side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

METライブビューイング ファルスタッフ (May23)

2023年05月20日 | 映画で 演劇、歌舞伎、オペラ、バレエ
1年ぶりの鑑賞になりました。

METライブビューイングは例年どおり昨秋からシーズンが始まっていましたが、なかなか行く機会を作れず、すでに今季の6作目が上映されています。
作品はヴェルディ 「ファルスタッフ(イタリア語上映)」

悲劇オペラ作曲家のヴェルディが最後に作った作品はコメディオペラだった。
シェイクスピア戯曲をベースにしている。

ポップなカラー使いの舞台が楽しさを後押しする。

落ちぶれた老人、ファルスタッフは「騎士」の肩書を自慢にして、酒を飲み、人を顎で使うが、金銭的には底をつきそう。
「騎士」の肩書を餌に、人妻を誘惑しようと企むが、逆にブルジョア家庭のアリーチェとメグ、そして友人のクイックリー夫人に意地悪を仕掛けられるというストーリー

尊大な態度だったファルスタッフを懲らしめるアリーチェ達だけど、意地悪してファルスタッフの惨めな姿を笑い物にする場面はオペラだからこそ上映可能だったかしら・・・と思ってしまった。
ファルスタッフの鈍感さがコメディタッチとなってはいますが。

複数名で歌うアンサンブルが幾度も登場してくる。
幕間で紹介されたインタビューで指揮者ルスティオーニが「精巧な時計のようで歯車がひとつでも合わないとダメ」と言っていた。
見事なアンサンブルにできる要因を出演者は指揮者とリハーサル(練習)と語った。「練習こそオペラ」との表現も印象深かった。 

舞台設定は20世紀半ばのアメリカングラフティのイメージ
金銭的に余裕のある新興ブルジョア(アリーチェやメグ)と衰退気味の元貴族(ファルスタッフや友人クイックリー夫人)の対比もうっすら伺える設定だった。

約3時間の上映時間(休憩1回)
暗転での場面展開中では、舞台上のセットを変更している様子が天井カメラで映し出されていて、とても興味深いし、面白かった。

ファルスタッフ(イタリア語 上演日2023年4月1日)
演出: ロバート・カーセン
ファルスタッフ: ミヒャエル・フォレ
アリーチェ: アイリーン・ペレス
フォード: クリストファー・モルトマン
メグ: ジェニファー・ジョンソン・キャーノ
クイックリー夫人: マリー=ニコル・ルミュー
ナンネッタ: ヘラ・ヘサン・パク
指揮: ダニエレ・ルスティオーニ


今季のライブビューイングは残り4作品



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