現在、セレネ美術館、2Fオープンギャラリーでは、
山岳写真家、岩橋崇至さんの写真作品を展示しています。
岩橋崇至さんは、1944年東京生まれ。67年に慶應義塾大学卒業、70年日本大学芸術学部写真科卒業。
日本大学学生時には、山岳写真家、山下喜一郎氏に師事。
2000~2001年、仏、伊、西、加、日で開かれた「新世紀を拓く/世界10人の山の写真家展」に日本からただ一人選ばれた写真家です。
世界や日本で活躍する山岳写真家です。
岩橋さんの写真をみていると、まるで撮影現場の山にいるかのように感じ、
体温の感じや、風を肌で感じているような感覚さえ、おぼえます。
岩橋さんの作品に、何とも言えないリアリティーを感じる方は、多いのではないでしょうか。
では、どうしてそんな風に感じるのか?
その理由は、撮影されている自然現象ではないかと思います。
写真には、壮大で美しい自然が撮影されているわけですが、
このような美しい自然を撮影するためには、「今この瞬間にしか撮影できない」というような、
時刻や場所、気象設定が必要ではないかと思います。そのような撮影は、簡単なことではないのです。
相手は自然なので、その美しいと思える条件を、ずっと待ち続けなければならない。
鑑賞者はそれに気づく、あるいは、感じることで、
とてもかけがえのない写真であると感じ、同時にリアリティーを感じるのではないでしょうか。
美しい自然を撮影するために、岩橋さんがどのような時を費やしたか、考えてみると、「ふう~」とため息が出ます。
雲の流れ、山、木々、風、時間や光のありかた、岩橋さんが美しいと感じる、絶妙な自然の組み合わせとは?
岩橋さんが、「じぃぃー」っとその時を待ち続ける姿が浮かんできます。
写真展示は、9月8日まで。入場無料。
開館時間は、9時~17時30分(入館は、17時まで)。
黒部市宇奈月国際会館・セレネ美術館
富山県黒部市宇奈月温泉6-3
TEL0765-62-2000 セレネHP