“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています
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※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります
第20話 愛の髪飾り
丞相ヨンチョルは 意識不明のまま 皇后の寝所へ担ぎ込まれる…!
スンニャンが ワン・ユに 毒味係の死を伝えた
シヌが このままでは疑われてしまうと すぐにも逃げては?と焦り出す
しかしワン・ユは 逃げれば罪を認めたことになると…!
皇帝タファンは 幽閉中の皇太后に会う
一切の面会を禁じたヨンチョルは死んだと 強気に出るタファン!
タンギセは 意識が戻らない父親に 解毒剤を施しながら
将軍ペガンに 今すぐワン・ユを捕えよと命じた!
酒をすり替えた張本人のペガンが ワン・ユを捕えに行く
そこへ ペガンの動きに乗じて現れた皇帝タファン
ワン・ユに対し なぜ丞相を殺そうと?と問う
ワン・ユは 部下たちに 武器を収めろと命じ 無抵抗で連行されていく
スンニャンは いつになく自信ありげなタファンが気になっていた
ワン・ユを追いかけようとするスンニャンだが タファンが行く手を阻む
丞相が死ねば もっとも好都合なのは皇帝タファンなのに
なぜこうも犯人捜しに躍起になるのか…!
タファンの思惑を推察し 卑怯だと言い切るスンニャン
視線を合わせぬまま タファンは 勘違いするな!と言うにとどまった
投獄されたワン・ユは あくまでも自分ではないと主張する
復位を条件に手を組みながら 殺すはずがないと…!
しかしタンギセは 真相がどうであれ 原因はお前だと怒鳴る
『丞相も気の毒なお方だ 明らかに犯人は他にいるのに
今頃 真犯人が 丞相をあざ笑っているだろう!』
私怨に駆られて真犯人を捜さないタンギセは
所詮 父親を超えられない器だと言い放つワン・ユ!
今にも斬りかかろうとするタンギセを止めたのは タナシルリだった
そしてワン・ユに 力を貸してほしいと頼む
皇后である妹が命じれば タンギセは従うしかない
タナシルリは ワン・ユを父のもとへと連れて行く
丞相ヨンチョルは 意識が戻らないまま眠っている
当初の計画通り 丞相が死んだと公表するよう指示するワン・ユ
そこで動き出す犯人に 味方を装い接近するというのだ
スンニャンは 酒と毒をすり替えられるのはペガンしかいないという
すぐに追い詰めるのではなく うまく利用するというワン・ユ
そして 祈祷を欠かさない皇太后に会うため 仏堂へ…!
ワン・ユは 自分が怪文書の黒幕であることを告白する
復位を条件に 丞相と手を組んだが もっと得策な方がいることを悟ったと…
次にワン・ユが会うべきは 将軍パン・ジンであった
パン・ジンは 丞相ヨンチョルと共に征服戦争を行った人物である
丞相の忠実な臣下であり 丞相に次ぐ勢力を持っていた
女官として働いたスンニャンが 将軍や大臣 長官らの特徴を話す
丞相が死んで 誰がどう動くか… 急いで探らねばならない
ワン・ユは 皇太后と共に 将軍パン・ジンと会う
そして皇太后が 次期丞相になってほしいと 口火を切った…!
一方 スンニャンは ワン・ユに代わり 皇后タナシルリに会う
ワン・ユとの待ち合わせ場所で 心をときめかせ待つタナシルリだが
現れたスンニャンの顔には 見覚えがあった
あの頃のスンニャンは 会いたい人がいるから宮外に出たいと言っていた
その相手こそ ワン・ユなのだと察し
片想いとは実に気の毒だ… とほくそ笑むタナシルリ
自分こそがワン・ユに愛されている そう思い込んでいるのだ
そんな“妄想”など無視し スンニャンは ワン・ユからの伝言を伝える
“将軍パン・ジンと チュ・グクチョンが手を組み 反乱を画策!
すぐにも兵を動かせるよう タンギセ将軍は待機を” と…!
皇太后は まったく正反対の理由で パン将軍に迫る
守備隊を動かそうとするタンギセ将軍を 阻止できるかと…!
『丞相の私兵は多勢だと聞いています 将軍の私兵だけでは不足でしょう
チュ・グクチョンと 行動を共にしてください』
タンギセは ワン・ユの報告を鵜呑みにするつもりはない
しかし パン将軍に尾行をつけたところ チュ・グクチョンと会っていた…!
