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お知らせ。
【劇団芝居屋は本年10月26日~30日にポケット上演で企画しております、記念すべき第40回公演の出演希望者のワークショップを行います。まだ感染状況などで確定ではありませんが3月中ほどを目安に募集する予定です。
沢山の皆様のご応募お待ちしております。
詳しくは劇団芝居屋HPにてお知らせいたします。
劇団芝居屋HP http//www.gekidanshibaiya.sakura.ne.jp】
さて、3年B組の文化祭クラス対抗演芸コンクールの方向がそれぞれの20年後の自分達をテーマに演劇を創る事に決定しましてね
、それぞれの夢を語り合います。
言い出しっぺのチーコは母で女社長、タケコはマイネリーベという名の高級クラブのママ、フーコは最低9人の子供を持つ母親、ノッチンは大病院の看護婦長、タケコはお寺の奥さん。
ほのぼのとしたものを感じさせる女子の夢に対し、マサルの夢は一見恵まれた家庭環境にも拘らず暗いものを感じさせるものでした。
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マサル 「僕は卒業したら東京に出るんだ、もうここには帰らないさ。東京で一旗揚げて、アイツの会社よりでかい会社作って見返してやるんだ」
さて、「俺は大物になる」と宣言したシュンジ。
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数分後にはこの有様。
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その顛末は少し長めですがお読みください
タケコ 「何になるって?」
シュンジ 「だから大物だよ、大物」
タケコ 「何の?」
シュンジ 「其れはまだわかんねえけど、とにかく大物になるんだ」
ノッチン 「今だって十分大物だべさ」
シュンジ 「そうかな」
ノッチン 「大、馬鹿、者」
ソウチン大笑い。
シュンジ 「うるせえな、ブス」
ノッチン 「なにを」
シュンジ 「お前達凡人に俺の大きさはわからねえんだよ」
タケコ 「(含み笑い)あら、どこが大きいのかしら」
シュンジ 「・・・(思わず股間を隠す)馬鹿野郎、志だよ。お前なんかボーイズ・ビー・アンビシャツって言葉なんかわかんねえべ。少年よ大志を抱けって云うんだ」
ソウチン 「アンビ・・シャツだとよ」
大笑いするソウチン。
シュンジ 「何がおかしいんだよ」
ソウチン 「だってよ、なあ」
ノッチン 「そうだよ、シュンジ恥ずかしいよ。それを云うんなら、ボーイズ・ビー・アンビシャスだべさ」
シュンジ 「馬鹿でねえか、アンビシャツだよ」
ノッチン 「アンビ・シャス!だよね」
ケイコ 「うん、アンビシャス」
シュンジ 「アンビシャツだよな」
タケシ 「いや、アンビシャスだな」
タケコ 「アンビシャス、アンビシャス」
シュンジ 「アンビシャツだべ」
チーコ 「・・・アンビシャス」
シュンジ 「エッ・・・アンビシャス?シャツじゃねえの、アンビシャツ。なあ、マサル」
マサル 「ああ、アンビシャスだな。A―MーB―I―T―I―O―U―S。アンビシャス。ボーイズビーアンビシャス」
シュンジ 「そうなのか・・・俺、ずっとアンビシャツだと思ってた」
フーコ 「・・・そういうのよくあるよ」
ノッチン 「それでシュンジはどんなアンビシャツ持ってんの」
ソウチン 「ねえ、教えて教えて」
フーコ 「あんたやめなさいよ」
チーコ 「ノッチンったら」
タケコ 「ねえ、どんなシャツ?」
チーコ 「タケコ!」
シュンジ 「うるせえ!どうせ俺なんか・・・」
という訳です、思い込みで間違って覚えているってのは往々にしてあるもんです。
こうして拗ねるとシュンジがしつこい事は知っている一同は最善の解消法を実施するのでした。
つまりアホはおだてろ作戦ですな。
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フーコ 「(小さな声で)やっぱり一番だよね」
ノッチン 「そりゃ一番だよ」
タケコ 「運動神経がいいのは」
フーコ 「シュンジが一番ね」
ノッチン 「クラスで一番」
ケイコ 「(小さい声で)そうです、そうです」
