序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

本番稽古45/7

2014-03-30 13:52:03 | 演劇

劇団芝居屋第27回公演「料亭老松物語」の稽古も七回目を終えました。

本番までの稽古場稽古45回の内の七回を消化した訳ですが、この七回の稽古を、”もう”と取るか、”まだ”と取るかで役者の稽古内容が分かります。

27稽古内容とは役への踏み込み方です。

自分の役に対する踏み込みを深くしたい役者にとって、時間は幾らあっても足りないのです。

そんな役者にとってはこの七回の稽古は、もう七回という思いに至る筈です。

これに対し、役への踏み込みの浅い役者は、芝居の中の役割を理解した事で、役創りが成り立っていると思っています。

この役者にとって本番への時間の長さを思う、まだ七回という場所に居る筈です。

前者の役者はその踏み込み方が正しい方向に進めば、自分だけのオリジナリティを持てる方向に進みます。

また後者は、踏み込み方の浅さによって、誰もが考え、表現するような手垢の付いた役創りに進むでしょう。

この様に多様な思いを持つ役者達を、オリジナリティ溢れる役創りに導くのは演出の私の仕事です。

この仕事を成し遂げる為の大きな要素は「我慢」です。

ヒントを与えつつ、役者自らの考えから出てくるモノを待ち続ける「我慢」です。

これがなかなか思う様にならないんです。

でも私も我慢しますよ、言いたい事を。

暫くの間はね・・・


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