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武士ペク・ドンス 第16話

2018-03-24 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第16話 

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクが 世孫のもとを去り

壮勇衛(チャンヨンウィ)を統括していたイム・スウンもこの世を去った

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

 

思悼(サド)世子に仕えていた翊衛士(イギサ)も罷免された今

世孫イ・サンを守れる者は 誰ひとりいない状況であった

 

※翊衛士(イギサ):王族を守る武人

 

この状況を知ったフクサモは奮起し 残された3人を鍛え直そうとする

ウンが去り チョリプも我が道を目指すべく去って行った

ドンスも不在の今 この3人を鍛えて世孫を護衛させるしかないと…!

 

翊衛士(イギサ)を罷免された 亡きイム・スウンの部下たちは

諸悪の根源であるホン・デジュを暗殺しようと 屋敷に忍び込む

しかし そこで待ち構えていたのは…

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天主 ヨ・ウンであった…!

かつての教官を この手で殺さねばならないウンの運命である

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

一方 小さいながらも商団を切り盛りするユ・ジソン

その情報を察知したホン・デジュが 刺客を差し向ける

偶然ではあったが ジソンの窮地を救ったのは 通りかかったウンだった

 

ウンが現れたことも驚きだが ジソンをどう守るべきか思案するフクサモ

するとジンギが 山砦の護衛をしている手下を 商団へ呼び寄せるという

ならば ジンギとジンジュも 商売に加わってはどうかと提案するジソン

こうして商団は活気づき またたく間に資金が増えていく…!

 

ジソンは 貯まった資金を元手に 人参の取引を始めたいと言い出す

朝鮮人参は 清国でも実に評判が良く 高値で取引することが出来るのだ

 

するとジンジュが 清国と外国の仲介をしてはどうかと言い出す

娘が何を言っているのか さっぱり分からないジンギ

ジソンがそれを受け 分かりやすく説明する

 

諸外国を相手に戦争を行っている清国と 貿易を中止した国が多くある

そこで商団が 清国に人参を売り 羊毛の帽子を買い付ける

この帽子を諸外国に売り 金銀を得るという“三国間貿易”をするというのだ

 

かくしてファン・ジンギが率いる義賊集団は 商人として生きることとなった

まずは山に入り 良質な人参を採ることから始まる

 

一方 師匠キム・グァンテクと共に修行するペク・ドンスは

次第に修行の成果が表れ始めていた

剣の修行だけでなく 毒に関する知識に至るまで…

 

そしていよいよ ドンスが克服すべき最後の境地を伝授する

 

長い月日が流れ 人(イン)テウンが清国より戻った

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天主が罷免され

新たな天主となるチャンリャンを伴い 砦に舞い戻った

 

天(チョン)が砦を去った後 若くして天主となったヨ・ウンは

皇命とあらばこれに従い ひざまずくしかなかった

 

さらに人(イン)テウンは ホン・デジュの屋敷に乗り込み

かつては身を寄せ 泣いてすがったデジュの前で 傍若無人な態度を見せる

左議政(チャイジョン)らと会合を開いていたデジュは

下衆な輩と繋がっていたのかと責め立てられるが

結局 事を成すのはあのような“下衆な輩”であると ほくそ笑む

 

フクサモが鍛えなおした3人が 科挙試験の武科に見事合格する!

しかし 新たな夢を志し文科を受けたチョリプの名はなかったと…

それを残念に思いながらも フクサモは 3人の合格祝いに酒をおごる

そこへ あのキム・ホンドが現れた

 

ホンドは 図画署(トファソ)の試験が通り 正式な絵師になったという

そればかりか ヤン・チョリプも合格したとの嬉しい知らせを運んできた

 

※図画署(トファソ):絵画制作を担う国の機関

 

式年試文科の丙科に 見事合格したというが 確かにチョリプの名はなかった

ホンドによれば チョリプの本名は “ホン・グギョン”

どうりでヨンゴルたちが 不合格と思ったのも無理はない

 

チョリプは両班(ヤンバン)の子息であり

その事実は フクサモだけが知っていたのだという

 

※両班(ヤンバン):朝鮮時代の上流階級

 

立派な若者に成長した世孫イ・サンのもとに 3人の護衛が就くことになった

世孫イ・サンは 3人を従え蔵書閣に出向く

そこで勤務しているのは ヤン・チョリプ改め ホン・グギョンである

 

※蔵書閣:韓国学専門図書館

 

『どんな書物をお探しでしょうか』

『詩伝を探してほしい』

 

※詩伝:五経の1つ 詩経の注解書

 

よく勉学に励む孫に 満足そうな笑顔を見せる英祖(ヨンジョ)王だが

詩経を読んでいると聞き 表情を曇らせる

詩伝は 英祖(ヨンジョ)王が読むことを禁じている書である

東宮殿より 世孫が持っている書籍を没収しろと命じ

詩伝の書を開くと 途端に笑顔を取り戻す英祖(ヨンジョ)王

 

詩伝の中の 蓼莪(りくが)編だけは孫に読ませたくないと

その理由だけで禁じてきたが その部分には目隠しの紙が貼られていた

 

※蓼莪(りくが)編:両親が死に孝行できない悲しみを詠った詩

 

王の意を解したホン・グギョンが 世孫に渡す前に施したものであるが

この時まだ 世孫イ・サンは グギョンの配慮に気づいていない

 

同席する貞純(チョンスン)王后は 王に見えぬ位置で歯噛みする

世孫が詩伝を読んでいると ホン・デジュより聞いた王后は

わざわざ世孫を呼びつけ 王の前で詩伝の話題に触れたのだ

しかし 王を激怒させるどころか 孫を見直す機会を与えてしまった

 

危機を乗り切った世孫イ・サンは ホン・グギョンを東宮殿に呼び

『お前の知恵のおかげで救われた』と感謝の言葉を述べる

 

麒麟峡で修行を続けるキム・グァンテクとペク・ドンスは

いよいよ最後の境地まで到達する手ごたえを感じていた

同じ時

天(チョン)は 全国の上段者と戦いを続け

朝鮮の豪傑チャン・テサンまで辿り着く…!

 

そんな2人に 英祖(ヨンジョ)王から呼び出しがかかる

それを フクサモのもとへ伝えに来たのは 他でもない世孫イ・サンだった

世孫イ・サンは そこでユ・ジソンに会う

ジソンは 世孫の中に思悼(サド)世子の面影を感じ 一瞬言葉を失う

 

そんなジソンは 人参の栽培に着手していた

当てもなく山中を探し回るだけでなく 種から栽培してみようというのだ

 

一方 チャン・テサンと戦った天(チョン)は テサンを殺さず仲間にした

テサンは 賞金首を斬り 役所に差し出すことを生業としていた

その首に1万両の賞金が懸かっているというファン・ジンギ

その者を なぜ放っておくのかと聞かれ 苦笑いするテサン

 

すでに ジンギとは戦っており 無様に負けたことで名簿から除外したという

ならば次の相手はファン・ジンギだと 面白そうに笑う天(チョン)

 

この2人の会話を盗み聞いた者が 人(イン)テウンのもとへ戻る

偵察からの報告を聞き ジンギを見張るという人(イン)テウン

天(チョン)を始末することは皇命でもあるというが

ウンと地(カオク)は 賛成しようとしない

 

そもそも 代々の天主は 先代を斬ってその座に就く

天(チョン)もまた 地(カオク)の父を斬って天主となった

ウンがそうしなかったのは 天(チョン)がそうさせなかっただけである

 

新しき天主チャンリャンと共に 天(チョン)を倒しに行くというが

そもそも人(イン)テウンに その力量はないという地(カオク)

しかしテウンの決意は固く その足でデジュの屋敷を訪れる

 

ファン・ジンギの名を聞いたデジュは 死んだはずだと答える

ジンギとカオクの 深い絆を知らないデジュだった

 

1万両という懸賞金が懸かる大逆罪人のファン・ジンギ

これを始末すれば 間違いなくデジュの功績になる

ジンギのもとへ行くであろう天(チョン)を倒す

この情報を得たカオクは ジンギを訪ねるだろう

居場所を捜すなど 容易いことだとほくそ笑む人(イン)テウン…!

 

力量がないのであれば策を巡らすのみ!

己を知るテウンは 我が剣を汚さずして事を成そうとする

 

地(カオク)は そんな策を見破り ジンギに逃げろと告げに行く

しかしそれも既に遅く 天(チョン)が現れ

さらには デジュの手下が偵察に…!!!

 

こうして戦いを挑まれた以上 拒むことは出来ない

ジンギは 死を覚悟して剣を抜くしかない…!

 

同じ時

 

ホン・デジュが差し向けた官軍が ジンギの砦に向かう

そして人(イン)テウンもまた ウンと共に砦を目指していた

 

『ウン! ジンギのとどめはお前が刺すんだぞ!!!』

 

剣と剣との勝負に 容赦なく無数の矢が撃ち込まれた

四方を取り囲む官軍が テウンの命令で一斉放射したのだ!!!

 

脚を撃ち抜かれたジンギのもとへ ジンジュが駆け込む!

泣き叫ぶジンジュを守ろうと カオクが覆い被さる!

奇しくも天(チョン)は 母と娘を守る形で背中に矢を受けてしまう!

 

『母さん! 母さんしっかりして!!!』

『母さん… だと?』

 

訳を聞く暇などなく 天(チョン)は2人を守って矢を払う!

先代天主を討つ役目は 新たなる天主チャンリャンである

天(チョン)は そんなチャンリャンを無視し 母娘の後を追う!

残されたファン・ジンギの前に ヨ・ウンが…!

 

『お前はとうとう… ただの人殺しになるのか?』

『己の運命に従うだけです』

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の兵士が 母娘を追撃していた

天(チョン)は 兵士たちをなぎ倒しながら2人を追う!!!

傷ついた母を按じて泣き叫び 離れようとしないジンジュ!

それを力づくで引き離し 遠くへ逃げろと叫ぶ天(チョン)!

 

『カオク! お前だけは死なせん…!!!』

『娘をお願い…! ……あなたの子なの!』

『何?!』

『あのたとの娘なの!!!』

 

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武士ペク・ドンス 第15話

2018-03-15 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第15話 

 

『そんな運命! 無視すればいいんです! 俺が守ってみせます!!!』

 

沙彌尼ユ・ジソンは ドンスを信じてそばに駆け寄る…!

ここで「北伐の計」を奪われるわけにはいかないと ヨ・ウンが剣を抜く!

 

剣を交えながら 2人は 互いに心をぶつけ合う

殺手(サルス)などと言いながら 結局は自分を斬れないのだろうと

わざと我が身を差し出すように 隙を見せていくドンス

使臣と人(イン)テウンの目には 気づかれないが

ウンが ドンスを斬れないのは明らかだった

 

そこへ キム・グァンテクとフクサモたちが駆けつける…!

2人の勝負を止め 人(イン)テウンを睨みつけるグァンテク!

「北伐の計」を握りしめ 高笑いする人(イン)テウン

必死に逃げていた沙彌尼が 再び捕えられ今にも殺されそうになっている

 

その時!!!

 

火矢が「北伐の計」を貫き 人(イン)テウンの手からこぼれ落ちる!

ファン・ジンジュが 馬を駆るドンスを見て後を追って来ていた…!

拾おうとするそばから火矢が撃ち込まれ たちまち燃え上がる「北伐の計」!

そして沙彌尼のもとへは ヤン・チョリプが駆けつけ救出する!

 

ドンスは 運命を振り払うためにも 苦痛に耐えてほしいと叫ぶ

沙彌尼ユ・ジソンもまた それに応え ドンスに背を向け目を閉じる

2人が今 何をしようとしているのか…

ドンスの手には 燃え盛る松明が握りしめられている…!!!

 

上着を脱いだジソンの背中は ウンが服を斬り裂きあらわになっている

ドンスは その背中に 泣きながら松明の火を押し当てる

じりじりと背中を焼かれながら 苦痛のあまり気を失うジソン!

 

この光景に 慌てて船に乗り込む清の使臣と人(イン)テウン!

ヨ・ウンと芸妓クヒャンは その場に取り残されてしまう…!

 

倒れ込むジソンのもとへ ジンジュと芸妓クヒャンが駆け寄った

黒紗蝋論(フクサチョロン)の一味だったクヒャンは

思悼(サド)世子に頼まれたものの ジソンの入れ墨を消してはいなかった

ドンスの思わぬ行動で 背中に大やけどを負ったジソンだった…!

 

運命は変えられると断言し 愛するジソンの背中を焼いたドンス

ジソンもまた運命を変えたくて 死ぬほどの痛みに耐えた

これを目の当たりにしたヨ・ウンの心は揺らぐ…!

殺手(サルス)であることは 自分の運命だと思っていた

 

グァンテクやフクサモが止めても 自分はここへは戻れない

黒紗蝋論(フクサチョロン)に帰るしかないのだと 馬を駆るウンだった

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

天(チョン)がすでに砦を去り 地(カオク)だけが迎えてくれた

そして 今この時より ウンが黒紗蝋論(フクサチョロン)の天主だという

 

天(チョン)は 朝鮮全土にいる武芸の上段者と戦う旅に出た

その上段者の名簿には ファン・ジンギの名も挙がっている

倒すべき最後の相手は 剣仙(コムソン)キム・グァンテクだ…!

 

天主の座を蹴り 抜けようとすれば 全国から刺客が放たれる

自由の身になりたければ 天主の座に君臨するしかないのだと…!

結局ウンは みんなのもとへ帰ることは出来なくなった

 

ヨ・チョサンの息子として生まれたウンは

紛れもなく グァンテクにとって息子も同然の存在だった

ドンスと共に少年時代を過ごし 運命など忘れていた時期もあったのに

苦しい修行に耐え 壮勇衛(チャンヨンウィ)となり 宮廷にも入ったが

結局は 運命を振り払うことが出来ずに終わるのか…

 

ユ・ジソンもまた 運命を背負い生きて来た

幼い頃から“運命”を言い渡され その通りに生きろと教えられてきたのだ

高熱にうなされ もうろうとする意識の中で ジソンはドンスを見る

自分を 運命から抜け出させてくれた人…

心から感謝し いつまでも見つめ続けるジソンだった

 

その後のジソンの容態を 芸妓クヒャンがウンに報告する

 

一方 ドンスは 心から強くなりたいと決心し

剣仙(コムソン)キム・グァンテクの前にひざまずく

強くなるために… 愛する者を確実に守れるように…!

 

チャンミの酒幕(チュマク)に ジンジュが現れる

ジソンが生きていたことは 確かに喜ばしく 火矢で加勢したジソンだが

これで ドンスの心を振り向かせることは 永遠に叶わないと思うと

真昼間から酒を飲みたくなるのも 致し方ないことだった

 

すると そんなジソンに合席を求める男が…

 

その男は ジソンの体の入れ墨を転写した絵師キム・ホンドだった

船着き場の一部始終を目撃し ジンジュの後をついて来たようだ

 

やがて ヨ・ウンは ホン・デジュの屋敷に出向き

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天主となったことを報告する

まだ若者のウンに対し 礼を尽くすことなく“タメ口”をきくデジュ

 

『お言葉を慎んでいただけますか』

『何? …今 何と言った?』

『言葉を慎めと言ったのです 以前 ご自分が言われたことをお忘れに?』

 

以前 ウンが訪ねた時に デジュは 強者には死に物狂いで礼を尽くし

また弱者に対しては 決して越えられぬ山となれと指南した

ゆえに ウンは山となり デジュを弱者と定めたのだ

 

デジュの護衛が 無礼者!!!と叫び剣を突き付ける

しかしウンは 兵曹判書(ピョンジョパンソ)の護衛ごときが

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天主を斬れるはずがないと踏んでいる

 

天主として 堂々と去って行くヨ・ウンに

デジュは怒り心頭になり 歯噛みする…!

