ロボット技術を応用して整体!篠崎技術士事務所の日記

身体の状態をコンピュータ解析し、骨盤矯正やギックリ腰などを科学的に分析する新しい整体院です。

重心バランスをZMP(ゼロモーメントポイント)で解明せよ!

2009-08-25 15:06:49 | 整体のできる技術士として

前回からの続き

患者さんの足踏み運動時、重心(丹田)位置に発生する加速度計測を実施した私でした。
しかし
「これをどのように患者さんに分かりやすく説明するか?」
悩みました。

「加速度を測定してどうするんだぁ~」

「え~と・・・・患者さんに分かりやすくお伝えしたい。」

「だからどうやるんだよ~」

「加速度を積分して速度に・・・さらに積分して変位に変換すればいい・・・・
しかし有限の領域で積分を実施するには近似式が必要だ・・・・
しかも誤差が発生してしまう・・・・」

「お前・・・黙って聞いてればわけの分からない事言ってて・・・・何のためにロボット工学を勉強してきたんだ。」

その時、ふと二足歩行ロボットの重心バランスZMP(ゼロモーメントポイント)を思い出しました。

身体の質量をM 発生加速度をA 上下発生加速度をZ、身体の重心位置高さをHメートルとすると

床面重心バランスZMP=MA*H/MZ(メートル)=A*H/Z(メートル)

となる。つまり積分を使用しないで、幾何学的に変位に返還できる。
これは便利だ!と思いました。



そして求めたZMPを時系列の波形にする。



3軸だった加速度が、2軸(上下左右)の床面重心バランスZMPに変換された。

「おい!これじゃまだ加速度計測の状態と同じだぞ!これをどのように患者さんに分かりやすくするんだ?」

そうだ!問題はこれからだ!





身体運動解析の基本は加速度計測だ!

2009-08-23 13:53:06 | 整体のできる技術士として

前回からの続き

足踏み運動動作なら、多少お体が不自由の方でも可能。
しかも狭い場所でも実現できる。

そう思った私ですが、今度はそれをどのように測定するか悩みました。
身体の複雑な構造をどのように見るか・・・・

そのときふと質点の力学を思い出しました。
身体を一つの小さな「ツブ」にモデル化して考えれば、とても簡単に解析できるはずです。

現にロボット工学では、二足歩行ロボットの重心位置(人体では丹田、へそのやや下)を質点と考え、「倒立振り子」の原理を使用し、重心バランスを制御している事も分かりました。

「そうだ!身体の重心位置(丹田)の加速度を測定すれば、身体の運動解析を簡単に出来るはずだ!」

無いお金を出して3軸加速度計を購入
患者さんの重心位置に取り付け、まずは加速度を計測しました。




丹田位置に加速度センサーを取り付け、足踏み運動を実施!




3軸(上下左右前後)の加速度ベクトルが測定されました。(見にくくて申し訳ありません)

「よかった~加速度が測定できました。」

「ほ~、これがお前が測定した加速度ね・・・・ここまでは大したものだ・・・しかしだから何なの?」

「えっ」

「だから測定したから何なの?って聞いてんだよ!これが患者さんのためにどう役立つんだ?」

「えっ・・・そ、それは・・・」

「しょうがないなぁ~、だからお前は邪道整体師なんだ!」

まだまだ道は遠いのでしょうか????

どのように身体の動作を解析していくか?

2009-08-22 15:23:38 | 整体のできる技術士として
前回からの続き

安静立位時だけではなく、運動動作も解析し診断に役立ててゆきたい・・・・
どのように実施してゆけばいいのか・・・・

まず第一の問題点
どのような動作を解析するかです。
ここは整体治療院です。
お体が多少不自由な方や、病気の方がいらっしゃいます。
一般的な歩行動作の解析では、転倒する危険もあります。
走る動作など、もってもほかです。

そして第二の問題点
私の治療院はとても狭いと言う事です。
たとえ歩行の解析が可能でも、歩くスペースも、歩行機(トレッドミル)を置くスペースもありません。

第三の問題
せっかく動作の解析をするのですから、やはり患者さんに分かりやすくしなければなりません。
専門知識に関係なく、どのようにすれば少しでも患者さんに解析結果をお伝えできるか?

一度に三つの問題点が発生してしまいました。

さぁどうするか?
邪道整体師は悩みました。

そこで考えに考えた結果・・・・・


足踏み運動動作を採用しました。



イチ、ニ、サン

そうです。これならばお体が多少不自由でも、出来る動作です。
しかも歩行に近いデータが測定できると、期待します。
「良かった~」

しかし

「お前・・・だからこれをどのように測定し、解析するんだよ~」

「あっ!そうか・・・・」





まずは姿勢解析をしてみると・・・・

2009-08-21 16:49:14 | 整体のできる技術士として
患者さんの身体をどうみるか?
まずは安静立位時の身体の歪!
これを画像処理工学、測量学を応用し、次のような手順でやってみました。

一番上の写真、一見姿勢がよさそうに見えても・・・・



二番目の写真、細線化画像処理すると、細かい姿勢の曲がりが確認できる。



三番目の写真、さらに重力基準線と比較すると・・・・





身体の重心バランスが分かります。

しかし人間は止まっていません。
ロボットよりずっと複雑な運動をしています。
身体の動きも診断の一つに付け加えたい。
これを小さな治療院で、どのように測定し、解析し診断していくか?

バカな治療家の悪戦苦闘の始まりです。

ブログ・・・デビューしました。

2009-08-20 10:05:28 | 整体のできる技術士として
はじめまして!
東京下町で小さな整体治療院を経営しています。

患者さんを診ながらバカなことを考えました。

「身体の動きを解析し、診断に生かせないか?」

実際やってみると、これまた大変でした。
過労で倒れるくらい苦労しました。
インチキ扱いもされました。

しかし喜んでくれる患者さんも、大勢いらっしゃいました。
特許も出願しました。
色々ありました。

身体の運動解析と診断・・・・
バカな治療家の苦労話(?)と研究データをこれから徐々に公開したいと思います。
アドバイス、ご意見をいただければ幸いです。

今後もよろしくお願いいたします。

ロボット工学を応用した、身体重心バランスの測定と解析