花王酒田工場を訪問した。紙おむつ工場を新設し、稼働が始まっている。先ずは乳幼児用のメリーズのスタートであるが、高齢化で需要拡大が見込まれる大人用の生産も視野に入れながらである。円高が是正され海外市場も好調なため、中国、ロシアなど新市場をにらんだメイドインジャパンの高機能品の輸出拠点となる。
花王は09年からメリーズの輸出販売を始めており、現在はアジアを中心に8ヵ国に実績がある。価格は現地製品に比べて高いが、富裕層は「日本製」にこだわる傾向があり、酒田工場で生産した製品がグローバルに出回る日は近い。
谷本工場長によれば、紙おむつ生産は栃木工場、愛媛サニタリープロダクツについで3番目になるが、海外輸出では酒田工場が一番有利。船便コストは京浜が安いけれど、陸送費コストの安さが決め手になる。材料輸入についても同様だ。生産量が増えると道路と製品ストック場所の心配はある。紙製品なので工業化に限界があり、製造技術のマンパワーが大切である事も付け加えた。
酒田工場はすでに2期目の増築を決めた。更に30人の社員の募集もしている。世界とのハブ港、釜山港との国際定期便は3便化が決まり、いよいよ酒田港が重要港湾として本領発揮の時が来た。
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