 

宮廷では まだ幼い世孫イ・サンが すでに書経を読んでいると聞き

可愛い孫を前にして 満足そうに笑う英祖(ヨンジョ)王

 

※書経:四書五経の1つ

 

貞純(チョンスン)王妃キム氏は 母として同席しながら心穏やかではない

キム氏の父キム・ハングは この世孫が王位を継ぐことを良しとしなかった

一族繁栄のためにも 思悼(サド)世子のように抹殺せねばならぬと…!

そこで王妃キム氏に「王家の秤」と呼ばれる課題を提案する

 

王妃の提案を受け入れ 孫に対し 課題を出す英祖(ヨンジョ)王

 

秤に 重りをどう乗せても吊り合うことはなかった

世孫イ・サンは 剣仙(コムソン)から渡された常平通宝を見つめる

真っ二つに割られた常平通宝は 亡き父の遺志でもあると聞かされていた

そして 吊り合せようと躍起になっていた世孫イ・サンは

あることに気づき ハッとするのだった…!

 

一方 ペク・ドンスは

 

師匠キム・グァンテクに 剣を握るには早いとまで言われ

まずは 全ての武術の基本となる 「歩法」から学ぶこととなる

「歩法」の神髄を習得しなければ どんなに巧みに剣を操ろうとも

それはすべて 砂上の楼閣でしかないというのだ

 

世孫イ・サンは 祖父である英祖(ヨンジョ)王の前で

「王家の秤」の理知を説いてみせる

 

つまり 揺らぐ秤は世情を表し 秤を吊り合せることではなく

王は常に 秤の中心にいろという教えである

党派に関わらず公平に扱い 反対意見だからと切り捨ててはならぬと

 

『老論(ノロン)派のことを目障りだと感じても その責任は王にある』

『王様 でも私は違う考えを持っています』

 

せっかく「王家の秤」の課題を説き 祖父を喜ばせたのに

世孫イ・サンは 自分の考えを言わずにはいられなかった

民こそが国の根幹であり 王たる者は民に従うべきだと…!

 

すかさず口を挟み 不届きだと叱責する王妃!

王と士大夫(サデブ)あってこそ この国が建てられたのだ

亡き思悼(サド)世子と 同じ考えを持つことは許されないと!!!

 

※士大夫(サデブ):科挙官僚・地主・文人の三者を兼ね備えた者

 

来る日も来る日も 剣仙(コムソン)との修行に耐えるドンス

そんなドンスを見守りながら ヤン・チョリプは考え込むことが多くなった

そして ある決意をしてドンスと向き合う

 

ウンは我が道を行き ドンスも武芸を極めようとしている

自問自答を繰り返し 学問をしたいと思い始めたチョリプだった

 

キム・グァンテクは ある日突然 ドンスと旅に出ると言い出す

ドンスが ペク・サグェンの息子と知り ホン・デジュが狙っているのだと…!

そこで サグェンと共に修行した麒麟峡にこもり 修行を続けるという

 

ドンスは ジソンも一緒に…と誘うが

自らの運命を切り開くため ここに残ってやりたいことがあるというジソン

 

互いの心を確かめ合い しっかりと抱き合う2人

それを目撃してしまうジンジュは さらに ドンスが遠くへ行くと聞かされる

そして 母カオクと一緒に 旅立つグァンテクのため朝食を用意した

 

全員に見送られ旅立つ2人

それとは別に 途中の道で カオクとジンジュが待っていた

 

『ジンジュ ジソンを守ってやってくれ!』

『あ… あぁ 任せて!』

 

ジンジュの想いを知らず 無神経な頼みをするドンス

傷つきながらも それがドンスの望みなら… と 快く引き受けるジンジュ

カオクもまた 告げられない想いを秘め グァンテクを見つめる

 

2人が去った肉屋で チョリプがフクサモを怒らせていた

自分の道を志したいと言われ お前もか!とため息をつくフクサモ

チョリプは 固い決意を持って学問の道に進むと宣言する

 

宮廷では

 

亡き思悼(サド)世子に仕えていた者たちが

引き続き 世孫に仕えていることに 老論(ノロン)派の官僚たちが不満を述べ

世子に関わった者たちは すべて罷免すべきだと進言する

英祖(ヨンジョ)王は 官僚らの進言を聞き入れる代わりに

未だ捕らわれの身であるソ・ユデを 将軍職に復帰させ

従二品の水軍統制使に任命することを交換条件とした

 

ユデを利用し 思悼(サド)世子を亡き者には出来たが

代わりに 将軍ソ・ユデという敵を作ってしまったホン・デジュであった

 

立派な剣士となって戻ると約束した ドンスを待ちながら

ユ・ジソンもまた 自分のすべきことを模索していた

自由に市場を見て回るジソンを 影ながら護衛するジンジュ

一体 ジソンが何をしようとしているのか 見当もつかない

 

ジソンは 朝鮮では容易に手に入らない “羊毛の帽子”を探し回っていた

「北伐の計」は消え 自らの役割を失ったことで 新たな目標を模索するジソン

それにはまず資金が必要であると考えるのだった

 

「貿易」をしたいというジソンの意志に

ファン・ジンギが協力することになる

盗品を売りさばいていたジンギは 少なくとも商売には明るかったのだ

 

その頃 麒麟峡のグァンテクとドンスは

 

寝食を共にしながら 来る日も来る日も修練に励む

グァンテクは 俺を越えろと ドンスに命じた

朝鮮の武芸を余すところなく完成してこそ そして師匠を超えてこそ

朝鮮一の武士となれるのだと…!

 

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武士ペク・ドンス 第14話

2018-03-05 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第14話 

 

キム・グァンテクは 夜が明けても ドンスを叩き続けた

振り上げられる棒を掴み 応戦の真似事をするまでにはなったが

ドンスの中に まったく闘争心は感じられない

 

見かねたジンジュが とうとう2人の間に割って入る!!!

 

この目は 狂っている目ではなく 何かを忘れようとしているのだと

それでもドンスを叩き続けようとするグァンテク!

 

『やめて!狂っていないというなら 私が元に戻す!!!

チョリプ! そっちを持って!』

 

ジンジュの剣幕に グァンテクも 黙って引き渡すしかない

2人がまだ 少年と少女だった頃

過ごした砦の あの火事になった場所へ連れて行き

チョリプに 外を見張るようにと言うジンジュ

ここで過ごしたことのないチョリプには

ジンジュが 何をしようとしているか見当もつかない

 

中から鍵をかけ 松明の火を持つジンジュ

 

『ドンス 覚えてる? 小さい頃に火の中から私を救ってくれた

あの時のように もう一度私を救ってよ

怖くなんかないわ 私はドンスを信じてる…!』

 

あの時のドンスは まだ四肢が自由ではなかった

それでも生きようとして 眠っている四肢の神経を目覚めさせたのだ

それは奇跡でも偶然でもなく 紛れもないドンスの意思だったから

ジンジュは ドンスの心に懸けてみようと思った…!

 

『朝鮮一の剣士になるって 言ってたでしょ

あなたはペク・ドンスだから きっと出来るわ! ……ドンス!』

 

小屋の外では チョリプが半泣きになり オロオロと待っている

そこへ グァンテクが駆けつけ 信じて待てという

燃え盛る小屋の前に 地(カオク)が現れ 中にいるのは娘だと叫ぶ!

こんな形で娘を失うわけにはいかないと 中に飛び込もうとする!!!

 

その時!

 

ジンジュを抱きかかえ ドンスが炎の中から出て来る…!

ドンスは 腕の中のジンジュに『この馬鹿!』と叫んだ

満足そうにドンスを見上げ ジンジュは気を失う

地(カオク)は 我が娘に会い 母と名乗ろうと決意し現れたのだ

もしや父親は…というグァンテクに それだけは話すことが出来ない

娘への手紙を託し その場を去る地(カオク)だった

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

あの沙彌尼が 生きてウンのそばにいた…!

 

天(チョン)に背負われ 砦に連れて来られ 一命を取り留めたのだ

世子を殺された恨みで 天(チョン)に斬りかかろうとさえしたが

か弱い沙彌尼が振りかざした剣では 傷跡さえ残せない

 

間もなく 黒紗蝋論(フクサチョロン)の使命を受け

ウンは 沙彌尼を連れ清国を目指すことになる

出発前に 何かドンスに伝えることはあるかと聞くウン

しかし沙彌尼は すでに自分は死んだ身であると答えるだけだった

 

沙彌尼が生きていることは 地(カオク)からグァンテクへ告げられたが

これ以上 何もしないことが 沙彌尼のためであるという地(カオク)

グァンテクは ドンスに この事実を伝えるべきか考え込む

そうとは知らず ドンスは 地(カオク)を追っていた

たとえ変わり果てた姿であっても その身を返してほしいと訴える…!

力ずくでも 沙彌尼の居場所を!と 剣を構えるドンス!

 

『女だからと 私を見くびっているのか?

お前に私は斬れない 愛する女も守れなかったお前が 何を守ると?』

 

斬りかかるドンスを 一瞬のうちに叩き伏せる地(カオク)

そんな実力では誰も守れないと言われ 返す言葉もないドンスだった

 

『悔しければ 強くなることだ』

『まだ終わりじゃない!!!』

 

尚も挑もうとするドンスを止めたのは 駆けつけたファン・ジンギであった

 

『“俺のジソン”のことは たとえ骨になっても守り抜く!』

『死んだ者の何を守るというのだ! ならば早く守るべきだった

強くなれ! 強くなって 二度と愛する人を失うな…!』

 

ジンギは 地(カオク)との関係について 初めて皆に語り始めた

それは 20年以上前にさかのぼる

 

地(カオク)は 黒紗蝋論(フクサチョロン)の先代天主の娘であり

ジンギは 地(カオク)の護衛を務めていたのだという

そして 身ごもった地(カオク)と共に黒紗蝋論(フクサチョロン)を去る

やがてジンジュを出産した地(カオク)が消息を絶ち

以来 ジンジュを娘として育ててきたのだ

 

ジンジュの父親が誰であるか それはジンギさえ知らない

まさか自分では…と思い 聞いてみたというグァンテクの言葉に

ドンスとチョリプは 信じがたい過去に 戸惑いを隠せなかった

 

その時 ようやくジンジュが意識を取り戻す

先に目覚めたドンスは さっそくジンジュに憎まれ口を聞く

ジンジュにはそれが嬉しかった

それでこそ ドンスが正気を取り戻したということだからだ

 

フクサモは 一同を追い払うように外へ出ろ!と言い

“父と娘”を2人きりにしてやろうという

ジンジュが 初めて出生の秘密を知る 大事な瞬間なのだった

 

実の母親が生きているという事実は 喜ばしいことではあったが

ジンギが 本当の父親ではないことが明らかになり 涙を流すジンジュ

 

『でもね 本当は小さい時から気づいていたの

他の人が話しているのを聞いたけど… 認めたくなかったのよ』

 

血縁ではないと分かっても それでも愛する娘であることは変わらない

涙ながらにそう言うと ジンギは 地(カオク)からの手紙を渡し外へ出る

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)に 身を置いていたというジンギに

ドンスが 何としても沙彌尼を取り返そうと 砦の場所を聞く

果たして20年以上前の場所に 今もあるのかは分からない

そして 沙彌尼を殺したなら その皮膚を剥ぎ清国へ送ったはずだと…

そんな残酷な話を聞かされ 涙が止まらないドンスだった

 

一方 人(イン)テウンは

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の ある人物を懐柔しようとしていた

これまで 天(チョン)の腹心として仕えて来た者が

突然後継者となったウンに ひざまずく屈辱と不満を口にする

その不満を利用し 元仲間のよしみで…と擦り寄っていく

人(イン)テウンは 天(チョン)を亡き者にしようとしているのだ…!

 

この2人の密会を 芸妓クヒャンが目撃していた

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦にいる沙彌尼

しかしこのまま清国へ行けば 再びその命は絶たれるだろう

今度ばかりは救うことが出来ないと知り それでもどうにかしたいと考えるウン

 

沙彌尼ユ・ジソンは 助かりたいなどとは思っていなかった

むしろ自分が死ぬことで これ以上 多くの命が失われずに済むという

 

芸妓クヒャンが砦に現れ 人(イン)テウンの生存と 部下の裏切りを報告する

それを知ったうえで 天(チョン)は ウンを呼びつける

黒紗蝋論(フクサチョロン)の後継者として 自覚を持たせるため

いずれ天主となってすべきことを その心に刻んでいく

 

ウンは 天(チョン)の前にひざまずき 永遠の忠誠を誓うが

どうか沙彌尼の命を救ってほしいと 心から願い出る

ずっとドンスを応援する立場だったが ウンもまた 沙彌尼を想っていたのだ

 

冷酷なまでの厳しさを持つ天(チョン)だが 情も持ち合わせている

しかし いくらウンの切なる願いでも これだけは聞き入れられなかった

「北伐の計」は 皇帝が望んでいるものであり

沙彌尼ユ・ジソンは その体そのものが真の「北伐の計」なのだ

これはジソンの運命であり 救う手立ては何ひとつないのだと…

 

同じ時

 

ペク・ドンスは ジンジュと別れの挨拶をしていた

相変わらず そっけない言葉をぶつけながら ジンジュをそっと抱きしめる

恋心とは言い難いが ジンジュは ドンスにとって特別な存在なのだった

 

ドンスと別れた父娘は 山砦へ戻る途中 川原で地(カオク)に会う

出生の秘密を知り 初めて会う“母”である

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

天(チョン)が 腹心の部下に質問をぶつけている

いつものように受け答えをしながら 裏切りの心を見抜かれまいとする部下

その動揺を見抜きながらも 敢えて追及しない天(チョン)だった

 

フクサモの肉屋では

 

ドンス以外の者たちを集め グァンテクが 沙彌尼の生存を知らせている

そしてもうすぐ ウンが 沙彌尼を連れ清国へ旅立つという

沙彌尼を救うとすれば その船着き場で待ち伏せるしかないと…!

 

グァンテクは ドンスには言わないよう 固く口止めした

知れば当然のごとく 大暴れするに違いないと 一同も頷いた

しかし… 外で立ち聞きしているドンスの気配に気づく者はいなかった

 

ホン・デジュの屋敷では

 

長い滞在を終え ようやく帰国となる清国の使臣が 酒席に招かれていた

その席に 人(イン)テウンが現れ 「北伐の計」について話し始める

今回 「北伐の計」である沙彌尼を清国に連れて行くのは

ヨ・ウンという若造であり 旅立ちの船着き場には

天主も地主も 見送りにさえ来ないのだと…!

 

『使臣殿に沙彌尼を引き渡した瞬間 天主の部下が襲いかかり沙彌尼を奪う

使臣殿は 「北伐の計」を奪われるという大失態を犯し帰国することになる』

 

翌朝の船着き場

 

すべてが 人(イン)テウンの言葉通りになっていく

ヨ・ウンという若造が 自らを人主と称し 沙彌尼に同行するという

まさに予告通り 天主の姿も 地主の姿もなかった

 

使臣は 沙彌尼に対し『服を脱げ!』と命ずる

自分は皇帝への献上品であると 無礼は許さないという沙彌尼だが

それを“検品”するのが自分であると 使臣は一歩も譲らない!

 

ウンは 沙彌尼の服を斬り 背中をあらわにして入れ墨の絵を見せた

沙彌尼が辱めを受けなくても済むように 何とか切り抜けたが…

 

さらに 天(チョン)の腹心が沙彌尼を襲う!!!

その沙彌尼を救うかの如く 腹心に斬りかかる人(イン)テウン…!

 

(お前の役目はこれで終わった! ヒャーハッハッハ…!!!)

