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絵のおはなし No.7 三遠(さんえん)

2018年11月24日 | スタッフ独り言

昨年の9月頃から、今年5月にかけて、ブログで「絵のおはなし」をしてきました。

久しぶりに、再開しようかと思います。

 

前回までは、「取材」のはなし。

今回からは、絵描きの捉え方について。

 

 

ということで、「三遠(さんえん)」という見方について、おはなしします。

 

 

三遠とは、中国の山水表現の見方。

「遠」は遠くをみる見方で、三つの見方を三遠と呼んでいます。

「高遠」「深遠」「平遠」という見方。

 

 

高遠 ・・・山をあおぎみる見方で絵にすると、山の勢いがでます

深遠 ・・・水平に眺め、山の谷間や連なりを描くと、深まり(奥行き)がでます

平遠 ・・・手前の山や遠くの山を見下ろす形で描くと、広がりができます

 

 

見方自体は、単純で。。。

旅行にいったり、様々な場所で、写真などを撮ったりすると、

このような見方は、自然としているかもしれません。

 

 

描く際は、写真と同じで、「どこでどのように撮るか」というような感覚が、

説得力をもったりします。

だから昔から、絵画では「三遠」のような

見方を大事にしてきました。

 

 

 さて、それではここで問題!!

 

この作品は、宮廻正明先生の「後曳橋」。

三遠の見方の内、どれでしょう?

トロッコでお馴染みの景色も、少し違って見えますね。

 

   

改めて、見方について、捉えてみると、

作品の見え方もかわって来ませんか?

作者の工夫や意図が伝わってきます。

 

 

 

― セレネ美術館開館25周年記念―

宮廻正明展 無極

いよいよ、明日最終日です!!11月25日(日)まで。

開館時間 9:00~17:30(入館は17時まで)

料金 一般1000円 高校/大学生800円 中学生以下無料

 

 

黒部市宇奈月国際会館・セレネ美術館

富山県黒部市宇奈月温泉6-3

TEL0765-62-2000 セレネHP

 

11月28日(水)より、常設展もはじまりますよ!!