食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

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しくしく痛む胃には

2013-12-17 | 体を中から温める
今日のテーマは忘年会シーズンでお疲れ気味な胃を助けてくれる、「クローブ」です。
別名「丁香(ちょうこう)」とか「丁子(ちょうじ)」といいます。


これはホールです。料理に使うには粉末が便利☆

フトモモ科の植物チョウジノキのつぼみを乾燥させたもので、強い香りが肉の臭みを消してくれるスパイスです。
チャイの香りづけに使われたり、ソースの香辛料にも入ってたりします。

中世ヨーロッパでは、このクローブをフルーツに刺したフルーツポマンダーを、魔除けや病気予防のお守りとして身に付けていたそうです。
裁判官が明晰な判断をするためにも使われてたんですって。
クローブの消臭・防虫効果で空気を浄化して、疫病から身を守ったり頭をスッキリさせていた…ということなんだとか。

漢方では、胃を温め逆流した胃の気を正常に戻す、冷えを取り除き痛みを和らげる、などの働きがあるとされています。
ふだんから胃腸があまり丈夫でなく、寒くなるとさらに調子を崩しやすくなる人におススメです。

胃の気は本来、下に向かって流れます。食べ物が消化され下に落ちていくイメージです。
ところが、食べ過ぎ飲み過ぎで胃の働きが衰えてしまうと、この気が逆流してげっぷが出たり吐き気をもよおしたりします。
胃が動かなくなると冷えて痛みが起こります。
クローブはそんな冷えから来る胃痛・腹痛や、げっぷ・吐き気・食欲不振の時に摂り入れてみてください。

また、腎を温め体を強壮にする働きもあるので性機能低下、生理痛にも用いられます。

私は、手やカイロで温めると痛みが和らぐような胃痛の時には、クローブを入れたミルクティーを飲みます。
紅茶を煎れる時に、ひとり分につき1~2個加えるだけというお手軽さ。

香りが好きな方は、焼酎のお湯割りに入れてもいいかもしれませんね♪
もちろんアルコールを摂り過ぎると胃が荒れるのでほどほどに(^ ^;)

ちなみに、お腹の中から体を温めるものなので、暑がりの人、ほてりやのぼせの症状がある人、熱っぽい人は控えてください。
刺激が強いので小さなお子さんや妊婦さんにもおススメできません。

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
温、辛・甘/脾・胃・腎

効能
胃を温め逆流した胃の気を正常に戻す
冷えを取り除き痛みを和らげる
腎を温め体を強壮にする



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