 

腹心は 人(イン)テウンの命令で動いただけなのだ

結局は不満の心に付け入られ 裏切りをそそのかされ 使い捨てられた

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の現状がどんなものであるか

使臣にしっかりと認識させ 皇帝に報告してもらう

そこで 天(チョン)に代わり 天主に昇り詰めるという

人(イン)テウンの壮大なる野望があったのだ

 

今にも船が出発するという時

息を切らして馬を馳せるペク・ドンスの姿があった…!!!

 

『行ってはなりません! きっと後悔するはずです!!!』

『来ないで… 来ないでください…! 私はもう死んだ身なのです

これは運命なのです 誰にも変えられない… 運命です』

 

『そんな運命! 無視すればいいんです! 俺が守ってみせます!!!』

 

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武士ペク・ドンス 第13話

2018-02-25 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第13話 

 

ペク・ドンスは 沙彌尼を連れ 市場の通りを歩いている

何としても 思悼(サド)世子との待ち合わせ場所へ無事に送らねばと

しかし すぐに無数の殺気を感じ 沙彌尼を馬で逃がす…!

 

馬で市場を駆け抜けた沙彌尼は 不安そうに歩いている

そんな沙彌尼の手を引き 物陰に引きずり込むファン・ジンジュ…!

 

無事に刺客の群れをなぎ倒し 3人は酒幕(チュマク)に入った

この隠密の行動を 見破られるわけがない

明らかに裏切り者がいるというドンス

そして ドンスの脳裏に浮かんだ人物は… ヨ・ウンだった

 

まさかそんなはずは… と 疑う気持ちを無理にかき消す

ドンスは ジンジュに沙彌尼を託し ひとりで行こうとする

裏切り者がいる以上 待ち合わせ場所へ 沙彌尼を連れてはいけない

世子が危ないというなら 尚更自分が行かねばという沙彌尼

 

そんな2人のやり取りを聞き つき合ってられないとため息をつくジンジュ

しかし ドンスに『頼む』と言われたら 嫌とは言えないジンジュだった

 

一方 ヨ・ウンは 涙を流しながらも イム・スウンにとどめを刺す!

 

こと切れたスウンのもとに駆け寄る思悼(サド)世子!

天(チョン)とウンは この時点では世子を殺すつもりはなかった

腹心を殺された怒りに満ち 世子は2人の後を追う!!!

 

長槍を振りかざし 天(チョン)に挑みかかる思悼(サド)世子!

天(チョン)も 武人としての世子の腕を 十分に認め真剣に応戦する

 

廃庶人となる者に 情をかけるわけではないが 殺す必要もなかろうと

それで終わりにしようと思っていた天(チョン)である

しかし 死をも恐れず 国本として全力で向かってくるというならば

たとえその命を奪うことになろうと 真摯に戦うだけである

 

剣を交えながら 天(チョン)は あることに気づく

グァンテクにあって 自分には無いもの…

そんな禅問答などいらぬ! と斬りかかる思悼(サド)世子!

 

ペク・ドンスは 世子との待ち合わせ場所へひた走る!!!

 

倒れている副教官を発見し 駆け寄るドンス!

副教官は 世子の身に起きた事態を話し 裏切り者の名を言い絶命する!

向かった先には 教官イム・スウンの亡骸が…!

 

そして 思悼(サド)世子の亡骸の前に立ち尽くすヨ・ウン!

 

『なぜお前がこんなことを…』

『……』

『なら… 俺も殺さないといけないだろ?』

 

逆らうことの出来ない運命に生きているというウン

ふざけた理由だと ドンスは 力任せに殴りつける!!!

 

殴られても 殴られても ウンは反発できなかった

少年の頃からずっと ドンスの前向きな明るさが眩しかった

一緒にいると 自分も運命から逃れ 生きられるような気にもなった

 

怒りに打ち震え 剣を構えるドンスを ウンはただ見つめていた

 

結局 ジンジュは沙彌尼を連れ ドンスの後を追っていた

そこで 戻る途中の天(チョン)に出くわす…!

無言で目くばせし 自分が囮となって天(チョン)の前に出るジンジュ

沙彌尼は ひとりドンスの後を追う!!!

 

同じ時

 

ウンは 決して剣を抜かず ドンスを説得しようとしていた

しかしドンスは 自分の手でウンを殺すしかないと決め立ち向かう!!!

執拗に斬りかかられ 思わず剣を抜くウン!!!

 

ドンスの剣に手ごたえがあったが…

その剣が刺したのは ウンではなかった

 

背後からウンにかぶさり 痛みに顔を歪める沙彌尼!!!

ドンスは 自らの剣で 愛する沙彌尼を刺してしまったのだ!!!

 

沙彌尼の脇腹からは 血が噴き出ている

その命を救おうと 沙彌尼を背負い走り出すドンス!

しかし… この山中から医員のもとへ駆けつけても無駄なことだと…!

それでも諦めきれず 走り続けるドンス!!!

 

虫の息の沙彌尼は 世子のもとへ戻りたいのだろう

必死に戻ってと願う沙彌尼の思いに ドンスは従うしかなかった

結局 ウンがいる場所へ戻り 世子の亡骸の隣に沙彌尼を座らせる

沙彌尼は 世子の亡骸に寄り添ったまま目を閉じる…

 

囮となって逃げていたジンジュは ドンスの悲痛な叫びを聞いた…!

追跡していた天(チョン)の部下が 立ちすくむジンジュに剣を向ける!

 

その時…!

 

ファン・ジンギが現れ 絶体絶命の娘を救った!

ジンジュは ドンスの叫びが聞こえた方角へと走る!!!

 

ドンスの叫びを聞いたのは ジンジュだけではない

天(チョン)もまた 世子のもとへ戻り 何も出来ないでいるウンを見る

 

『やはり 情に負けてしまったか…』

 

ペク・ドンスは この男が諸悪の根源なのかと 剣を振りかざす!

この時まだ 天(チョン)は この若者がドンスであると気づかない

 

『そんなに死にたいなら 殺してやろうか』

『うるさいんだよ ゴチャゴチャと!!!!!』

 

ウンとはまた違う殺気と気概

天(チョン)は  ようやくこの若者が あのペク・ドンスだと気づいた

命知らずにも自分に挑みかかってきた あの時の少年であると

そしてまた今日 叶うはずのない相手に『お前が元凶だ!』と挑みかかる!

成長した姿に 嬉しそうな笑顔を見せる天(チョン)

 

容赦なく殺してもいいはずの場面で 天(チョン)は剣を抜かない

赤子の手を捻るように 素手でドンスを打ちのめしていく…!

そして 沙彌尼を背負い歩き出す

 

ヨ・ウンは 後を追おうとして 倒れているドンスに声をかける

 

『必ず生き延びろ 生き延びて… 俺を殺すんだ』

『決してお前たちを許さない…! 許さないぞ!!!』

 

ペク・ドンスは あまりに多くを失った

副教官と 教官イム・スウン そして思悼(サド)世子

心から愛する沙彌尼に至っては 自らの剣で…!

さらには… 親友ともいうべきヨ・ウンが…

 

そこへ ファン・ジンギとジンジュの父娘が駆けつけ

さらには キム・グァンテクとフクサモが現れ

世子の亡骸の前にひれ伏し号泣する…!

 

グァンテクは 茂みに隠れる気配に気づき 剣を向けた!

そこに立っていたのは 地(カオク)だった

すべてを謝罪し 殺されに来たという地(カオク)だが

グァンテクは その命で解決するような問題ではないと 一蹴する

 

英祖(ヨンジョ)王に 世子の死が報告され

死を覚悟して身代わりとなっていたヤン・チョリプが 放心状態で戻った

フクサモは そんなチョリプを 立派だったと言い 力強く抱きしめる

すべての事情を聞いたチョリプは 憔悴するドンスを抱き号泣した

 

表向きは 米櫃に入れられたことになっている思悼(サド)世子

その裁き通り 遺体は米櫃に戻され 公に死が確認される

世孫イ・サンが その亡骸に駆け寄ろうとするが 側近らに阻まれた…!

 

それから月日が経ち…

 

立ち直れないまま ペク・ドンスは 乞食のような格好で街を彷徨う

世孫イ・サンもまた 側近の目を盗んでは城外をうろついていた

餅屋の主人と揉め事を起こすドンス

そこへ通りかかった世孫が 代わりに餅代を…と取り成すが 金を持っていない

さらに揉め事が大きくなり騒ぎになった瞬間!

世孫を狙って矢が射られ 放心状態のドンスが 咄嗟に素手で矢を掴む!!!

 

世孫を追って現れた側近は 剣仙(コムソン)キム・グァンテク

そして ドンスを按じて駆けつけたのは フクサモとチョリプだった

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

 

この時 世孫イ・サンは 初めてペク・ドンスという者に会う

剣仙(コムソン)より 父思悼(サド)世子は暗殺されたと聞いている

一国の世子が なぜ宮外で刺客に殺されなければならないのか…!

まだ少年の世孫には どんなに事情を聞かされても納得がいかない

グァンテクは 世孫もまた常に命を狙われているのだと

常に身を守るため 勝手な行動は慎むようにと進言するのだった

 

まるで腑抜けになってしまったドンスを何とかしようと

壮勇衛(チャンヨンウィ)の仲間たちが喝を入れる…!

しかしドンスは 正気を失ったように 目の焦点さえ合っていない

このままでは 壮勇衛(チャンヨンウィ)でいることは難しい

 

チョリプは そんなドンスに もうやめろと語りかける

自分を庇おうと ためらわず身代わりを買って出たドンス

そんなドンスを出し抜いたばかりに こんな目に遭ってしまったのかと

すべてが自分のせいのようで チョリプも辛くてたまらなかった

 

ジンジュは ドンスを按じながらも 気がかりなことがあった

あの“怖いおばさん”が 剣仙(コムソン)に剣を突き付けられた時

首飾りが切れて玉が落ちた

その玉は 父ジンギが大事に持っている物と同じだったのだ

何も説明してくれない父親に かえって不信感を抱くジンジュ

あの“怖いおばさん”は 自分の母親なのではないかと…

 

天(チョン)は キム・グァンテクが書いた「武芸新譜」を手に入れていた

ホン・デジュが心から欲しがり 自分に進呈するといった書である

十八技の殺手(サルス)武芸の書があれば

朝鮮のみならず 清国にさえ その名を轟かせられると…!

 

何の未練もなく かがり火に「武芸新譜」を投げ込む天(チョン)

その傍らには ヨ・ウンの姿があった

 

フクサモの肉屋では

 

ペク・ドンスが とうとう食べることさえ拒否し 衰弱し切っていた

その様子を窺うホン・デジュの部下

デジュは ドンスが あのペク・サグェンの忘れ形見ではないかと疑っていた

だとすれば たとえ気がふれていようと命を絶たねばならないと…!

 

デジュの子飼いになっている人(イン)テウンは

狂っている者を殺す必要があるのか? と問う

もっとも そこまで望むのなら 自分が手を下しても構わないとほくそ笑む

 

ホン・デジュは 貞純(チョンスン)王后に謁見する

思悼(サド)世子を排除し 今また世孫イ・サンをも亡き者にしようと

老論(ノロン)派の黒幕となって画策しているのは

英祖(ヨンジョ)王の正室 貞純(チョンスン)王后にほかならない

 

若くして正室となった貞純(チョンスン)王后は

年老いた王との間に 子を授かることが出来なかった

英祖(ヨンジョ)王崩御の後も 我が身が君臨するため

あらゆる陰謀を巡らす王后であった

 

デジュは 迂闊に世孫を狙えば 王様の逆鱗に触れると進言する

 

このまま世孫を私邸に置けば 少論(ソロン)派に担ぎ上げられてしまう

亡き者に出来ぬとしたら 宮廷に呼び戻すことこそ得策であると…!

 

ファン・ジンジュは ドンスを叩き直そうとして

まずは ドンスの横で呆けているチョリプの顔に水をかける!!!

そしてドンスを川に突き落とそうと言い出す

生きたければ泳ぐだろうし 泳がなければ死ぬだけだと…!

 

結局は ドンスを庇い チョリプがジンジュと共に川へ!!!

必死にもがき 岸に泳ぎ着いたジンジュとチョリプ!

 

2人が騒いで言い合いをしている間に ドンスに近づく影があった

人(イン)テウンが ドンスを殺そうと現れたが

目の前に剣を突き付けても 目をつぶることさえしないドンス

テウンは呆れ 『俺らしくない…』 とつぶやき去って行く

 

人(イン)テウンは見逃したが キム・グァンテクは容赦しなかった

夜の庭先にドンスを引きずり出し 棒を振り回し叩きのめしていく!!!

ドンスが死んでしまう!と泣き叫ぶジンジュ

しかし たとえフクサモであっても 剣仙(コムソン)に口出しは出来ない

 

その時… ドンスの手が グァンテクの棒を掴んだ…!

たとえ気がふれようとも 体が生きたいと 無意識に叫んでいるのだ

その生きようとする力を引き出そうと グァンテクは心を鬼にしている!

 

同じ時 黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦で

天(チョン)に並び 組織の頂点に座するヨ・ウンの姿があった…!

 

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武士ペク・ドンス 第12話

2018-02-15 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第12話 

 

思悼(サド)世子を陥れ 廃庶人にしてもなお ホン・デジュは満足しない

偽の「北伐の計」は役に立ってくれたが やはり本物である沙彌尼が欲しい

さらに 黒紗蝋論(フクサチョロン)の天(チョン)に会い

剣仙(コムソン)キム・グァンテクが書いたという「武芸新譜」の話題になる

十八技の殺手(サルス)武芸を書したそれを手に入れれば… と持ちかける

 

その書より 書いた本人を倒してこそ… という天(チョン)

しかしデジュは あくまでも書を手に入れることにこだわった

そして 廃庶人となった世子についても まだ安心は出来ないと

 

英祖(ヨンジョ)王は 決して世子を見捨てることはない

デジュは 完全に世子の退路を断つため 天(チョン)に協力を求める

 

こうして ヨ・ウンに密命が下された

ウンは フクサモの肉屋に泊っている仲間を 次々に斬っていく…!

後始末は自分が… と言い 天(チョン)の部下を帰すウン

そして 外で斬ったひとりを部屋に運び 布団に寝かせ

3人の脈をとり 手際よく処置をしていく

 

キム・グァンテクは 眠れないまま夜を明かしていた

この言い知れぬ胸騒ぎは 何なのだろうかと考える

ドンスとチョリプも起き出し ウンが戻っていないことに気づく

 

同じ時 イム・スウンもまた考え込んでいた

英祖(ヨンジョ)王に呼ばれ 息子を救えという密命を受けたのだ

表向きは 世子を謀反の罪に問うが 命まで奪うことは出来ないと…

 

スウンは 直属の部下に世孫イ・サンの護衛を命じた

そして グァンテクをはじめ壮勇衛(チャンヨンウィ)の者たちに

思悼(サド)世子の命を救えと命じるつもりであった

 

キム・グァンテクは 起き上がれるまでに快復したフクサモを

ファン・ジンギと沙彌尼ユ・ジソンに任せ とある場所へ急ぐ

グァンテクが向かった先で会ったのは 地(カオク)

 

すべてを捨て 彼の地で共に生きようというグァンテクの願いに

地(カオク)は 応えることは出来ないという結論を出す

共に生きられるなら ここで戦うしかない2人の運命だった

 

剣を交えながら グァンテクの20年を垣間見る地(カオク)

そしてグァンテクは静かに剣をおさめ ファン・ジンギのことに触れる

 

『あの娘は… お前によく似ている』

『長い時が過ぎたのです もうお忘れください』

 

ドンスとチョリプは 肉屋で仲間と合流し 宮廷に向かう予定だった

肉屋では 刺客に襲われた仲間が横たわっている

駆けつけたチャンミたちが怯え その横にはウンが…

チャンミの説明によれば ウンが 襲われた仲間の応急手当てをしたという

幸いにも 3人は一命を取り留め まもなく目が覚めるだろうと

 

宮廷からイム・スウンが駆けつけ ウンの腕のケガに気づく

その傷跡を確認し すぐに疑問を感じる…!

