ロボット技術を応用して整体!篠崎技術士事務所の日記

身体の状態をコンピュータ解析し、骨盤矯正やギックリ腰などを科学的に分析する新しい整体院です。

身体のZMP(ゼロモーメントポイント)はカオスか?

2009-08-29 14:16:58 | 整体のできる技術士として
前回からの続き

患者さんのZMP波形を高速フーリエ変換(FTT)すると、ほとんどがピーク値が現れる、離散的なスペクトルが確認できました。
しかし中には一部の周波数領域で連続になったり、ノイズと思われるような状態が発生する事もありました。
身体の計測を行っているので、ノイズが発生するのは仕方が無いと思っていました。
しかしながら診断に影響するので、調査してみる事にしました。

今まで連続的な周波数領域は、周期性の無いノイズとして処分されてきました。
しかしカオス力学では、このノイズの領域にも何か周期性があるのでは・・・・
との考えで研究が進められています。

私は非線形力学は全くの無知ですが、自分なりに考えて調査してみました。
そこで患者さんの床面重心バランスZMP(ゼロモーメントポイント)のリズムとでも言うのでしょうか・・・・
アトラクター線図(リターンマップ?)を作成しました。

横軸にZMP(t)縦軸は少し時間が進んだZMP(t+⊿t)
自己相関図を作成する。
最上二乗平均で直線に近似
相関係数よりリズムを調べる


「このデータを作った目的は何なんだ?」

「患者さんのZMPの自己相関を調べるためです。つまり今現在の運動が、次の運動にどれだけ影響しているか?を調べるためです。」

「回帰直線の傾き、相関係数が1に近ければリズムがいい・・・遠いとリズムが悪い・・・・そう考えていいのかな?」

「そうですね。今の段階ではそうとしか言い切れません。今患者さんの自己相関図(アトラクター線図)をお見せします。」




「左が前後ZMPアトラクター線図、左が左右のアトラクター線図です。」

「しかしノイズを拾っている・・・と言う問題はどうなんだろう?」

「そうですね。そこでノイズ波によるアトラクター線図を作って、比較してみました。」



「左がsinカーブ、真ん中がsin+ノイズ波、右側がノイズ波のみのアトラクター線図です。さすがにsinカーブは相関係数も1に非常に近いリズムのいい動きです。」

「こういう形になったか・・・」

「ノイズ波と患者さんのZMP波形は、明らかに状態が違うと判断しました。それが正しいかどうか分かりませんが、どんな連続的なスペクトルでも必ずアトラクター線図で確認するようにしています。」

「相関係数で診断が出来るかもしれないな・・・・」

「そうですね。そう期待したいです。今調査中です。現時点においてこの問題については、これで終わりにさせてください。」

「・・・・・残念だ・・・・」

「どなたか非線形力学、その他・・・詳しい方がアドバイスしてくれれば助かるのですが・・・このブログで効果が有れば幸いです。」

「しかしコメント一つ無いブログなのに・・・アドバイスを待つのも大変だな・・・」

「ここは気長にやってやってゆきます。
それでは次にスペクトルによる、もう一つの診断法をお伝えいたします。少々お待ちください。」