リハビリ日記(AVM闘病記)

赴任先の中国広州でAVM(脳動静脈奇形)が原因の脳出血で倒れ半身麻痺となった記録。“大晦日、リハビリ日記“で検索。

曇りの新宿

2009-04-20 | 入院
 リハビリがすべて午前中で終わったので、また妻に病院周辺をで散歩に連れて行ってもらいました。
 オペラシティの53階から撮った新宿の風景です
 お天気が曇りだったのがちょっと残念です
 お天気が良くなったり、悪くなったりを繰り返したらいよいよ本格的に温かくなって来るのかもしれませんね

花を愛でるこころ

2009-04-20 | 入院
 週末、妻の友人のMちゃんがわざわざ長野からお見舞いに来てくれました
 写真はその際いただいたお花です

 私の入院が長期間に及んでいて、妻も疲れが蓄まっているでしょうから、気のおけない友人が来てくれて、本音で楽しく話ができたことと思います。
 妻はMちゃんと一緒に食事した様子を、楽しそうに話していました。
Mちゃんどうもありがとう!

 入院当初は、「早く回復して復職しなきゃ」と、焦る気持ちもありましたが、この機会に「花を愛でる心」も身に付け、余裕を持った振舞いができるようになればいいなと思います。

ありがとう親分!

2009-04-19 | 病院
 先日、親分の「深イイ話」をご紹介しましたが、その親分が、本日めでたくご退院されました

 親分の言葉でもうひとつ印象に残っているのは、「道路工事を疎ましく思うな、彼らがいるから、いつも安全に道路が使えるんだ」です。
 病気をする前は、週末、妻と車で外出することもありましたが、工事で道路が渋滞していると「なんだよここ、まだ工事やってんのかよ」と、すぐにイライラしていました。
 未熟な人間なので、すぐに、親分の言葉のように達観できるとは思いませんが、小さな事にイライラしないことは、大切なことだと思います。

 私の祖父は、二人とも、私が生まれる前に他界したので、「自分の祖父が健在だったら、こんなことを言ったのだろうな」と、写真でしか会ったことのない祖父と親分を、勝手に重ね合わせていました。

 私もいつか退院する日が来ると思いますが、将来、親分のような懐の深い、でっかい人間になれたらいいな、と思います。

 親分の奥様も、大変素敵な方で、昨日親分と私の写真を撮って、今日早速プリントしてお渡し下さいました。
 奥様はインターネットもなさるそうなので、このブログもご覧いただけると思います。
 親分、これまで本当に有り難うございました
 いつまでもどうか元気でお過ごし下さい。

ミニコンサート

2009-04-19 | 病院
 この病院では、頻繁に「ミニコンサート」が開かれます。
 これは、一般のアマチュアオーケストラの方が、患者向けに、ボランティアでコンサートを開催して下さるものです

 音楽のことは明るくないですが、アマチュアといっても、かなり本格的な演奏が楽しめ、病院生活で荒みがちな心も豊かになります
 オーケストラの方々、いつもありがとうございますこれからもいい演奏を楽しみにしています

十人十色

2009-04-18 | リハビリ
 ここに入院し、様々な方とお会いして思うのは、「脳の病気の症状は、十人十色なんだなぁ」ということです。

 人様の病気の具体的な症状を書くのは、マナー違反かもしれませんが、病気への理解が深まればと思い、敢えて書きます。

 脚や腕、内臓の疾患であれば、機能がある程度限定されるため、医師の方も、どこをどう処置したらどうなるのか、ある程度把握できるのかもしれません。

 しかし、脳の構造やその治療法については、まだ未知のことも多いのでしょう、医師の方も患者の症状を完全に把握したり、コントロールすることは難しいようです。

 身体のダメージが主で、歩行できなくなったり、手や足が動きにくくなったりするのは、比較的症状がシンプルなため、他人にも理解されやすいと思います。

 しかし、直接目に見えない部分、例えば、発声、視力、理性や記憶力などのダメージは、他人から見てわかりづらいので、大変そうです。
 例えば、ある程度スムーズに歩行でき、素人目には「もう退院できるんじゃないの?」と思えるような方であっても、私からしたら「そんなこと、どうだっていいじゃない」というような事に、突然激高して大声を出したり、ある一部分のみの視力が悪く、どうしても特定の部分の食事だけ残してしまったり。

 こういう症状は、回復までに随分時間がかかるそうです。

 将来医学が進歩して、次の世代には、私が苦しんだような病気が未然に防止できたり、もっと短期間で回復できるようになればいいなと願います!