それは 明らかに手裏剣によるものである

しかも 三方手裏剣という特殊な武器による傷であり

その武器は 壮勇衛(チャンヨンウィ)独自のものなのだ…!

 

刺客に襲われたヨンゴルは 意識を失う前に 手裏剣を放った

黒覆面に隠れてはいたが それがウンだと気づいていた…!

 

ウンのケガは 沙彌尼を逃がす時のものだと証言するドンス

そして意識を取り戻した仲間もまた ウンが助けてくれたと言い出す

思いがけな証言に 動揺を隠せないウン

 

『お前がもう少し早く来てくれたら 襲われずに済んだんだぞ!』

 

スウンは チャンミに 3人の世話を頼んだ

そして ドンスたちだけを宮廷に連れて行くことに

 

立ち去り際 (恩に着る)とつぶやくウン

一命を取り留めた仲間は 共に修行してきた者として信じたかった

黒紗蝋論(フクサチョロン)の黒装束姿だったウンが

本当は自分たちを救おうとしてくれたのだと!

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

チャンミは 3人の世話をしながら苛立っていた

思いを寄せるフクサモのところへ 一刻も早く駆けつけたいのに…!

そしてミソも 何も出来ない自分に苛立っていた

ドンスたちと共に 武芸を習っていたミソは

女だからという理由で 壮勇衛(チャンヨンウィ)になれず

酒幕(チュマク)を手伝うしかない身がもどかしい

チャン・テポの娘として 亡き父の死にざまを目の当たりにしたミソは

誰よりその無念を知っていたのだ

 

一方 宮廷に入ったウンは ホン・デジュから呼び出しを受ける

ヨンの正体を知るデジュは なぜ世子の犬に甘んじているのかと問う

黒紗蝋論(フクサチョロン)の将来を担う身なのにと…!

 

やがて イム・スウンから 世子を救えという密命を聞かされるウン

廃庶人にされた世子を 宮廷から逃がすという策である

禁固刑を言い渡された世子を 偽者と入れ替え 密かに脱出させるのだ

 

『そんな… 殺されると分かっているのに 誰が偽者に?!』

『お前たちのうち 1人が 偽者になるしかない』

 

教官スウンの答えに ドンスが名乗りを上げた

3人の中で 最も優秀なウンを犠牲には出来ない

それに チョリプでは任務を果たせないと判断したドンスは

迷わず自分が… と買って出たのだった

 

3人は 茫然としてスウンの執務室を出る

チョリプは ひとり執務室に引き返し スウンと部下の話を聞いてしまう

 

『ドンスは ペク家の唯一の生き残り

剣仙(コムソン)が その腕を差し出してまで救った命を犠牲に出来ない』

『ならば… どうするというのですか?』

 

同じ時

 

キム・グァンテクは 沙彌尼と共に旅立とうとしていた

まだ完全には快復していないのに フクサモも同行すると言って聞かない

それを見送るファン・ジンギとジンジュ父娘

 

『剣仙(コムソン)のおじさん 何であんなに私を見つめるの?』

『…… それはお前が可愛いからだろうよ』

 

宮廷では

 

チョリプが ドンスに 思いとどまるよう説得していた

どうせ自分は 訓練中の遠泳で命を落とす身だったと

あの時 ドンスに救われなければ 今の自分はなかったと…

チョリプの言葉を遮り もう決めたんだ!と怒鳴るドンス

他の誰かが命を懸ける姿を見るより 潔く自分が!と…

 

しかしチョリプは ドンスの身の上を知った以上

教官が ドンスを死なせたくないと思っていることを 知ってしまった以上

ドンスの決意に納得することは出来なかった

 

兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホン・デジュは 老論(ノロン)派の会合で

世子を排除した喜びに沸く同志たちに まだ問題が残っているという

その言葉通り 旅立つ寸前のキム・グァンテクに部下を差し向け

すぐに倭館へ行けとの王命を突き付けていた…!

 

※倭館:朝鮮時代 半島南部にあった日本人居留地

 

倭人の略奪が横行しているため 倭館へ向かい解決するようにという

この王命の真偽を確認したいが 王に謁見することは出来ない

スウンを通じて確かめようにも 宮廷の門は夜明けまで出入り禁止であった

グァンテクは デジュの屋敷を訪ね 直接本人に会うことにする

 

ホン・デジュの屋敷では

 

まるで グァンテクの来訪を予測していたかのように 宴席が設けられ

その席で酒を振る舞われたグァンテクは 屋敷を出た直後に倒れてしまう!

 

宮廷では

 

世子が廃庶人にされたことを グァンテクに知らせようにも

スウンの部下が 宮外へ出られない状況だった

そこで 夜明けとともにチョリプが グァンテクのもとへ行く手筈になった

 

“ドンスが身代わりとなって入れ替わり 世子を宮外へ脱出させる”

一刻も早く この計画をグァンテクに知らせ 協力を得ねばと…!

 

夜明けを待つドンスのもとへ チョリプが酒を持って現れる

そしてフクサモは なかなか戻らないグァンテクを按じていた

 

やがて夜が明け 思悼(サド)世子は 牢から出される

 

死装束を纏う世子のもとへ スウンに伴われ ヤン・チョリプが進み出る

ここで初めて計画を知った世子は 怒りの表情でこれを拒む!

“子”を犠牲にして命拾いしたい“親”が どこにいるものかと!!!

 

『世子様 これは王命なのです!』

『世子様… 私が自分で望みました 男として立派に死にたいのです!

世子様のためにも… そしてドンスのためにも私が…!』

 

ドンスは 酒に入れられた強い眠り薬で 深く寝入っていた

ようやく目覚め チョリプの置手紙を読んだ時には もう遅かった…!

 

取り乱すドンスをねじ伏せ チョリプの犠牲を無駄にするなというスウン

死ぬのは俺だ!!!と叫ぶドンスだが もう計画は進んでいるのだ

世子の脱出に成功すれば チョリプを救う道も開けると…!

 

『お前の任務は 師匠にこの計画を伝えることだ!』

 

涙を堪え 任務を果たすべく フクサモのもとへ向かうドンス

しかし そこに剣仙(コムソン)の姿はなかった

フクサモは グァンテクの行方を捜しに飛び出して行き

ドンスは 沙彌尼を連れ 世子と落ち合う場所へ向かう

 

沙彌尼を馬に乗せ 護衛を装うドンス

市場の通りを行く2人を見かけ 声をかけるジンジュだが

完全に無視されてしまう

腹を立て 後を追っていくジンジュ…!

 

禁固刑を言い渡された思悼(サド)世子は

英祖(ヨンジョ)王が見守る中 “米櫃”に入れられる

やがて 米櫃だけが取り残された時敏堂(シミンダン)で

世子の身代わりとなったヤン・チョリプが 米櫃の中に入る…!

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

これから始まる戦いを前に 天(チョン)が 地(カオク)を引き止める

キム・グァンテクとの戦いの場に わざわざ出向くことはないと

そしてまた 誰が 思いもよらぬ行動に出るのか まるで予測もつかないと

 

やがて スウンの部下とヨ・ウンが “武器の荷車”を運び宮外へ出る

その荷車に 世子が潜んでいると察し 天(チョン)の部下が襲いかかる!

しかし荷車には仕掛けがあり 飛び出した無数の槍が発射された!!!

 

ウンは 荷車に世子が潜んでいると思い込んでいた

天(チョン)の部下とウンは 危うく難を逃れ生き残るが

すでに壮勇衛(チャンヨンウィ)から 疑われているのだと知るウンであった

 

思悼(サド)世子は イム・スウンと共に“秘密の通路”を通り宮外へ…!

 

しかし 宮外の出口に 用意されているはずの馬がいない

瞬く間に2人は ホン・デジュが差し向けた刺客に包囲されてしまう!!!

果敢に戦いながらも 矢に撃ち抜かれてしまうスウン!

絶体絶命の状況を救ったのは ほかでもない天(チョン)だった

 

忠誠心から 命を投げ出し主君を守る者に対し 卑怯にも弓を使うとは

武人としての誇りを持つ天(チョン)には たとえ味方でも許せなかった

そして 刺客を自ら始末し 正々堂々!イム・スウンと対峙する

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクを師と仰ぐスウンである

天(チョン)は その武芸の見事さを十分に味わいながら 全力で戦う!

 

すると スウンの視界に ヨ・ウンの姿が…!

思わず剣を止め 茫然としてしまう

天(チョン)は 敢えて剣を下ろし ウンと話す時間を与えた

 

怒りに満ち ウンを斬ろうとするが

スウンの剣を 天(チョン)が阻む!!!

 

『我ら黒紗蝋論(フクサチョロン)の未来となる者に 手出しはさせぬ!』

 

天(チョン)の言葉に驚き あらためてウンを見つめるスウン

その一味であるというだけでなく 天(チョン)にここまで言わせるとは…

そのような者が なぜ壮勇衛(チャンヨンウィ)になれたのか…!

 

その思いの中 スウンは 天(チョン)に斬られる

『お前がとどめを』と言われ ウンは黙り込む

あくまでも黒紗蝋論(フクサチョロン)として

少年の頃から 敵陣に潜入している身で生きてきた

何度も真の仲間になろうとしたが 天(チョン)を裏切ることは出来ない

苦渋の表情になりながらも ウンは 剣を抜くしかなかった…!

 

スウンの背後には 思悼(サド)世子が…!

それでもウンは イム・スウンにとどめを刺すしかなかったのだ!!!

 

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武士ペク・ドンス 第11話

2018-01-25 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第11話 

 

『王妃様 いよいよこの時が参りました』

『天命には逆らえぬ 肝に命じよ 失敗は決して許さない…!』

 

思悼(サド)世子の命を狙うのは 王妃と老論(ノロン)派の一味だった

その陰謀渦巻く宮中で ペク・ドンスと沙彌尼が再会する

 

言葉を交わそうとしたその時 怪しい影が近づく…!

 

咄嗟に逃げる沙彌尼を庇い ドンスも一緒に走り出す!

沙彌尼を安全な場所へ逃がし 囮になって追っ手をまくドンス

ようやく2人になると ドンスの質問攻めが始まった

 

なぜ青厳寺ではなく 宮中にいるのか

思悼(サド)世子とは どんな関係なのか

なぜ怪しい影に追われているのか

 

ドンスの質問に簡潔に答えながら その胸の玉佩に気づく沙彌尼

それは ドンスが少年の頃 両班(ヤンバン)の少女が落としたもので

天(チョン)に斬りつけられた時 命を守ってくれたものであった

 

※玉佩:儀式の際 礼服に付ける玉製の装身具

※両班(ヤンバン):朝鮮時代の上流階級

 

それは自分のものだという沙彌尼

あの時の少女こそ ここにいる沙彌尼ユ・ジソンなのであった

 

兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホン・デジュのもとに届けられた「北伐の計」

それは 黒紗蝋論(フクサチョロン)から清国に渡されるべきものだ

デジュは その前にしばし貸していただきたいと 天(チョン)に請う

世子を倒すためには どうしても必要であった

 

※兵曹判書(ピョンジョパンソ):軍事を司る官庁の長官

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

※「北伐の計」:孝宗(ヒョジョン)王が残した北伐の兵法書

 

天(チョン)が望むのはあくまでも本物

“生きている「北伐の計」”であった

必ず捕え 引き渡すと約束するデジュであった

 

天(チョン)が砦に戻ると 地(カオク)の表情が暗い

カオクには分からなかった

あれほど自由を欲していた天(チョン)なのになぜ…

その行動は 望む生き方とは 到底相反するものなのだ

 

一方 ドンスとウンは 見事に任務を果たし熢燧台に戻っていた

宮廷で 全てを知った2人は ユデに脅されたことが許せない

ここに派遣される期間は たったの10日間なのだ

そうとは知らず 二度と宮中へは戻れないと絶望していたドンス

きっとユデは知っていたのにと思うと どうにも怒りがおさまらなかった

 

さらにウンが なぜ将軍だった方が歩兵に?と切り出す

ユ・ソデの前職は 兵馬節度使という 従二品の将軍だったのだ

 

※兵馬節度使:各道の軍を統率した武官

 

分かったらひざまずけというユデに 今は何者で?と返し

どんな命令も聞くものか! と怒るドンス

邪険に扱われても なぜかソデは嬉しそうだった

命懸けの任務を果たしたドンスが いつか大業を成すような気がしていた

 

チャンミの酒幕(チュマク)では

 

ドンスが命を落としそうだったという話に 驚くフクサモ

わざわざクッパを届けに行ったチャンミたちに 感謝してもし足りない

“女の心遣い”がどれだけ大切か… と婚姻を勧めるチャンミ

しかし その想いがフクサモに届くことはなかった

 

チャン・ミソが チャンミの料理を グァンテクのもとへ運ぶ

亡きテポの娘を見つめ 座れと促す

ミソはもう二十歳になっていた

親友の娘は 自分にとっても娘のようだと言われ

亡き父を思うミソだった

 

熢燧台では

 

いよいよ宮廷に戻れることになり 3人は感慨深く夜空を眺める

翌朝 世話になったソ・ユデに別れを告げる

最後まで憎まれ口を言い合うユデとドンス

ウンだけが 礼を尽くして頭を下げた

 

再び1人きりになったユデ

するとそこへ 役人が兵士を引き連れ現れた…!

ユデは突然 “謀反人”の罪で捕えられてしまう!!!

 

その頃 ファン・ジンギは

 

聞き分けのないジンジュを叱りつけていた

いくらドンスに会いたいとはいえ “盗賊”が宮廷に行くのかと…!

 

ペク・ドンス ヨ・ウン ヤン・チョリプの3人は

思悼(サド)世子を護衛する任務に就くこととなる

いつものように軽口を叩くドンスを ギロリと睨むイム・スウン

もはや ドンスのはったりが通用するような状況ではなかった

たとえ宮廷内であっても 世子は 常に危険と隣り合わせなのだ

 

兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホン・デジュは

人(イン)テウンが失った左腕に 鉄製の義手を用意する

そして 世子側につく礼曹判書(イェジョパンソ)の暗殺を命じた

 

※礼曹判書(イェジョパンソ):儀礼や祭事・外交などを担当する官庁の長官

 

同じ時

 

天(チョン)は 東宮殿に忍び込み 思悼(サド)世子と対峙する

殺しに来たのではなく 話したくて来たという天(チョン)

 

『“北伐”などという叶わぬ夢など 捨ててはいかがです?

この朝鮮が 清国を倒すなど 可能でしょうか』

『この私を侮っているのか?』

『だというなら 既に殺していたでしょう』

 

思悼(サド)世子は 天(チョン)に 人間らしく生きるべきだという

それは 世子に反する考えの者は すべて人ではないということか…

ならば自分にとっても世子は 獣のごとくであるという天(チョン)

どんな問答をしようと “北伐”を諦めるつもりはないという世子

 

『頑固な方だ…』

 

次に会う時は 剣を向くことになるだろうと予告し

天(チョン)は 音もなくその場から立ち去るのだった…!

 

義禁府(ウイグンブ)では

 

連行されたソ・ユデが 惨い拷問を受けていた

ユデを捕えたのはホン・デジュである

世子が 自ら軍を動かしたという事実を ユデに白状させるためであった

 

※義禁府(ウイグンブ):重罪人を扱う検察のような機関

 

咸鏡道(ハムギョンド)の軍は あくまでも王様の軍であり

世子は関与していないというユデ

 

ユデの自白が取れなくても デジュには何の問題もなかった

世子が ユデと共謀し謀反を図ったと 王の前で報告したのである…!

