
東京出張の際、昼休みが1時間半あったので目的地(一橋近辺)の近所を散策しました。上と下の写真は北の丸公園の中にある科学技術館です。ブログ主は30代の約十年間、この科学技術館の7階に入居していたシンクタンクで働いていたことがありました。1992年7月から2002年3月までの9年と9か月間でした。そのシンクタンクはブログ主が入所して間もなく江東区の門前仲町に移転したので、この場所にいた期間は短かったですが、思い出深い場所です。東京メトロ東西線の竹橋駅を出て緩い上り坂を歩いて通勤していました。
ブログ主は小学校6年生の時に社会見学で科学技術館を訪問したこともあったようなのですが、この時点で既に、その記憶が曖昧になっていました。むしろ科学技術館の屋上が映画『太陽を盗んだ男』(長谷川和彦監督 1979年10月6日公開)の舞台になった建物という印象が強かったです。この映画は歌手の沢田研二さん演ずる平凡な中学校の理科教師が、東海第二原発から高レベル放射性廃棄物の溶液を盗み出し、そこから核物質のプルトニウムを抽出し手製の原子爆弾を作って、政府を脅迫するという何とも言い難い作品でした。この映画の肝は高レベル放射性廃棄物さえ入手できれば、核物質の抽出や爆弾の起爆装置など細々した材料は全て秋葉原周辺で調達できる・・・という現代社会が孕むリスクに着目した点にあるのではないかと思います。もちろん高レベル放射性廃棄物から抽出したプルトニウムで本当に連鎖反応が起こせるのか―とかプルトニウムを爆縮するための起爆タンパー用高性能火薬がそんなに簡単に入手できるかといった問題には目を瞑っているとは思いますが・・・
