
昨年も訪れた下野の国栃木で途中下車、蔵の街を今回はレンタサイクルでゆっくり周遊。さすがに二度目となると街の様子もよく分かってくる。前回行けなかった遠くの小路までスイスイ。

「学校」の額看板がかかった立派な校門の左手に大きな孔子像が建つ。

正面には孔子廟があり右手が大きな学問所の建物になっている。広い畳の教室には「試験問題」が置いてあり誰でも自由にテストを受けられるようになっている。家族連れが何人かやっていた。
当時を忠実に再現したという築山泉水は校舎の北側と南側にあり、校長室や広い畳敷きの学問所から見事な日本庭園を眺めることができる。この学校史跡は平成2年に江戸中期の頃の建物を復元したそうで、江戸後期には維持費がなく廃校になりかけたようだが、有志の働きかけでようやく歴史的建物を今日まで残すことができたとのこと。現在の学長には東大名誉教授の名前があった。この学校様では毎年11月に地元の人による釈てん(せきてん)という孔子を祭る儀式が執り行われるそうで、足利学校を世界遺産に登録しようという地元のポスターも目に付く。

次はすぐ近くの鑁阿寺(ばんなじ)へ。ここは足利氏宅跡で、楼門と周囲に土塁と堀をめぐらした寺域はほぼ正方形。鎌倉時代の武家屋敷の面影が残る歴史ある寺で、国の史跡に指定されているそうだ。ここのしだれ桜もまだ5部咲きといったところか。
さらに東に歩いて足利のシンボルと言われる織姫神社へ。
境内の桜の木の下では日本人と外人のグループが静かに花見をしていた。この山の上まで登って初めて気がついたが、眼下に渡良瀬川がゆったりと流れている。どっちが川上か川下かは分からないが、川上の渡良瀬鉄道の紅葉はいつかは行きたいと思っている。帰りは大宮駅で途中下車、「一力」のガツ刺しで一杯。