 

ホン・デジュが ここまで強気に出るのは “確たる証拠”があるからだ

沙彌尼のもとから持ち帰った あの「北伐の計」の地図が…!

老論(ノロン)派は この機に 世子を追い詰めるつもりであった

 

知らせを受けた世子は すぐにもユデに会うという

このまま ユデを犠牲にすることだけは出来なかった…!

しかし 断じて会ってはならないと イム・スウンが止める

 

兵曹判書(ピョンジョパンソ)が ここまで強硬なのには何か理由があると…

ハッとして 書棚の中の箱を開ける世子!

沙彌尼の身体から写し取った地図が 白紙の巻物に代わっていた…!!!

あの芸妓クヒャンが 沙彌尼の入れ墨を消す際に持ち去ったのだ

 

ホン・デジュは 世子が北伐を企んでいると弾劾!

朝廷の場に呼ばれていた清の使臣が これは謀反であると叫ぶ…!

 

デジュが示す“謀反”とは 朝鮮の王に対してではなく 清国に対してであった

思悼(サド)世子は 朝鮮は清国の属国ではない!と言い放つ

かつて 清国の領土の半分は 朝鮮の領土であったと

それを取り戻す行為は 決して謀反ではないと…!!!

 

三田渡(サムジョンド)の盟約を持ち出す清の使臣

丙子胡乱の屈辱について 口論する使臣と世子

それに耐え切れなくなったのは ほかでもない英祖(ヨンジョ)であった

 

※三田渡(サムジョンド)の盟約:

朝鮮第16代国王 仁祖(インジョ)が清の皇帝の前で三顧の礼を行い

明の属国から転じ 清の属国となった

 

その時 ひとりの重臣が割って入る

 

世子の衣を指さし 七爪龍の龍袍は 皇帝だけが許される紋様だという

北伐が云々という前に 皇帝の龍袍を身に纏った時点で“大逆人”だと…!

ふと 自身の衣の刺繍に目をやり 蒼ざめる世子!

 

それは 貞純(チョンスン)王妃から贈られた龍袍だった

母親から贈られた龍袍を ただ息子が身に纏っただけ…ではなかったのだ

 

英祖(ヨンジョ)は 臣下が見守る中 世子を廃庶人とした

そして その場で靴を脱ぎ 冠を取るよう命じたのである

 

※廃庶人:身分と特権を奪い庶民にすること

 

思悼(サド)世子の目に みるみる涙が滲んでいく

世子である人間が 臣下の前でこのように言い渡されることは

“公開処刑”とも言える 屈辱的な仕打ちであった

 

老論(ノロン)派の者たちは 心地よい宴の後のようにはしゃいでいた

その頂点に立つホン・デジュは 大空に向かって高笑いする

 

貞純(チョンスン)王妃は 英祖(ヨンジョ)王に対し

世子への王命を取り消すよう願い出る

今回の企みの首謀者であり 老論(ノロン)派の長として暗躍する王妃

弾劾された龍袍も こうなることを念じて贈ったのである…!

 

いかにも 息子を思う母を演じる貞純(チョンスン)王妃

年老いた王のもとへ嫁いだ王妃には 跡目を継ぐべき子がない

英祖(ヨンジョ)亡き後の“居場所”を求め 老論(ノロン)派と結託し

世子を 亡き者にしようとしているのである

 

ドンスたちは 世子の身に何が起きたのかも知らず

沙彌尼を 宮外に逃がす任務を任されていた

山中に逃げると フクサモと仲間たちが出迎えてくれた

ようやく壮勇衛(チャンヨンウィ)の修行を終え 入宮する予定の仲間たち

 

そこへ あの人(イン)テウンが現れた…!

 

テウンの標的は沙彌尼だった

ホン・デジュは 絵に起こした地図と共に 生きた「北伐の計」を手に入れ

思悼(サド)世子に とどめを刺そうとしているのであった

 

若者たちを守ろうと 自ら剣を抜くフクサモ!

しかし次の瞬間 テウンの短剣が脇腹に突き刺さる!!!

 

倒れたフクサモを庇い 剣を抜く若者たち!

いかに壮勇衛(チャンヨンウィ)の精鋭とはいえ テウンは強い

このままでは 皆殺しになるかもしれない…!

ウンは 黒紗蝋論(フクサチョロン)での因縁から 戦いを挑もうとする

 

すると背後から 剣仙(コムソン)キム・グァンテクが現れた!

グァンテクは以前 テウンの指を落とし 次には腕を斬り落とした

なぜあの時 命を奪わなかったかと 後悔するグァンテクだった

 

負け惜しみの言葉を吐き捨て 姿を消すテウン…!

今はまだ グァンテクを相手に出来るほど回復していないテウンなのだ

 

慌ててフクサモのもとへ駆け寄るグァンテク!

大丈夫だと強がりを言うフクサモだが 傷は深いようだ

 

義禁府(ウイグンブ)の牢に イム・スウンが訪れ世子に挨拶する

王に呼ばれた以上 無事に済むとは言えなかった

もはや 思悼(サド)世子を守り抜くことは難しい

 

フクサモは ファン・ジンギの根城に担ぎ込まれた

すぐに手当てを受けたが 今夜が峠だというジンギ

父親代わりとして育ててくれたフクサモに付き添い 涙が止まらないドンス

そんなドンスに寄り添い そっと励ます沙彌尼ユ・ジソン

 

こんな事態でも 世子から命ぜられた任務は果たさねばならない

この砦で 何としても沙彌尼を守り抜かなければ…!

ジンジュに沙彌尼を託し ジンギは フクサモの看病に専念する

しかし 瀕死のフクサモを見ていられず 外へ飛び出すドンス

 

誰もが その嘆きを思いやり 言葉もかけられなかったが

グァンテクは 厳しい言葉でドンスに気合を入れた

ぶつけようのない怒りを吐き出すかのように 戦いを挑むドンス!

 

自らの片腕と引き換えに その命を助けたのだ

グァンテクにとっては かけがけのないドンスの命である

そして 生き延びたからには 男として立派に生きてほしいと

容赦なく剣の相手をするグァンテクだった

 

『分かったか 今のお前の実力では誰にも勝てぬ!』

『では 私に戦い方を教えてください フクサモの敵を取ります!!!』

『いかに剣の腕を磨こうと “怒りの剣”では何も斬れぬ!』

 

グァンテクは 徹底的にドンスを打ちのめした

そして己の実力のなさを 思い上がりでしかない自信を打ち砕く!

 

『剣は心で動かすのだ ただ切実な思いがあればこそ 剣を操れる』

 

ドンスに続き ウンが 戦いを挑む

ウンが操る剣に 恐ろしいまでの殺気を感じ取るグァンテク…!

 

ようやく落ち着きを取り戻したドンスに 沙彌尼が近づく

そして 自らの生い立ちを話し始めた

生まれた時から 沙彌尼になる運命を負っていたジソン

ただ両班(ヤンバン)のお嬢様としてではなく 孤独な日々を送ってきたのだ

 

『世子様が守ってくださらなければ…』

『今後は 俺が守ってみせます いや その…

世子様は 宮廷を離れられないので』

 

ジソンは ドンスの気持ちに感謝しながらも 丁重に断った

ファン・ジンジュが ドンスに想いを寄せていると知り 気を使ったのだ

これ以上 自分のせいで誰かが傷つくのは見たくないと…

 

ドンスは 運命なんて信じないという

人が運命で生きるというのなら 今の自分は四肢が不自由なままだったと

運命なんてぶち壊せることを 自分が証明してやると言い放つドンス!

 

ファン・ジンギが 懸命にフクサモを看病していた

ドンスは その枕元に寄り添い 祈りを込めて手を握る

両親のいないドンスにとって 身内と呼べる人はフクサモだけだった

 

すると…

 

その思いが伝わったのか フクサモの意識が戻る…!

 

同じ時

 

イム・スウンは 英祖(ヨンジョ)王のもとへ呼ばれ

ヨ・ウンは 天(チョン)に会う

 

キム・グァンテクと剣を合わせ どこかで勝てる気がしているウン

しかし天(チョン)は そんなに甘い相手ではないという

 

『俺が あいつと剣を交えない理由はただひとつ

奴は どんな時も全力を出さない たとえ俺を相手にしてもだ』

 

その理由は何かと聞かれ 強いからだと答えるウン

しかし 天(チョン)の考えは違っていた

天(チョン)は グァンテクの剣には“殺気”がないという

殺気のない者は決して勝てないし そんな奴に勝っても嬉しくないと

 

『そこで命令だ 奴を殺気立たせてみろ!』

 

天(チョン)の指令を受け ウンは フクサモの肉屋へ向かう

そこには 壮勇衛(チャンヨンウィ)の仲間が2人寝入っている

共に修行し 明日はいよいよ入宮する仲間である

 

ウンは 暗闇の中で静かに剣を抜く

そして…! 容赦なく仲間に剣を突き立てた!!

 

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武士ペク・ドンス 第10話

2017-11-30 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第10話 

 

沙彌尼ユ・ジソンの背中に彫られた「北伐の計」は

絵師キム・ホンドによって 3枚の絵に描き分けられた

1枚目の絵には平安道(ピョンアンド)から北京へ最短で行ける行路図

人・荷車・馬車の配置で道の広さを表現し 大軍が通れる道かを示している

 

2枚目の絵には 戦闘するうえで重要な 脱出路・監視路などの基点を示し

さらに3枚目の絵では 辺境7城及び12関門の秘密行路が示されていた…!

 

熢燧台では

 

二度と宮廷に戻れないようだと知り 落ち込むドンス

あの恋しい沙彌尼に 二度と会えなくなるのかと…

ソ・ユデは そんなドンスに 恋情が幼過ぎるから苦しいのだという

 

『武人になることも理屈は同じだ

剣を振り回し ただ斬り殺すことだけを考える者は 真の武人になれない

人を救う剣を持つ者こそが 真の武人になれる』

 

初めてまともなことを口走るユデを チョリプがからかう

それでもユデは 目に涙を浮かべて話を続けた

その心に 熱き思いを抱く者でなければ 真の武人にはなれないと…

 

チャンミの酒幕(チュマク)に

 

何かに理由をつけ 何度もジンジュが顔を出していた

今夜は 身寄りのない子らを泊めてくれと チャンミに泣きつく

ファン・ジンギは 何度来たところで ここにドンスは来ないという

ドンスが 熢燧台に配属されたと聞かされ 戸惑いを隠せないジンジュだった

 

そんなジンジュを見つめ 地(カオク)に似ているというグァンテク

もう20年も過去のことなのに まだ忘れられないのかと聞くジンギ

 

『まったく兄貴は… 女心が分かってない!

こうして戻ってるのに 一度も会いに来ない女だぞ』

 

一方 天(チョン)に斬られ一命を取り留めた人(イン)テウンは

兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホン・デジュの屋敷に身を寄せていた

 

※兵曹判書(ピョンジョパンソ):軍事を司る官庁の長官

 

デジュが なぜテウンを助けようと思ったのか…

いずれにしても まだ人(テウン)の命運は尽きなかった

 

キム・グァンテクは 黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦に単身乗り込み

地(カオク)に会いたいと 談判する

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

全てを捨て 一緒に旅立とうと 再び共に生きようというグァンテク

拒絶する地(カオク)に 即答はしなくていいと告げる

剣仙(コムソン)と呼ばれたほどの男が 地位や名声より

栄華を極めるよりも ひとりの女と生きる道を選んだのだ

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

 

叶わぬと知りながらも 愛する女を選ぶ盟友に 天(チョン)は言葉もない

ただ酒を酌み交わし そんな盟友を背中で見送るのだった

 

チャンミの酒幕(チュマク)では

 

早朝から大量の料理を作り せっせと荷造りするチャンミ

ミソを叩き起こして手伝わせ ジンジュに 早く宿代を払ってと催促する

子供たちと泊まったジンジュが目覚めると お金と子供たちが消えていた

親切で引き取ろうとしたのに 全財産を持って行かれたのだ…!

 

チャンミは 宿代が払えないジンジュにも手伝わせ 熢燧台へ向かう

思いがけなくご馳走にありついた3人は 夢中で食べ始めた

ジンジュは 荷物運びばかりか 食後の皿洗いまでさせられる

そんなジンジュに 何ともそっけないドンス

いつまで経っても昔を思い出さないドンスに ジンジュは苛立つ!

 

東宮殿に クヒャンという芸妓が呼ばれた

 

清国で医術を学んだというクヒャンに 入れ墨を消せるかと問う世子

クヒャンは ジソンの入れ墨を確認し3回の施術で消えると答えた

しかしそれには 耐え難い苦痛が伴うと…!

 

夕方が迫る熢燧台では

 

ご馳走に満足した3人が チャンミたちを見送っている

空になった荷物を持ち 仏頂面で帰りを急ぐジンジュ

すると…

 

『おーい ファン・ジンジュ! 久しぶり!!!』

 

ドンスは 言わないだけで ちゃんとジンジュに気づいていた

気づいているからこそ 昔のように遠慮なく 乱暴に接していたのだ

途端に元気を取り戻し 夢中で手を振るジンジュは 嬉しくて笑いが止まらない

 

女3人を見送った後 急に膝が痛いと言い出すユデ

快晴の空なのに 雨が近いと言われ とても信じられないドンス

しかしその夜 雨は降った…

一番に起きたチョリプは 辺りを見回し顔面蒼白になる…!

 

ホン・デジュの屋敷では

 

息子サヘが 直起人の3人について報告している

イム・スウンが連れて来た3人は 後から来て物凄く生意気だったと!

 

※直起人:初試を免罪された士大夫の子女

 

デジュは スウンが連れて来たなら おそらく世子が関与していると考える

そして 3人が配属された熢燧台は何処かが気になる

 

第一炉熢燧台と聞き そういうことか…! と高笑いするデジュ

そしてイム・スウンの執務室に行き 今すぐ第一炉熢燧台を試験しろという

 

“試験”とは 架空の非常事態を設定して合図し

熢燧台が的確に狼煙を上げられるか その機能を試すのだ

 

ホン・デジュは 3人の直起人のうち “ペク・ドンス”という名が気にかかる

そして 部下から20歳と聞き ますます気になり考え込む…!

 

ハッとして 宮中の世子を捜すデジュ!

思悼(サド)世子は 修練場で弓を射ている

 

将軍ソ・ユデが 突然歩兵に降格され 第一炉熢燧台へ配属された

そこへ 直起人の若者が3人配属された

この事実をご存知かと デジュは 思悼(サド)世子に問う

 

その熢燧台に対し 試験を実行するが 万が一任務を果たせぬ時は

ユデと直起人の若者3人は 即刻斬首となることをご存知かと…

 

『宮廷には いつまで熢火が届けばよいのだ?』

『開城(ケソン)からですので… 半日程度はかかるかと』

 

熢燧台のドンスは チョリプに急かされて薪を探していた

毎日何もすることがない日々で 試験の重大さも分かっていないドンスは

まるで遠足気分に浸りながら 楽しそうに薪を探す

台風一過の山の木は使い物にならず 麓の村で薪を分けてもらった

 

そして帰り道 狼煙が上がったのを目撃し 青ざめるドンス!

いくらドンスでも どんな事態かは理解できる

慌てて戻る途中に雨が降り出し またしても薪が濡れてしまった!

 

もう絶望的だと 頭を抱えて半ベソになるチョリプ…!

するとソ・ユデが 狼煙が上げられないなら走ればいいだけのことだと言う

 

開城(ケソン)で上がった試験の狼煙は 各熢燧台を中継し宮廷に届く

普段は暇でも この狼煙を中継出来なければ 大逆罪で斬首になるのだ

 

しかし 次の熢燧台までは30里以上!

