を…!

 

※両班(ヤンバン):朝鮮時代の上流階級

 

ドンスは 記憶のすべてを消し去りたいかのように 酒を煽る

珍しくウンまでが動揺し 盃を満たしたのに まだ延々と酒を注いでいた

 

やがて酔いつぶれて眠ってしまう3人

ウンは 気配を感じ飛び起きた…!

思わず短剣を突き付けると そこに座っていたのはキム・グァンテクだった

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクは 旅支度を整えている

(なぜ父を殺したのですか!)

声にならない声で 剣仙(コムソン)に問う

今こそ殺れる距離であった…!

 

一方 ファン・ジンギは

 

慕華樓(モファル)に忍び込んだ娘ジンジュに舌打ちし

袋の中身をすべて出し 盗んだ物を確認していた

すると 中から奇妙な書簡が出て来た…!

 

※慕華樓(モファル):中国皇帝の使者を迎える施設

 

慕華樓(モファル)では

皇帝よりの勅書が消え 大騒ぎとなっていた!!!

清の使臣は 直ちにホン・デジュに会い 事態を報告する

 

使臣によれば 勅書には老論(ノロン)派の“反清復明”が書かれていたという

つまりは 清を滅ぼし再び明を再興するというものであった

そして 朝鮮の現国王に譲位を迫るものであると…!

 

老論(ノロン)派の 清への忠誠心は揺るぎはしないと明言し

盗まれた勅書は 決して公になってはならないものだというデジュ!

 

ヨ・ウンは ひとり黒紗蝋籠(フクサチョロン)の砦に向かう

思悼(サド)世子も剣仙(コムソン)も 父を殺してはいない

真犯人は誰なのかと あらためて天(チョン)に問う

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

天(チョン)は ウンが自ら父を殺し そして記憶を失ったと真実を告げた

全てを納得し 一礼して去ろうとするウン

ウンの頭に手を置き じっと見据える天(チョン)

 

『たとえ頭は下げても 眼光を収めてはならぬ』

 

その悲しみに満ちた眼光こそ 人の生死与奪権を握る

“真の殺手(サルス)の眼光”だと

 

同じ時 ホン・デジュは 犯行の現場にファン・ジンギがいたとの情報を得る

さっそく 刺客の手配に天(チョン)を呼びつけるが

代わりに現れたのは 地(カオク)だった

全国に名を轟かせるファン・ジンギを仕留めるため 念には念を入れたかったが

天(チョン)が出るまでもないと言われれば そういう気もしてくる

 

勅書を探し当てれば1万両

ファン・ジンギを仕留めれば2万両

 

おかしなことになったものだ

もともと 娘ジンジュが忍び込んだ慕華樓(モファル)である

ジンギは娘を逃がそうと 矢面に立った

そして ジンギを逃がしたのが地(カオク)なのだ

 

地(カオク)は 密かにジンギを呼び出し 勅書を受け取る

勅書には ジンギが自ら折った剣が添えられていた

勅書は 思悼(サド)世子の安全を守る大切なものである

しかし地(カオク)は ジンギとジンジュを守りたかったのだ

 

『今この時 お前は死んだのだ』

 

立ち去ろうとして 地(カオク)は 聞かずにはいられない

娘の名は… 何というのかと

 

『ジンジュです お嬢様! ファン… ジンジュといいます!』

 

それからほどなくして 沙彌尼ユ・ジソンも居を移すことになる

思悼(サド)世子の護衛武士が付き添い

青巌寺から さらに安全な場所へと…

 

山奥の 壮勇衛(チャンヨンウィ)の砦に キム・グァンテクの姿があった

少し遅れて フクサモが ドンスとウン そしてチョリプを連れて来る

 

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

 

『あの薬売り…!』

と 思わず叫ぶドンスは 小さな声で『剣仙(コムソン)…』 と言い直す

 

落ち着きなく言葉を発し まるで集中していないように見え

それでいて 咄嗟に突き出された剣を 瞬時に受け止めるドンス

何とも面白い奴だと 剣仙(コムソン)グァンテクは 笑うしかない

 

フクサモが 今後は 3人の修練を剣仙(コムソン)が見るという

やがて宮廷に行き 壮勇衛(チャンヨンウィ)として生きる3人

その前に どうしても剣仙(コムソン)から指導を受けさせたかったのだ

 

フクサモとグァンテク そして酒幕(チュマク)の女将チャンミが見送る

チャン・テポが 自ら盾となり 命を犠牲にして守った3人が

晴れて宮廷へと向かい 歩いて行く

感無量のフクサモは 涙を拭いながら我に返り

世子から預かった沙彌尼を どこへ住まわせようかと考える

 

宮廷では

 

イム・スウンが3人を待っていた

くれぐれも軽はずみな行動はするなと言い置き 手続きのため離れるスウン

どこからか聞こえる修練の音に ドンスが歩き出す

見ると すぐ近くに演武場があり 壮勇衛(チャンヨンウィ)が修練している

 

若き同志たちが 基本の型を 熱心に何度も繰り返している

山奥の砦で 剣仙(コムソン)直々の指導を受けた3人には物足りない

(これから こんな“鼻たれたち”と一緒にやるのか?)

その呟きが 壮勇衛(チャンヨンウィ)の剣士の耳に入る

 

同じ壮勇衛(チャンヨンウィ)の服を着た若者たちが 一斉に3人を囲む!

ひとりが門を閉めに走り 場内は殺気立っていく…!

ドンスは 面倒そうに身構えながら ウンの耳元に囁く

 

『おい ウン! 1人ずつなんて面倒だし… まとめてやるか?』

 

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