畑 仕 舞 い
この3月で,2012年から借りてきた家庭菜園を返上することにした。理由は体力の減退である。頑張ればまだ続けられそうだが。昨年10月に畑に行く途中で交通事故を起こし,やや気力が萎えて潮時かと思うようになった。
菜園は100㎡足らずで,自転車で15分ほどで通える。マンションのすぐ裏にもレンタルファームがあるが,少し離れていた方が気分転換になると考えた。地主さんの家がすぐ前にあって,トイレと給水が備わっているのがありがたかった。
菜園で心がけたことがいくつかある。
消費者,つまりカミさんの要望を聞いて,収穫物は近所へのお裾分けも含めてすべて消費する。
除草剤も含めて農薬は一切使わない。そのために,虫や病気に冒されやすい作物は敬遠する。
石油製品のはなるべき使わない。ビニールのトンネルやマルチは設置せず,季節に合わせた作付けをする。雑草は捨てず,作物の根元に寄せてマルチに利用し,土に還元する。ただし,肥料は化学肥料を用いた。
可能なものは自家採種し,苗から育てる。
動力付きの農機具は使わず,すべて手作業にする。
鳥や虫に作物が食べられてもお裾分けだと考える。
作物を意に従わせるのではなく,作物の意に従うように心がける。(これは一番難しいし,本当に従っているのかは分からない。)
栽培した作物は:ジャガイモ,ネギ,タマネギ,トマト,ナス,ピーマン,キュウリ,オクラ,ヤーコン,枝豆,トウモロコシ,莢インゲン,絹莢エンドウ,ダイコン,ホウレンソウ,小松菜,春菊,からし菜,ノラボウナの19種類。連作を避け,2~3年間隔のローテーションにした。
家庭菜園はあくまで趣味であるので,採算は度外視した。厳密に原価計算をしたことはないが,借地料を入れれば恐らく赤字だったろう。
畑づくりの楽しさは,農作業をし,作物に触れていると,とにかく気分が晴々することにある。育てたものを収穫するのも喜びである。農家ならはね物にするような収穫物でも,カミさんが上手に扱ってくれたので,捨てずに新鮮な味を楽しんだ。
最後の収穫物ノラボウナの菜花
畑からは離れるが,マンション隣接の小公園で,花壇づくりをしているグループがあるので,仲間入りをさせてもらおうと考えていている。
朝日歌壇から
所得などなき身なれども医療費のかさみて確定申告をする
栃木県 川崎利夫様
(わが身もその通り)
STOP WAR!