狼煙を確認してから すでに時が過ぎ ただでさえ遅れている

ならば宮廷熢燧台に行くまで!というドンスに チョリプが激怒する!

都まで 山道を80里走るなんてもっと無理だと!!!

 

『だったら何もせずに死ぬのか?!』

 

絶望して文句ばかり言うチョリプに 今度はドンスが怒り出す!

要するに 日没まで宮廷に到着すればいいいんだと

ドンスの言葉に ウンが苦笑する

楽天的というべきか… その真っ直ぐな考えは昔から変わらない

 

話し合っている時間なんてない!

思いついたら即行動のドンスが 行くぞ!!!と立ち上がった…!

ウンは チョリプに ここにいろと言い 面白そうに後を追う

 

ドンスはひたすら山道を走り ウンも黙って後をついて行く

すると目の前に突然崖が…!!!

ドンスは チラっとウンを振り返り あっという間に視界から消えた!

回り道をするとか 険しい崖を下り谷に降りて…などとは考えず

勢いよく谷に向かって飛び込んだのだ!

 

水面から突き出た岩の すぐ横に落下したドンス

命を懸けたという意識もなく 先に行ってるぞ!と叫び泳ぎ出す

 

「狼煙を上げ損ねたら死ぬ… 死ぬんだ!」

 

ユデの言葉が頭をよぎる

ドンスも まったく不安がないわけではない

でも今は走るしかないのだ

この世に不可能はないと 自分に言い聞かせ ひたすら走るドンスだった!

 

ようやく山を下り 町中に入ったドンスは とうとう力尽きて倒れ込む

すると目の前に ウンが1頭の馬を連れて立っている…!

考えなしに谷底へ飛び込み 突き進んだドンス

しかしウンは 地形を読んで先回りし 早馬兵から馬を奪ったのだ!

 

『馬を盗んだって死罪じゃない でも狼煙が遅れたら斬首だ』

『お前… だんだん俺に似てきてないか?』

『だからって お前よりは優秀だ 行こう!』

 

チャンミの酒幕(チュマク)では

 

グァンテクとフクサモが ファン・ジンギを待っていた

3人はここで待ち合わせていたが 約束の時間に遅れて現れたジンギ

 

ジンギは 山越えの途中で狼煙が上がるのを見た

そして ウンが早馬兵から馬を奪うところに遭遇したのだ

矢を構える兵士を止めなければ ウンは間違いなく射殺されていただろう

あれはきっと 試験の狼煙だというジンギに 2人は黙り込む

まさかとは思うが台風の後だ ドンスたちは任務を果たせたのか…

ウンが早馬を奪ったのなら 間違いなく何かが起きたのだ…!

 

夕陽が迫る頃になり ドンスとウンは ようやく宮廷熢燧台に到着した

しかし 門番に冷たく追い返されてしまう…!

 

同じ時 東宮殿の一室では

 

沙彌尼ユ・ジソンが 芸妓クヒャンの前で衣を脱いでいた

世子から 消してほしいと頼まれた入れ墨は 目を見張るほど背中一面に…

両班(ヤンバン)の家に生まれながら 少女の頃に彫られたこの入れ墨により

まるでが烙印されるような 惨めさを味わってきたジソンであった

 

※両班(ヤンバン):朝鮮時代の上流階級

 

見知らぬ者たちが この背中の入れ墨を捜し 追いかけて来るのだと…

なぜ自分にそんな話をするのか… クヒャンは 隠し持つ短剣を懐へ戻す

 

一方 ドンスとウンは 門番に 馬をやるからと 必死に交渉していた

門番は “武科初試生が来ても絶対に門を開けるな”と命じられている

しかし 賄賂の馬に目が眩む門番

2人はとうとう見張り台の上へ…!

 

この見張り台から 4つの熢燧台に火矢を撃つ

4本の狼煙が上がれば 試験は合格となるのだ

 

最初の火矢が命中し まずは一つ目の狼煙が上がった

修練場から狼煙を確認した思悼(サド)世子は 安堵の表情になる

 

『1つ目が上がっただけです まだ分かりません!』

『兵判は 不合格を願っているのか?』

『いえ まさかそんな…』

 

3つ目の狼煙が上がったところで また雨が降り出した

残りの矢も少なく 次第に強くなる雨脚に 失敗するほど望みは薄れていく

最後の矢を射ることが出来ず ドンスは ウンに弓を渡す

ドンスと見つめ合い 覚悟を決め 渾身の矢を放つウン…!

一瞬は失敗したように思われたものの 4つ目の狼煙が上がる!!!

 

第一炉熢燧台では ユデとチョリプが 放心して見ていた

そして修練場の思悼(サド)世子は デジュを一瞥して去って行く

 

東宮殿では

 

クヒャンが 苦痛のあまり意識を失っている沙彌尼を見つめていた

その体ごと生きたまま… それが無理なら 殺して皮を剥いででも

沙彌尼を連れ帰れと ホン・デジュから命じられている

 

の烙印のようだと この沙彌尼は言った

遠い昔 自分の背中に烙印された“奴”の入れ墨を消してくれたのは

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天(チョン)である

 

クヒャンは もとから妓女だったわけではない

謀反の罪を着せられた両班(ヤンバン)の娘であった

しかし の烙印を消せば 手伝った者も斬首される

 

『謀反に原則などはない 捉え方次第で謀反だ』

 

なぜ?と問うクヒャンに 悔しくないのか?と…

天(チョン)の言葉を思い出し クヒャンは 短剣を鞘に納めた

 

無事 入れ墨を消したジソンは しばらく東宮殿で静養することになった

不自由はないかと世子に気遣われ 外の空気が吸いたいというジソン

東宮殿から出ないと約束し 月夜の庭を歩く

 

同じ時 ドンスとウンは

 

イム・スウンの執務室で これまでの経緯を緊張しながら報告する

何の理由であれ どんな方法であれ 任務を遂行するのが軍人だと

スウンは よくやったと褒めてくれた

そして 任務を遂行できず 馬まで奪われた早馬の兵士は叱責を受ける

どんな理由で ウンの前に早馬が現れたのか… 任務とは何だったのか

スウンは その兵士をそれ以上は咎めず ただ 口外するなとだけ命じた

 

二度と戻れないと思っていた宮廷に こんな形で戻って来るとは…

ドンスは 緊張感から解放され 宮廷内を散策する

すると向こうから 恋焦がれた沙彌尼が…!

 

ホン・デジュの屋敷

 

クヒャンは 沙彌尼自身ではなく 3つの絵を持ち帰った

デジュはそれに満足し 今夜にも“大会合”を開くと言い放つ…!

 

『ここで断言してもいい 世子の命は… もうこの手の中にある!』

 

“世子に王位を譲位せよ”

清国皇帝よりの勅書は ホン・デジュにより処分された

しかし 勅書の存在が事実である限り 世子を排除するしかない

もし世子が王位を継いだら この老論(ノロン)派で生き残れる者はいないのだ

老論(ノロン)派の崩壊は 朝鮮の崩壊だというデジュ

 

『王妃様 いよいよこの時が参りました』

『天命には逆らえぬ 肝に命じよ 失敗は決して許さない…!』

 

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武士ペク・ドンス 第9話

2017-10-16 16:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

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 武士ペク・ドンス 第9話 

 

『おい ウン! 1人ずつなんて面倒だし… まとめてやるか?』

 

イム・スウンが戻った時には 壮勇衛(チャンヨンウィ)同士が大乱闘し

ペク・ドンスら3人が これから同僚となる仲間を次々に倒している…!

特にドンスの動きが際立っていた

あのキム・グァンテクの受け売りで 号牌(ホペ)を使って応戦しているのだ

 

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

※号牌(ホペ):朝鮮時代の身分証

 

いよいよ怒りが頂点に達した剣士たちが 真剣を手にしたところで

教官イム・スウンが号令をかけ 争いをやめさせた

基本の修練が終わった時期に なぜ遅れて悠々と入所するのか!

スウンが この者たちは直赴人だと説明する

 

※直赴人:初試を免罪された士大夫の子女

 

自分も直赴人だが基礎から修練している! と声を荒げる青年

この青年は ホン・デジュの息子ホン・サヘという

そしてもう1人 デジュの甥ホン・ミョンジュが騒動の発端になっている

スウンは サヘの言い分も一理あると認め 3人の処遇は後日決めるという

 

一方 3人が去った山の砦には フクサモの案内で 沙彌尼が来ていた

グァンテクとフクサモは 沙彌尼の名がユ・ジソンであり

あの孝宗(ヒョリョン)王の翊衛士(イギサ)ユ・サンドの子孫だと知り驚く

 

※翊衛士(イギサ):王族を守る武人

 

何とまたドンスは 大それた血筋の女性に心を寄せたものだと

フクサモは 実らない想いを察しながらも うまくいってくれるなら…と願う

そのドンスたちは スウンから熢燧番を命じられていた

 

※熢燧番:のろしの番人

 

ケンカ両成敗なのに あまりに不公平な処分だと取り成す教官もいたが

兵曹判書(ピョンジョパンソ)の息子と甥が相手では

いくらスウンでも どうすることも出来ないのだ

これ以上 事を荒立てないためにも こうする他なかった

 

※兵曹判書(ピョンジョパンソ):軍事を司る官庁の長官

 

『まったく… 最初から問題を起こしてくれたものだ!』

 

スウンは なぜドンスが“号牌術”を知っているのかと聞く

それが正式な術だとも知らず ただ見様見真似で使っただけだというドンス

見ただけで 完全に習得してしまったドンスの才能に驚く

 

ふざけたように見えて “号牌術”は奥深い

まず拳法と歩法の基本を習得していなければ 使いこなせない術なのだ

スウンでさえ1年がかりで習得した術を ドンスは見ただけで…

 

しばらくして 壮勇衛(チャンヨンウィ)の若者たちが集められた

 

イム・スウンが 正式に配属先を発表する

最も優秀な者は世子翊衛(セジャイギ) 次は内宮(ネグン)守備

そして外宮(ウェグン)守備 最も劣る者が武器製造に配属され

論外の者が 熢燧番にされるのが 決まりとなっている

 

3人が 熢燧番に配属されたという報告に

思悼(サド)世子は 一体どういうことかと聞く

 

しかし ただ単に3人を追いやったのではなく スウンにも考えがあった

配属先の熢燧台の場所を聞き 世子も 深く頷き納得する

 

ホン・デジュの屋敷に 地(カオク)の姿があった

ジンギの 折れた剣を差し出すが 共に預かった勅書は渡さない

斬られたジンギが 勅書を抱いて火の中に飛び込み

一緒に燃えてしまったのだと報告する…!

 

これを信じるかどうか…

デジュは 同席する清の使臣に どう思うかと聞く

自らの命を懸けるという 地(カオク)の言葉に デジュは考え込む

 

一方 キム・グァンテクは フクサモに「武芸新譜」を渡す

18の技を 図解で表した書物である

片腕のグァンテクは 自ら技を披露することは出来ないが

少林寺で直に学んだ技のすべてを 事細かに書き写したのであった

 

その時 2人が語らう酒幕(チュマク)に ファン・ジンジュが現れる

フクサモは ジンジュを どう紹介すべきか戸惑う

 

※酒幕(チュマク):朝鮮時代の宿を兼ねた居酒屋

 

まずは 父親のファン・ジンギという人物から説明しなければ

20年も清にいたグァンテクには 分かるはずもなかった

 

初めて会う娘なのに なぜか気にかかるグァンテク

しかしジンギという男も ジンジュというこの娘も 知るはずがなかった

 

今 世間を騒がせている “逆賊”の娘だと紹介され 気まずいジンジュ

その帰り道 ホン・デジュの屋敷の前で立ち止まる

そして 盗賊の血が騒ぎ ついつい盗みを働いてしまう

 

またしても盗品を持ち帰った娘に 外出禁止だ!と怒鳴るジンギ

盗賊の娘が盗みをして 戦利品を持ち帰ったのに

一体 何が悪いのか分からないジンジュだった

 

父娘の言い合いを 屋根の上で聞いている者がいた

黒紗蝋論(フクサチョロン)の天(チョン)だ

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

地(カオク)が この父娘を助けたことも すでに知っている

立ち去ろうとしたあの時 なぜカオクは 娘の名を聞いたのか…

フクサモは 複雑な思いを抱きながら 勅書を焚火の中に投げ捨てた

 

それから間もなくして

ドンス ウン チョリプの3人は 配属先の熢燧台へと向かう

あの山を越えれば… などと そんなに甘い距離ではなかった

ようやくたどり着いた熢燧台では ソ・ユデという男が待っていた

 

疲れ切って 話をする気にもなれないドンスとチョリプ

ウンだけが真剣に ユデの説明を聞き質問する

ユデによれば 事細かに規則があり 手入れの方法もあるが

特にそれを 厳守しなければならないということも ないようであった

 

その頃フクサモは

沙彌尼ユ・ジソンを チャンミの酒幕(チュマク)へ連れて行き

しばらく泊めてやってほしいと頼み込む

チャンミは 命を懸けてドンスたちを守り逝った チャン・テポの従妹であり

テポの忘れ形見であるチャン・ミソと一緒に暮らしている

 

ジソンと同世代のミソは ジソンを泊めることに不満顔だが

チャンミは 惚れたフクサモの頼みということもあり 快く引き受ける

 

熢燧台では

 

何気なく聞いたユデの話に驚き 絶望するドンス

何とユデは 見習いの頃に配属されたまま もう30年以上になるというのだ!

 

『覆試(ポクシ)を受けなかったので?』

『受けても無駄なんだ 宮廷で働く者たちにはかなわない』

 

※覆試(ポクシ):科挙制度のひとつ 志願者を振るい落とすための試験

 

どうやら 二度と宮廷には戻れないようだ

それどころか 熢燧を上げ損ねたら即刻死罪になるのだという…!

もう 何人処刑されたことか… というユデの言葉に 笑顔が消えるドンス

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

天(チョン)が 地(カオク)を呼び グァンテクに会って来いという

そこへ 憎き剣仙(コムソン)が戻っていると知った人(テウン)が

なぜ奴の首を斬らないのかといきり立つ…!

 

私的な恨みで動く人(テウン)をたしなめる天(チョン)だが

人(テウン)は たとえ仲間との間に溝を作ってでも 復讐するつもりだ

 

熢燧台では

 

ドンスたち3人に あらゆる雑用をさせ 楽しんでいるかのようなユデ

洞窟の中に保存している キムチの古漬けを取って来いと言われたドンス

ユデが言ったとおり 確かにキムチはあったが…

その洞窟は 蛇の棲み家だった…!

 

重労働をさせられる割に 食事は野菜ばかりだと文句を言うドンス

するとユデが 肉が食いたいなら自分で獲って来いという

さっそく 空に向かって矢を射るドンス

そのドンスの腕は 蛇に噛まれたところが赤く腫れている…!

 

鳥は鳥でも ドンスが獲ったのは 伝書用の鷹だった…!

脚にくくられた伝言は破れ “殺” の1字しか読めない

その文字に動揺するウンだが ドンスとチョリプは気にもとめない

それよりも 肉に食らいつくどころか 意識がもうろうとしているドンス

 

するとチョリプが ドンスの顔色が悪いことに気づき

ウンが ドンスの腕が腫れ上がっていることに気づいた…!

どうやらドンスは 洞窟で “毒蛇”に噛まれたようだ

 

ユデの診立てによれば 命が危ないかもしれないという!

涼しい顔で 腫れ上がった腕を斬り落とすというユデに

武人の腕を斬るなんて!!! と チョリプが激しく抵抗し

意識のない本人に代わり 必死に腕を守ろうとする

しかしユデは 腕を守るより 命を守る方が先だと言い張る!

 

すると ウンが短剣を持ち出し ドンスの腕に突き刺した

そして自ら 溢れ出る血を吸い出し 毒を抜いていく…!!!