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タケコ 「いやいや、我が校一番」
ノッチン 「体育祭では大スター」
ケイコ 「大スター」
フーコ 「あの百メートル走の晴れ姿」
ケイコ 「ヨウヨウ」
フーコ 「紅白クラス対抗百メートル走」
ノッチン 「あの鮮やかな第一位」
タケコ 「あの劇的な逆転劇」
ケイコ 「(乗って来る)ヒュー、ヒュー」
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フーコ「クラス対抗得点板には、晴れて輝く五十点」
タケコ「大殊勲の五十点」
ケイコ「(乗って)キャーッ、すてき」
ノッチン「さてさて次の晴れ舞台」
フーコ「全学年の紅白リレー。メインイベント一本勝負」
タケコ「いよいよ来ました、紅白リレー」
フーコ 「我が紅組のアンカーは言わずと知れた山崎シュンジ」
ノッチン「今の形勢を見てあれば、力及ばす無念の最下位」
フーコ「頼みの綱の山崎シュンジ」
豚もおだてりゃ木に上る。
こうなりゃ全員参加だって訳で・・・リレーの再現。
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ノッチン 「(誰が走るか指示)先頭はどうでもいいのE組(タケシ)。次に高慢ちきのA組(ソウチン)続いてアホのD組(キートン)そのあと少し遅れてC調のC組。(マサル)。さて最下位は我がB組」
ノッチン「シュンジ、猛然とダッシュ!」
フーコ 「第一コナーを抜けて直線。早くもC組を捉えた。並んだ!並んで、抜いた!(マサル抜ける)」
ケイコ 「シュンジ行け!」
ノッチン 「さあ、次の標的は目の前のアホのD組だ。シュンジ、更に加速、なんなくD組をかわしA組に迫って行く(キートン抜ける)」
タケコ 「シュンジ、イッケ、行け、行け」
フーコ 「A組は伊達メガネの山藤、逃げる逃げる。しかし、その差はじりじりと縮まって来た。逃げる山藤、追うシュンジ。山藤逃げる逃げる!シュンジ、追った追った!」
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フーコ 「さあ、残るはE組。ボンクラ野球部キャプテン岡野。その差はわずか三メートルだ」
マサル 「どうしたどうした!」
ノッチン 「さあ、第三コーナーを抜けて最後の直線。E組岡野のあごが上がった。しかし、シュンジの足も鈍った」
フーコ 「逃げる岡野、追うシュンジ、逃げる岡野、追うシュンジ。シュンジ、届かないのか、このまま負けてしまうのか」
マサル 「根性、根性だシュンジ」
タケコ 「だらしないぞ、シュンジ」
ケイコ 「シュンジ、ガンバッテーッ!」
フーコ 「ああ、シュンジがラストスパート。その差は一気に縮まった。追う、追う、シュンジ追う。岡野逃げる、シュンジ追う、その差は体一つ。岡野逃げる逃げる、シュンジ追った追った」
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ノッチン 「シュンジ、最後の力を振り絞って岡野に迫る。並んだ並んだ、しかし抜けない、並んだままゴールになだれ込む。岡野かシュンジか、岡野かシュンジか?勝った勝った、シュンジ、勝った!勝った!シュンジ、勝った!」
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絹代 「なに!どうしたの?」
キートン 「な、なんでもねえよ」
チーコ 「あ、あの、あの・・・」
絹代 「何かあったの?大丈夫なの?」
マサル 「ああ、お騒がせしてすいません。ちょっとはしゃぎ過ぎました」
絹代 「ああ、そう。何でもないんだったらいいんだけど。ホラ、大きな声がして何
事かと思ってたら、バタバタ足音がし始めて家がグラグラ揺れだしたのよ。そんな事
今でなかったから、みんなで喧嘩でもおっぱじめたのかと思っちゃってさ」
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チーコ 「すいません」
「すみません」と頭を下げる一同。
若気の至りって奴ですが、この辺の事は思い当たる事が多すぎて変な汗が出ますな。
という事でこの続きはまた後日。
撮影鏡田伸幸
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