犬猿の仲である2人が会うなど 通常であれば考えられないのだ
やがて皇后殿から 1台の輿が出発する
タンギセが 幸いにも意識が戻った父親を 屋敷に連れ帰ると言うが
皇太后は これを呼び止め 是非とも顔を見たいと言い出す
輿に付き添う兵が 一斉に剣を抜いた…!
断固として輿の中を見せようとしないタンギセに 皇太后は丞相の死を確信し
チャン・スニョンに すぐにもパン将軍に伝えよと命じていく
もう ワン・ユが何をしなくても 皇太后が 自ら動いてくれるのだった
その夜 ワン・ユと側近たちは 久々に酒宴を開く
酒と毒薬が入れ代わり 丞相が亡くなったことは幸運といえる
丞相が もし助かったとしても 或いは皇太后との画策が成功しても
いずれにしても 復位は達せられることになるのだ
ワン・ユは 高麗(コリョ)に戻ったら王妃になってほしいと言い
スンニャンの前に 髪飾りを差し出した
もし承諾してくれるなら 是非とも髪飾りをつけてほしいと…
部屋に戻ったスンニャンは 受け取った髪飾りを眺め喜びに沸く
しかし… なぜかタファンのことが頭をよぎる
亡き父を死に追いやった 憎きタファンなのに…
過ごした日々の中のタファンは スンニャンの心に鮮明な記憶として残っている
宮廷内で起きる不穏な動きに たまらなくなったペガンが 皇帝に謁見する
確かに丞相を殺したのは自分なのに このままでは手柄を横取りにされると…!
皇太后が パン将軍に丞相の一族討伐を命じたなら
いつの間にか 手柄はパン将軍のものになってしまうのだ
『丞相になるべきは 私ではありませんか!』
タファンは 憂いていた
スンニャンの存在が遠くなってしまったこともそうだが
たとえ丞相が死んでも 皇帝の自分は無視され
今まさに 皇太后が政治を行っていると…!
翌朝
ワン・ユの前に現れたスンニャンは 髪飾りをつけていなかった
王妃になることを承諾するなら 髪飾りをつけるはずだったのだが…
スンニャンは 何事もなかったように挨拶し 皇后様にお会いするという
ワン・ユは 問いただすことも出来ず そうか… と笑顔を見せた
ペガンとタルタルは 皇太后に会い 丞相を殺したのは自分たちだという
つまり 丞相になるべきはパン将軍ではないと訴えた…!
やはりそうだったかと! 皇太后は怒りをあらわにする
丞相の座欲しさに 皇帝をそそのかし 今回の策を巡らせたか…!
何事も 皇太后の自分に相談していた皇帝が
独断でこんな大それたことをするように 裏で操ったのかと…!!!
意気消沈して皇太后殿を出る2人
丞相に仕えながら 皇帝側についたが それは間違いだったかもしれない
せっかく丞相を殺しても 皇太后が取って代わるだけであり
皇帝は どちらにしろ操り人形のままなのだと…!
そんな2人に近づき 機会を与えようというワン・ユ
復位を条件に 丞相に近づいたが 元々皇太后の味方だと言われ困惑する2人
しかしそれが本当なら まだ道は開けるかもしれないのだ
ペガンとタルタルを取り込んで戻ると スンニャンが待っていた
その髪には あの髪飾りが…!