 

一方 天(チョン)は

酒場で飲んだくれる人(テウン)に 勝手な行動は許さないと言い放つ

仲間が腕を斬り落とされたのに なぜ仕返しをしてくれないんだと

人(テウン)は それが情けなくて苛立ち 暴走しているのだが…

ただ 冷酷な視線で睨み付ける天(チョン)だった

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクは 思悼(サド)世子に謁見し

「武芸新譜」を渡し 片腕がなくて “馬上武芸”が未完成だと報告する

命あるうち この20年の苦労に報いることが出来るかどうか… という世子

 王様に上奏し 官職を用意すると言うが それを拒むグァンテク

そこへ 大殿(テジョン)尚宮が グァンテクを呼びに来る

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

※大殿(テジョン):王が住む宮殿

 

英祖(ヨンジョ)王が直々に 正三品の内禁衛将(ネグミジャン)にと

それでも不服なら 兵馬節制使(ヒョンマトルチョサ)では?という

 

※内禁衛将:王室を護衛する軍衛の長

※兵馬節制使:道を統括する正三品武官の官位

 

キム・グァンテクは 職に不満で辞退しているのではなく

生涯愛すると決めた女と 都を離れひっそり暮らしたいのだと答えた

王を相手に臆面もなく言い切るグァンテクに 英祖(ヨンジョ)も笑い出す

女のためとあらば 引き止めることも出来ないと

 

大殿(テジョン)尚宮が グァンテクの行動を ホン・デジュに報告する

長らく消息不明だった剣仙(コムソン)が 生きて戻ったばかりか

世子に会い その足で王に謁見するとは…!

 

黒紗蝋論(フクサチョロン)の砦では

 

泥酔して戻った人(テウン)が 部下を斬り殺して暴れている…!

黒紗蝋論(フクサチョロン)の三才 “天地人”のひとり

人(テウン)様だ!!! と威勢をはり 誰も手が付けられない

 

『どうやらお前は… 死にたいようだな』

 

見かねた天(チョン)が… とうとう人(テウン)を斬り捨てた…!

しかし 山中に捨てられた人(テウン)の遺体が 息を吹き返す!

グァンテクへの復讐心と

仲間の敵を討とうとしない 天(チョン)への絶望感

すべての憎しみを怒りに変え それを生命力に代え生きようとする…!

 

宮殿では

 

思悼(サド)世子が 沙彌尼ユ・ジソンの 全身に描かれた刺青を消そうと

部下を通じ 様々な策を講じていた

 

※沙彌尼:年少の見習い女性出家者

 

まずは絵師に 刺青の絵をすべて模写させ そのうえで刺青を消すのだ

東宮殿に 直接ジソンを呼び これを伝えるが

その様子を ホン・デジュの側近が目撃していた…!

 

※東宮殿:世子が住む宮殿

 

天(チョン)は 山中の人(テウン)の遺体が消えたとの報告を受ける

もし 死なずに生き延びたなら それが奴の運命だろうという天(チョン)

その言葉は 地(カオク)の胸にも響いた

 

生きてもう一度 剣仙(コムソン)が戻ったなら

会って話すべきではないかと 自問自答し始めていた…

 

沙彌尼の刺青を模写する作業は 真夜中の東宮殿で行われた

功名な絵師カン・セファンを呼びつけたが

代わりに現れたのは 弟子のキム・ホンド

山水画と風俗画を得意とするホンドは 師の推薦状を持参している

思悼(サド)世子が 最もこだわったのは 秘密を守れるかどうか…である

 

宮中に入ったなら目と耳を塞ぎ 出る時には口を塞げと

師に教えられたと答えるホンドに 世子は 信頼するに足ると判断する

 

熢燧台では

 

ウンのおかげで命が助かったドンス

皆が寝静まった真夜中 ドンスは ふと目覚め外へ出る

こんな場所に配属されて いつまた沙彌尼に会えるだろうかと

宮中に戻れる望みもないまま 深く考え込むドンスだった

 

ホン・デジュの屋敷では

 

デジュの側近が 沙彌尼についての調査報告をしている

しかし 10年ほど前から寺に出入りし 清国にも行ったことがあり

歳はまだ 20歳前後だということしか分からない

 

デジュは たったそれだけの情報にもかかわらず 歓喜して笑い出す

10年前 あのユ・ソガンと共に逃げた娘…

世子が密かに会う女性ならば それしか考えられないと…!

 

東宮殿では ホンドによる模写が難航していた

急がせたくはないが なぜこうも時間がかかるのか…

 

ようやく完成したものを 世子の前に差し出すホンド

それは 世子の予想に反し 3枚にもわたる大作であった

ホンドによれば 沙彌尼の背中の絵は 複雑に重ねられており

3枚の絵が 緻密に組み込まれていたというのだ…!

 

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武士ペク・ドンス 第8話

2017-09-05 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

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 武士ペク・ドンス 第8話 

 

戻ったなら まずは俺に知らせるのが筋だという天(チョン)

なぜテウンなんかに 先に会うんだと…!

あの腕を斬られたのが“テウン”かと 苦笑するキム・グァンテク

 

相手が俺でも腕を斬るかと 聞くより早く剣を抜く天(チョン)!!!

 

その瞬間 グァンテクも剣を抜き 2人の戦いは一瞬で終わった

やはり片腕を失っても 朝鮮一の武士だと称賛する天(チョン)

なるほど時の流れというものは 寡黙な男の口数を増やすのかと

グァンテクは 以前より物腰が柔らかくなった天(チョン)をからかう

 

フクサモは なぜ天(チョン)と決着を付けないのかと責め立てる

帰って行く天(チョン)を見送り 挨拶に寄っただけだというグァンテク

ヨ・ウンは 去って行く天(チョン)を 無言で見送る

 

入れ違いに戻ったペク・ドンスが すれ違う天(チョン)の殺気に遭い

ただ歩いて横を過ぎ 睨まれただけで なぜ足がすくむのかと冷や汗を拭う

 

日が暮れた通りを歩くファン・ジンジュ

すると 少し先を見慣れた顔が歩いているのに気づく

ヨ・ウンが 砦を抜け出し 天(チョン)を追いかけて来たのだ

 

ウンは 実の父親ヨ・チョサンが 息絶えた時の記憶を失っている

殺したいほどに憎んだ父でも ウンにはたった一人の肉親である

父親を殺したのは誰なのか… その真実を知りたかったのだ

 

犯人は 思悼(サド)世子ではないかと問う

天(チョン)は ウンの推理をあっさりと認めた

それでも 世子が自ら行動するはずがない

その手足となった者は誰なのか…!

まさか… 剣仙(コムソン)なのかという問いに

天(チョン)は ならばどうするかと問い返し 去って行く

 

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

 

青厳寺では

 

沙彌尼と会った思悼(サド)世子が 怪しい尾行の気配に気づく…!

すぐに護衛が動いたが 気配は音もなく消えていた

その気配が刺客だとすれば 青厳寺も安全な場所とは言い難かった

 

同じ時

 

ドンスは あの薬売りが剣仙(コムソン)であることを知る

そこへ ファン・ジンジュが酒瓶を持って現れる

ウンがいないことに気づき それとなく聞いてみる

天(チョン)とウンは なぜ会っていたのか…

話の内容は聞き取れなかったが 2人は明らかに知り合いだ

 

ウンは チャンミの酒幕(チュマク)には寄らず ひとり砦に戻る

今は ドンスたちと騒ぐ気分にはなれなかった

 

※酒幕(チュマク):朝鮮時代の宿を兼ねた居酒屋

 

ここで初めて ウンは剣仙(コムソン)キム・グァンテクに会う

今は亡きチョサンの息子を 目を細めて見つめるグァンテク

 

ウンは 剣仙(コムソン)との距離を測る

一瞬の勝負で十分に殺れる…!

殺気をみなぎらせながらも なぜか剣が抜けないウン

 

鋭い殺気を遮るように グァンテクは ウンの肩をポンポンと叩く

その若さに見合わぬ殺気を感じ取り 行動を封じて去って行くのだった

 

フクサモは いつまでも帰らないドンスとチョリプを迎えに来て

懐かしいファン・ジンジュと再会する

美しく成長したジンジュに 最初は気づかない程だった

 

ジンジュが帰ると 遅れてグァンテクがやって来る

酔いつぶれているドンスを見て あの時の青年だと気づいた

思えば ドンスもウンも それぞれ父親に似ているというグァンテク

 

翌日 グァンテクは あらためてチョサンの墓の前に立つ

まるで 生きてそこにいるかのように 親しく語りかける光景に

墓参りで現れたウンは 近づくことが出来なかった

 

ホン・デジュは 世子を探った者からの報告を受けていた

密かに沙彌尼と会ったなら 何か関係があるはず

沙彌尼の出身情報を詳しく調べよと 部下に命じていく

 

青厳寺では

 

ドンスが ウンとチョリプを引き連れてやって来ていた

何者か知らないが 沙彌尼が 男を招き入れたことは間違いない

夜の闇に紛れ 部屋に招き入れていたのは 確かに沙彌尼だった…!

 

これが最後でもいいから もう一度沙彌尼に会いたいというドンス

2人には 厳重な見張りを頼みつつ 絶対に出て来るなと念を押す

 

再び “あの時の男”が 沙彌尼を訪ねているとも知らず…

 

思悼(サド)世子は 沙彌尼に会い 先日の答えを口にする

「北伐の計」か沙彌尼か… どちらかを選ぶなら 沙彌尼だと

その答えだけで十分だと言い 静かに服を脱ぐ沙彌尼

 

生まれた時から 自分の運命は決まっていた

世子様の女になるか あるいは尼僧になるか… その2つしかなかったと

 

決して沙彌尼を 女として選ぶのではないと言いつつ 動揺する世子

しかし その動揺は やがて驚きに変わっていく…!!!

 

服を脱ぎ捨てた沙彌尼の全身には 奇妙な刺青があった!

そして沙彌尼は 自分の体こそが「北伐の計」なのだと答える…!

 

それは 10年前にさかのぼる

 

今は沙彌尼となったユ・ジソンは まだ少女であった

その娘の体に ユ・ソガンは 「北伐の計」を彫り込んだ

1枚彫っては焼却し 最後には跡形もなく消えた「北伐の計」という書物

この世にただ一つ ジソンの体に彫られたものが全てであった

 

消すことも許されず 死ぬことも許されない

ジソンに許された2つの道は どちらを選んでも苦しみしかない

思悼(サド)世子は 沙彌尼の中に自分と同じ苦しみを見た

 

静かに服を着せてやる光景が 外からは 影絵のように映って見える

ドンスにも 護衛武士の視界に入る前から見えていた

一体 昨夜といい今夜といい!

沙彌尼と密会する男は何者だ!!!

 

頭に血が上ったドンスは 見境なく走り出し

護衛武士の制止をかわし 乱暴に扉を開けた…!!!

 

無礼なドンスの振る舞いに 死なぬ程度に灸を据えよと命じる世子!

そこへ ようやくウンとチョリプが加勢に現れた

剣を突き付けられて身動きできないチョリプ

しかしウンは 護衛武士が動く前に一瞬の隙を突き倒していく…!

 

戦いながら ウンは 思悼(サド)世子の腰に輝く剣の鞘を見た

そして 護衛武士の腕から推察し 世子ではないかと気づく…!

 

途端に戦いをやめ ひざまずくウン!

ドンスとチョリプは 何をやってるんだ!とばかりにウンを睨む

服従の姿勢で微動だにしないウンを見て 次第に焦り出す2人

 

それでもドンスは 最後までひざまずこうとはしない

だいたい… 処女菩薩とされる沙彌尼に なぜ世子が会いに来る?!

そうつぶやきながらも 座り込み ひざまずこうかどうしようかと迷うドンス

 

そんなドンスを見て 思わず笑いだす思悼(サド)世子

ウンの左手は 剣に手を伸ばそうとして小刻みに震えている…!

世子と話すうち 暗闇に目が慣れたドンスは

あの時 井戸から助けた人だと思い出し 同時に世子であることも認め

死罪に値します!!! とひれ伏した

 

世子は ますます可笑しくなって 声を上げて笑いたくなる

そして… ペク・ドンス ヨ・ウン ヤン・チョリプ

3人の名を言い当てていくのだった

 

『何と立派に育ってくれたものだ

お前たちはこの先 朝鮮の新たな希望となっていくのだ…!』

 

世子が去ると 3人は 放心して酒幕(チュマク)に行く

何と言ってもドンスの悪態は 死罪に値する

もし世子じゃなくても 両班(ヤンバン)に向かってよくもあんな真似を…!

 

※両班(ヤンバン):朝鮮時代の上流階級

 

ドンスは 記憶のすべてを消し去りたいかのように 酒を煽る

珍しくウンまでが動揺し 盃を満たしたのに まだ延々と酒を注いでいた

 

やがて酔いつぶれて眠ってしまう3人

ウンは 気配を感じ飛び起きた…!

思わず短剣を突き付けると そこに座っていたのはキム・グァンテクだった

 

剣仙(コムソン)キム・グァンテクは 旅支度を整えている

(なぜ父を殺したのですか!)

声にならない声で 剣仙(コムソン)に問う

今こそ殺れる距離であった…!

 

一方 ファン・ジンギは

 

慕華樓(モファル)に忍び込んだ娘ジンジュに舌打ちし

袋の中身をすべて出し 盗んだ物を確認していた

すると 中から奇妙な書簡が出て来た…!

 

※慕華樓(モファル):中国皇帝の使者を迎える施設

 

慕華樓(モファル)では

皇帝よりの勅書が消え 大騒ぎとなっていた!!!

清の使臣は 直ちにホン・デジュに会い 事態を報告する

 

使臣によれば 勅書には老論(ノロン)派の“反清復明”が書かれていたという

つまりは 清を滅ぼし再び明を再興するというものであった

そして 朝鮮の現国王に譲位を迫るものであると…!

 

老論(ノロン)派の 清への忠誠心は揺るぎはしないと明言し

盗まれた勅書は 決して公になってはならないものだというデジュ!

