むさでん業務日誌帳(改)

むら@車掌の徒然模型日記・・・・(ちょっとだけ愚痴もあるよ!)

続 カヌ座の室内灯設置工作・・・

2012-02-01 22:38:00 | 工場長の独り言

昨晩に続いて 今夜も「カヌ座」のLED室内灯設置工作を続けました・・・・。

今夜は忘れないうちに?工作過程を写真に収めておく事にしましたので画像付きとなりました。

ちなみに 実車の「カヌ座」についてちょっとだけ書いておく事にしましょう・・・・。

国鉄時代の終焉が迫る昭和50年代・・・、国内旅行における交通手段は 航空機も一般的となり、マイカーの普及とともに鉄道離れが加速した時代でもあります。 当時の国鉄はこの流れを食い止めるべく 様々なアイデアを試行~具現化していきました。その中でも代表的なのが この「お座敷列車」という車両・・・。 他の交通機関では得られない 鉄道ならではの移動空間として 団体旅行客(ツアー)を中心に大変な人気となった訳です。 この人気に応えるべく 各地方の鉄道管理局(・・・懐かしい言葉だな!)では その地区ごとの鉄道工場で お座敷列車の改造・整備を行いました・・・。 この際 改造のベースとなったのは 波動用として増備されていた12系客車たち・・・。 新製後の経年も比較的浅いうえ 冷暖房も標準装備・・・、さらには客車という事で 機関車を付け換えれば 電化・非電化の各線へ・・・と何処にでも行く事が出来るのですから 団体旅行用途の特別列車としては最適な車両だった訳です。各地の鉄道工場下で改造された 「お座敷列車」ですが その改造仕様は各鉄道工場独自に行ったものが殆どで ある意味「お国柄」が垣間見られるものであり これが趣味的にも大変興味深い対象となっていったのです。 初期の改造車は内装にお座敷改造を施したもの、外装部分は従来の12系客車と同一の青色車体に白帯2本・・・といった パッと見では あまり判らないものでしたが 国鉄の分割・民営化が迫る頃にもなると それぞれの所属地域をアピールするような独自の塗装が施されたものも出現・・・・、鉄道ファンの注目度は益々ヒートアップしたものです。

「カヌ座」というのも それらお座敷列車のひとつ・・・・。12系客車の改造により生まれました。「カヌ座」の名称は我々ファンが勝手に?そう呼んでいたもので 正式な名称ではありません・・・。 ちなみに「カヌ」というのは国鉄時代から引き継がれた電報略号に起因しており・・・、この車両が和式改造されて配置されたのが 新潟運転所 上沼垂(かみぬったり)支所・・・・、ここの電略が「カヌ」だったという事なのです・・・。もうひとつ 「お座敷列車」の名称は一般的なものとなりましたが 後年になって洋風の内装を模した改造車も登場・・・、この頃から お座敷車は「和式客車」、洋風サロンカーは「欧風客車」と 区別するようになりました。 今現在に至り これらを総称して「ジョイフルトレイン」と呼ぶのが一般的なようです・・・・。

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さて・・・前段はさておき 模型の話に戻ります・・・・ 

当工場に入場中の「カヌ座」こと12系和式客車・・・・。

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車体を分解・・・、面相筆で色差しした内装部はこんな感じに・・・・

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前述のとおり お座敷列車は各改造工場ごとに 凝った内装をしている訳ですが Nゲージ程度の模型ともなると このぐらいでも良いんじゃないかな?と勝手に思いました・・・。 内装パーツとして一体成形されている机と座椅子をそれらしく塗装・・・、内装の仕切板も室内灯取付時の透過防止のため 薄いグレーを塗っておきました・・・。

それにしても・・・外観はともかくとして 内装の写真が中々見つからないのが玉にキズ・・・。よって机や座椅子の色などは 「とりあえず木製なんだろ?」って勝手に思い込んでブラウン系を使ってしまった次第。間違ってても もう直さないので あしからず・・・・・。

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で・・・、有名な「夕庵式」を当工場でノックダウン生産?したものを組み込んで 通電試験・・・・・。

当工場では導光用に透明アクリル(□3mmの棒材)を使用・・・。

全てが現物合わせの工作ですが 施工両数も増えて場数を踏んだので お手軽加工の域になりました。

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点灯確認後、再びボディーを被せて 最終確認・・・・・。Img_0008

気になる内装部ですが・・・・・

窓からチラリと座椅子が覗ける感じ。まあ、色差しした甲斐があったというものかしら?

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と・・・・・、2日で7両の設置工事も無事に終了・・・。

試走線で編成を組んで 最終チェックもOK!でした。「カヌ座」の工作はこれで終了・・・・。

明日はまた 別の車両が入場予定・・・・・、この工作は暫く終わりそうにもなさそうです。