葉月の晦日も熱帯夜(25.7℃)、肌に纏わりつく生暖かさも最後かな~。
秋雨前線が西から日本列島に掛り始め、奈良は曇りから週末は雨になりそう。
厳しい残暑も今日までだとか、本当かな。
10時、30.4℃、58%
小庭では秋の訪れを示す「コムラサキシキブ・小紫式部」、白い実が薄紫色
へと色づき始めた。
連れ合いは「ムラサキシキブ」とばかり思っているが、「コムラサキシキブ」
との相違は、一つ目は実の大きさもさることながら実の付き方がびっしりと
付くのに反して、「コムラサキシキブ」は疎らなこと。
二つ目は「ムラサキシキブ」は花と葉の根元がほぼ同じところから出るが、
「コムラサキシキブ」は少し約2~3mm離れる。
コムラサキシキブ、2021.8.31
三つ目は「コムラサキシキブ」は葉のギザギザが上半分にしかないが
「ムラサキシキブ」は全体に鋸歯状になること。
ムラサキシキブ、2021.6.24、奈良甍で
さて実はこの暑いのに、小庭で「コムラサキシキブ」の花が咲いている。
塀越しに隣家へと実が落ちるため、6月に刈り取ったのですが、再度枝を伸ば
して花を咲かせている。でも色合いが薄いようだ。
コムラサキシキブの花 2021.8.31
「ムラサキシキブ」はクマツヅラ科の落葉低木で、諸説あるが、もともとは
「ムラサキシキミ=紫色の実ができるシキミ」と呼ばれていたが、江戸時代に
ある植木屋が紫式部にあやかって商売上の理由で改名したとされる。
だが、万葉集など古歌には詠まれていないのはなぜなのでしょうか?
なお別名は「ミムラサキ」とも。
小庭で色づく植物がもう一つ、5月頃は青い実で実山椒として利用されるが、
取り残した「サンショの実」が赤く熟しはじめており、その後裂開して中から
黒い光沢が持った球形の種子が出てくる。
『為事の日実山椒朱を脱ぎ漆出で』 中村草田男
実は数年前、知らずに黒い実を潰せば粉山椒になると思い、潰すが・・・
びくともしなかったことを思い出す。笑笑
果皮が黄色い時に採取すれば、種を除き果皮だけを集めた物が調味料の
「山椒」と呼ばれ、この皮の乾燥粉末が「粉山椒」という香味料になる。
植物は季節を忘れておりませんね。