アイコンタクト

今朝いつものように、
スズメさん達にお米をあげてから、
部屋でコタツに温まっていると、
突然バサバサという
鳥達が一斉に飛び立つ時の羽ばたきの音が聞こえ、
瞬間、
レースのカーテンごしに、
凄い勢いで、
数十っ羽の小鳥達が飛び去って行くのが見えた。

「猫かッ！！殺られた？！！」

と叫んだ私。
慌ててカーテンをめくると、
目の先２メートル程の庭木の枝に、１羽の大きめな鳥の姿が…。

（ハト…？いやカラス…？？）

思わぬことに面食らいながら、
よくよく目を凝らして見て、
ハッとした。

（これ、トンビじゃん！！）

トンビと言えば、
空にくるくる輪を描きながら飛んでるのが普通で、
置き物みたいに、枝に止まっているのを見たのは私も初めて。

それにどうやら向こうも、こちらををじっと見ている。


ガラス越しのアイコンタクト…？。


そういえばトンビと見つめ合うのは、これが２度目。


１度目は１０年ほど前、
川原で寝転び、ひとりで空を見ていた時。

遠くから１羽のトンビが、
だんだん近づいてきたと思ったら、
私の顔の上でピタリと停止。
やおら、ホバリングを始めた。

その距離、約２メートル。
立ち上がって手を伸ばしたら、届きそうな高さ。

そしてしばらくの間の（少なくとも１０秒以上の）アイコンタクト。

向こうがじっと見つめてくるので、
私もじっと見つめ返してみた。

（全然逃げない…。）

正真正銘、野生のトンビとの奇妙な時間…。

不思議なこともあるもんだなぁと思いながら、
他には何も考えず、ただ見つめ合う…。
まさか、私をエサと間違えてたわけじゃないと思うけど、
一体何だったんだろうね？！


それに比べると、
今回のアイコンタクトは５秒程。
ある瞬間さっと飛び立って行った。

口に何もくわえてなかったから、
おそらく狩に失敗したのだろう。

そのきまり悪さもあったかもしれないね。


まあま、私としては、
トンビも好きだけど、
スズメが食べられなくて良かったと、
やっぱり思ってしまった朝だった。