その夜 スンニャンの部屋を訪れるワン・ユ
王妃にしたいと思うほど 心から愛するスンニャンだが
その生い立ちも どう生きて来たのかも ワン・ユは詳しく知らなかった
なぜ男のフリをしなければならなかったのか… 初めて聞く
『15年前… 貢女の母娘を逃がしたことを 覚えていますか?』
それは ワン・ユの記憶にも 鮮明に残る出来事であった
世子だった少年の日 貢女として捕えられた母娘を 牢から逃がした
※貢女:高麗(コリョ)が元への貢物とした女性
しかし 逃がしたことにより 母親が殺されてしまったのだ
浅はかな正義感で逃がしたことにより 捕えられた多くの民が殺された
ワン・ユはずっと そのことを悔やんでいたのだった
その行いで 世子としても窮地に陥ったが
廃位された今でも 真の意味で民を救うとはどういうことかと考える
おそらく 娘の方も殺されたのだろうと… 今さらながらに涙するワン・ユ
『死んではいません 王様! その娘こそ私なのです…!』
あの時救ってもらったからこそ こうして今も生きている
悲しい記憶も確かにあるが 一度も恨んだことはないというスンニャン
思わぬ運命の交わりに 2人は あらためて縁を感じ合う
そして翌朝 スンニャンは ワン・ユの腕の中で目覚めるのだった
一方 皇后タナシルリは
皇帝と皇太后の前で 父である丞相の回復ぶりを報告する
無論 それを鵜呑みにする2人ではない
あの日 息子たちに守られて出て行った輿の行列は
丞相の遺体を乗せた棺だったのだと 皇太后は 今でも信じて疑わない
皇帝タファンは ならばいつ参内できるかと問う
決起は今夜
今夜を過ぎさえすれば 真の意味の皇帝になれると
タファンは 目を輝かせるが…
皇太后は そんな皇帝を にこやかに見つめながら心で否定する
丞相に押さえつけられ 飾り物として生きた年月
じっと耐えて生きてきたのは タファンだけではない
皇太后もまた 今こそ天下を自分のものに出来ると…! そう思っているのだ
皇太后殿から出できたタナシルリの前に ワン・ユの一行が現れる
すれ違いざま (今夜亥の刻に…) とつぶやくタナシルリ
今もまだワン・ユの協力を信じ 今夜が過ぎれば…と思っているのだ
ヨンチョルの屋敷では
パン将軍に阻まれ 守備隊が動かせない事態に タンギセが苦悩していた
目の前には 父ヨンチョルの棺がある
相談し 指示を仰ぎたくとも ヨンチョルは棺の中だ
表向きは ワン・ユもペガンも 丞相側の人間である
遅れて駆け付けたペガンは 親衛隊を率いて来ていた
よくぞ来てくれた! と涙ぐむタンギセ
ヨンチョルの棺の前で 守り切れなかった不忠を詫びるペガン
丞相を死に追いやった犯人を捜索すべく この場にいるワン・ユ
そしてタンギセとタプジャヘ兄弟の 無言の思惑が交錯する…!
一方 スンニャンは
皇后殿にお茶を運ぶ ソ尚宮とすれ違い 嗅いだことのある香りに気づく
この香りは甘豆湯… 丞相が好んで飲む茶の香りだと…!!!
イ・ホンダンによれば 皇后への甘豆湯は ソ尚宮自ら煎じるという
そこへ居合わせたトクマンが 妙な話をする
皇后様は 豆を食すとじんましんが出るというのだ…!
甘豆湯の効能は“解毒作用”である
丞相ヨンチョルは 普段から暗殺を警戒し 甘豆湯を飲んでいたのだ
皇后殿で 甘豆湯が出されるということは…
この矛盾に トクマンもハッとする!
丞相ヨンチョルは あの日 意識を取り戻したのだ
皇太后が推察した通りではなかったが 棺を運ばせたのは事実
しかしそれは空の棺であり ヨンチョルは 皇后殿にとどまっていた…!
スンニャンは この事実を 一刻も早くワン・ユに伝えようとする
その行く手を阻んだのは 皇帝タファンだった
丞相は生きている! すぐに皇后殿へ!
それだけを告げ 先を急ぐスンニャン!!!
タルタルが 仲間同士 秘密裏に連絡が取れるよう 合図を決めていた
タンギセにすべてが知れたら青い帯
間者を見つけた時には黄色い帯
そして最も深刻な事態を知らせる白い帯
矢文に変わって 帯の色で連絡し合うのだ
スンニャンは 白い帯を矢に結び それを背負って馬を駆る…!!!
一方 タファンは
まさかとは思いつつ 皇后殿へ向かっていた
仰天したソ尚宮が 声を震わせ 皇帝のお越しを告げる!
父ヨンチョルが隠れる時を稼ごうと
タナシルリは 寝所を飛び出し タファンを出迎える
有無を言わさず 中へ入るタファン!!!
泊まる気のないタファンと 引き止める気のないタナシルリ
タファンは 卓上の茶器の中身が 確かに甘豆湯であると確認し立ち去る
ヨンチョルの屋敷では
兵を潜ませ “逆賊”を待ち構えるタンギセ!
そしてワン・ユたちは 今こそ丞相の一族を滅ぼそうと画策していた…!
両者が睨み合うその中に スンニャンが矢を射る!!!
白い布を確認したワン・ユと側近たちが凍りついた
考え得る最悪の事態とは… まさにそれしかない!
(ヨンチョルが… 生きている?!!!)