平成27年(2015)10月14日
急に大峰奥駈道を歩いて見たくなった。この時期、紅葉が始まっているであろう大峰を和佐又から登り、大普賢岳から女人結界門のある阿弥陀が森の間の奥駈道を歩いた。
早朝の和佐又ヒュッテに車を置き歩き出す。
駐車場から見る和佐又山が朝日に輝く。今日も快晴の予感。
登山口の標識のあるススキが揺れる小道を登る。しばらく行くと、コンクリートの道と合流し、歌碑の有る広場まで続く。
この先、登山道に変わり、和佐又のコルに向け緩やかに登るって行く。
和佐又のコル。左は和佐又山頂上へ。大普賢岳は右へブナやヒメシャラの自然林の中を登る。
無双洞への道を左に見送りなおも登ると、大絶壁の下、窟群が現れる。
笙の窟。ここは大峰七十五靡の第六十二番で窟内には不動明王像の石仏が祀られている。
窟の前を先に進み、岩本新道を左に見送り、日本岳のコルに向かう。
日本岳のコルへは鎖の架かる岩場を、足元に注意しながら両手両足を使ってよじ登る。
日本岳のコルはミヤコザサの繁る稜線上で心地よい風が吹き抜ける。左へ稜線上を行き、ハシゴを数回登れば石ノ鼻と呼ばれる岩の上に出る。
石ノ鼻の上は絶景。南から北東が開け釈迦が岳から弥山、東には大台ケ原。
石ノ鼻の上は狭い。後から来る登山者に場所を譲り先を急ぐ。
この先、階段が架かり、急坂、桟道が続く登山道を登り詰めると小普賢岳の肩。
頂上は踏まずに大普賢岳の鞍部まで降りる。
鞍部からは、大普賢岳の山葵谷側を、階段、鎖場をこなし高度を上げて行く。
ここはきついが、木々が様々な色に染まって疲れを忘れさせてくれる。
傾斜が緩やかになった頃、大峰主稜の奥駈道に合流する。
大普賢岳の山頂へは左へ約5分。山頂では数名の登山者が休んでいる。
山頂で一休み。展望を楽しんだら奥駈道を北に向かう。
シャクナゲが繁る尾根を緩やかに登ると小普賢岳(明王ケ岳)。
ここは大峰七十五靡の第六十三番の「普賢岳」。今は碑も金剛童子もなく、碑伝が置かれているだけだ。
この付近、シャクナゲの花の咲くころ再訪したい所だ。
ここからは、尾根の西側を下って行く。この辺りもシャクナゲが多い。
途中、経箱石の分岐を右に見送りなおも緩やかに下って行く。
木々が色ずき、ミヤコザサの繁る小道は雰囲気が良く、歩いていて楽しい。
青い空と木々の色ずきがすごく綺麗だ。
脇の宿跡到着。大峰七十五靡第六十四番。南の樹木に覆われた巨岩塊が金剛童子が座す霊石と言われている。
自然林に囲まれた平坦地で気持ちの良い所だ。テント泊にも良さそう。
ここからわずかな登りをこなせば、女人結界門が立つ阿弥陀が森の分岐に着く。
ここは大峰七十五靡第六十五番。以前小篠の宿跡にあった女人結界が、ここに移され結界門が建てられた。
以前の靡は阿弥陀が森の頂上にあったようだ。
ここで奥駈道は女人結界門を潜り山上が岳へ続く。右に行けば柏木だ。
柏木道は山上蔵王堂の参詣者が利用した道で、丁石が門の脇に立っている。
奥駈道歩きはいつも心地よさを提供してくれる。天気も良く満足の行く山歩きであった。
今日はここまでとし、昼食、コーヒーを楽しんだら、往路を忠実にたどり引き返す事とする。
今日のコース 和佐又ヒュッテ駐車場→笙ノ窟→日本岳のコル→石ノ鼻→小普賢岳の肩→大普賢岳→小普賢岳(明王ケ岳)→脇宿跡→阿弥陀が森分岐(往復)
本日逢えた花たち
アキノキリンソウ
ベニバナゲンノショウコウ
シロバナゲンノショウコウ
シロヨメナ
オヤマリンドウ
トリカブト
トリカブトの花後
ナキナタコウジュ
ヒヨドリバナ
ヨシノアザミ