たとえばusedの靴

2012年03月19日 | 思う

ここ何日か、あちらこちらと彷徨って

やたら目について気になる USED のもの

特に「靴」のような非常に個人的な

癖の強い USED のものは

立ち止まらずにいられない

靴の減った感じ

皺のつきかた

色落ちの部分

もうこれは 

       裸でしょう 

       裸ですよね

       裸みたい

そんな風に眺めている

洋服なら、肘のあたりの皺の感じ

ジーンズなら 関節部分の個人情報

ほんとうに生々しい

新品ばかりが並んでいる様子も

それはそれでとっても魅力的ですが

当たり前のように USED の物たちが

お行儀よく 店頭に並んでいる

隣に並んでいる 靴 と

その隣に並んでいる 靴 の(もと)持ち主は

その靴を履いているときは

出会うことは(たぶん)なかった

だけど

「過去」になってしまった靴が

「今」になってやっぱり靴のまま

同じ時間を生きていて

同じ場所や空間を共有している不思議

今 は 過去 

過去 は 今