月・火曜は学校教育の話です。今回は、子供への対応…と言うか、子供との関わり方について書きます。
最近の子供たちは、大人に「してもらう」事に慣れています。だから、何かをしてほしいと言う気持ちを伝えてきません。
例えば、給食時間にスプーンを落としてしまったとします。すると、私の横にやって来て言うのです。「先生、スプーン落としました」と。
ここで、察しの良い大人である教師は、ついついやってしまいます。新しいスプーンを手渡しながら、「はい、これと取り替えてね」と。
私も、そんな事をしていた時期がありました。
でも、ある時、思ったのです。「こうやって察し良く対応すればする程、子供たちは対応してもらう事に慣れて、自分から考えて行動できなくなるのではないか?」と。
そう考えてから私は、「察しの悪い大人」になる事にしました。
先程の例で言えば、私の横に子供がやって来て、「先生、スプーン落としました」と言ったとします。私は、「あら、それは大変ですね」と、にこやかに答えて…終わりです。その後は、自分の給食を食べ続けます。
多くの子供は困った顔をします…が、私は給食を食べ続けます。やがて、子供は言います。「先生、新しいスプーンと取り替えてください」と。
そう言われたら、にこやかに笑いながら私は言います。「スプーンを取り替えてほしいんですね。そう言ってくれると、先生に何をしてほしいか分かります。(新しいスプーンを手渡しながら)はい、どうぞ」と。
こう言う地味な対応を根気よく続ける事…これが、ほんの少しずつですが、子供たちを成長させると思います。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。