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哲学カフェ 第56回 2018年2月 27日 担当 秋政 孝一
100歳まで、幸せに生きるためには? <前回のおさらい> 日本の平均寿命は83.7歳、健康寿命は74.9歳。日本の健康寿命は世界一であり、 健康に過ごせる老後は、どんどん伸びており、人生100年時代到来といわれている。
70歳以上でも働きたい人は60%超であるが、「特に何もしていない」人が約70%。 3ステージの時代を変革し、社会構造自体を大きく見直していく必要がある。
今までは、3ステージの時代 教 育 ⇒ 仕 事 ⇒ 引 退
これからのイメージは・・・(仕事の期間が延びる) 教 育 ⇒ 仕 事 ⇒ 教 育 ⇒ 仕 事 ・・・ ⇒ 引 退
<問1> これからの人生は、「マルチステージ化する」といわれています。
<勤労期間が長くなり、生涯に2~3のキャリアを持つようになる> あなたにとって長い人生をイキイキと過ごすためには何が必要だと思いますか?
(参考となるキーワード) 健康 仕事 家族 年金 貯蓄 投資 教育 居場所 遊び 社会貢献 友人 運用 共働き
趣味 孤立 いきがい 学び スポーツ 転職 結婚 パートナー 信仰 変化への柔軟性 スキルの習得 人的ネットワーク・・・
<問2> あなたは引退後の自分が何をしたいと望み、何を楽しいと感じるか想像してみて下さい。
引退後の時間も長くなることが予想されます。そして、よりよく生きるとは?
<資料1> 公的年金が財政面で持続困難に・・・ 〇賦課方式 毎年の年金給付をその年の税金や保険料でまかなう方式。
○積立方式 個人が勤労期間に払い込んだ資金を投資で運用。 納付した保険料と運用成績に応じて引退後に受給する方式。
出生率の低下および平均寿命の上昇により 勤労人口の増加ペース<引退人口の増加ペース
老齢従属人口指数: 引退人口÷勤労人口
1960年当時 10% 年金受給者1人に対し勤労世代10人
2050年予測 70% 年金受給者7人に対し勤労世代10人
世界的にも企業年金制度を設ける企業が激減~LIFE SHIFTより
イギリス 1987年 810万 ⇒ 2011年290万
アメリカ 1983年 62% ⇒ 2013年 17%
以前は老後資金の4割を自分で蓄え、のこりを公的年金と企業年金でまかなえたが、 これからは個人の蓄え部分を増やさざるを得ない。
<資料2> 年代別老後資金のシミュレーション~LIFE SHIFTより
老後資金として最終所得(引退前)の50%を毎年確保するためには・・・
10%は公的年金で充当(企業年金はなくなることを想定)
なお下記貯蓄率は住宅ローンは別途必要。
年代 平均 寿命 引退 年齢 勤労 期間 引退 期間 必要な 貯蓄率
今までの世代 * 65歳 44年 20年 4.3%
1971年生(37歳) 85歳 65歳 44年 20年 17.2% 70歳 49年 15年 13.0%
1998年生(20歳) 100歳 65歳 44年 35年 25.0% 80歳 59年 50年 10.0%
<資料3> 勤労世代が高齢者を支えるという考え方 高齢者を何人で支える?
1970年 2015年 2035年
65歳以上 /20~64歳 1人/ 8.5人 1人 /2.1人 1人/ 1.2人
↓ ↓ ↓ 発想を転換して 大人が子どもを支える発想に?
1970年 2015年 2035年
0~19歳 /20歳以上 1人/ 2.1人 1人 /4.7人 1人/ 6.9人
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