鯉のぼり

2009-04-17 | 病院
 写真は病院のエントランスに泳ぐ、鯉のぼりです。
 以前、頻繁に変わる花をご紹介しましたが、この病院は季節のイベントにも力を入れています。
 冬にはクリスマスツリー、お正月には餅つき大会、雛祭には七段飾りと、季節ごとにその時々の香りを届けてくれます
 来月は5月ということで、ちょっと早めの鯉のぼり。
 鯉のぼりが元気に泳ぐ時期には、退院の香りも一緒に運んできてくれるといいなと思います

おからハンバーグ

2009-04-17 | リハビリ
 先日妻に「ブログ、食事のことばっかり」との指摘を受けましたが、めげずにもう一丁
 写真はこの病院の食事の「選択メニュー」です。
 食事制限や、カロリー制限がある一部の方を除いて、2週に1度ぐらいのペースで、和食か洋食かを選択するのような紙が渡され、好きなメニューに「〇」を付けます。
 どの食事もいわゆる「病院食」ではなく、すごく手間隙かかるだろう、凝った料理です。

 例えば、「おからハンバーグ」や「うの花コロッケ」などは、驚くほど美味しく「むむっ!お主できるな!」と思わず唸ってしまいます (しかも給食センターに外注せず、すべてこの院内で作っているそうです)
 こういう細かい技が「大人」な病院に、コロッケやハンバーグが大好きな「子供」は、いつも感心させられます

親分の深イイ話

2009-04-16 | 入院
私の隣の病室、隔日の入浴のペアで、食事のテーブルも同じ「親分」(私が勝手に読んでいるだけですが)が、いよいよ今週日曜にめでたくご退院されるそうです。
先日80歳の誕生日を迎えられた親分は、年輩の方が多いこの病院でも、フロアの最年長者ではないかと思います。

 親分は、いろいろなことを教えてくれます。私にもたくさんの「深イイ」言葉を教えてくれました。

 その中で私が最も深イイと思う言葉は、「どんないい医者も病気を全部は治せない、病気の半分は患者が自分で治す」です。

 特にこのリハビリ病院では「どうせ俺なんて治んないよ・・・」と心が折れてしまったら、あまり症状は改善しないことが多いようです。

 1日のリハビリ時間はある程度制限されてしまい、空き時間も少なくないのですが、その間ずっと寝てしまうと、回復スピードはどうしても緩やかになってしまいます。
しかし前向きになって「半分は自分で治す!」と思うと、空き時間に自主トレをやったりして、みるみる回復していきます。

 私もこの言葉を胸に、空き時間はできるだけ自主トレをやるように心がけました。
身体の状態がちょうど良いタイミングだったのでしょう、それからは、自分でもしっかりと自覚できる程回復してきたと思います。

親分の「深イイ」言葉はまだありますが、また次回に。


新入さん

2009-04-15 | リハビリ
 4月になって、この病院にも新入「職員」(病院なので)の方々が「入職」してこられました

 今週から、先輩療法士のリハビリや、先輩スタッフの仕事に着いてサポートしながら、研修をされています。

 あまり重要でない(だろう)ことも、一生懸命メモを取っていたり、毎朝、バイタルを測る時、「そっちのバイタル大丈夫?」と心配してしまうほど緊張していたり、何だか微笑ましく感じます

 病院の仕事は大変そうです。

 病気の影響から、精神的に不安定になる方もおられ、親切にお世話しようとしている看護士さんに手をあげたり、食堂で隣の方のおかずを食べてしまったり、いろいろです。

 以前会社で、学生の採用や若手社員育成の仕事をさせてもらっていた時は、オジさん的に「最近の若いもんは」と思うこともありましたが、自分のおじいさんやおばあさんほどであろう年齢の方を、20歳前後の若者が、一生懸命お世話したり、リハビリの指導をして頑張っている姿を毎日間近で見ていると、オバさん的に「若いのに立派ねぇ~」と唸ってしまいます。

 今朝で「介護の予算を減らすため、介護認定の基準が厳しくなり、これまで受けられていた必要なサービスが受けられなくなる?」とか「介護従事者の報酬が減る?」というような話題を取り上げていましたが、ひどい世の中ですね
日本はどこへ行くのでしょう・・

スタッフの皆さん

時代が追い付いてくるまで本当に大変でしょうが、応援しています!
頑張って下さい!

2009-04-14 | リハビリ
先日気分転換にお花見に出かけた際に写した、車椅子を押す妻と私です

一昨年、会社の事情で急遽社宅から出ることになり、家探しをしました。

妻が気に入った物件もあったのですが、私が気に入った物件を契約し、昨年春社宅から引っ越し。
やっと落ち着いた・・・と思ったら、3ヵ月後私の中国への転勤が決まりました。

準備期間はほとんど無く、まずは私が家を決める為単身渡航し、妻はVISAが発券されてから渡航しようとバタバタと準備をしていたら、突然夫が「脳出血で倒れ、意識不明の重体」と連絡が入り・・・と、十年分ぐらいの不幸が一気に襲ってきたような苦労を、妻にかけてしまいました

言いたいことは山ほどあるでしょうが、文句も言わず毎日病院に来て、私の世話をしてくれています。

この場を借りてお礼を伝えたいと思います。
本当にありがとう。

 苦労をかけた分、しっかり回復し、また元気に働きたいと思います
※内輪の話で失礼しました