(灰色のシートの向こう側に門脇小学校があります。日和山からの北上川の風景。どちらも東日本大震災から2~3年後の様子です。)
9月1日、石巻市が、東日本大震災の津波で被災した震災遺構として保存が決まっている門脇小学校について、保存の仕方等を発表しました。
門脇小学校の保存については、以前お知らせしたように賛否両論ありました。「後世に津波の恐ろしさを伝えていくために残す必要がある」という意見、一方で「被災者の心の傷を広げるだけではないか」という意見もあり、時間をかけて重ねられた会議の結果校舎の中央部分を残し、両端は解体するという折衷案で決着したのでした。
そして、住民が整備や活用のアイディアを出し合うワークショップ等も開きました。「きれいごとはやめてありのままの事実を伝え繰り返し来てもらえるような工夫をすべきだ。」等の意見も出されたそうです。
計画案では、校舎は補強した上で、内部は被災当時の状態で維持。安全面の配慮から校舎内への立ち入りは禁止するが、隣に新設する別棟から内部を見学できるようにする。別棟に設けられている展示スペースでは、被災や避難の様子を再現する。
というものです。
テレビのニュースによると、2019年度までの整備を目指し、費用は8.5億円とのことです。
門脇小学校は、あの日津波により一階部分が被害を受け、二階と三階は火災によって延焼しました。津波・火災という被害を表す遺構としては珍しいとのことです。
また、生徒・保護者らを裏山に適切に避難させ、校内にいた生徒全員が生存したことで取り上げられたこともあったそうです。
いよいよ、整備が始まるのですね。
祈念公園との関連なども考えた構想が考えられているそうです。
門脇の復興住宅にも入居が始まっています。
訪れたくなる工夫のある遺構になってほしいです。
ここ2~3年でまた門脇はどんどん新しくなっていくのですね。遠くからではありますが、その様子を見守っていきたいと思います。
朝礼の度に確かにどんぐりさんが2階の放送室から放送の準備をしている姿がうかんでくるような気がします
それぞれあの校舎での様々な場面の映像がはっきりと記憶の中に生きています
笑うのも泣くのも心から力いっぱいだったあの頃、懐かしさを覚えます。
そんな思いも伝えたいものです
新築なったばかりのあの建物に入った世代ですからね。
放送部だったので、朝礼のときはあのバルコニーの上から長いマイクをコードとともに下して……。バルコニーに面した部屋が放送室でした。
今は、「震災の記憶を忘れずに、防災の備えを怠りなく」と、残った建物から発信しているのですね。