 

ヨ・ウンは ひとり黒紗蝋籠(フクサチョロン)の砦に向かう

思悼(サド)世子も剣仙(コムソン)も 父を殺してはいない

真犯人は誰なのかと あらためて天(チョン)に問う

 

※黒紗蝋論(フクサチョロン):清の殺人集団

 

天(チョン)は ウンが自ら父を殺し そして記憶を失ったと真実を告げた

全てを納得し 一礼して去ろうとするウン

ウンの頭に手を置き じっと見据える天(チョン)

 

『たとえ頭は下げても 眼光を収めてはならぬ』

 

その悲しみに満ちた眼光こそ 人の生死与奪権を握る

“真の殺手(サルス)の眼光”だと

 

同じ時 ホン・デジュは 犯行の現場にファン・ジンギがいたとの情報を得る

さっそく 刺客の手配に天(チョン)を呼びつけるが

代わりに現れたのは 地(カオク)だった

全国に名を轟かせるファン・ジンギを仕留めるため 念には念を入れたかったが

天(チョン)が出るまでもないと言われれば そういう気もしてくる

 

勅書を探し当てれば1万両

ファン・ジンギを仕留めれば2万両

 

おかしなことになったものだ

もともと 娘ジンジュが忍び込んだ慕華樓(モファル)である

ジンギは娘を逃がそうと 矢面に立った

そして ジンギを逃がしたのが地(カオク)なのだ

 

地(カオク)は 密かにジンギを呼び出し 勅書を受け取る

勅書には ジンギが自ら折った剣が添えられていた

勅書は 思悼(サド)世子の安全を守る大切なものである

しかし地(カオク)は ジンギとジンジュを守りたかったのだ

 

『今この時 お前は死んだのだ』

 

立ち去ろうとして 地(カオク)は 聞かずにはいられない

娘の名は… 何というのかと

 

『ジンジュです お嬢様! ファン… ジンジュといいます!』

 

それからほどなくして 沙彌尼ユ・ジソンも居を移すことになる

思悼(サド)世子の護衛武士が付き添い

青巌寺から さらに安全な場所へと…

 

山奥の 壮勇衛(チャンヨンウィ)の砦に キム・グァンテクの姿があった

少し遅れて フクサモが ドンスとウン そしてチョリプを連れて来る

 

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

 

『あの薬売り…!』

と 思わず叫ぶドンスは 小さな声で『剣仙(コムソン)…』 と言い直す

 

落ち着きなく言葉を発し まるで集中していないように見え

それでいて 咄嗟に突き出された剣を 瞬時に受け止めるドンス

何とも面白い奴だと 剣仙(コムソン)グァンテクは 笑うしかない

 

フクサモが 今後は 3人の修練を剣仙(コムソン)が見るという

やがて宮廷に行き 壮勇衛(チャンヨンウィ)として生きる3人

その前に どうしても剣仙(コムソン)から指導を受けさせたかったのだ

 

フクサモとグァンテク そして酒幕(チュマク)の女将チャンミが見送る

チャン・テポが 自ら盾となり 命を犠牲にして守った3人が

晴れて宮廷へと向かい 歩いて行く

感無量のフクサモは 涙を拭いながら我に返り

世子から預かった沙彌尼を どこへ住まわせようかと考える

 

宮廷では

 

イム・スウンが3人を待っていた

くれぐれも軽はずみな行動はするなと言い置き 手続きのため離れるスウン

どこからか聞こえる修練の音に ドンスが歩き出す

見ると すぐ近くに演武場があり 壮勇衛(チャンヨンウィ)が修練している

 

若き同志たちが 基本の型を 熱心に何度も繰り返している

山奥の砦で 剣仙(コムソン)直々の指導を受けた3人には物足りない

(これから こんな“鼻たれたち”と一緒にやるのか?)

その呟きが 壮勇衛(チャンヨンウィ)の剣士の耳に入る

 

同じ壮勇衛(チャンヨンウィ)の服を着た若者たちが 一斉に3人を囲む!

ひとりが門を閉めに走り 場内は殺気立っていく…!

ドンスは 面倒そうに身構えながら ウンの耳元に囁く

 

『おい ウン! 1人ずつなんて面倒だし… まとめてやるか?』

 

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武士ペク・ドンス 第7話

2017-07-15 07:00:00 | 武士ペク・ドンス あらすじ

“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています

1話~5話はこちらで公開しています

6話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

 武士ペク・ドンス 第7話 

 

黒紗蝋籠(フクサチョロン)の人(イン)テウンが

剣仙(コムソン)キム・グァンテクに襲いかかる…!

親指を斬られた恨みで 半狂乱となり剣を揮う人(イン)テウン!!!

 

※黒紗蝋籠(フクサチョロン):清の殺人集団

※剣仙(コムソン):朝鮮一の武士の称号

 

『俺の… 腕… 腕があぁぁぁーーーっ!!!!!』

 

所詮は太刀打ちできない相手なのだ

人(イン)テウンは 指ばかりか腕を斬り落とされ 悲鳴を上げる!!!

 

一方 ファン・ジンジュは

慕華樓(モファル)の塀をよじ登り 中を覗き込んでいた

 

※慕華樓(モファル):中国皇帝の使者を迎える施設

 

その気配を感じ取りながら ホン・デジュの後を歩く地(チ)カオク

清の使節団の大人(デイン)に対し 偽の刺客を送る計画を持ちかけるデジュ

大人(デイン)は なぜ天(チョン)は来ないのだ?と不機嫌になる

名代として同席した地(チ)カオクが 天(チョン)は閉関修練中であると

丁重に謝罪するが たかが武芸にと鼻で笑う大人(デイン)

 

その夜 慕華樓(モファル)では

 

昼の偵察を踏まえ ファン・ジンジュが忍び込んでいた

大人(デイン)の寝所に忍び込んだが 一向に起きる気配はない

実は気づいていたのだが 芝居を持ちかけられた大人(デイン)は

いよいよ来たかと寝たふりを決め込んでいるのだ

 

まんまと盗めるだけ盗んで退散するジンジュ!

すると途中で 怪しい影とすれ違う

何だろう… と思う間もなく いきなり耳を引っ張られ悲鳴を上げそうになる!

 

『慕華樓(モファル)には あれほど近づくなと言ったのに!!!』

 

父ジンギが 危険な行いをする娘を心配し 後をつけて来たのだ

本物の刺客に驚き ようやく貴重品を盗まれたことに気づいた大人(デイン)!

父娘は たちまち見張り兵に取り囲まれてしまった…!

 

その窮地を 暗闇から加勢し救ったのは 他でもない地(チ)カオクだった

 

ジンギは 娘に帰れと言い 自分だけが残った

訳も分からず 今は逃げるしかないジンジュ!

その途中 酒場帰りのペク・ドンスにぶつかってしまう

 

ひと目見て あの時の盗賊だと気づいたドンスは

ウンとチョリプを残し ジンジュを追いかける!

 

ウンは 暗闇に佇む天(チョン)の気配に気づき

ドンスを追いかけろ!と チョリプを促す

 

久々に会う 天(チョン)とヨ・ウン

隠しきれない殺気に満ちていた少年は いつの間にか穏やかな青年になった

世に出て勉強し 殺手(サルス)と武人の違いは分かったのかと聞く

 

それは 剣を持つ心構えだと答えるウン

その心に殺意があるかどうかの違いであると

 

天(チョン)は たとえ殺意があろうとなかろうと

手を血に染めるという点では どちらも同じことだと言い

それにしても 立派に成長しているウンを見て 満足そうに笑う

 

ウンが 次に視線を合わせようとした時には

すでに天(チョン)の姿は消えていた

 

一方 ジンジュを追いかけて行ったドンスは

いつの間にかジンジュが姿をくらまし 代わりに兵士に取り囲まれ

盗人の濡れ衣を着せられ 連行されてしまう!

 

これに高笑いするのは 兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホン・デジュである

慕華樓(モファル)に忍び込んだ犯人として

捕らわれるべき者まで用意していたのに

どうしたことか 代わりに捕えられた者があると…!

 

※兵曹判書(ピョンジョパンソ):軍事を司る官庁の長官

 

慕華樓(モファル)で使臣が襲われるなど

決してあってはならないことだと 力説するホン・デジュに

思悼(サド)世子は いよいよ壮勇衛(チャンヨンウィ)を

本格的に立ち上げる時が来たと判断する

 

※壮勇衛(チャンヨンウィ):正祖(チョンジョ)王が新設した親衛部隊

 

しかしその矢先 ペク・ドンスが捕えられたと報告が入るのだった

 とうとうドンスが問題を起こしたと 頭を痛めるフクサモ…!

濡れ衣だというドンスの話が本当だとしても 証拠がなければ話にならない

救済するには 真犯人を突き出すしか方法はないのである

 

清国の使臣の私物を盗んだのなら 大逆罪にも相当する重罪であった

思悼(サド)世子は ドンスを救う策はないかと考え込む…

 

やがてドンスは牢から引き摺り出され 大人(デイン)の前へ…!

濡れ衣だ! 釈放しろ! と喚き散らすドンス!

すると大人(デイン)は ドンスの額と頬の辺りを布で覆わせ

覆面をしていた犯人とは似ても似つかないと言う…!

 

……え?  では このまま帰ってもいいと?

半信半疑で帰って行くドンス

その場にいたホン・デジュは 半笑いでそれを見送った

 

ドンスを釈放するにあたり 事前に思悼(サド)世子と密約があった

使臣館を新設するという条件を 世子が飲むことで要求に応じたのである

 

晴れ晴れとして 捕盗庁(ポドチョン)から出てきたドンスだったが

フクサモの 厳しい仕置きが待っていた

 

※捕盗庁(ポドチョン):治安維持を担当する警察のような機関

 

仕置きはドンスのみならず ウンとチョリプも同罪であった

特にウンは このバカ息子を操ってくれると頼っていただけに

フクサモの失望は大きかった…!

 

危うく大逆罪人にされるところだったのに ドンスは夢見心地で

修練にも いっこうに身が入らない

その原因が思い当たるウンは フラフラと修練場を出て行くドンスを追う

 

ドンスは 沙彌尼が身を寄せた青厳寺に向かったのだ

美しく気品に満ちた沙彌尼に 恋心を抱いたドンス

 

※沙彌尼:年少の見習い女性出家者

 

ウンは 早く行け!と無言の合図を送り 応援の態度を示す

それに励まされ 沙彌尼ユ・ジソンのそばへ行くドンス…!

 

フクサモの山砦では

 

慕華樓(モファル)で盗んだ品を ひとつひとつ丹念に見るジンジュ

あらためて見てみると 全然売り飛ばす価値のない物ばかりだった

ジンジュは またしても父親の目を盗み 出かけていく…!

 

一方 ドンスは あれだけ仕置きされたにもかかわらず

修練をサボって一日中出かけていたと さらなる仕置きを受けていた

フクサモが どこへ行っていたのか正直に話せば許すと言っているのに

女に会いに行っていたなどと 口が裂けても言いたくないドンス

その心情を汲み つき合ったウンも口を挟まなかった

 

宮殿では

 

濡れ衣を着せられた青年を救うため 世子が使臣と密約を交わしたことが

英祖(ヨンジョ)王の知るところとなってしまった

使臣館の新設は断じて許さぬと…! それが父王の考えである

どんなに使臣側が要求しようとも それを阻止せよとの王命だったのだ

 

名もなき民の為に王命を無視し 朝廷を人質にしたと激怒する英祖(ヨンジョ)

街のゴロツキも 貧困の盗賊も すべてがこの国の民だと

世子の言葉が終わらぬうちに 再び逆鱗が飛ぶ…!

代理聴政する者が あまりに青臭いことを言うと呆れ果てる英祖(ヨンジョ)

明朝までに解決策を出さねば 厳しく責任を問うと…!!!

 

その夜

 

いつまでも落ち着かないドンスに 今夜も行くか?とウンがからかう

夜風にあたり頭を冷やすドンスの前に ジンジュが現れた…!

2人は 互いに幼馴染だと気づいていない

 

罪を着せて逃げたジンジュに いきなり掴みかかろうとするドンス!

しかしジンジュは ドンスに協力を求めてきた

自分こそが濡れ衣を着せられたのだと…!

逃げる途中で すれ違った者がいるというジンジュ

その影は 確かに捕盗庁(ポドチョン)の武官服を着ていたというのだ…!

 

そして2人は 捕盗庁(ポドチョン)の前で見張り とうとう男を捕えた!

ようやく これまでの誤解が解け 自己紹介するドンス

 

『よく聞け! 俺は朝鮮一の剣士になる…予定の ペク・ドンスさ!!!』

『ぺク… ドンス?!!!』

 

ジンジュは ドンスとの別れの瞬間を思い出し 言葉を失う…!

婿に来ない?と言って 自分の方から頬に口づけしたのだった

 

翌朝

 

思悼(サド)世子は 清の使臣を追放するという解決策を決定する

使臣館を建立するのさえ許されないなら すべての交易を断つ方がよいと…!

さっそく その旨を大臣らに伝えようとしたその時…!!!

 

ジンジュとドンスが捕えた真犯人が 捕盗庁(ポドチョン)の前に置かれた!

この者は 捕盗庁(ポドチョン)の武官であるという書付が添えられている

これで形勢は 世子側に大きく傾き ホン・デジュが窮地に立たされた

 

捕えられた武官は 数点の宝石を持っているのみ

とても真犯人だという証拠とは言えないが

問題は この武官がすべての事実を知っているということであった

酷い拷問を受ければ 言わずによいことも口を突いて出てくるだろう

ホン・デジュは それを恐れているのであった

 

拷問を受ける武官は 必死の命乞いをするが叶わず 殺されてしまう

そうなるであろうことは 既に承知している思悼(サド)世子であった

 

一方 ドンスは 今日も修練をサボり抜け出していた

しかし今日の行き先は青厳寺ではなく 両親の墓であった

まるで天女のような愛する女性に出逢ったと 夢見心地に報告するドンス

 

その帰り道 偶然にも あの“薬売り”とすれ違う

こんな神聖な場所で戦うつもりはないと言い捨て 行ってしまうドンス

キム・グァンテクは その青年がドンスであると気づかないまま

ペク・サグェンの墓に参り 涙ながらに許しを請うのだった

 

サグェンの身重の妻は 苦しみの末に出産し 命尽きてしまった

その忘れ形見の息子もまた 四肢に障害を持って生まれ行方が分からない

妻子を頼むという 同志の願いを とうとう果たせなかったと涙にむせぶ…

 

その時 サグェンの妻の墓の上に 真新しいハチマキを見つけるグァンテク!

それは忘れもしない 赤子のドンスに与えた亡き父の遺品なのだ

 

『さっきの あの青年が…?! まさかあの子が?!!!

サグェン… お前の息子が生きていたというのか?』

 

まだ近くにいるかもしれないと 力の限りドンスの名を叫ぶグァンテク…!

ドンスは 丘の向こうに 微かに自分を呼ぶ声が聞こえた気がして振り返る

しかし グァンテクの叫びは やがて風の音にかき消されてしまった

 

キム・グァンテクは サグェンの妻が最期を遂げたあの砦に行き

フクサモが 漢陽(ハニャン)の市場で 肉屋を営んでいることを知る

 

※漢陽(ハニャン):朝鮮王朝の都 現在のソウル

 

涙の再会を遂げた義兄弟は 互いの命が長らえたことを喜び合い

フクサモは “しょうもないバカ息子”だが ドンスも元気に育っていると話す

 

その“バカ息子”は 両親の墓参りの後 青厳寺に立ち寄る

丘の上で摘んだ花を束にして 両手にいっぱい抱え込んでいた

どうやって愛しい人に渡そうかと浮かれていると

遠くの方で 両班(ヤンバン)の男が歩いていることに気づく

さらにその後方を 怪しげな人影が尾行していることも…!

 

ドンスが尾行しているとも知らず 思悼(サド)世子は

青巌寺に入り 沙彌尼の部屋を訪ねる

すると中から扉が開き 沙彌尼が 招き入れた…!

衝撃を受けたドンスは その場に立ち尽くし凍りつく!

 

沙彌尼ユ・ジソンは 「北伐の計」をひとりで背負うのは難しいという

それならば荷を下ろせばいいという世子

ジソンから 世子に聞きたいことは唯ひとつ

 

『私を救うか… それとも「北伐の計」を救いますか?』

 

ドンスと暮らす家に グァンテクを招くフクサモ

ここで ウンとドンスが共に暮らしていることに 驚きを隠せないグァンテク

赤子の頃に別れたドンスが どんな青年に育ったのか…

 

語るも悔しいフクサモは サグェン兄貴とは似ても似つかないと吐き捨てる!

号牌(ホペ)であしらったあの時を思い出し そのようだと笑うグァンテク

しかし 両親の墓に手を合わせ 供え物をしていたのだから

そんなに見捨てるような愚かな奴ではないと…

 

深い話をする2人の為に 外に追い出されたウンとチョリプ

噂に聞いた剣仙(コムソン)が 本当に現れたと興奮している…!

 

するとその時…!

 

門前に 黒紗蝋籠(フクサチョロン)の天(チョン)が現れた…!

別段驚く様子のないウンを見て 『知り合いか?』と聞くチョリプ

 

グァンテクはいるか!と叫ぶ天(チョン)の声に

フクサモが出て来て 追い払おうとする!

遅れて出てきたグァンテクが それを制止し 天(チョン)と対峙する

ニヤリと笑い グァンテクを見据える天(チョン)だった…!

 

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