*****ご注意!一部ネタバレの可能性があります!*****
豪華客船の旅に夫婦で参加することとなった、小説家梢
休暇を兼ねてはいるとはいえ、この旅には別の目的があった。
映画化が数度中止になった呪われた小説「夜果つるところ」とその作者飯合梓について調べ、できればなんらかの形で発表したいと意気込む。
取材対象として、客船には「夜果つるところ」と飯合梓に関わった人達も乗船していた。
彼(女)らも「夜~」と飯合梓の謎を解き明かしたいと思っていた。
ほぼ同時期に作中に登場する「夜果つるところ」も小説として作品化されている。
どちらを先に読むか迷ったが、刊行順で「鈍色~」からを手に取った
ボリュームがあるが、読みやすくページは進む
一方で、展開が淡々としていて、「夜~」と飯合梓の謎に迫るとなっているが推測と思い出語りで紀行文・旅行記を読んでいるような軽いタッチでページが進んでいた印象。
大風呂敷を広げた謎解きも「そうなるよね」的な終わり方で、豪華客船で数週間の旅行という隔離された船上の世界に癖のある登場人物がスパイスを与えた非日常の舞台を一緒に味わった感
それはそれで良いのだけど、物足りなさは正直あった。
これが「夜~」を読むことで埋められるのかな?